さて、まったく違う話で恐縮ですが(苦笑)。
yahoo!ニュースで産経新聞の記事「新卒就活は4年の夏から 経団連、長期化に配慮し徹底へ」(2010.9.25)を見かけました。この記事によると、経団連が、大学生の就職活動の長期化に配慮して、新卒の採用選考を4年の夏からにするよう加盟企業に呼びかける様子。経済界も、いい人材がほしくて早め早めに採用試験をしてきましたが、就活の長期化にともなう学習経験の不足に、ようやく危機意識をもってくれたみたいですね。
短大生はどうなるんでしょうね。企業の採用試験が最終学年の夏以降になるのなら、短大生にも関係ある話だと期待します。私も就職支援の委員もしているので、とっても気になります。まぁ、採用試験が春にあろうが、夏にあろうが、就活を乗り越えるのに必要な努力程度には変化はないので、学生に勘違いさせないよう気をつけないといけませんが。時期がずれたとしたら、少しでも就活準備をしっかりしてほしいと思います。
経団連の話ですので、地方の中小企業がどう反応するか読めないところです。ただ、従来の「採用試験は4月以降!」という取り決めは対応しているようなので、すぐ対応するかは別として、少なからず影響はあるのではないでしょうか(あってほしい)。経団連では10月中旬に最終決定を考えている様子なので、決まるかどうかまだわかりませんが、産経で記事にするぐらいですから期待してよいのでしょうか。
ちなみに、このニュースは、大学教員としてうれしく思います。最終学年の学生には、就活に専念させるために教育しにくいところがあるので。ぬかよろこびにならないことを祈りながら、同時に気を引き締め直したいと思います。採用試験を半年遅らせるということは、その半年分の大学教育に注目が集まるということだからです。
今後、大学は、ますます「教育」に力を入れる必要があるでしょう。大学は、教育の質向上のためにも、教員の研究・修養(「研修」とは研究・修養の略です)の機会をもっともっと確保するよう、体制を整えていく必要があります。大学の教育力向上は、教員の力量向上なくして不可能です。