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罪を犯すのは「欲の選択」『暗殺のジャムセッション』

2021-10-21 07:42:50 | ミステリー小説から見えるもの
人の信用・信頼は付き合った年月ではなく、金次第、というのがこの世界の慣わしだ。目の前に大金が積まれれば誰もが多い方に賛同したがる。人の浮気心は見た目以上に軽い。現実、誰もが「欲」が絡む選択の間違いから罪を犯すのだ。
『人間の最大の罪は不機嫌である』ゲーテ -
『暗殺のジャムセッション』ロス・トーマス
「概要」ドイツ冷戦後、マッコークルは、連れ帰った恋人フレドルと結婚し店をを再開。そこに突然、かつての相棒パディロが転げこんできた。元共同経営者にして腕利きスパイ兼殺し屋のパディロは、潜伏先の西アフリカから脱出してきた。某国の首相暗殺を依頼され、それを断わったことからトラブルになったという。だが暗殺の依頼者たちは、何としてもパディロに暗殺を実行させるべく、卑劣な手段に訴えてきた……
首相の暗殺は実は首相自らが計画し、2人の大臣に命令、だが、失敗するようにと指示していた。そのことで名誉と知名度を上げる目的だった。だが、首相自身はガンで数か月の余命だった。
ーパディロが暗殺を断ると、マッコークルの妻を人質に首相の計画を実行させようとする。パディロはその妻を助け出すことを第一に仲間を集め計画を立てる。だがその仲間らは金でどうにでもなるならず者だったことが後で窮地に追い込まれる。
ー人質の救出と首相の暗殺未遂を同時に、計画は進んだ



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