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フォーエバー現代美術館

2017年10月12日 | +京都

翌日は朝から京都に移動しました。ホテルに荷物を預けてバスに乗り、向かった先は「祇園甲部歌舞練場」です。

和洋折衷のピンクの建物の前には、草間彌生さんの大きな南瓜のオブジェがお出迎え。ここは、毎年4月に「都をどり」(祇園甲部の芸妓さんたちによる舞踏公演)が開催される会場ですが、この別館にあたる「八坂倶楽部」が、今年6月から数年間の予定で「フォーエバー現代美術館」としてオープンしています。

これまで秋田市で10年間活動してきたというフォーエバー現代美術館は、コレクションの6割を草間彌生さんの作品が占めるそうです。現在は、オープニング企画で「草間彌生 My Soul Forever」(~2018年2月25日まで)が開催されています。築104年の伝統的日本建築の中で、日本を代表する現代美術家、草間彌生さんの作品の数々を鑑賞しました。

黄樹 1922年

一部の作品が、携帯電話でのみ撮影が可能でした。こちらの作品はどこかで見たことがあり、ずっとタコの足だと思っていましたが、初めて木の蔓?根?だと知りました。^^ 近くで見ると無数の水玉で構成されていて、ぞわ~っとしてきますが、つい見入ってしまう作品です。伝統的な畳の間に不思議とマッチしていました。

私の魂を乗せていくボート 1989年

2階の舞台の上に展示されていた作品です。カラフルな布製の触手でできたボートは、まるでイソギンチャクのようです。布のもつ温かみが、草間彌生さん独特のモチーフの強烈さを和らげているように感じました。

このほか、おなじみの南瓜の作品や、花、蝶、海の生物をモチーフにした作品など約80点。お茶屋さんの弁柄色や群青色の壁に展示するなど、祇園という環境を生かした演出もあり、展覧会自体がひとつの大きなインスタレーションのようでした。

作品を鑑賞した後は、併設のミュージアムカフェでお昼にしました。大阪の人気カフェNORTHSHOREがプロデュースしていて、草間彌生さんをモチーフにしたヘルシーなランチセットがいただけます。この日のメインディッシュはフリフリグリルチキンでした。

このほか草間さんに因んで南瓜の冷たいポタージュ、玄米ごはん、生野菜のサラダなど。珍しい野菜を取り合わせたサラダは、南瓜や茄子もそのまま生でいただきます。ランチセットのほかには、サンドウィッチやパンケーキがありました。

デザートがまたかわいい。あんみつ、ロールケーキ、ソルベの3種類から選びますが、どれも水玉がモチーフとなっています。あんみつは、白玉とレッドカラント(赤すぐり)で水玉を表現。この下に細かく刻んだフルーツとあんが入っていました。

食事のあとは、お庭に出て散策を楽しみました。心字池を中心に、大小さまざまな樹木が奥行のある風景を作り出していて、美しく心地よい空間でした。


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4 コメント

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和と草間ワールド (ノルウェーまだ~む)
2017-10-14 14:36:02
セレンさん☆
草間さんの作品は六本木の国立新美術館で見ましたが、ぞわっとしながらも惹きつけてしまう吸引力ガアリマスヨネ、タコ足じゃないのに(笑)
彼女の抑圧された精神と爆発的に解放された精神のアンバランスな感じが作品に不思議な魅力を与えるのでしょうか…
和の背景と彼女のアートがとっても素敵です。
お料理がとってもいいですね!!国立新美術館でもそんなお料理を出していたのかしら??
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☆ ノルウェーまだ~むさま ☆ (セレンディピティ)
2017-10-14 16:49:30
まだ~むさん、こんにちは。
そういえば、ミュシャ展の隣で、草間彌生展やってましたね。
最近は神楽坂にも個人美術館ができましたし
今日本で一番人気のある現代アーティストかもしれません。
ひと目でわかる強烈なインパクトがありますね。
伝統的な和の空間と、一見対極と思われる現代アートが不思議とマッチしていました。
草間さんの世界にインスパイアされたお料理も楽しかったです☆
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ある意味 (q ひぇー祇園に)
2017-10-21 21:30:15
ひゃーっ 祇園に草間女史とは
何故か違和感が無いような(笑)
絶妙なアンバランスとでも言うかしら(笑)
私の魂を乗せていくボートは
カラフルなイソギンチャクかと・・・
京都五花街の1つのエリアに
ワイルドなアンバランスセンスですわ
都をどりのところに
こういう庭園があったとは知らなかった!
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☆ qさま ☆ (セレンディピティ)
2017-10-22 10:16:21
qさん、こんにちは♪
祇園の歴史ある日本建築と、日本を代表する現代アーティスト
一見意外な組合せですが、不思議とマッチしていましたよ。
私の魂を乗せていくボートは、イソギンチャクみたいですが
布のもつ柔らかさが、気持ち悪さを軽減しているように感じました。

会場となる八坂倶楽部は、都をどりの会場の別館なのですが
伝統ある日本建築と美しい日本庭園と...
京都らしい風情ある空間でした。
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