お盆中は殺生を控えて溪にも立たず、昼からビ-ル三昧の骨休めの日々を過ごした。
そして今日は事務所の夏休み最終日、計画していた岩魚の溪に入った。
林道を1時間ほど歩いた入溪点から2時間ほど釣り上り、後半は落差の厳しい落ち込みを源流帯へと遡行する。
来週と再来週は、南アルプスと中央アルプスのヤマトイワナの谿を日帰りで詰める強行軍になる。
今日はその足慣らしの積もりでもあるのだ。
入溪してしばらくは美しい溪畔林の中に清冽な流れが続く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/58/393b4c8395f9977200581a0c0adf5c7d.jpg)
落ち込みの巻き返しから岩魚が姿を現わした。
岩魚の溪に棲む岩魚は、流れに磨かれ底石に同化して、岩魚本来の美しく精悍な面構えになるのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/d4/ea74753aa87e46ef36f5f24af15be49c.jpg)
素晴らしい流れを快適に釣り上がり、前方の石に飛び移ろうとしたその瞬間。
左ふくらはぎが『プチッ』と音を立てた。2~3歩進んで突然激しい痛みに襲われて立ちすくんだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/f9/d99cae56e94279f404aa35c3e9946786.jpg)
左足に体重を乗せると激痛が走って動けない。肉離れである。
岩に座り込み、あまりの痛さにたまらずスパッツを外したが軽快する筈もない。
どうしようか?
先ずは冷静に考えよう。
ザックに1本だけ入れていたビ-ルを飲み、タバコをくゆらせた。
今日は月曜日、平日に人が入ることは期待できない。
今日に限ってツェルトもシュラフカバ-も携行していない。
予備の食糧も調理用具も持ち合わせていない、ないない尽くしである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/6c/9578e752bde5ac89e13d2a59743f40c1.jpg)
だとしたら自力で下山するしかないのだ。
ロッドをたたんでザックにセットし、山刀で木枝の杖を2本作って溪を下った。
激痛の走る足は、爪先立ちにして体重をかけないようにすれば少しは痛みが和らいだ。
こんな時、テ-ピングの知識があれば役に立つのかも知れない。
顔をゆがめながら、歯を食いしばりながら溪を下った。
落差のきつい上流域であったなら多分身動きできなかったはずである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/1f/8de3c2b921a6c7cf20bcb4dfc1b13042.jpg)
最後の林道歩きは3時間を要した。
この3時間の辛かったこと、車が見えた時には安堵感と疲労感でその場にへたり込んでしまった。
単独行の溪は様々な危険を孕んでいる。
熊との遭遇、鉄砲水、落石、転倒、転落、そして肉離れという伏兵も、、、、、、。
それでも単独行をやめられないのは何故なのだろうか?
山深い谿にひとり、五感が研ぎ澄まされていくことへの陶酔。
遭遇する危機を自分だけの知恵と技量で乗り越えていくことへの挑戦。
しばらくは溪に立つことは叶わないが、あの山の奥の溪には必ずもう一度挑戦したい。
そして、しばらく逢っていないヤマトイワナの谿にも、立ちたいと思うのだ。
そして今日は事務所の夏休み最終日、計画していた岩魚の溪に入った。
林道を1時間ほど歩いた入溪点から2時間ほど釣り上り、後半は落差の厳しい落ち込みを源流帯へと遡行する。
来週と再来週は、南アルプスと中央アルプスのヤマトイワナの谿を日帰りで詰める強行軍になる。
今日はその足慣らしの積もりでもあるのだ。
入溪してしばらくは美しい溪畔林の中に清冽な流れが続く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/58/393b4c8395f9977200581a0c0adf5c7d.jpg)
落ち込みの巻き返しから岩魚が姿を現わした。
岩魚の溪に棲む岩魚は、流れに磨かれ底石に同化して、岩魚本来の美しく精悍な面構えになるのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/d4/ea74753aa87e46ef36f5f24af15be49c.jpg)
素晴らしい流れを快適に釣り上がり、前方の石に飛び移ろうとしたその瞬間。
左ふくらはぎが『プチッ』と音を立てた。2~3歩進んで突然激しい痛みに襲われて立ちすくんだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/f9/d99cae56e94279f404aa35c3e9946786.jpg)
左足に体重を乗せると激痛が走って動けない。肉離れである。
岩に座り込み、あまりの痛さにたまらずスパッツを外したが軽快する筈もない。
どうしようか?
先ずは冷静に考えよう。
ザックに1本だけ入れていたビ-ルを飲み、タバコをくゆらせた。
今日は月曜日、平日に人が入ることは期待できない。
今日に限ってツェルトもシュラフカバ-も携行していない。
予備の食糧も調理用具も持ち合わせていない、ないない尽くしである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/6c/9578e752bde5ac89e13d2a59743f40c1.jpg)
だとしたら自力で下山するしかないのだ。
ロッドをたたんでザックにセットし、山刀で木枝の杖を2本作って溪を下った。
激痛の走る足は、爪先立ちにして体重をかけないようにすれば少しは痛みが和らいだ。
こんな時、テ-ピングの知識があれば役に立つのかも知れない。
顔をゆがめながら、歯を食いしばりながら溪を下った。
落差のきつい上流域であったなら多分身動きできなかったはずである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/1f/8de3c2b921a6c7cf20bcb4dfc1b13042.jpg)
最後の林道歩きは3時間を要した。
この3時間の辛かったこと、車が見えた時には安堵感と疲労感でその場にへたり込んでしまった。
単独行の溪は様々な危険を孕んでいる。
熊との遭遇、鉄砲水、落石、転倒、転落、そして肉離れという伏兵も、、、、、、。
それでも単独行をやめられないのは何故なのだろうか?
山深い谿にひとり、五感が研ぎ澄まされていくことへの陶酔。
遭遇する危機を自分だけの知恵と技量で乗り越えていくことへの挑戦。
しばらくは溪に立つことは叶わないが、あの山の奥の溪には必ずもう一度挑戦したい。
そして、しばらく逢っていないヤマトイワナの谿にも、立ちたいと思うのだ。
このような人種はよく山の中で見かける、裏磐梯の親爺はこれらの人種がお好き物凄く理解できる、しかし1人の渓流つりは危険だ冷静な判断力が求められる。
山刀があったら二股の木の枝で松葉杖を作るという手もあると思います。
縛るタオルや手ぬぐいもなければ、スパッツは若干伸縮性があるので、1本犠牲にするつもりで脛から太ももへ移動するという手も考えられます。(ももの太さにもよりますが・・・)
私も単独行が多いので、念のために医者にもらった痛み止め(座薬)や薬類は必ず携行します。
なお膝・腰・筋肉痛の予防にワコールのロングタイツのCW-Xも効果あると聞いています。
お互いに注意しましょう!
それにしても、良くご無事で・・・
ひとりで、痛みに耐えながら何時間も足を引きずるのは、終わってみれば、こんなものですが、その最中は「何処まで続くぬかるみぞ~」と軍歌に出てきそうな状態だったのでしょうね。(この軍歌の作者は硫黄島で戦死しました。)
夏風邪をひかれたり、肉離れをしたり、色々な災難に遭いながら、生きていることを確認しておられるようで・・・「熟年性青春症候群」ですか?
中身の濃い毎日ですねぇ~
山屋の親父さんだからこそ単独行の魅力が分かるのだと思います。
でも危険はいつもついてまわります。
十分気をつけて楽しみたいと思います。
松葉杖という手もありましたねえ。
さすがキャリアの差、一日の長を感じます。
いやあ、どうしようかと考え込んでしまいましたよ。
まさか肉離れなんて。(実は太ももではなくてふくらはぎでした)
こんな時、食糧やツェルトがないと心細いもの。
やはり軽量化よりも装備と食糧はしっかり携行すべきだと思います。
ついでにお酒とつまみがあれば余裕のビバ-クを楽しめるのではないかと思いますね。
CW-X、登山用のタイツも使ってみようかな。
いやあ辛かったですわ。
人間激しい痛みにはどうすることもできません。
無理しちゃいけないのは重々分かっているんだけど楽しいとついつい過ぎちゃうのかもね。
バッカスちゃんの三男にテ-ピングをご教示願いたいですよ。
イザという時の為に荷物が多くなってはまた負担が増えるし、
やはり日常の鍛練が大事ですね。
溪での危険、肉離れという伏兵がいました。
これで2回目の経験ですが、とにかく痛いんですわ。
山奥の溪でひとり、こんな事態が発生すると兎に角心細いものです。
やはり日頃から体調管理が必要ですね。
それとそれなりの装備を携行していれば安心感が違います。我らも若くはないので気をつけて楽しみましょうね。
私もスタンドアローンの単独行自己責任主義にて西丹沢に入山していますが、肉離れや骨折といった伏兵の存在を再認識させられました。
渓流は危険がいっぱいですよね。
私は、スズメバチ(特にキイロスズメバチ)に襲われるので、今シーズンの渓流は本格納竿しましたが、ラストを飾るにふさわしい尺イワナをGETしました。
ヤマメの渓でのイワナでしたが、獰猛そうな面構えです。
しかし、いつかはイワナの渓に入ってみたいと思います。
溪での肉離れはまったく想定外でした。
溪では何が起こるか分かりませんね。
覚悟の上の単独行ですが厳しい場面もあるものですわ。
世附での尺上岩魚、拝見しましたよ。
やはり尺を越えると良い面構えですな。
スズメバチ、私は『スズメバチジェット』という撃退スプレ-を携行しています。
でも幸いまだ使う場面に遭遇していません。
この時期の納竿はちょっと勿体ないのではないですか?おもしろいのはこれからですよ。
スズメバチに負けずあと1ヶ月は楽しみましょうぞ。