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父の感謝式の式場です。
祭壇は有りません。
壁に父の写真を6枚貼りました。これが遺影写真になります。
故人の写真探しは、遺族にとって大事な作業になります。
私の所でも、実家のあちらこちらに散らばっていた写真を集め
何回も皆で写真選びをしました。
その間に出る話は、普段なら忘れている昔話ばかりです。
何度も何度も選びなおして、結局複数枚の写真を使う事にしました。
会葬者の方々に
故人が理解しやすい、と言われた理由は
きっと多くの故人写真が有った為だと思います。
写真の利用は壁面の遺影写真、メモリアルコーナーのスナップ写真
それをスライドにしたもの、です。
頂いた供花でカサブランカと胡蝶蘭を飾り付けてもらいました。
式場に入るといい香りがしておりました。
昔から香りの強い花が好きな人でした。
花の希望は母が一番こだわったところです。祭壇がなかったので
頂いた供花に少し喪主が資金を足して作ったものです。
祭壇費用よりずっと安上がりでした。
もう1枚はメモリアルコーナーです。
父へのメッセージ、写真、帽子、最後の買い物(ジャッケット)、鯛焼き、黒飴が
置かれています。
このコーナーにも多くの方が立ち寄って見ていただきました。
他人の写真やメッセージなんて・・・・そう思っている方がいらっしゃいますが
葬儀に来るは無関係の人は来ないのです。
父を知らなくても、私を知っている人は会葬に来ていただきました。
私の育った環境を興味深く見ていただけました。
写真の中には私の幼い頃からまだ若い頃、私の今の家族も映っています。
私を探しながら、父の存在も一緒に感じて頂けます。
このコーナーは親戚にも好評でした。
ただ飾っただけでなく、孫娘2人に写真や遺品の説明をさせています。
誰の娘か?、それも会葬者の方の関心があった所です。
以前に一度会った子がこんなに大きくなって・・・そんな会話も有りました。
今の人達は親しくなければ葬儀なんか出ない、とよく言われます。
関係ないからと。
本当にそうなんでしょうか?
縁を感じさせる場作りをしていないのじゃないでしょうか?
そして会葬者の方々は「いい葬式だった」
「来て良かった」と感じていただけました。
会葬者の為の葬儀でも有るのです。
メモリアルコーナーに触れてこんなに熱心に見ていただけ
それを強く感じました。