『あそこよりも良い』と『あそことはチガウ』
あなたなら、どちらを目指しますか?
勿論、私が目指すのは『あそことはチガウ!』。
陣馬山の山腹にそのキャンプ場はあります。
このキャンプ場、タダのキャンプ場でした、ほんの数年前までは。
夏のキャンプシ-ズンだけは人でごった返すほどに賑わって、夏が過ぎると潮が引くように静寂が訪れて。山小屋とか海の家と一緒ですね。夏の気候にも振り回されて。
あなたがキャンプ場を選ぶとしたら何を基準に選びますか?
自然が豊かで、施設が整っていて、静かで、快適で、非日常的で、ボ-っと出来て
、そばに川や湖があって、釣りができて、お洒落なレストランもあって、、、?とにかく、ユ-ザ-の要望は多岐にわたっていてつかみ所がありません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/b8/3a354d1e8836cc9ee303d6f9fb938b9c.jpg)
キャンプ場の経営者にも聞きました。ここのウリは何ですか?
大自然に囲まれて、施設も整っていて、、、。そんなの売りじゃないでしょう。
だって、どのキャンプ場も条件はほぼ同じですものね。選ぶ方は『どれにしようかな、神様の言うとおり』で決めちゃっても結果は大して変わらない。違いますか?
茨城県に『なかよしキャンプグラウンド』というカヌ-に特化したキャンプ場があります。那珂川畔にあるこのキャンプ場には、1年をとおしてカヌ-イスト達が集います。天然のプ-ルがあってカヌ-の練習が出来たり、著名なカヌ-イストを招いてイベントやカヌ-スク-ルを催したり。カヌ-ツ-リングをする人たちのカヌ-を上流のスタ-ト地点までトランスポ-トしてくれたりと、カヌ-イスト達にとってとても親切なんですね。カヌ-イスト達が集まれば、その家族や友達も集います。カヌ-の楽しさを知った家族や友達も常連になって裾野がどんどん広がって行くんですよね。
特化すると言うことは、タ-ゲットが絞られるから広告やアピ-ルがしやすい。利用者も迷うことなく訪れる。この仕組みを作れたら鬼に金棒なんですね。
さて、本題のキャンプ場に話を戻しましょう。
このキャンプ場、山々に囲まれた広い敷地がありました。どこにでもあるタダのキャンプから『あそことは違うキャンプ場』に脱皮するためにどんなコンセプトを掲げようか?考えました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/9a/a8a82d6d8ef3bcc95eb8d00b220696f5.jpg)
ここの若い二代目オ-ナ-は、中学から大学まで水泳選手で、卒業してからもスイミングスク-ルのコ-チでした。水泳は人生のすべて、だから続けたかったんでしょうね。だったら話は決まりです。スイミングへの特化、そして1年をとおしてお客様が訪れるスポ-ツビレッジ。都心から1時間でこのロケ-ション、これはいけるかも。
迎えたいお客様は、スイミングスク-ルや中学~大学の水泳部。春夏冬の合宿と試合前の合宿、そのための施設を作ろう、これがコンセプト。このコンセプトを実現するためには、先ずしっかりした競泳用プ-ル、しかも屋外プ-ルと屋内の温水プ-ルが必要です。作りました。若い選手達の唯一の楽しみは美味しくてボリュ-ムのある食事、そのために腕利きの料理人を招聘しました。快適に過ごしてもらうためにはサ-ビスも大切、そのためにベテランの旅館の仲居さんもヘッドハンティングしたり。
合宿施設だからと言って、山中湖や河口湖にあるようなタコ部屋みたいな民宿に詰め込まれたら夢がありません。せっかくの人里離れた山の中の合宿です、ログハウスの木の香の中で食事ができて、山小屋風の二段ベッドで眠りたい。私たちが若い選手だったら、そんなわくわくするような夢を形にするために、ログハウスやログキャビンを宿泊施設として作りました。設計士さんやデザイナ-さんに恵まれたことも成功の要因でした。まわりの自然を活かしたグランドデザイン。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/b6/6bc498dd99d1ab8351d677737a12fdb4.jpg)
出来上がった施設は有効に使いたいものです。選手達の夕食時に空いたプ-ルは町内の子供達を集めてスイミングスク-ルも開き、今では250人以上のスク-ルに成長しています。徐々に評判が広まって、トライアスロンの合宿やボウイスカウトの合宿、更には『ウォ-タ-ボ-イズ』の合宿や撮影にも使われるほどになりました。
一口に個別化と言っても、これを叶えるためには幾つもの試練を乗り越えなければなりません。先ずは、成功への確信。これがないと初めの一歩は踏み出せません。なぜならば巨額の投資を必要とするから。とても勇気のいることなんですよ。
グランドデザインを描いて、詳細な運営プランができて、主要なスタッフを集める目途がついて、そして確信がつかめたら、次は銀行交渉が待っています。控えめな数字の事業計画とオ-ナ-の確信に満ちた熱い想いをぶつける。しっかりした事業計画とオ-ナ-の覚悟と想いが伝われば銀行は支援してくれるものです。
かくして、オ-ナ-の夢は叶いました。
別格の存在になるためには『あそこより良い』ではなくて『あそことはチガウ』。
これが是非とも必要です。
春には若葉と山菜が萌え、初夏にはモリアオガエルが産卵しホタルが飛び交う。盛夏にはナラの木にクワガタが這い、秋には燃えるような山々。キャンプサイトもテニスコ-トもそばの小川もそれなりににぎわいを見せますが、それはあくまでもサブ。
スイミングの合宿施設として生まれ変わった今、また活気に満ちた季節を迎えようとしています。
あなたなら、どちらを目指しますか?
勿論、私が目指すのは『あそことはチガウ!』。
陣馬山の山腹にそのキャンプ場はあります。
このキャンプ場、タダのキャンプ場でした、ほんの数年前までは。
夏のキャンプシ-ズンだけは人でごった返すほどに賑わって、夏が過ぎると潮が引くように静寂が訪れて。山小屋とか海の家と一緒ですね。夏の気候にも振り回されて。
あなたがキャンプ場を選ぶとしたら何を基準に選びますか?
自然が豊かで、施設が整っていて、静かで、快適で、非日常的で、ボ-っと出来て
、そばに川や湖があって、釣りができて、お洒落なレストランもあって、、、?とにかく、ユ-ザ-の要望は多岐にわたっていてつかみ所がありません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/b8/3a354d1e8836cc9ee303d6f9fb938b9c.jpg)
キャンプ場の経営者にも聞きました。ここのウリは何ですか?
大自然に囲まれて、施設も整っていて、、、。そんなの売りじゃないでしょう。
だって、どのキャンプ場も条件はほぼ同じですものね。選ぶ方は『どれにしようかな、神様の言うとおり』で決めちゃっても結果は大して変わらない。違いますか?
茨城県に『なかよしキャンプグラウンド』というカヌ-に特化したキャンプ場があります。那珂川畔にあるこのキャンプ場には、1年をとおしてカヌ-イスト達が集います。天然のプ-ルがあってカヌ-の練習が出来たり、著名なカヌ-イストを招いてイベントやカヌ-スク-ルを催したり。カヌ-ツ-リングをする人たちのカヌ-を上流のスタ-ト地点までトランスポ-トしてくれたりと、カヌ-イスト達にとってとても親切なんですね。カヌ-イスト達が集まれば、その家族や友達も集います。カヌ-の楽しさを知った家族や友達も常連になって裾野がどんどん広がって行くんですよね。
特化すると言うことは、タ-ゲットが絞られるから広告やアピ-ルがしやすい。利用者も迷うことなく訪れる。この仕組みを作れたら鬼に金棒なんですね。
さて、本題のキャンプ場に話を戻しましょう。
このキャンプ場、山々に囲まれた広い敷地がありました。どこにでもあるタダのキャンプから『あそことは違うキャンプ場』に脱皮するためにどんなコンセプトを掲げようか?考えました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/9a/a8a82d6d8ef3bcc95eb8d00b220696f5.jpg)
ここの若い二代目オ-ナ-は、中学から大学まで水泳選手で、卒業してからもスイミングスク-ルのコ-チでした。水泳は人生のすべて、だから続けたかったんでしょうね。だったら話は決まりです。スイミングへの特化、そして1年をとおしてお客様が訪れるスポ-ツビレッジ。都心から1時間でこのロケ-ション、これはいけるかも。
迎えたいお客様は、スイミングスク-ルや中学~大学の水泳部。春夏冬の合宿と試合前の合宿、そのための施設を作ろう、これがコンセプト。このコンセプトを実現するためには、先ずしっかりした競泳用プ-ル、しかも屋外プ-ルと屋内の温水プ-ルが必要です。作りました。若い選手達の唯一の楽しみは美味しくてボリュ-ムのある食事、そのために腕利きの料理人を招聘しました。快適に過ごしてもらうためにはサ-ビスも大切、そのためにベテランの旅館の仲居さんもヘッドハンティングしたり。
合宿施設だからと言って、山中湖や河口湖にあるようなタコ部屋みたいな民宿に詰め込まれたら夢がありません。せっかくの人里離れた山の中の合宿です、ログハウスの木の香の中で食事ができて、山小屋風の二段ベッドで眠りたい。私たちが若い選手だったら、そんなわくわくするような夢を形にするために、ログハウスやログキャビンを宿泊施設として作りました。設計士さんやデザイナ-さんに恵まれたことも成功の要因でした。まわりの自然を活かしたグランドデザイン。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/b6/6bc498dd99d1ab8351d677737a12fdb4.jpg)
出来上がった施設は有効に使いたいものです。選手達の夕食時に空いたプ-ルは町内の子供達を集めてスイミングスク-ルも開き、今では250人以上のスク-ルに成長しています。徐々に評判が広まって、トライアスロンの合宿やボウイスカウトの合宿、更には『ウォ-タ-ボ-イズ』の合宿や撮影にも使われるほどになりました。
一口に個別化と言っても、これを叶えるためには幾つもの試練を乗り越えなければなりません。先ずは、成功への確信。これがないと初めの一歩は踏み出せません。なぜならば巨額の投資を必要とするから。とても勇気のいることなんですよ。
グランドデザインを描いて、詳細な運営プランができて、主要なスタッフを集める目途がついて、そして確信がつかめたら、次は銀行交渉が待っています。控えめな数字の事業計画とオ-ナ-の確信に満ちた熱い想いをぶつける。しっかりした事業計画とオ-ナ-の覚悟と想いが伝われば銀行は支援してくれるものです。
かくして、オ-ナ-の夢は叶いました。
別格の存在になるためには『あそこより良い』ではなくて『あそことはチガウ』。
これが是非とも必要です。
春には若葉と山菜が萌え、初夏にはモリアオガエルが産卵しホタルが飛び交う。盛夏にはナラの木にクワガタが這い、秋には燃えるような山々。キャンプサイトもテニスコ-トもそばの小川もそれなりににぎわいを見せますが、それはあくまでもサブ。
スイミングの合宿施設として生まれ変わった今、また活気に満ちた季節を迎えようとしています。