11日、R5年9月議会に提出される議案の概要が議会に説明されました。現時点での評価を順不同で述べれば、
1低所得世帯への冬季の灯油購入費等の臨時的支援
いわゆる「福祉灯油」の上乗せですが、現下の物価高騰の中で、文字通り命を守る対策です。
2私立学校への物価高騰等への支援
公立でも私立でも高校生と保護者を支援する姿勢の表れと受け止めます。
広い意味での子育て支援政策です。
3施設園芸・畜産等農家、水産業者への物価高騰支援は、農家・漁家の苦境に対応するものです。
4中小企業パワーアップ補助金の増額
DX・GX推進、高付加価値化の取り組みの支援であり、それはそれとして意義がありますが、「成長」をめざせず現状を守る事に救急としている多くの中小業者への支援の拡充が期待されます。
5市町村立中学校、県立高校、私立高校への可搬式の冷房機器設置については、スポットクーラーというやつで、排熱ダクトを取り付けませんので室内(体育館)の温度は下がりませんし、もとより体育館全体を冷やす能力はありません。(画像はモノタロウでオスメスNo.1になっている機種)
スポーツの際の熱中症対策については、スポーツ庁などから有効な方法が示されていますので、そうしたものを具体化する体系的な取り組みが求められます。
敢えて期待を言えば、この機器を使って効果的に体熱を下げる方法を研究することでしょうか。
6医療機関、介護・福祉施設への新たな支援策はありませんでした。
引き続く新型コロナ感染拡大と物価・電気料金等の重大な影響の中、住民の命と暮らしを守る上で最も重要なこの分野に、年度当初の対策への大きな上乗せが何としても必要です。
以上、様々と有益な施策が打ち出されたと思われますが(これから詳細に審査します)、どの分野の施策も量質共の拡大が求められており、何よりも政府において、地方自治体の財源確保を抜本的に拡充することが強く求められます。