山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

人生一度きりだからね ゆっくり楽しんでね!

2007-02-18 01:02:12 | 独り言
今年、気になる年賀状が2枚あった。

一枚は、大学時代の哲研の後輩からのもの。栃木の実家でお店を営んでいる彼は、哲研でも論客の一人で、他大学の哲研に乗り込んでは論戦を仕掛けたものだった。
茶目っ気たっぷりで誰からも可愛がられていたものである。

そんな彼の兄貴が去年亡くなり、彼自身も胃の全摘手術を受けたという。俺たちも、もうそんな年になったのか、まだ35才程度のつもりでいたのに。
電話をしようと思いつつ、怖くて未だにできない。おそらくアイツのことだから『デヘヘ、やっちゃいましたよ~』『まだ死んでられね~ぞ』なんて会話になるのだろう。

彼の次男が、隣の国立の大学に合格したこと、私の家の近くの本屋でバイトが決まったこと、わざわざ次男の名前まで書いてあった。余計に心配が募る。4月になつたら彼の次男と会って、呑みながらオヤジの話でもしようか。



もう一枚は、かつてのお客様。
元女優さんで、青山では有名なお鮨屋さんを営んでいて、女将さんとしてお店を仕切っていた。女将さんは今、怖い病に冒されている。電話してみた。私の心配をよそに、聞き慣れたいつものあっけらかんとした声が弾んでいた。

『あらぁ懐かしいわねえ』『懐かしいって1年ぶりですよ。それより体調はいかがですか?』『うぅん全然、気にしてもしょうがないからね。今はまだ元気だし、毎日遠くまで散歩を楽しんでるわ。ご飯も美味しいし』『じゃあ今度、一緒に多摩川沿いでも散歩しましょうか?』『いいわねえ、時間ができたら声かけて』『いいですよ、ビ-ルと旨いコ-ヒ-用意しますから』『うんうん、それよりあなたはどうなの?頑張り屋さんだったから心配してるのよ。仕事しすぎてない?』『ええ、マイペ-スでやってますから』『最近つくづく思うんだけどね。人生一度きりだからね、ゆっくり楽しんでね。自分の時間を何よりも大切にするのよ。』

逆に私のことを心配し、諭されてしまった。
『人生一度きりだからね、自分の時間を何よりも大切にするのよ』
女将さんの言葉、実感のこもる重さを感じた。どんなに満たされた時間を過ごしても、本当に満足して死を迎えることなんてできるはずはないと思う。でも、精一杯仕事に取り組み、自分の時間も満たされたものにしていきたい。今日の電話で改めて教えて頂いた。

花粉が飛び始めましたね。ちょっと憂鬱だけど、もうすぐウキウキする季節がやってきます。仕事も遊びも楽しくやりましょう!












コメント (7)
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