素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

梅の季節となりました

2011年02月22日 | 日記
 新聞、テレビで梅情報がよく出るようになりました。ここ数日の暖かさで開花のほうもグッと進みそうです。我家のすぐ近くの“しだれ梅”も見ごろを迎えました。例年のことながらこの梅を見ないと季節の巡りを実感できない。

   高橋睦郎著『季語百話~花をひろう~』によれば、もともと私たちの祖先には文化的に花を愛ずる習慣を持たなかった。これを教えたのが大陸渡来の梅であり菊である。菊を根づかせようとした功労者は奈良時代の皇族政治家である長屋王である。しかし、藤原氏の陰謀によって謀反の咎で失脚する。それとともに菊は詩歌の主題から追放される。これに代わって登場するのが梅である。そして、自前の花が欲しくなって桜を発見し、春といえば桜となってきた。菊、梅以前の花といえば椿といわれている。花一つにも歴史がある。これから本格的な花の季節を迎える。毎年繰り返すことではあるが、自分の人生の積み重ねとともにまた見え方も変わっていくのだと思う。

 
コメント
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