セレンディピティ ダイアリー

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ダンケルクのジャム食パン

2017年09月17日 | +映画のひとさら

映画「ダンケルク」で、ようやく救助船に乗り込むことができたトミー(フィン・ホワイトヘッド)たちを迎えたのは、温かい紅茶とジャムつきの食パンでした。

このシンプルなもてなしが、どれほど兵士たちの心と体を温めたことでしょう。なんだかとってもおいしそうに見えて、私も食べたくなりました。赤いジャムはいちごでしょうか。今の季節は、生のいちごが手に入りにくいので、冷凍のいちごを買ってきました。

150gと少なめですが、すぐ食べきるにはちょうどいい量です。私はジャムはある程度しっかり甘みがある方が好きなので、いつも果物の40~50%のグラニュー糖を使います。今回は75gのグラニュー糖を使いました。

ホウロウのミルクパンにいちごとグラニュー糖を入れて、そのまま2~3時間いちごから水分が出るまでおきます。こうすることで、いちごからしっかりペクチンを引き出すことができます。

いちごが少しとろんとなったら、火にかけコトコト煮込みます。

私はあえていちごの粒を残して作ることも多いのですが、今回は映画のシーンにあわせて、途中へらで軽くつぶしながら作りました。ペクチンの働きであとからとろみがついてくるので、まだ少しゆるいかな?というくらいで火を止めるとちょうどいい。

映画に出てきたようなぽってり厚手のマグカップがなかったので、イギリス風にウェッジウッドのピーターラビットと、ハロッズのイングリッシュ・ブレックファストの紅茶でいただきました。映画と同じく、食パンはトーストせず、ジャムは端まで塗らずにまん中にたっぷりのせて。

これが食べてみると、すごく合理的にできていることがわかります。ジャムを端まで塗らないことで、手を汚さずに食べることができる。そして、トーストしないことでパン屑が出ず、食パンが柔らかいままなので、たわませてジャムをこぼさずに食べることができるのです。

そして温かい紅茶に甘いいちごのジャムがこんなに合うなんて! おいしくて感激しました。

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ダンケルク @IMAX (2017-09-24)

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シェフズ・スペシャル @ムーンライト

2017年05月29日 | +映画のひとさら

映画「ムーンライト」のラスト近く。大人になったシャロンが、ケヴィンから”会いたい”という電話を受けて、アトランタからはるばる会いに行きます。ケヴィンはマイアミのダイナーで、シェフとして働いていました。彼は閉店後のダイナーにシャロンを招き入れ、お店の名物”シェフズ・スペシャル”(Chef's Special)を作ってもてなします。

ケヴィンの作る”シェフズ・スペシャル”は、白いごはんにブラックビーンズ、鶏肉のグリルを添えたワンプレートのキューバ料理。映画を見た時から作りたくてうずうずしていましたが、同じことを考えたシェフの方が動画をアップされていたので、参考にして作ってみました。

Binging with Babish: Pollo a la Plancha from Moonlight

チキンの鉄板焼き(Pollo a la Plancha):
マリネした鶏むね肉を、鉄板のかわりにフライパンで焼いて作りました。カイエンヌペッパーは家になかったので省略。

ブラックビーンズ(Frijoles Negros):
たまねぎ、ピーマン、にんにくを炒める時、家にあったクミンシードとコリアンダーシードを少々入れましたが、これが大正解。一気にカリビアンな味になりました。ブラックビーンズの缶詰は、カルディで見つけました。

缶詰にもともと味がついていたので少々不安でしたが、料理の味を邪魔しない薄い味付けでちょうどよかったです。動画と同じく炒めたベーコンを加えましたが、これはお好みで入れなくてもいいかも。

白いごはん(Arroz Branco):
動画ではオリーブ油とにんにく、塩、ベイリーフを入れて炊いていますが、私はふつうに炊飯器で炊きました。最後にシラントロ(cilantro =コリアンダーリーフ、香菜)を散らしてできあがり。ライムをしぼっていただきます。

初夏を感じる今の季節にびったりの味で、おいしかった! ブラックビーンズはメキシコ料理のチリ(chili)に似ていますが、あっさりとしていて、白いごはんにかけていくらでも食べられそう。キューバの代表的な家庭料理ですが、日本でいえば五目豆か、ひじきの煮ものみたいな感覚かもしれません。

キューバ料理といえば昔、歌手のグロリア・エステファンが経営するレストランで食べたことがあります。フロリダはキューバから近いこともあり、キューバ系の人が多く住み、お料理や音楽など、独特の文化圏を形成しています。

Bongos Cuban Cafe(ダウンタウンディズニーのキューバ料理)(2007-12-04)

ごはんや豆、シーフードなどもあり、味付けはまったく違うものの、日本人にもどことなく親しみを感じるキューバ料理。モヒート片手にいろいろ作ってみたくなりました。

【関連記事】ムーンライト (2017-04-04)

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クリスチャンの”3”の朝食 @ザ・コンサルタント

2017年03月16日 | +映画のひとさら

映画「ザ・コンサルタント」(The Accountant)の中で、ベン・アフレック演じる主人公のクリスチャンが作っていた朝食。なぜか数字の3にこだわっていたのが、彼のキャラクターにぴったり合って印象的でした。

The Accountant | Breakfast Scene HD

3枚のパンケーキ、3片のベーコン、そして3つのたまごで作る目玉焼き。

3は父、彼、弟の3人を意味しているのか?はたまた三位一体を表しているのか?それとも、偶数でない最小の素数だから?? 理由は定かではありませんが、彼が3が好きだということはよくわかりました。^^  映画をまねして私も作ってみたくなりました。

パンケーキとベーコンはともかく、トリプルの目玉焼きを作るのが思いのほか難しかった。円く仕上げるために、ケーキ型の枠を使いましたが、映画ではどうやって作ったのでしょう? 3つの卵黄をバランスよく配するのもたいへんで、位置を調整しているうちに、1つめの卵が少し固まってしまいました。

ミニマリストのクリスチャンが持ってるようなアルミのお皿がないので、思いつきで木目柄のトレーで代用してみましたが、これがなかなかいい感じ。最終的にはそれらしくできて満足しました。

このあと3つのお皿に分けていただきましたが、これで一人前とはクリスチャンはなかなかの大食漢ですね! 久しぶりのアメリカンな朝食は、家族にも好評でした。

【関連記事】 ザ・コンサルタント (2017-02-21)

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ネイサンのジオメトリー・トースト &シネマの中のひとさら

2017年02月10日 | +映画のひとさら

映画「僕と世界の方程式」の中で、主人公のネイサンが食べていたジオメトリー・トースト。数字と図形が大好きなネイサンのために、お母さんが用意した朝食です。映画を見たら、私もまねして作ってみたくなりました。

食パンに柔らかくしたバターをぬってメイプルシュガーをふりかけ、映画と同じようにカットして焼きました。ヨーグルトにはいちご・ブルーベリー・チアシードを添えて。フレーク状のメイプルシュガーを使ったので、表面がでこぼこしてますが、ふくよかな甘みがあっておいしくいただきました。

***

思えば映画に登場するお料理やお菓子が食べたくなって、これまでにも度々作ってきました。ここでふりかえってまとめておきます。(リンクをクリックすると関連記事に飛びます。)

マギーのレモンパイ @ミリオンダラー・ベイビー(Million Dollar Baby)

マギー(ヒラリー・スワンク)がフランキー(クリント・イーストウッド)とともに訪れた、故郷の田舎町のダイナーで食べたレモンパイ

ロレッタの目玉焼きトースト @月の輝く夜に(Moonstruck)

ロレッタ(シェール)のお母さんが作った、朝食の目玉焼きトースト

いちごとマスカルポーネのトースト @ニューヨークの恋人(Kate & Leopold)

レオポルド(ヒュー・ジャックマン)がケイト(メグ・ライアン)のために用意したヘルシーな朝食

ミニーのチョコレートパイ @ヘルプ 心がつなぐストーリー(The Help)

ミニー(オクタヴィア・スペンサー)が意地悪なヒリー(ブライス・ダラス・フォワード)に作った〇〇入りチョコレートパイ

ウォルターのクレメンタイン・ケーキ @LIFE!(The Secret Life of Walter Mitty)

ウォルター(ベン・スティラー)のために、お母さん(シャーリー・マクレーン)が作ったバースデーケーキ

シベリア @風立ちぬ

二郎が仕事帰りに買ったシベリア

いや~、映画ってほんとうにいいもんですね~

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