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刑事の「勘」とマスメディア取材暴力『廃墟に乞う』

2019-10-21 07:51:47 | 世界の動きから見えるもの

刑事の「勘」とは人並み以上の鋭い臭覚の才能と経験だ。古い事件でも警察が見逃した物・事から証拠なり、アリバイ、もしくは根拠につながる糸口を探し出し、しつこく、何かを見つけに行く動物的本能だ。人間には誰しもが何らかの才能を持っていると思っている。だがそれを知らず、使わずにいる人も多くあるという事は実に「勿体無い」。 もう1点、気になった点は「マスメディアの取材暴力」である。容疑者、親戚、友人、会社関係者など、また周辺の近所迷惑構わず執拗以上のインタビューと撮影する行為。見ていても本当に気の毒な場合もある。マスメディアは常識マナーをもっとわきまえての行為、行動を取って欲しいところだ。それと最近のマスメディア・取材の人々の知識・情報不足の無さで、報道される内容が薄く、肝心がボケ、他局と同じ事を繰り返すなど視聴者側に退屈させる事が多い事だ。(ネットの情報をコピーして放映するのは如何なものか)

『廃墟に乞う』佐々木譲

Bookdata出典」仙道孝司は北海道警・捜査一課の敏腕刑事だったが、任務がもとで罹ったPTSDのため、休職を命じられている。ようやく回復してきた頃、かつて札幌で起きた殺人事件と同じ手口で、千葉でデリヘル嬢が殺された。これは13年前のあいつの犯行かその矢先に犯人から接触された仙道は、旧炭鉱町へ向かう(表題作)。リゾート村、札幌の倉庫、競走馬生産牧場を舞台に、警察手帳も銃も持たない休職刑事が事件に新たな光と闇を見出す、連作警察小説。直木賞受賞作。

  • 「廃墟に乞う」 での容疑者は生まれながらにして貧しい環境で苦痛に耐え忍んだ恨みが犯罪に繋がっている。
  • 「オージー好みの村」「兄の想い」「消えた娘」「博労沢の殺人」「復帰する朝」など休職中の刑事に様々な依頼がくる。 警察・刑事の捜査等から外から見て一歩踏み込んだ真犯人を突き止めることから、被疑者への擁護、容疑者への説得、真犯人の捜査など刑事の「勘」で解決していく。刑事の「勘」は人並み以上の才能として持って生まれた特性なのかもしれない。 休職を言い渡され保養地での休養を医者から言い渡された理由は、聞き込みで、ある男とドアで聞き込みをした時に不審に思い、再度聞き込みをしなかった後悔である。あのあと男は部屋の中で一人の女性を殺害したのだ。あの時、不審に思った時にはまだ生きていた女性が・・・自分の過失を悔やんで暴れたことが原因だった。