友人の天才翻訳家・河野万里子さんの訳本『潜水服は蝶の夢を見る』
が映画化され、2月9日より今日まで上映されていました。
この本は、世界中でベストセラーになっている “実話” なのですが、
映画の方も「2007年カンヌ映画祭」で監督賞を受賞しています。
最初にこの本が日本で出版されたのは1998年でした。
あの時も夢中になってあっという間に読みましたが、本当にすごい話
です。
脳梗塞で全身麻痺となり、左目のまぶた以外の自由が効かなくなって
しまったファッション誌『ELLE』の編集長・ジャン=ドミニック・ボビー自身
が “20万回のまばたき” でつづった自伝小説。
映画も(“実話” だけにとても重い話ですが)感動的でした。
でも映画より本の方がより感動しました。映像はわかりやすいから、
多くの人に知ってもらうにはとてもいいと思います。
ですが、活字の深さって映像とはまた違うなーと思った次第。
特に、この話の場合、本の方は余分なことがなくて、彼(本人)の言葉
だけで綴られた世界というのがすごさを表しているとでも言うのでしょう
か。
彼はこの本がフランスで出版された10日後に亡くなったそうです。
お勧めの一冊です!!