はっ!? 気がついたら、前回の更新から1か月が経っていました。忙しさの上に腰痛がまたひどくなり、やるべきことと治療に専念しておりました。1週間ほど休み休み仕事しておりましたら腰痛は何とか治りそうです。
さて、そろそろ更新をしようと思いますが、書けないことばかりにかかわっていて、書くことのできる話題が少ないので、昨年度の研究成果を紹介しようと思います。
昨年度、ようやく新鳥取県史編さん事業の近代部会調査委員のお仕事が終わりました。最後の方は激務のため、他の委員方や県史編さん室の職員方にご迷惑をおかけしてばかりでしたが、仕事はやり遂げました。
6年間つとめて成果は3つ。1つ目は、『鳥取県教育会と教師―学び続ける明治期の教師たち』(鳥取県史ブックレット16、鳥取県、2015年)です。2つ目は、『新鳥取県史』資料編近代4・行政1(鳥取県、2016年)です。3つ目は、『新鳥取県史』資料編近代7・産業教育文化(鳥取県、2018年)です。1つ目は以前紹介したことがあるので、そちら(2015年4月12日記事)を参照してください。
2つ目は、旧『鳥取県史』に収録されていない明治大正期鳥取県の教育史料について、村の学事行政を中心に選定し、それぞれ解説を書いたものです。郡・村レベルの就学行政に関する史料を多く収録しており、また、日露戦争または義務教育六年制開始を画期として整理したところに特徴があると思っています。3つ目は、同じく旧『鳥取県史』に収録されていない明治から昭和戦時期までの鳥取県の教育史料について、初等・中等の学校史料や教員養成、教員集団、教師論、青年・社会教育、幼児教育・保育に関する史料を選定し、それぞれ解説を書いたものです。学校史料はなるべく特徴的な学校経営や教育実践、児童生徒の実態にせまる史料を選定し、師範学校はもちろんそれ以外の教員養成(教員改良)の史料、教員集団や教師論、保育に関する史料も選定したところに特徴があると思っています。
膨大な史料の山から限られた数の史料を選定する作業は想像以上に大変でした。本当はもっとこだわりたかったのですが、激務続きの自分にはこれが精一杯でした。
以下、『新鳥取県史』資料編近代4・7について、自分の仕事についてだけ紹介します。節題のあとの( )に書いたものは選定史料の概要です。リンク先は県公文書館のHPの当該頁です(目次のPDFもあります)。
【『新鳥取県史』資料編近代4】
第3章 明治期の村と教育
第1節 学事状況 (島根県から復帰後の教育令期の学事開伸書など)
第2節 義務教育六年制以前の就学督励 (就学督励・免除・猶予、督責状、就学規則、学務委員など)
第3節 義務教育六年制以前の小学校行政 (授業料徴収、簡易科、高等科など)
第6章 明治後期から大正期の地域動向
第4節 青年団・その他 (史料220~224を選定) (青年会、壮丁教育など)
第7章 日露戦争後の教育と地域
第1節 天皇制・国家にかかわる学事方針 (三大節式、教育勅語、祝日大祭日儀式、戊申詔書、御真影、戦時・戦後教育方針)
第2節 義務教育延長後(六年制)の就学督励 (就学保護会、就学猶予・督励、学資貸与など)
第3節 義務教育延長後(六年制)の小学校行政 (小学校令改正実施につき、学校園施設、学級編成、農業科、学校衛生、家事科)
第4節 実業補習学校 (設置奨励など)
【『新鳥取県史』資料編近代7】 ※教育部分全部
第1章 近代学校の形成と模索(~明治39年)
第1節 小学校の経営方針・教育方法の模索 (学校経営方針、教授法、成績考査、軍事援護教育など)
第2節 中等教育の模索 (学校紛擾、校友会、寄宿舎、高女、農友会、中学増設問題)
第3節 教員養成 (師範学校規則、寄宿舎、報徳教育、教員講習科、附属小)
第4節 教員集団・教師論 (教員免許、教員検定、教育会、市小学校長会、教育研究態度の批判など)
第5節 青年教育・社会教育 (補習教育、明治の私塾)
第2章 義務教育六年制に基づく教育の発展(明治40年~大正15年)
第1節 小学校における経営方針と大正新教育の展開 (成徳小、角盤小、監護、学業考査、校訓、綴り方、自由教育思潮、児童劇など)
第2節 中等教育の展開 (修学旅行、展覧会、私立中、体育、高女教育の様子、寄宿舎、実業学校の校友会など)
第3節 多様な教員養成 (師範学校の訓育、附属小の改革論や研究会、農業教員養成、教育会講習所)
第4節 教員の教育研究の発展 (校内研修の規程、全国教育大会、初等教育研女子部会)
第5節 青年教育・社会教育 (青年団、船上山、図書館)
第3章 昭和戦前・戦時期における教育
第1節 小学校の経営方針と教育方法 (就将小、成徳小、教育是、映画教育、学校図書館、家事科、興亜教育など)
第2節 中等教育 (入学考査、鳥取高女学級数問題、塾風教育)
第3節 教員養成 (教生の所感、県師範学校学則、郷土教育、学友会、教育実習)
第4節 教員集団・教師論 (山陰聯合教育大会や啓成小の教師論など)
第5節 青年教育・社会教育 (社会教育委員規程や青年会館、船上山道場)
第6節 幼児教育・保育 (農繁期託児所関係の史料)
さて、そろそろ更新をしようと思いますが、書けないことばかりにかかわっていて、書くことのできる話題が少ないので、昨年度の研究成果を紹介しようと思います。
昨年度、ようやく新鳥取県史編さん事業の近代部会調査委員のお仕事が終わりました。最後の方は激務のため、他の委員方や県史編さん室の職員方にご迷惑をおかけしてばかりでしたが、仕事はやり遂げました。
6年間つとめて成果は3つ。1つ目は、『鳥取県教育会と教師―学び続ける明治期の教師たち』(鳥取県史ブックレット16、鳥取県、2015年)です。2つ目は、『新鳥取県史』資料編近代4・行政1(鳥取県、2016年)です。3つ目は、『新鳥取県史』資料編近代7・産業教育文化(鳥取県、2018年)です。1つ目は以前紹介したことがあるので、そちら(2015年4月12日記事)を参照してください。
2つ目は、旧『鳥取県史』に収録されていない明治大正期鳥取県の教育史料について、村の学事行政を中心に選定し、それぞれ解説を書いたものです。郡・村レベルの就学行政に関する史料を多く収録しており、また、日露戦争または義務教育六年制開始を画期として整理したところに特徴があると思っています。3つ目は、同じく旧『鳥取県史』に収録されていない明治から昭和戦時期までの鳥取県の教育史料について、初等・中等の学校史料や教員養成、教員集団、教師論、青年・社会教育、幼児教育・保育に関する史料を選定し、それぞれ解説を書いたものです。学校史料はなるべく特徴的な学校経営や教育実践、児童生徒の実態にせまる史料を選定し、師範学校はもちろんそれ以外の教員養成(教員改良)の史料、教員集団や教師論、保育に関する史料も選定したところに特徴があると思っています。
膨大な史料の山から限られた数の史料を選定する作業は想像以上に大変でした。本当はもっとこだわりたかったのですが、激務続きの自分にはこれが精一杯でした。
以下、『新鳥取県史』資料編近代4・7について、自分の仕事についてだけ紹介します。節題のあとの( )に書いたものは選定史料の概要です。リンク先は県公文書館のHPの当該頁です(目次のPDFもあります)。
【『新鳥取県史』資料編近代4】
第3章 明治期の村と教育
第1節 学事状況 (島根県から復帰後の教育令期の学事開伸書など)
第2節 義務教育六年制以前の就学督励 (就学督励・免除・猶予、督責状、就学規則、学務委員など)
第3節 義務教育六年制以前の小学校行政 (授業料徴収、簡易科、高等科など)
第6章 明治後期から大正期の地域動向
第4節 青年団・その他 (史料220~224を選定) (青年会、壮丁教育など)
第7章 日露戦争後の教育と地域
第1節 天皇制・国家にかかわる学事方針 (三大節式、教育勅語、祝日大祭日儀式、戊申詔書、御真影、戦時・戦後教育方針)
第2節 義務教育延長後(六年制)の就学督励 (就学保護会、就学猶予・督励、学資貸与など)
第3節 義務教育延長後(六年制)の小学校行政 (小学校令改正実施につき、学校園施設、学級編成、農業科、学校衛生、家事科)
第4節 実業補習学校 (設置奨励など)
【『新鳥取県史』資料編近代7】 ※教育部分全部
第1章 近代学校の形成と模索(~明治39年)
第1節 小学校の経営方針・教育方法の模索 (学校経営方針、教授法、成績考査、軍事援護教育など)
第2節 中等教育の模索 (学校紛擾、校友会、寄宿舎、高女、農友会、中学増設問題)
第3節 教員養成 (師範学校規則、寄宿舎、報徳教育、教員講習科、附属小)
第4節 教員集団・教師論 (教員免許、教員検定、教育会、市小学校長会、教育研究態度の批判など)
第5節 青年教育・社会教育 (補習教育、明治の私塾)
第2章 義務教育六年制に基づく教育の発展(明治40年~大正15年)
第1節 小学校における経営方針と大正新教育の展開 (成徳小、角盤小、監護、学業考査、校訓、綴り方、自由教育思潮、児童劇など)
第2節 中等教育の展開 (修学旅行、展覧会、私立中、体育、高女教育の様子、寄宿舎、実業学校の校友会など)
第3節 多様な教員養成 (師範学校の訓育、附属小の改革論や研究会、農業教員養成、教育会講習所)
第4節 教員の教育研究の発展 (校内研修の規程、全国教育大会、初等教育研女子部会)
第5節 青年教育・社会教育 (青年団、船上山、図書館)
第3章 昭和戦前・戦時期における教育
第1節 小学校の経営方針と教育方法 (就将小、成徳小、教育是、映画教育、学校図書館、家事科、興亜教育など)
第2節 中等教育 (入学考査、鳥取高女学級数問題、塾風教育)
第3節 教員養成 (教生の所感、県師範学校学則、郷土教育、学友会、教育実習)
第4節 教員集団・教師論 (山陰聯合教育大会や啓成小の教師論など)
第5節 青年教育・社会教育 (社会教育委員規程や青年会館、船上山道場)
第6節 幼児教育・保育 (農繁期託児所関係の史料)