@遺産を狙う家族、恋で悩む恋人、それを妬み嫉妬する仲間、被害妄想から恐れ自殺しようとするなど異様な心理的変化を読み取るには難しいミステリー小説だ。難しいのは人間関係をどう思い、どう思われているのかを理解するか、誤解と被害妄想が殺人事件、自殺へとつながる。場所設定が頻繁に変わり、その比喩も多く読みづらい、さらに2つの顔を持つ男の登場で混乱する。現代、複雑な人間関係を理解することは仕事、家族、恋人同士でも大きな課題だが、陰で悪口を言われない様に、また誤解しない様にするにはやはり頻繁にFace2Faceでコミュニケーションし、信頼し合える仲になることだろうか。
『眼の壁』マーガレット・ミラー
「概要」作品の舞台は富豪のヒース一家。二年前、自ら運転する車の事故で視力を失ったケルジーと一家の家政婦的役割を担っている姉のアリス。事故車に同乗した兄のジョニーとケルジーの婚約者でヒース一家の居候の身のフィリップ。そして、事故の際に亡くなったジョニーの恋人ジェラルディーン。ヒース家には当主も居るのだが、遺産相続人はケルジーになっている
ー家族の遺産を丸ごと継いだのは事故で視力を失ったケルジー。その周りに居候のように住み着く婚約者など家族の異様な心理的変化は理解が難しい。
ー嫉妬、妬み、被害妄想、恋敵など人間模様からくる関係は複雑化する。
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