招待券をいただいて、山種美術館で開催中の「水のかたち 《源平合戦図》から千住博の「滝」まで」を見に行ってまいりました。
過去に何度か書いているかもしれませんが、広尾にある山種美術館は、私にとって ”小さな宝石箱”と呼ぶのにふさわしいお気に入りの美術館です。山種美術館は山種証券の創業者、山崎種二さんが創設された日本画の美術館ですが
山種氏は巨匠の日本美術を収集するだけでなく「山崎美術鑑賞」を創設して、若い日本画家たちの芸術活動を支援してこられました。そのような経緯もあって、近代日本画作品が充実していることも、私の好みに合っているのかもしれません。
今は孫の山崎妙子さんが館長をされていますが、着物の着こなしが華やかなすてきな方です。Twitterでの情報発信や、趣向を凝らした企画展、カフェでいただける企画展にあわせた和菓子。自前の所蔵品だけで魅力的な展覧会を毎回開催できるのもすばらしい。
今回の企画展は 「水のかたち」。2016年にも「水を描く」という同じテーマの作品展を拝見しましたが、過去記事を見ると、私はやっぱり同じ作品に心惹かれていて、自分でも驚きました。人の好みは意外と変わらないものなのですね。
奥村土牛 「鳴門」 1959年
最初に私たちを出迎えるのはこの作品。山種美術館を代表する所蔵作品のひとつで、私も何度か拝見していますが、何度見てもすばらしい。実はこの作品にあわせて、この日はミントグリーンのスカートで出かけたのでした。
歌川広重 「阿波鳴門之風景」 1857年
今回、鳴門を題材にした作品が3点ありました。こちらは広重の描いた鳴門です。空の上から俯瞰した構図で、鳴門という自然現象を淡々と記録しているような印象も受けました。
石田武 「鳴門海峡」 1992年 (美術館のサイトからお借りしました)
もうひとつの鳴門は石田武さんの作品。石田武さんは以前拝見した「千鳥ヶ淵」という作品もお気に入りです。石田さんの作品の色使いや構図がとても好きです。この作品は群緑という一色の岩絵具を使って描かれているとあり、表現の豊かさに感嘆しました。
渦を巻く瞬間の水の厚みがリアルで、見ていると吸い込まれそうです。昔、ナイアガラ滝を見た時に、滝が流れ落ちる瞬間に、まさにこのような水の厚みがあって、吸い込まれそうになったことを思い出しました。
川端龍子 「黒潮」 1932年
「水を描く」展では、川端龍子の「鳴門」が展示されていましたが、今回は「黒潮」が展示されていました。龍子の「鳴門」と同じく群青を大胆に使った作品です。群れを成して跳ぶトビウオの目がいきいきと輝き、生命力を感じました。
千住博 「ウォーターフォール」 1995年
千住さんのウォーターフォールシリーズは、直島の家プロジェクトや、軽井沢の千住博美術館、本作品も「水を描く」展で見ていますが、何度見ても引き込まれ、圧倒されます。
無駄をそぎ落としたシンプルな作品に見えますが、上から流れ落ちる水と、それを受け止める滝つぼ、下から跳ね上がる水しぶき、とそれぞれどのように描き分けているのだろうかと想像力を掻き立てられます。
5色の滝を並べた「フォーリングカラーズ」も展示されていましたが、ウォーホルみたいな趣向が感じられ、こちらも好きな作品です。
中村正義 「日」 1969年
今回の展覧会では水のかたちを、雨と霧、川、滝、海、雪に分けて展示していました。本作は雪のコーナーにあった作品ですが、大雪のあとの晴れ渡った翌日、しんと静まり返った一面の雪の情景が頭に浮かび、心が洗われるような感動を覚えました。
水をテーマにした作品の数々、どれも迫力ありますね。
炎と共になぜか人を惹き付ける魅力があると思います。
以前セレンさんがご紹介下さった塩のアートも波のようでした🎵
鳴門は実際見ると本当に迫力あって、どれだけ眺めてても飽きないです。絵に描きたくなる気持ち解ります‼️
水をテーマにし展覧会展、清涼感があって夏にぴったりの企画でした。
屏風などの大きな作品もいくつかあって、迫力たっぷりでした。
水といっても、雨、滝、海...といろいろな形があるんだなー
と再認識しました。
まだ~むさんは、鳴門を実際にご覧になられたことがあるのですね。
数々の芸術家たちを虜にするくらい、魅力的な題材なのでしょうね。
私もいつか間近で見てみたいです♪
恥ずかしながら山種美術館のこと、全く知りませんでした。
こんな魅力的な所蔵作品があるのですね。
水がテーマというところも惹かれます。
鳴門のミントグリーンにあわせてのスカート!セレンさん、なんてお洒落なんでしょう、素敵ですネ。
お隣の県なので何度か鳴門には足を運んでいます。
渦の道の、45メートルの高さのガラス張りの床から観る渦は迫力ありましたよ~。
実はこの3連休にも長女の家に行く途中、鳴門に寄ったのですが、時間が足りず、新しく出来た道の駅だけ覗いてきました(*^-^*)またゆっくりと鳴門の渦を見たくなりました。
山種美術館は小さな個人美術館なので
東京でも知らない方はたくさんいらっしゃると思います。
日本画って以前は私にとってとっつきにくかったのですが
こちらの美術館がきっかけで好きになったような気がします。
小さいながらもすてきな美術館なので、瞳さんもきっと気に入られると思います。uu*
この日はこの絵のことが頭に浮かんで、このスカートにしよう!と決めました。^^
鳴門は、瞳さんにとってはきっと身近な場所ですよね。
私は恥ずかしながら、昔は鳴門って常にひとつの渦がぐるぐる渦巻いているのだと思っていました。渦がいくつも生まれては消えると知った時には衝撃でしたよ!!
すごい迫力なのでしょうね~ いつか是非行ってみたいです☆
水をテーマにした展覧会とは素敵ですね!夏にピッタリの企画。
山種美術館は、こじんまりとしているけど、素敵な美術館ですよね。
アップされてる作品、どれも本当に素晴らしいです。
日本画はなかなか鑑賞する機会が少ないですけど、色合いが実に繊細で美しいですよね。
先日見た鏑木清方の作品でも、色の美しさには目を見張りました。
私もまた山種行きたいな~。
ここ数日、台風の訪れとともにすっかり秋らしくなりましたが
この日はまだまだ夏のような陽気でしたので
水をテーマにしたアートがとても涼し気に感じられました。
江戸時代から現代の作品まで、大きな屏風あり、小さな掛け軸あり
とバラエティに富んだ作品はどれもすばらしかったです。
山種ならではの企画展、時々チェックしてみてください☆