人形町の鳥料理の名店「玉ひで」さんに親子丼を食べに行きました。創業宝暦十年(1760年)。親子丼が人気でいつも行列ができていますが、今ならコロナ禍で並ばずに入れるかも?という目論見もありました。
立派なお料理屋さんの造りですが、1階の窓口で食券を買ってから席に案内していただくという飾り気のなさ。きっと昔からのやり方を続けていらっしゃるのでしょうね。私たちは2階のお座敷(といっても椅子席)に案内していただきました。
席は余裕をもち、なるべく向かい合わないコロナ仕様になっていました。
まもなくお茶とともに、軍鶏のスープが運ばれてきます。具のないシンプルなおだしをいただきながら、おいしさをしみじみとかみしめました。
3種類の親子丼のうち、私は炙り皮つきもも肉をつかった ”炙り鶏” をいただきました。玉ひでさんでは一番ベーシックな親子丼です。
明治24年頃、5代目の女将さんが鳥すきの残りの割下でたまごを煮てごはんとともに召し上がるお客様を見て考案したそうです。炙りもも肉、とろけるたまご、そして割下、それらが作り出す絶妙なハーモニーを堪能しました。
こちらは、トラディショナルな ”日本” です。燦然と輝くゴールドの丼です。^^
炙り熟成手羽肉、真空調理もも肉、低温調理胸肉の3種類の肉と、二種がけのふわとろたまごを使った親子丼です。正直、私の ”炙り鶏” との違いはあまり感じなかったですが^^; こちらもおいしかったです。
玉ひでさんの親子丼は、いずれもお匙でいただきますが、一見レアに見えるたまごも、しっかり熱が入っているので、とろりとしたまま形は留めているといった感じです。伝統の技とお味を堪能しました。
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この後は、人形町を少しだけぶらぶらと。とうふの双葉さんで、お買いものしました。
絹ごし豆腐、さしみ湯葉、揚げ出し豆腐、手作り油揚げです。豆腐は冷ややっこ、湯葉はわさびしょうゆ、揚げ出し豆腐はチンして添付のおだしとともにいただきました。
油揚げは、この日は九条ねぎとチーズをのせてグリルで焼き、ピッツァ風にしていただきました。別の日にはくるみ味噌と九条ねぎをのせてグリルで焼きましたが、こちらもおいしかったです。
そしてこちらは 高級鯛焼本舗 柳屋さんのたいやきです。こちらも行列のできる人気店ですが、列が比較的短かったので、おやつに買って帰りました。ほどよい甘さのあんがぱりっとした皮に包まれ、おなかに優しく納まるたいやきです。
以前はおやじさんがスイングしながら焼くのを見るのが楽しみでしたが、代替わりの若さんは、シャイでいらっしゃるのかほどほどのスイング。でもお味はしっかり伝承されているようです。
【参考記事】人形町のおいしいおみやげ (2019-01-23)