今日一緒に雅楽を練習している仲間から署名の用紙が届きました。
読んでみると今年の4月に着工が決定された新名神高速道路の京都府八幡市~大阪府高槻市区間の建設計画では、道路が淀川河川敷にある「鵜殿のヨシ原」上を横断するルートとなっており、そのヨシ原を守るためにルート変更を求める請願書でした。
この鵜殿のヨシ原は雅楽に必要不可欠な良質のヨシ(葦)が採取できる貴重な唯一の地域。
雅楽の主旋律を担う楽器、篳篥に使われるリードはヨシからつくられており、鵜殿に自生するヨシが古来最適とされ現在もそれに代わるものがないそうです。
平安時代の貴族たちも現在雅楽を演奏する私たちも同じところのものを使っていたんですね。
そんな雅楽に無くてはならない大切な場所が失われようとしてます。
雅楽の演奏者、特に篳篥吹きには致命的な打撃です。
雅楽に興味のない方にとってヨシ原はただの雑草の群生地にしか見えないかもしれませんが、古来より伝わる雅楽(宮内庁式部職楽部の演奏する雅楽はユネスコの無形文化遺産保護条約「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表に記載されている)は日本のみならず世界の財産でもあります。
なんとか雅楽を伝承していくためにこの「鵜殿のヨシ原」を守りたい。
多くの方にこの「鵜殿のヨシ原」の重要性を知っていただきたい。
そのためにできることはまず雅楽の音色を生で聞いていただくことが大切かも知れません。