関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

高校授業料無償化、私立へ①

2010年10月01日 | 子育て・教育

 今年4月から、公立高校の授業料が無償化されました。
 格差と貧困が拡大し、授業料が払えずに退学する生徒まで生まれる中で、教育を受ける権利の保障に向けての大きな第一歩と考えます。
 もちろん、教科書・教材費・正副・体育用品など学習・教育活動に必要な費用に加え、PTA会費・後援会費・修学旅行積立金・部活動費などなど、高校生活を送るために求められる費用は、授業料以外にたくさんあります。
 日本高等学校教職員組合(日高教)の調査によれば、授業料以外の学校納付金・各自購入費用の平均は205460円になるといいます。(09年10月実施。全日制男子)
 ウチも年間10万円近い学費負担の上に、部活で時々組まれる「遠征費用」数万円が提案されるたびに、「できるだけ費用がかからない練習試合を」「毎月徴収に含めて」と意見を言って、顧問を悩ませてきました。(顧問はそうした面でも配慮のある先生でしたので、「言い争った」わけではありません。他の運動部に較べれば幸せだったとは思ってます。)
 そうした課題をこれからも、一歩一歩、乗り越えて行かなければなりません。

 今大きな争点になっていることの一つが、私立高校の問題、特に今回公立高校では無償化された授業料の問題です。
 私立では、公立高校の授業料無償化相当分の月9900円の措置に加えて、親の年収350万円以下の世帯には年間6~12万円の上乗せという国の措置がおこなわれました。
 そこに、都道府県ごとの独自上乗せがおこなわれ、山形県の場合は「年収250万円未満程度の世帯では、ほとんどの私立高校で授業料が無償化」(平成21年度授業料ベース。以下のページに詳細)となるといいます。 
 http://www.pref.yamagata.jp/pickup/opinion/search/2010/05/01103621.html

 しかし、文科省の2008(平成20)年度調査によると、初年度負担金は公立で約35万7,000円、私立では約78万3,000円かかっていました。そのうち授業料は、公立で3割、私立で4割を占めるに過ぎません。学校外教育費などを加えれば公立約51万6,000円、私立約98万1,000円にも上ります。
 
  今回の授業料無償化措置は、高校教育費を社会が負担する方向での大きな進歩であることは間違いありません。
 同時に、今でさえ大きな公立と私立の格差を拡大してしまうという結果をもたらしてしまいました。
 その解決は、私立の保護者への支援を拡充することしかありません。


愛犬「カイ」

 ところで、この問題を巡って、鶴岡市議会9月定例会の水面下で、重要なやりとりがありました。
 そのことを明日ご報告したいと思います。