今日は、「世田谷区議会第4回定例会」の中間議決日でした。
33の議案すべてが賛成多数もしくは全員賛成で可決されました。
(議案の名称と審査結果はこちらをご覧ください)
この中の「土地所有権移転登記等請求控訴事件に係る上告及び上告受理の申立て」
という議案は、例の「畦畔(けいはん)」の問題です。
区民の方を相手とする裁判で、高裁は地裁の判決を支持。私たちの会派は高裁の
判決文を読みましたが、どう考えても世田谷区に勝ち目はない、ということと、
区民の方々と区が裁判で争う、というのはよくないことなので、他の解決方法を探す
べき、と主張してきました。
ですから、「高裁に控訴したい」と区が提案した時、うちの会派は反対しました。
私のブログ2008年12月21日で詳しく取り上げていますが、冒頭部分を以下に貼り付けると…、
↓ ↓
「一緒に勉強してきて大変な問題だということがわかった」、「詳細は
後日」とお断りしましたが、どういうことか、簡単に説明したいと思い
ます。
「畦畔(けいはん)」というのは、田んぼと田んぼの間に通っている
茶色の部分の通路、つまり「あぜ道」のことなんですね。
この「あぜ道の何が問題か?」というと、
区民の皆さんがご存知ないままご自分の土地の中に紛れ込んでいる
(可能性がある)ということなんです。
この「畦畔(けいはん)」は、平成16年3月末までは国のもの(国有地)
でした。
そして、そこに住んで10年もしくは20年で、申請すればただで自分の
土地となりました(取得時効。ただし、取得に伴う税金は発生します)
ですが、平成16年4月以降は、国有地から区有地となり(国から区へ
移管され)…、
区には「取得時効」という制度がないので、自分の土地に「畦畔」が
含まれていたらその分のお金を区に払わなければならなくなりました。
でも、「国有地が区有地になること」、それにより「取得時効(ただで
もらえる)制度がなくなること」、は区民の方々には知らされず、
ある日突然、「あなたの土地には畦畔(けいはん)が含まれています
から、○百万円払って下さい」と言われる。
そして、「そんなことは知らなかった。知らされていなかった。国有地
だったら取得時効が出来たのに、いつのまにか区のものになっていて
お金を払えとは、冗談じゃない!」と、裁判が起きているのです。
(話がわかりやすくなるような表現にしていますが、大雑把に言うと
こういうことなんです)
↓ ↓
で、上記ブログから1年2ヶ月経った今、世田谷区が地裁に引き続き、高裁でも
負けてしまい、今度は最高裁に上告したい、という議案が出てきたのです。
今日の本会議で、この「土地所有権移転登記等請求控訴事件に係る上告及び
上告受理の申立て」という議案、
うちの会派は反対(上告すべきではない!という判断を)しましたが、自民党・
公明党・民主党・無所属(青空こうじ議員)の賛成で可決されてしまいました。
この裁判、上告しても、どう考えても世田谷区に勝ち目はないと思いますし、
争っている相手(区民の方)のことを考えたら、理不尽なことだと思います。
本当に気の毒というか…、ひどい事件だと思います。
【追記】
議案の採決は、議長が読み上げるのは番号だけで、議案の名称は言いません。
なので、議案の名称が書かれている一覧表を見ながら、起立したりしなかったり
するのですが、たまたまこの議案の際に、名称を確認していなくて(反対なのに)
起立しかけてしまいました。
会派メンバーの合図ですぐわかりましたが、一瞬あわてました
さて、今日、本会議(中間議決)が終わり、来週から「予算特別委員会」が始まり
ます。
私は、以下の領域を担当します。
■12日(金)午後1時10分~1時34分「区民生活領域」
■18日(木)10時~10時24分「文教領域」
お時間がありましたら、傍聴にいらしてください。
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