教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

採点の悩み

2011年07月30日 19時51分24秒 | 教育研究メモ

 教職に就いている方はどなたもやる業務、採点。

 私の受け持っている科目については、期末テスト一発勝負では学習効果が少ないと思っているので、授業期間中にいくつか課題評価のしかけをつくっています。そして今は、しかけの最後のレポート採点を、のべ数百名分しております。
 この間、人から聞いて初めて認識したのですが、私は、前期受け持ち学生数の学内トップなんだそうです(^_^;)。担当科目数とコマ数で言うと、学内では中くらいより少し多いくらいなので、文句を言っていたらバチがあたると思っていたのですが、採点の負担感はかなりのもので。まぁ、とはいえ、マンモス有名私立大学の教職担当者に比べれば、まだマシな数なんだろうと思って、勝手に自分を励ましています(笑)。

 やるからにはちゃんと見て、評価するよう心がけています。私も必死でやっているので、いい加減な内容を見ると、正直言って頭に来ます。この学生にも他にもやらなくてはならないことがあったから、時間がなかったんだろう、と思って、ある程度までは許さざるを得ませんが。

 ものによっては、ちゃんと添削せずに放っておくと、後で現場に出すときに困るものもあります。本人はもちろん、受け入れる園も、かかわられる園児も、そして実習担当である私も困ります。だから添削も必死です。赤を入れること(添削)も教育の一つですので、がんばってます。

 しかし、そうなると当然時間がかかって、いつまで経っても終わらないんじゃないかと思えてくるくらい。まぁ、それでも昨年はなんとか評点提出〆切までに仕上がったので、採点業務量を(やむなく)減らした今年もまた、おそらく可能だと思っています。
 しかし、他にもやることが多く、採点ばかりしているわけにはいきません。実は、昨年度に比べて担当科目数・コマ数が増えたので、今年度に入ってかなり採点業務を減らしたのですが、それでもやっぱり多かったようです。採点業務量のさらなる削減を考えなければならないかな… でも、それでは教育の質を下げることになってしまう。ジレンマです。

 なぜ悩むか。教育の質を高め・維持し、よりよい教師を育てたい、よりよい保育者を育てたいからです。
 どうでもよいなら悩まない。いい加減なレポートを見ても頭に来ない。穴埋め期末テスト一発勝負で済む。

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受け身でやり過ごせる仕事ではないのだ

2011年07月28日 23時35分50秒 | Weblog

 ううん、まだまだ学ぶべきことはあるなぁ。

 忙しいことを言い訳にして、受け身の仕事をしすぎていた。
 今度からは、もう少し主体的に動こう。
 この仕事は、受け身でやり過ごせるような仕事ではないのだ。

 失敗したなと感じて、なお学ばないのは愚の骨頂である。
 同じような条件で次のチャンスがあるかどうかはわからないが、
 次は出来る限り自主的に準備をしてから動こうと思う。

 気分はもやもやし続けているが、
 こんな風に前向きになれる程度には回復したのか、と思うと、少しうれしい。

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鼻づまり解消法(我流)補筆

2011年07月25日 23時55分55秒 | Weblog

 どうも。お久しぶりです。いい加減、更新が滞っていましたね。

 最近、「鼻づまり」「鼻うがい」「余計に詰まる」というキーワードで検索されている方を見かけます。
 私は慢性的な鼻づまり体質です。「鼻づまり解消法(我流)」(2010.7.25記事)では、私の鼻づまり解消法を6つのポイントにしぼって書きました。この方法で、比較的、鼻づまりについてはあまり苦労しなくなりました。あれから1年経ちましたが、おおよそこの通りに続けています。ただ、変更点と補足がありますので、鼻うがいのところを重点的に補筆したいと思います。詳しくは、2010.7.25の記事と併せてご覧ください。

〈鼻づまりを解消する方法〉ver.1.1補筆

① 点鼻薬を使わない。
 数ヶ月に一回くらい、どうにもならない時があり、そのときには使うことがあります。使うとまた使いたくなりますが、そこはグッと我慢。

② 起床直後・就寝前に鼻うがいをする。
 「鼻洗浄機INC-7000」は、1年くらい前に壊れてしまいました(記事を書いた1~2ヶ月後くらいだったか…)。この機械は、振動・音ともにすさまじかったのですが、どうも機体そのものにも無理がかかっていたのではないかと思われます。しばらく自分で直してごまかしつつ使っていたのですが、完全に壊れてしまった時には、少し絶望感を感じました。
 現在は、東京鼻科学研究所製造・販売の「ハナクリーンEX」を使っています。小型の手動ポンプ式の器械です。高価なわりに小型で、手動なため、なんだか少し頼りなかったのですが、鼻うがいの勢いもちょうど良く、使っていくうちに手放せなくなりました。
 鼻うがいについては、鼻腔に水がたまって、余計に鼻がつまったように感じることがあります。その際は、下を向きながら鼻をかむか、つまっているように感じる側を上にして顔を横を向けてしばらく横になっていると、水が出てきます。前屈のようにして頭を下にし、しばらく待っていても、水が出てくることもあります。鼻の奥には副鼻腔という空間があり、鼻うがいをするときに、ここに水がたまることがあるようです。この空間から水を出してしまう感じです。
 なお、蓄膿がたくさんたまっていると、鼻うがいによって水がたまって出てこなくなり、余計に鼻づまりになってしまうように感じます。このときは、蓄膿の治療が先決です。

③ 鼻づまり解消の飲み薬を就寝前に飲む。
 蓄膿だと、鼻づまりがひどくなります。蓄膿治療には、「チクナイン」を使っています。最近はめったに使わなくてもよくなりました。
 なお、チクナインを飲むと、副作用で多少ぼんやりしますので、就寝前か頭を使わないでよい時に飲むとよいでしょう。ただ、このとき、蓄膿が出るのはいいのですが、蓄膿が出過ぎて鼻がつまってしまうように感じる時もありました。就寝時には鼻をかめないので、余計につらいこともありました。私の場合は、蓄膿を出し切るまではガマン、と腹をくくりました。

④ 鼻の気道を拡げるテープをはって寝る。
 「ブリーズライト」はやたら高いので、最近は比較的安いテープを使っています。薬局などでは、「ブリーズライト」近くに類似品が売ってあると思います。それで十分です。
 ただ、場合によっては、テープを使った方が鼻がつまる感じがする時もあります。貼り方が悪いのかもしれませんが。様子を見て、使用するかしないか考えるのがよいと思います。
 最近、私は、たまに使う程度でよくなりました。

⑤ 普段、こまめに鼻をかむ。

⑥ 鼻通りをよくするツボを押す。
 いつもうまくいくわけではありませんが(ちゃんと押せてないのかもしれませんが)、ツボは本当に効きます。

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教育実習先としての幼稚園の減少―実践力ある保育者の養成の困難

2011年07月09日 02時17分00秒 | 教育研究メモ

 先日7月6日、政府が「子ども・子育て新システム」に関する中間報告を発表しました(yahoo!ニュース(毎日新聞)2011.7.6分)。幼稚園・保育所をこども園に統一し、企業運営の保育施設参入を認め、幼稚園を待機児童の受け皿として位置づけて、待機児童の解消を図ることを考えているようです。

 公費節減と待機児童解消が求められる現在、幼稚園が待機児童の受け皿になるのは、仕方ないかもしれません。実際、幼稚園の中には、集団保育がままならないほど定員割れする園も少なくありません。また、保育所の中には、子ども一人ひとりに応じた保育が不可能なほど定員超過する園もあります。幼稚園では園児数を適度に増やして集団保育の質を高め、保育所では園児数を適正な数に抑えて保育の質を高める必要があります。子どものよりよい発達のためにも、園児数の配分はある程度調整される必要があるでしょう。

  幼稚園は定員割れしているところが少なくないと言いましたが、幼稚園は、困難な状況のなか、どこもがんばっています。しかし、毎年毎年、園児数が減り、園数が減少しているのは、紛れもない事実です。なかには、幼稚園を廃園して、保育所に社会資源を一点集中したり、保育所型の認定こども園に切り替えてしまうところも出てきました。時代の要求に合った体制を模索するのは結構なことですが、その際には、公費節減や待機児童解消という観点からだけではなく、幼稚園独自の役割を考慮していただきたいところです。

 幼稚園は、幼児教育施設であるとともに、教育実習を実施する場でもあります。教育実習は、幼稚園教諭免許取得の必修科目です。幼稚園数の減少は、実際のところ、教育実習先を減少させ、教育実習の実施を困難にし、保育者養成の充実を圧迫しています。
 教育実習の実施が困難になるということは、保育者志望者が、教育(発達促進)を実践的に学ぶ機会を確保しにくくなるということです。それは、行政や国民の求めている、実践力ある保育者の養成が困難になるということです。そして、子どもや保護者にとっては、質の高い教育を行える保育者が得られなくなるということです。子どもたちの福祉(よりよい発達)のためにも、ゆゆしき事態なのです。
 建物や収容施設を確保しただけでは、幼児教育・保育はできません。質の高い力量を有する保育者が絶対に必要です。教育実習先を確保しなければ、質の高い保育者は得られません。幼稚園をこども園にするとしても、どのように教育実習をするのか。そこのところをはっきりさせなければ、こども園で実習しても教育実習の単位を認めてもらえないので実習先を選定できない、ということになりかねません。

 教育実習先としての幼稚園が減少し、保育者の実践力を養成するのが困難になると、誰が困るのか。もちろん、養成校は十分な保育者養成をできずに困ります。ですが、困るのは養成校だけではありません。
 発達を十分に支援してもらえず、子どもが困るのです。
 子どもを十分に発達させてもらえず、保護者が困るのです。
 将来の国民へ十分に教育をしてやれず、国民が困るのです。

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出張講義でうれしかったこと

2011年07月02日 23時55分55秒 | Weblog

 どうも、お久しぶりです。これから採点地獄が待っていますが、今のところはとりあえず一段落したので、ようやく更新する気になりました。
 あれからだいぶ回復し、ぼちぼち授業もいつもの調子を取り戻してきました。まだまだ油断はできないな、という感触はありますが。

 小回復記念に明るい話題を。
 先日、ある高校で「教育原理」の出張講義をしてきました。そのとき教室へ案内してくださった先生が授業中ずっと後ろで見ていたのですが、授業終了後、次のように声をかけてくださいました。

 「20年ぐらいぶりに教育原理の授業を聴きました。生徒より私の方が勉強になったかもしれません」

 そう言った時にちらっと見えた先生のノートには、私が書いた板書と、講義中に考えたことか私の説明かのメモがびっちりと書き写されていました。
 光栄の限りです。
 もともと私は、現職教員の役に立ちたくて教育学を志しました。心に残る出来事でした。

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