教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

どんぐりのマラカス

2024年11月13日 23時55分55秒 | Weblog


今日のうちの子ですが、どんぐりなどでマラカスを作って帰ってきました。

今日はマラカスを研究していたそうで、「こっちのほうがおとがいいかんじ。こっちはおとがごつい。」などと比べながら、マラカスを作っていったとか。おともだちにも「ほしい!ほしい!」と言われたので、いくつも作ってあげて、手がいたくなったそうです。
妻が「じゃあ、マラカス屋さんをしたんだねー」というと、「いや、けんきゅうしてただけ」とのこと。とはいえ、先生も、欲しそうにしていたので、作ってあげたそうです。

家に帰ってからはマラカスで演奏会をしていました。「こっちはかるい。いいかんじ。こっちはごつい。」などと言いながら。

5歳もずいぶん過ぎて、やることも考えることも高度になってきたためでしょう。子どもの話はこれまでも面白かったのですが、最近それ以上に面白くなってきました。
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はなび

2024年11月09日 17時55分00秒 | Weblog



はなび。
今日のうちの子ちゃん(5歳)の作品。

今日は私一人で広島県郷土史研究協議会の東広島大会に出席して帰ってきましたら、私とは別に妻と出かけていたうちの子が、おもむろに制作を始めまして。制作に使うからと、買ってもらったばかりのポンポンを紙の上にのせて、蝶やら花やらを見立てて作ったあと、これが出来上がりました。
本人いわく、いつのシーンという訳ではなく、想像で作ったものらしいのですが、素敵な作品だったので、世界に発信します。
下の部分には見物人が並んで、花火を見ています。

ちなみに、この作品を作ったあとに、「絵を描こうっと」といって描いたのがこちら。

下の並んでいる人の右から4番目が自分だそうです。吹き出しもついています。「きれいだねー」と言っているそうです。(その左が妻、その左が私)
右上の黄色部分は月と星だそうです。

制作好きのうちの子。いい育ち方してくれていて良いなあ。


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教育史学会第68回大会等での発表予定

2024年09月20日 19時17分19秒 | Weblog
来週末、9月28日・29日に教育史学会第68回大会が東京学芸大学であります。(大会HP
私は二つも発表を予定してしまいまして、先ほど何とか形になりました。(まだ資料を整えなければなりませんが)

私の発表はどちらも9月29日(日)です。

10:00~10:30 「1910年代前半東京高等師範学校の教育学教育―沼田實作成波多野貞之助講義ノートの分析」
※沼田家文書と日本教員養成史・教育学史の横断的研究です

16:20~17:50 「1947年度信濃教育会役職員会議の教員団体一本・二本化論争―戦後長野県の教育会存続を再考する―」
※須田将司氏企画のコロキウム「戦後改革と向き合った信州の教員群像に迫る―教育会・教員の在り方論議に着目して」(教育情報回路としての教育会に関する総合的研究会第20回)の一部

教育史学会の対面のみ開催はなんと5年ぶり!

あと、この週末の9月22日にも発表が1つあり。
こちらは、参加している科研費グループの「20 世紀初頭における教育学とその周辺領域の形成過程に対する社会的要請の影響分析」研究会で、
「20世紀初頭における教育学に対する社会的要請とその対応に関する分析の構想―日本教育史の立場から」と題して発表します。
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研究会

2024年07月06日 23時55分55秒 | Weblog
 備忘録です。今日は日本東洋教育史研究室出身の後輩たちに声をかけての研究会でした。初めて広大に呼んでの会合でした。

 昨年度くらいからやり始めて4回目。教育史教育の課題についての発表と意見交換を続けています。学外者のwifiの設定など、まだまだ気づかなかったこともあって手間取りましたが、重要な意見交換ができて、いい研究会になりました。みんな頼もしい先生方です。共同研究の方向性も入り口も見えてきました。今後が楽しみです。
 後輩たちの研究を促進し、学界をにぎわせ、後に続く院生たちの研究環境を豊かにしていくことが、私の立場の役割だと認識しています。気の置けない同窓の後輩たちと、その土台を作っていきたいです。その意味ではまずはスタート地点を作ることができたかな。
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ずうっといられますように

2024年06月22日 10時26分00秒 | Weblog



七夕まではまだ日がありますが、保育園では準備が始まったようです。
5歳になったうちの子は、「パパとママとずうっといられますように」と短冊に書きました。「パパ」だけ自分で書けるので自筆です。「ママ」も下書きしてあげるのでなぞったら?と提案しましたが、それでも書かないと拒否。まだ「ママ」は練習してないので、失敗しないように書きたくない様子。なぞることすら拒否するとは、短冊がよほど大事なのだな、と思いました。

子どものこだわりを考察することって、楽しいですよね。
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本日、ブログ開設から7000日!

2024年06月08日 01時35分00秒 | Weblog
 本日、このブログを開設してからちょうど7000日になりました。ここまで続くなんて、想像もしなかったな。もう一つ作っていた研究用のブログは運営会社が事業を辞めちゃったので、これだけの期間、ブログが現役で残っているのはすごいことですね。gooは頑張ってくださっています。長い間、本当にありがとうございます。

 

 一番古い記事は2005年4月9日の記事。19年前! 当時は広島大学の大学院生でした。指導教員に指導はしてもらっていましたが、そもそも研究の仕方がわからなくて、もがいていました。本を読むのも本当に苦手(目線が一定しなかった)だったので、まったく効果の上がらない研究生活をしていました。この頃は学部1年生の頃からの鬱状態がまだ抜けきれなくて、つらそうにしている様子もうかがえます。鬱状態から抜けるのはまだもう少し時間がかかりました。
 ブログは、抱えていた苦しい想いを思う存分吐き出す場所でした。リアルで話を聞いてくれる頼りがいのある友人も先輩後輩もいましたが、いくら聞いてもらっても、ずっと吐き出し足りない気持ちが残って、困っていました。そこで出会ったのがブログでした。ブログは、思う存分想いを吐き出せて、それでいて誰かが見ていてくれる気もする。自己満足を得る上に孤独感を埋められるツールだったと思います。当初は毎日書いていました(今ではその多くは削除済み)。
 しかし、次第にリアルで忙しくなり、自分なりの仕事や研究の仕方が分かってくると、毎日書くことがなくなりました。徐々に、ブログに書くことも、吐き出したいことというよりも、書き残したいことを書くようになっていきました。

 元K大のS先生に勧められて始めて、今日で7000日です。たくさんの人が読んでくれました。妻も、結婚前はよく読んでくれていたそうです。今も、たくさんの人が読んでくれています。19年もの間に蓄積した1200を超える記事があるので、そのつど何か検索にかかるものがあるようです。毎日2〜300回以上どこかの記事が開かれているなんで、すごいことだなと思います。

 昔から読者でいてくださった方々と、最近いらした方々、このブログを続けさせてくれているgooに感謝いたします。
 いつまで続けられるか、自分でも楽しみです。今後ともよろしくお願いします。
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にこり!

2024年05月31日 21時16分00秒 | Weblog
「ばつ かいて、にこり したら、"さ"だよー」



今朝、うちの子が書いて教えてくれた「さ」の書き方です。
そう言われると、「さ」がかわいく見えてきませんか?

5歳になったうちの子ですが、最近文字に興味深々です。
妻が教えたのかもしれませんが、「さ」の書き方の覚え方が、とってもステキだったので、思わず世界に伝えたくなりました。

絵を描いたり、色を塗ったり、制作したりすることが大好きなうちの子ちゃん。
言語力も表現力もついてきて、作品の説明を受けるのが、いつも楽しみです。



もう一つの絵は、私と自分と、カラフルなハートを描いてくれました。
子どもにとって私はやっぱり(物理的に)「大きい」存在のようです。「パパはおっきいから」とのこと。
なぜハートはいろんな色なの?と聞きましたら、「いろんな すきが はいってる」とのこと!
紙のど真ん中に大きく絵を描いているのも、とてもうれしい。

すくすくと心豊かに育ってくれています。
妻の子育てと保育士さんたちの保育の賜物ですね。
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現職の初心として

2024年04月17日 19時51分00秒 | Weblog
 先日から、予約投稿機能で連続して投稿しております。テキスト化を見据えての授業準備の一環ですので、お気づき等あれば、それぞれの記事にコメントしてもらえるとうれしいです(今後の課題にします、と答えるしかない場合もあるやもしれませんがご寛恕ください)。

 さて、ちょっと閑話休題。
 広島大学に着任して一番ありがたいと思ったことは、研究が職場での業績として重視されることです。私大にいたこれまでの15年間でも、研究業績は評価されてきましたが、それとは別次元に入ったな、と思いました。私の働いていた地方私大では、学内・学科内分掌や実習業務、実習指導、広報活動などにどれだけ従事したか、が重視されてきました。広大でももちろんそれらは重視され、評価されますが、それだけでは働き続けることはできず、新しい研究業績を発表し続けなければなりません。研究するのが苦しい人や習慣づいていない人にとっては「地獄」かもしれませんが、研究が習慣づいていてしかもやりたくて仕方ない私のような人間にとっては「天国」だな、と思います。これから様々な状況変化の中でどう感じるかわかりませんが、とりあえず現状ではそのように思っています。このような環境・条件を整えてくださっている先輩方と大学には感謝しかありません。
 また、これは広大大学院の特徴だと思いますが、教育学研究者志望の大学院生を育てるところですので、自分の研究を院生指導や授業に直接間接に生かすことが可能であり、結果が出ればそれをも業績として評価される仕組みがあります。自分の研究の有用性を身近に実感できるので、とてもありがたい仕組みです。もちろん自己満足ではいけないので、履修生やゼミ生と対話(観察)しながら、どんな風に自分の学術研究と教材研究を展開し、その結果を活用していくか考えて続けていきたいです。こういうことが仕事として評価される可能性があると思うと、幸せな立場に立たせてもらえたな、と実感します。
 さらに、教員養成にも直結する現場(科目)も持たせてもらえており、教職課程担当教員の養成にも関わらせてもらえています。つまり、日本教育史研究者としての仕事、教育学者としての仕事、「先生の先生」としての仕事、そして「先生の先生」を育てる仕事という、自分のしたかった仕事をすべてさせてもらえ、それらがすべて職場で評価していただける。本当にありがたい職場に採用していただいたな、と実感しています。

 ここに、学会の仕事や、学外の仕事、校内・組織内分掌が重くなってきたとき、どういう気持ちになるかわかりませんが、すべて私自身がやりたい仕事につながっていくはずなので、なるべく楽観的に考えようと思います。
 私の現役生活はあと最大20年となりました。だんだんと、「終わり」を意識して仕事する必要性を感じるようになっています。とりあえず、初心を忘れないようにするため、書き留めておきます。
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異動してもうすぐ十日

2024年04月09日 23時55分55秒 | Weblog


 心機一転、広大での仕事が始まって、もうすぐ十日が立とうとしております。相変わらず教育学部棟の研究室は見晴らしがとてもよいです。このところ天気が悪くて残念ですが、十分よい眺めです。
 一気に本を詰め込んだ研究室は、まだどこに何があるのか分からない状態で、少しずつ本を整理し直しております。3月からの引っ越しで本の持ちすぎで、ずっと指の付け根や手首が痛くて作業はなかなか進みません。研究室の完成はまだしばらくかかりそうです。
 授業は月曜から始まりました。準備は若干遅れ気味で、小さなトラブルはありますが、今のところ何とか対応しており、授業も手応えがあって、何とかなりそうだという印象です。何かとやることがあって、一つ一つ済ませていっており、油断すると時間が溶けていきます。研究まで早く達したいところです。

 広大に来て、働き方で今までと違うことはいろいろあるのですが、不思議とあまり違和感等はなく、自然に働けています。同僚や先輩方、学生、院生、後輩、元教え子など、何かと心遣いをいただき、支えていただいています。
 広大に来て、今までと違うなと思ったことが一つあります。我々教員に対する研修がとにかく多いな、ということです。しかも、本当に広大の教員として働く上で必要な内容、特に研修をしてもらわないと独学では簡単には分からない内容によって、体系的な研修プログラムが組まれているのです(変なことを言うな?と思われるかもしれませんが、推して知るべし)。リアルタイムやオンデマンドの研修がいろいろ組まれています。必修科目や選択必修もあるという徹底ぶり。それぞれかなりの時間と労力をとられるし、しかも研修を受けないとe-learningのためのLMSも使えないし、自分のテニュアもとれないといった、かなり強気の仕組み。これについて行けない人はいるだろうなと思いますが、ついて行ける人はかなりちゃんとした大学教員になれそうです。この制度をくぐり抜けた先生たちって、本当にすごいですよ。
 私も頑張ってついて行きたいと思います。今日は、朝から夕方までぶっ通しで初任者研修があったので疲れましたが、これから教育者・研究者としてどのように働いていくかたくさん考えることができました。ずっと自分で何とかしなきゃどうにもならないことばかりでしたので、久しぶりにこんなちゃんとした教育を受けられて、新鮮な気持ちです。本当にありがたい気持ちになりました。
 これで、受けなければならない研修はある程度ひと段落したかな。そろそろ研究と教育に軸足を移せるかな。
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広島大学に異動しました

2024年04月01日 23時55分55秒 | Weblog
 突然ですが、この3月31日をもちまして、白石は広島文教大学を退職しました。幼稚園教員・保育士養成からはじまり、後に小・中・高校教員養成に軸足を移しながら、10年間働きました。在職中は様々な方々にお世話になりました。

 そして、本日4月1日付で、広島大学に異動しました。大学院人間社会科学研究科・教育学部に配属され、教育学系コースの日本東洋教育史研究室を担当します。日本で最も伝統ある教育学研究機関の一つであり、かつ日本有数の教育学者の養成校です。教員や公務員も多く輩出しております。教育を深く考察して問題解決に取り組める幅広い人材を育てられる組織で働くことは長年の夢でした。その夢が母校でかなったのですから、感謝しかありません。
 正直言って、昨今の国立大学教員の状況は楽観視できるものではなく、かなり厳しい現実が待っています。私自身もテニュアトラックの身分ゆえ、これまで以上に研究業績を上げ、テニュア(終身雇用)を得なければなりません。楽をしに異動したわけではないので、私にとって厳しい状況は望むところです。私のできる限りを用いて、広島高師以来の伝統ある広大教育学を盛り立てるお手伝いをしたいと思います。
 私立大学・短大で幼小中高栄の教員養成と保育士養成に携わって、15年間「先生の先生」として頑張ってきました。これからは、これまでの私のような「先生の先生」を育てる立場に立ちます。私にしかできないことはあると思っています。研究・教育にこれまで以上に力を入れ、日本教育史・教育学の学問的発展に寄与し、あわせてその有用性を高め、力のある「先生の先生」を一人でも多く育ててまいります。

 本日は辞令式のあと、研究室づくりで一日が終わりました。講座の助教先生や別の研究室の院生さん、私のかつての教え子までが集まって、すごい勢いで手伝ってくれて、ほぼ荷物を入れ終わりました。手伝ってくれた皆さんには誠心より感謝申し上げます。メールアドレスは取得しましたが、まだうまくいっていません。関係者各位には、連絡が取れなくてご迷惑をおかけしているのではないかと思いますが、もうしばらくお待ちください。
 なお、本日の辞令式では、久しぶりに昔の同僚に式場で出会い、その昇任にも立ち会えました。驚きと嬉しさ。新しい仕事が始まるんだな、と感慨ひとしおです。
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2023年のまとめ

2023年12月29日 23時55分00秒 | Weblog
 2023年が暮れますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 今年もいろいろありましたが、終わってみれば面白い成果を残すことができました。大学教員としてのお仕事、すなわち教務委員長やチューター、必修科目主担としての仕事は、振り回されつつしっかりこなしてきました。父親業でも新しい経験ができました。わが子の通う園で、コロナ禍で中止されていた運動会と生活発表会が復活し、成長した子どもの新たな一面を見ることができました。

 研究面での仕事についてもしっかり進めてきました。今年の研究は、おおよそ2種類の成果がありました。
 第1に、「教育学としての教育史」というコンセプトのもとに、これからの教育史の方向性を構想し始めました。学問の社会的機能には「研究」と「教育」の2つがありますが、それぞれ「日本教育史研究における「教育学としての教育史」」(2023年3月)と「現代日本における教育史教育の課題」(2023年12月)の2つの論文でアウトラインを引きました。後者の論文はPDFのウェブ公開までまだ時間がかかると思いますが、図書館を通してのコピーは可能だと思います(内容はそのうちここで紹介します)。
 第2に、教育学と教師の教育研究に関する歴史的研究について、徐々に形になってきました。興味深いのは、その一つ(昨年の日本教育学会で発表した吉田熊次の中等教員養成論の論文)が英語論文として外国の研究誌にacceptを受けたことです。論文自体は実は昨年末から取り掛かっていたのですが、今年の前半の研究時間もほぼこの論文の改稿で「溶けてなくなった」といっても過言ではありません。海外の研究誌はなかなか勝手が違い、いつ活字化するか不明なのですが、まあ結論は出たので、1年以内には活字化するだろうとゆったり構えることにしました。
 また、信濃教育会に文章を寄せられたことも光栄なことでした。20年続けてきた教育会史研究ですが、現在の教育界にアプローチができるなんて考えていなかったので、特別寄稿の話をいただいたときはとてもうれしかったです。

 来年は専門の研究をまとめて単行本にしていきたいな、と思っています。いろいろ研究範囲を広げてきたので、ちょっとずつ畳んでまとまりをつけ、その先に新しい道を切り拓いていきたいです。
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2023年と娘の成長

2023年01月07日 12時55分00秒 | Weblog
 
 遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 いつも忙しくしておりますが、今年も進めたい研究テーマがたくさんあり、かつ仕事も積み残しがたくさんあるので、いつも通り忙しくなりそうです。教育についても、何とか卒業させないといけない学生が何人もいますので、頑張って指導していきます。心身を壊さない程度に頑張ります。

 写真は、昨年末に娘(3歳半超)が突然描いた、私たち家族の絵です。丸を描き始めたなーと思っていたら、突然「頭足人」を描き始めまして、一気に3体を良い感じで描き上げました。左がにっこりした妻で、真ん中が私、右が自分だそうです。最初描いた後の説明では、私が右手を突き上げて「行こう-!」と言っているところだそうです。(後で聞き直したら「わーい!って言ってる」と言われましたが、先の説明のほうが気に入っています)  親と自分との大きさがかき分けられているところや、それぞれの表情・様子をよく描いているところが、すごいなーと思いました。まず親を描いてから自分を端に描くのが、娘の心を表しているようで、興味深いです。
 急に頭足人が現れたのでびっくりしました。私より長く娘といる妻も初めて見たようで、成長の瞬間を一緒に味わえました。
 右は、妻が見つけてきた富山の桝田酒造の干支ボトルです。かわいいだけでなく、いいお酒でした!
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2022年の振り返り

2022年12月31日 23時55分55秒 | Weblog
 皆々様、2022年もお疲れ様でした。
 私の方は相変わらず忙しくしていた1年でしたが、いろいろ新しいこともありました。このブログについても、なかなか進まない学校の働き方改革に業を煮やして春ごろまでその関心から比較的更新し、たくさんコメントをいただき、充実した議論・意見交換をする機会をいただきました。勉強になりました。
 5月以降、更新頻度がガクンと落ちましたのは、単純に多忙ゆえでした。Kindleテキストの編集・発行作業に時間を食ったことや、隔年開講の新規2科目が始まったこと、学会・研究会発表が集中したこと、重めの論文執筆が2件あったこと、沼田家文書保存のために奔走していたことなどが重なって、必死に作業を進めておりました。その上に、全学の教務委員長の仕事でも難しい調整の必要なこと(オンライン授業制度の運用、所属学園が新設した海外の大学への留学に関する制度整備、附属高校との連携科目の根本的再検討など)が積み重なり、神経をすり減らしておりました。昨年は公私ともに大変で大いに精神を病みかけましたが、幸い、今年は家庭内が落ち着き、心を壊すことなく何とかやり抜くことができました(腰は一回壊しました)。

 2022年は、これまで私家版で配付していた授業用テキストを加筆修正・再編集して、Kindle版テキスト全4巻にして発行することができました。私の担当科目を履修した学生はもちろんですが、それ以外にもたくさんの人に読んでいただいております。ありがとうございます。(第4巻の紹介が遅れていてすみません)
 なお、Kindleダイレクトパブリッシングをやってみたきっかけは、Twitterで自著を電子図書のみで出版している人のつぶやきを見て、どんなものか試してみたいなと思ったことでした。出版社にお世話になっての出版はすでに何冊か経験してきましたし、私家版・自費出版もずっとやってきたので、電子書籍の自費出版はどんな感じなのか経験してみたいという、軽い気持ちで取り組みました笑。テキストになったのは、たまたま手元に公刊していない私家版のデータがたくさんあったからです。やってみてどうだったかというと、思った以上に簡単でしたが、同時に思った以上に大変でもあり、変わった経験ができました。大変だったのは、自分ひとりでデータを管理するので、何度やっても不具合が出てくるのに対応していると湯水のように時間が失われていくことでした。また、おおよそ私一人のアイディアで事が進むので、楽な反面、多様な立場からの仕事・アイディアが反映されないことも気になっております。私の感想としては、Kindleのみの自費出版は、通常の本の出版とはかなり異なる仕事だなと思いました。どちらにも良さと難しさがあり、「これはこれ、それはそれ」という感じですね。

 教育史の研究もたくさんやりました。ありがたいことに、いろいろな方から呼んでいただき、求められるままに書きまくった感じです。特に、6月の日本教育学会編『教育学研究』掲載の特集論文「澤柳政太郎『実際的教育学』の実証主義再考」は自分で投稿したものですが、学会の取り組みと自分の今の仕事がかみ合って、投稿する機会を得られたのは幸運でした。私の手元でも、ピアレビューでもなかなかの「難産」でしたが、活字化後にたくさんの方から「見たよ」の感想をいただきましたので、書き切ってよかったです。日本の教育学史を19・20世紀という長い期間でとらえるという、2020年ごろから続けてきた研究の成果の一つが形になりました。
 そのほか、明治末期の鳥取県小学校教員試験検定問題(小学校本科正教員・尋常小学校本科正教員教育科)の研究や、20世紀初頭における東京帝国大学の中等教員養成課程の改革を吉田熊次の「大学に於ける教育学研究」を核とした中等教員養成論の立場から分析した研究、信濃教育会所蔵資料をもちいた日本教育協会・日本連合教育会研究、1870年代から現在までの日本における教育史研究の歴史をたどって「教育学としての教育史」という立場を相対化した研究、広島大学教育学独特の「日本東洋教育史」という立場を意識した研究について、各学会・研究会で発表しました。活字化の予定が結構先なものについては、広く読んでいただけるようになるのは先になりますが、私自身の研究はかなり進んだ実感があります。今後の研究に生かしていきます。
 また、広島県三原市にあった沼田家文書の選定・保存作業を完了させたことも、今年の重要な仕事になりました。H大のI先生とH短大のI先生のご助力をいただきながら、ついに8月に広島県立文書館に主要な資料群を引き取っていただくことができました。一部は沼田家と三原小学校に譲渡されました。いろいろありましたが、多くの重要な資料を散逸・損失から救うことができて、ひとまずほっとしております。作業過程では、2021年の拙稿「沼田良蔵・實文書について」が保存のカギになったので、歴史資料保存に対する研究論文の重要性を実感しました。沼田家文書は本当に面白い資料群です。最新の研究成果については、2023年3月発行予定の中国四国教育学会『教育学研究紀要』(CD-ROM版)で公開する予定ですが、沼田家文書の可能性はまだまだ汲み尽くせていません。私の気づいていることだけでも明らかにしたいので、もうしばらく研究を続けていくつもりです。

 大学人・教職科目担当者としての仕事、教育学者としての仕事、教育史研究者としての仕事。テキスト執筆、論文執筆、歴史資料の保存。多様な仕事をした1年になりました。
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Kindleテキスト3・4出版+信濃教育会研究を発表します

2022年09月23日 01時05分00秒 | Weblog
 忙しすぎて4か月も更新できませんでした。授業と校務も忙しかったのですが、研究も忙しかった…今週末も学会発表です。日曜に教育史学会でラウンドテーブルの報告者を務めます。ついに信濃教育会の研究に取り組むことになりました。

 さて、年度初めから予定しておりました、Kindle版テキストの新刊を9/20付けで出版できました。『教育の制度と経営―社会の中の教育』(教育の理論第3巻)と、『道徳教育の理論と方法―道徳を考え議論するために』(教育の理論第4巻)です。Amazonで少し試し読みができますので、一度ご覧いただければ幸甚です。



※テキストは、お使いのブラウザやアプリによっては文字がうまく表示されないことがあるようです。その場合は文字の大きさを変えて調整していただければ、ちょうどいい表示になるようです。できるだけ修正・再調整に取り組んでおりますので、ご理解のほどよろしくお願いします。なお、PC用とiPhone・iPad用アプリでは正常に表示されました。
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2021年度卒業式の日に

2022年03月20日 19時47分00秒 | Weblog




 卒業式のシーズンですね。私の大学でも本日、学位記授与式が挙行されました。本日卒業された皆さん、本当におめでとうございました。
 昨年度の式の時は、まさか次年度も同様に感染対策して卒業式を行うなんて夢にも思っていませんでしたが、新型コロナ下での式も2年目となり、感染対策の様々な工夫も安定してきました。卒業する皆さんのために、少しでも思い出に残るような工夫も進化しているように思いました。準備・裏方の皆様におかれましても、本当にお疲れ様でした。
 写真のものは教育学ゼミの卒業生10名にいただきました。ありがとう!

 今年度の初等教育学科の卒業生は、実は1年生のときにチューター主任をつとめた学年でした(2年生以降は別の方々)。何しろ1年次の主任でしたから、いろいろあったなと思い出しました。とにかく最後まで頑張って、卒業してくれてよかったです。みんな、一度しかない大学4年間を無駄にせず、状況の中でできる限り頑張って、力をつけてくれたと思います。教育において、自ら伸びようとする力こそ、一番大事だと実感させてもらいました。
 私は、原理系の教育学者として、学生たちに次のような力を身に付けてほしいと思っていつも指導しています。すなわち、物事の文脈や意図、意味に立ち戻って考える力です。教育・保育の現場に限らず、社会生活では、「~すればよい」とか「~しなければならない」とかいった求めに応じなければならない場面は多くあります。しかし、そこで「なぜそれをすればよいのか、なぜそれをしなければならないのか、もっとよいやり方はないのか」と、たまには考えてほしい。文脈・意図・意味などを考慮する力は、まさにその時に役立つ力です。例年通りやルーチンワークで何とか過ごしていけた仕事は、これからどんどん変わっていくでしょう。これから一人立ちしていく皆さんは、状況に応じてよりよい仕事を創っていかなければならない場面にたくさん出会うでしょう。皆さんは、まさにコロナ前からウィズコロナ・ポストコロナの移行を担うべき立場にいます。働きを楽しみにしております。

 今年度の卒業生は、実は広島文教女子大学時代の最終学年、人間科学部初等教育学科の最後の学年でした。広島文教大学教育学科教育学科への継続も特に問題なく自然な状態で進んでいるためか、最後の学年だからという気負いは特になかったように思います(1年次当時はかなり気合を入れた記憶がありますが…)。1981年創設の人間科学部初等教育学科ですが、本日の38期生の卒業により、全学年で教育学部教育学科のカリキュラムを施行することになります。
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