ヨコヅナサシガメは、桜などの樹木の幹を棲み家にしている、カメムシの仲間です。
中国や東南アジア原産の外来昆虫で、昭和初期に九州で棲息が確認され、その後、次第に
北へ棲息域を広げ、現在では関東地方でも普通に見られるようになっています。
サシガメの名前が示すように、刺すカメムシで、桜の葉を食草にするイラガの幼虫などを捕えて、
体に長い吻口をブスリッと刺し込み、体液を吸い取る獰猛な肉食性昆虫です。
イラガの幼虫は桜の葉を食害する上、毒毛が刺さると激しい痛みや湿疹を伴う炎症を
起こすので、これを退治してくれる虫は、考え様によっては益虫ですが、不用意にこの虫に
触れて、この吻口で掌などをブスリッとやられると相当な痛みがあり、刺された人の話では
ムカデに噛まれた時より酷いそうです。
私は、子供の頃にクワガタムシを採りにいって、巣穴に潜んでいたムカデにやられたことが
ありますが、痛みは相当酷いものでした。このヨコヅナサシガメに刺されるとそれ以上の痛み
があると言いますから、くれぐれも、掌の上で歩かせて遊ぼうなどとは考えないで下さい。
ヨコヅナサシガメ <カメムシ目 サシガメ科>
吻口は、普段は二つ折になっています。
吻口を伸ばして攻撃態勢をとったところ
普段はゆっくりと移動していますが、動きの速い獲物を襲う時は意外に素早い動きを見せます。
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