世田谷区議会議員・田中優子の活動日誌

「区議会議員って何をしているの?」がわかるブログです。議会報告、議員活動、趣味・日常・プライベートもアップ!

裁判によらない解決方法を!畦畔問題 「都市整備委員会」決算委員会での質疑

2009年10月10日 | 議会報告
昨日の決算委員会の質疑で使った「昭和30年の世田谷区粕谷」
の写真。

向かって右の方に、この数年後に、あの大きな丸い「ガスタンク」
(正式にはガスホールダーというそうですが)が出来ます。



田んぼと農道の間にあるのがいわゆる「畦道」、畦畔(けいはん)です。

この上に、現在では宅地が建てられたり駐車場になっていたりして、
細切れで民地に入り込んでいる。

それが国有地であれば「時効取得」という方法で、国から(ただで)譲り
受けることが(できる可能性がある)のに、平成16年4月から区有地と
なったことで、「買い取らなければならない」という問題が生じ、裁判まで
起こされている、それが畦畔問題です。

国から区へ移管された「畦畔を含む国有地」は476ヘクタール。
(世田谷区の12分の1の面積で、砧公園186個分!)

現在、区民を相手にした裁判が二つ行なわれていますが、区民と区が
裁判で争う、というのは、とても不幸なことですし、今後、ますます増大
するであろう畦畔問題を裁判で解決しようというのは非常によくないこと
だと思います。

今の状況は、役所のメンツによる、役所目線の裁判としか思えません。

私たちは、あくまでも区民目線で、訴訟というものを考えたいと思います
し、そうするのが私たちの務めだと考えています。ましてや、役所が区民
を訴えるというのは、よほどのことでなければ、と考えます。

昨日の私の質問に対する答弁、最後の最後に、「時効取得や売り払い
等の対応については、国、東京都と意見交換しながら研究してまいりま
す」というひと言がありました。

これはものすごく大事なことだと思います。

これまでずっと、区は、「区は悪くない」と、全く反省の余地がない、と
いう感じだったのが、「このままではまずい」と気づき、何らかの解決策
を見出さなければ、という姿勢に転じたように感じました。

すでに「売り払い」に応じてしまった(買い取ってしまった)141件分の人
たちへの対応も含め、早く、別の解決策が講じられるよう、研究を具体的
に勧めてください!と、強く要望しました。


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