世田谷区議会議員・田中優子の活動日誌

「区議会議員って何をしているの?」がわかるブログです。議会報告、議員活動、趣味・日常・プライベートもアップ!

災害時の公務員の時間外手当、月100万円以上も?!(決算委員会での質疑)

2009年10月03日 | 議員活動
     
(写真:洋菓子ドーカンの焼き菓子をいただきました。質問作成の合間
にティータイムでほっとひと息。中野区東中野3-2-2 03-5386-3666)

「決算特別委員会・企画総務領域」での私の質問の続きです。

予算委員会の質問は、速報版がアップされています。世田谷区議会HP
の議会中継(こちら)をクリックして、「第二日 10月2日 企画総務委員会」
の【2】をクリックしてください。はじめから1時間10分ぐらいのところから、
私の質問がスタートします。

今回は、「災害時の職員の手当て」について調べました。
災害対策というものを財政的に検証してみる必要があるから、です。

〈質問〉
もし世田谷区が被災して、土日も休みなく毎日夜12時まで、一ヶ月間
働いた職員がいたとすると、一ヶ月の時間外勤務手当はどのくらいに
なるか?

〈答弁〉
採用1年目の職員=49万8828円(時給1688円)
55歳の総括係長=120万4132円(時給4074円)

⇒区民の皆さんはこの金額を聞いてどのように感じますか?

質問では、公務員の時間外手当に関して、著名な例を二つ挙げました。

《事例その1》
2007年、北見市で起こった大規模断水で、3回の停止が繰り返された
7月に、水道行政を担当する職員3人にそれぞれ100万円以上の時間
外手当が支給され、最高額は112万9000円に上っていたことが分かった。

月額が100万円を超えるのは異例で、同市には1日に40~50件の非難
電話やメールが相次いだ。

断水時、独居老人宅に飲み水を届けるなどした北見市内の町内会長は
「ボランティアで頑張った人も多いのに、職員だけ優遇するのは納得でき
ない」と言い、断水のせいで数日間の休業を強いられた飲食店の店主は、
「市職員が焼け太りのように多額の手当を得るのは市民感覚として許せ
ない。賞与の一部を返納する社会保険庁職員のような対応を取るべきだ」
と怒りをあらわにしていた。

《事例その2》
阪神大震災の時、神戸市役所の20代の男性が、残業手当として1600万
円以上を請求して、上司が説得したものの、結局、裁判まで持ち込まれて
役所が負けた、というものです。ですから、おそらく、その後、1600万円
以上の時間外手当が支払われたものと思われる。

⇒区民みんなが被害者、という状況の中で、公務員だけが巨額の手当て
をもらえる。公務員と言っても管理職ではない公務員だけがもらえる手当
がある。職員同士、あるいは職員と区民との間に亀裂を生むような、この
ような状況がはたしていいでしょうか?

もらう方もきっと気分がいいはずはないと思うのです。手当てをもらうなら、
市民の納得が得られる状態で気持ちよくもらいたいものでは? と思うの
ですが。

そこで提案しました。

⇒非常時の時間外手当の支給については、別途、規程を設けることを考え
るべきではないか。

例えば、選挙にたずさわる職員の手当てのイメージ。

つまり、現在の役職にかかわらず、一律いくら、とか、何段階かの種別は
あるにせよ、非常時・災害時特別手当、というように、新たな制度を創設し
て対応する、というもの。

このことは、けっして「公務員は災害時はただで働け」と言っているのでは
ありません。

「通常の時間外手当てで対応したら、区民感情からして許せない!という
すごい金額になること」

「それは財政面からしてもとても立ち行かない額となるであろうこと」

「結局、公務員の方々は、もらいづらい、何ももらえなくなる、という状況が
生じ兼ねないこと」

「だったら、ある程度、区民の納得が得られるようなもの、財政的にも
なんとかなる範囲で、緊急時・非常時・災害時に対応する特別手当を
創設し、きちんと気持ちよく手当てがもらえるようにした方がいい」

という提案なのです。

神戸市は、1600万円請求した職員に対して(裁判に持ち込まれる前に)
上司が説得しています。ということは、逆に言えば、その職員以外は手当
をもらっていないか、もらったとしてもかなり減額している可能性があります。

この点は、実際どうだったのかはさだかではありません。

調べようと試みたのですが、神戸市から「ずいぶん前のことなので調査して
みます」と言われて、まだ連絡がないので…。

私のこの提案に対する区の答弁は、「選挙の手伝いのときは本来業務を
離れての仕事になるので、本来業務とは別の手当てが支給されるという
考え。なので、災害時にその考え方を導入した手当てを創設することは
難しい。が、研究はしてみる」というようなものでした。

今回、初めて、うちの会派からこのような提案をしたわけですから、すぐ
に、「はいそうですね」とはいかないのはわかっています。

もし、私が提案したように、「職員の給与に関する条例」を改正することに
なったら、職員組合との交渉も必要でしょう。(大変なことになるでしょうね)

でも、私は、「職員労働組合の代表」ではなく、「区民の代表」ですから、
区民感覚を大事にしながら、しかしただ感情的に言っているのではなく、
「災害対策というものを財政的に検証してみる必要性」から提案している
のです。

区としては、「そんなこと言われたって無理だよね」で終わらせないで、
「必ず研究していただきたい」と思います。


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