8月17日夜、鶴岡市アートフォーラムで、「家族が向き合う戦争の傷あと」と題したつどいに出席しました。
戦争に狩り出され、生きて帰って来たものの、働かず、酒を飲み、家族を困窮するに任せて死んでいった父親が、実は戦争体験によって人間性を破壊されていたのではないかと気がつき、同じ苦しみを味わった方々を探して活動している方のお話を聴く会。
お話された東京在住の黒井秋夫さんが旧櫛引町出身であるという事から、鶴岡市の有志の方々が企画されたものです。
兵士のPTSDの事は、私も昔から様々な戦争体験のお話の中に聞いてはいましたが、その実像を家族の立場から報告するというものは初めて聴きました。
家族に会いたい一心で戦地を生き延びてきたであろう、その大切な家族を愛する事もできなくなり、疎まれ恨まれたままなくなっていった多くの復員日本兵の方々。そのことに亡くなってから気づいた黒井さんのご無念が胸に突き刺さるお話でした。
同時に、歴史に埋もれていたこの問題を明るみに出し、同じ境遇の家族と一人また一人と繋がっていっているご様子に感激し、救われる気持ちになりましたし、取り組みの意義に感銘しました。
私も県に対して、戦争体験の継承と平和の大切さについて深め合う取り組みを求めてきましたが、吉村知事も、憲法の平和主義と合わせて、「引き続き、しっかり取り組んでいく」と答えています。
今回は、後世に継承していくべき内容が深められる、極めて価値ある企画でした。
有志の方々に感謝します。