劇場で見た映画の感想がなかなか進まなくて、たまっている状態が続いていますが、順番を変更して今週火曜日に見た作品を先にご紹介させていただきますね。
カメラを止めるな! (One Cut of the Dead)
先週くらいからTwitterのタイムラインに何度も出てきて、異様な盛り上がりを見せていた本作。といっても具体的な内容や感想はほとんど書かれていなくて、”とにかく見てくれ”、”今年一番おもしろかった”といった具合。都内の小さいシアターで上映しているようですが、どこも満席が続いているらしい...。
気になって、月曜日の夜にふと上映館のひとつ、ユーロスペースのHPをのぞいてみたら、翌火曜日の午前の回に空席があったので、衝動的にポチッとしてしまいました。10分前くらいにシアターに着くと、いつになくオンラインチケットの発券機の前に長い長い列ができていました。
ようやくチケットを手に席に向かうと、既に会場はほぼ満席で熱気に包まれています。予告映像が一通り終わった後、まだ発券が終わっていない人がいるとのスタッフからの説明があり、このまましばらく待つことに...。異例づくしの展開に、キツネにつままれたようになっていると、ようやく映画がはじまりました。
映画の内容について、ここでは詳細は触れませんが、一言でいうとゾンビ映画とそのメイキング。といっても全然怖くないので、どうぞご安心を。^^ 最初は、なんだかしっくりこなくて軽くイラッとするかもしれませんが、それには理由があるのです。最後には、きっとカタルシスを感じる... かもしれません。^^
映画愛、家族愛にあふれた作品で、そういえば高校の文化祭の時に、クラスで映画を撮ったことがあったな...とふと昔を思い出すような、手作りの温かさがありますが、クリストファー・ノーラン監督の「メメント」みたいな斬新さも感じます(ほんとか?)。
映画を製作したのは、映画専門学校の「ENBUゼミナール」というところで、監督は本作が長編デビュー作となる上田慎一郎さん。出演している俳優さんたちはほとんど無名の新人さんだそうですが、個性的な役どころで、これからどんどん活躍しそうな予感がします。
上映館も拡大中で、来月初めにはTOHOシネマズはじめ、全国の劇場で拡大上映することが決まったそうです。(Real Sound) 国内外で数々の賞を獲得し、Variety、The Holywood Reporter などの映画有力誌にも取り上げられています。少々話題が先行し過ぎかと思いましたが、評価も得ているのですね。楽しい作品ですが、SNSの威力にも驚きました。