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奈良ホテルのメインダイニング 三笠

2018年10月01日 | +奈良

奈良旅行記の続きです。最初の日は奈良ホテルに宿泊しました。

半日歩いてホテルにもどると、暮れなずむ青色の空気の中、ぽっと灯りがともっていました。奈良ホテルは1909(明治42)年に開業した老舗ホテル。近畿において国賓・皇族が宿泊する”西の迎賓館”の役割を担ってきました。過去にはヘレン・ケラーやオードリー・ヘプバーンなど多くの著名人が宿泊しています。

設計は辰野金吾氏。ジョサイア・コンドルに師事し、東京駅や日本銀行本店など数々の西洋建築を手掛けてきた辰野氏ですが、奈良ホテルについては、地元の人たちに愛されるホテルでありたいと、周りの景観に配慮した寺院風の造りにしたそうです。内装は洋室が中心で、桃山風とドイツ風を取り入れた和洋折衷のスタイルとなっています。

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夕食は、部屋でくつろいでから街に出るのがめんどうだったので、ホテルのメインダイニングルーム「三笠」を予約しておき、フランス料理のコースをいただきました。

スパークリングワインで軽くのどを潤してから、まずはサーモンのオードブルをいただきました。豆苗がいいアクセントになっています。

本日のスープは2種類から。こちらはコンソメスープ。おなかに優しくしみわたる滋味深いお味でした。

私はコーンポタージュをいただきました。まろやかでほのかに甘く、ほっとするお味でした。

メインディッシュは3種類から選びます。こちらは、鴨フォワグラを包んだオマール海老のポワレ 甲殻類入りムースを巻いた太刀魚 ブールブランソースとアメリケーヌソース。それぞれ2つの素材を組み合わせた複雑な味わい、濃厚で赤ワインにもよく合いました。

私はお肉をいただきました。仔牛フィレ肉のソテー タルトに詰めた鴨フォワグラとリ・ド・ポー添え 鴨フォアグラムース入りマデールソース。リ・ド・ボーは胸腺とおっしゃっていましたが、仔牛の時にある内臓のひとつだそうです。いろいろなお味が楽しめて、全体のバランスがよかったです。

デザートのケーキは、チョコ・マロン・バニラを重ねたもの。チョコレートのまったりとした風味が楽しめました。きれいにカットされたフルーツもおいしかったです。コーヒーをいただいたら、すっかりリラックスしました。最近のヘルシーなフレンチも好きですが、久しぶりに濃厚な王道のフランス料理を堪能しました。

若干遅めのスタートだったので、私たちが食事が終わる頃にはほとんど皆さんお部屋にもどられたようです。窓からはほのかにライトアップした五重塔が見え、奈良にいることを実感しました。

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