教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

大変な火曜日、ひさびさの拙著カウンター

2014年09月30日 23時55分55秒 | Weblog

 後期の火曜日やばいです。
 本日は9時からひっきりなしに頭の痛い話が舞い込み、気が付いたらお昼になって、それから18時までぶっ通しで授業。その後、立ち会議が続いて19時前後にようやく明日の準備に取り掛かることができた、というスケジュールでした。午前は明日の授業準備をして、夜に学会発表の準備をしようと思ったのですが、まったく予定通りにいきませんでした。
 授業準備はやっとさっき終わりました。明日は、授業は1コマだけですが、会議が3つ連続。

 ひさびさに拙著カウンター(全国大学図書館所蔵数)。ちょっと第2巻が増えてますね、ありがたいです。

 2014年 9月30日現在 第1巻 72館  第2巻 97館

 白石崇人『幼児教育とは何か』幼児教育の理論とその応用 第1巻、社会評論社、2013年2月10日発行
  → http://ci.nii.ac.jp/ncid/BB12369009
 白石崇人『保育者の専門性とは何か』幼児教育の理論とその応用 第2巻、社会評論社、2013年4月10日発行
  → http://ci.nii.ac.jp/ncid/BB11676465


 実は、この記事を最初に書いた後(21時ごろ)、1時間かけて教育懇談会用のチューター学生コメントを8割がた書く。残して明日を迎えると本当に学会発表の準備ができない。

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教育史学会第58回大会、一日目は欠席します

2014年09月29日 20時53分40秒 | Weblog

 先週末から授業が始まりました。同時にチューターの仕事も一気に動いており、日中目が回る忙しさで、学生の都合とも合いにくく、対応しきれません。

 さて、話は代わりますが、ここで一つ関係各位にお知らせ。
 今週末の教育史学会第58回大会ですが、一日目(4日)はどうしても抜けられない用事があり欠席します。一日目のみ出席の方々とお会いできなかったり、個人発表・シンポジウムに参加できなかったりするのはとても残念です。シンポジウムは極めて興味のあるテーマであり、個人発表も聴きたいものぞろいであり、かなりかなりかなり迷ったのですが、もともとの用事を優先させていただくことにしました。二日目にお会いしましょう。

 二日目(5日)には参加します。発表もします。題目は「明治期大日本教育会・帝国教育会における教育勅語解釈―指導的教員・教育行政官の動員構想」です。大日本教育会『聖諭略解』と帝国教育会『改訂増補聖諭略解』との改訂内実やその理由などを読み解きます。両教育会の諸事業の根幹を明らかにする発表になると思います。
 論文はすでに書いているのですが、時間見つけて準備しないと、印刷すらできないことになりそうで恐ろしい。追い立てられています。

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教師を元気にする教育史研究

2014年09月27日 18時00分11秒 | 教育研究メモ

 本日は岡山県井原市に行っておりました。井原市の地方教育会である後月(しつき)郡教育会を研究されている元教育長さんに招かれて、研究の助言や打合せをしに行きました。他にも市の教育を担う方々も同席されており、歓迎されて恐縮でした。いろいろ案内され、井原市の歴史文化の一端も確認させていただきました。

 打合せでは、先生方の地域教育史にかける想いが伝わってきました。「史心ある教師」を育てたい、「地域に生きる教師」としてアイデンティティを確立したい、という想いです。この想いに私は共感します。教育史学者として、できるだけの協力をしていきたいと思います。

 教育会には、いろいろ問題もありましたが、学び合いたい、地域の教育を良くする方法を語り合いたい、と思って集まった教師も確かにいました。教育会が活性化された時はそういう空気が会の中に満ちていた時だったと、私は思います。今の教師は、教育会の研究によって、そういう地域や自校の先輩たちの想いと活動に触れることができるのではないか。先輩たちに負けていられない、と奮起する機会にもなりうると思います。多忙化が進み、求められることも増え続ける教師生活の現状において、このような研究は、必要なのではないでしょうか。

 教師を元気にする教育史研究。私が学部時代から目指してきたスタイルです。うまくいくか自信はありませんが、その実現に向けて歩み出すいい機会をいただきました。

 もちろん、堅実な学術研究がなければ、ただの空想ですが。

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大学紀要論文投稿完了+科研費申請計画もほぼ

2014年09月24日 22時35分37秒 | Weblog

 明日は後期ガイダンス、金曜から授業期間が始まります。授業準備に確保できる時間が日中にほとんどなく不安ですが、学生が本格的に戻ってくるのは楽しみなことです。

 そんなこんなで授業が始まるとまったく研究時間を確保できないので、本日までに、前期やりだめしてきた研究成果を一気に放出してきました。先日記事にした鳥取県史ブックレットと学科紀要用論文とに加えて、大学紀要用論文を仕上げて本日投稿完了しました。また、科研費申請のための研究計画も仕上がり、後日判明することを加えて少し加筆すれば申請完了になります。あとは、鳥取県史資料編の項目・史料校閲と、頼まれ原稿が3本くらい残っていますが、これはおいおい仕上げていくつもりです。

 最近、研究上で頼まれることが多く、ありがたいことです。何とか時間を捻出して取り組んでいきたいです。
 時間捻出についても、今年はどうにもなりませんが、先々改良策が上のほうで始まっているようなので、一筋の光が見えてきました。実現するといいな、と思います。私も、自分のできる範囲で業務改善を進めていきたいです。

 何にしても、学生のためになる教員の働き方を作っていかなければなりません。

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フレーベルの幼稚園構想について投稿→博多へ

2014年09月19日 23時55分55秒 | Weblog

 先日、学科の研究紀要の論文も投稿完了。題目は「なぜ幼稚園は誕生したのか?―啓蒙思想の影響とフレーベルの幼稚園構想から考える」です。フレーベルの幼稚園構想の背景と内容について、当時にかんする教育思想史の先行研究と各思想家の著作(和訳)をいくつか使って私なりにまとめた論文です。元は前任校の講義のために授業化し、この前期に再編成して授業するためにテキスト化したものです。要するに、保育者養成用の教材で、19世紀前半の教育思想史をどうやったら学生たちに少しでも学ぶ気になってくれるだろうかと考えて進めた教材研究の産物です。フレーベルの教育思想だけでなく、カント、ルソー、汎愛派、ペスタロッチーの教育思想もカバーしました。

 本日は、博多で全国保育士養成セミナーに出張。セミナー3日間で1200人ほどの出席者だそうです。私は最終日のみ命により出席。前夜入りしてもう帰ってきました。

 明日は休みですが、日曜日はオープンキャンパスです。明日はちゃんと休んでおかないと、来週乗り切れないな。

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実習訪問指導完了、鳥取県史ブックレット執筆完了

2014年09月16日 20時35分54秒 | Weblog

 本日、分担分の実習訪問指導が完了! 長かった!
 3年生の保育実習だったのですが、みながんばっていました。どこの保育者養成校でもそうだと思いますが、保育所実習でない施設実習には、やはり学生が戸惑うようですね。事前指導の改善余地が大いにありそうです。
 学生たちは、保育所や幼稚園の先生になるつもりで入学している人が多いので、保育士の仕事というと、保育所などでの集団保育のスタイルを強く思い浮かべている人が多いです。そのため、保育所の保育スタイルとはかなり様相の異なる施設保育士の業務を、どのように自分の中で位置づけたらいいか迷います。保育所と施設とについて、違いも知ってほしいですが、共通する本質も知ってほしいです。本質的には、乳幼児の保育も、児童期以降の保育も共通なので、そのところを実感してくれればいいのですが。

 そして、鳥取県史ブックレットの原稿(単著5万字)にも区切りをつけました。投稿完了!
 個人的にはきわめて面白い原稿ができました。鳥取限定にしておくだけでは物足りないくらい。
 ボツにならなきゃいいけど(^^;)。

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学位論文の目次(第4部後半:輿論形成体制+結章)

2014年09月11日 20時43分42秒 | 教育会史研究

 第Ⅳ部第7章は書き下ろしの未発表論文です。学位論文までに発表機会がなかったので。


白石崇人「明治期大日本教育会・帝国教育会の教員改良―資質向上への指導的教員の動員―」(学位論文)


 第Ⅳ部

第5章:全国教育者大集会の開催背景 ―輿論形成体制への地方教育会の動員―

 1.明治20年代初頭の教育社会における輿論形成体制
 2.大日本教育会の輿論形成体制の問題
  (1)教育会組織の統合をめぐる論争
  (2)地方会員の不満の顕在化
  (3)輿論形成体制に対する不満の構造
 3.大日本教育会の方針転換―地方教育会との連携
  (1)関西教育大懇親会の開催
  (2)関西教育協会結成に対する賛否両論
  (3)教育会相互の関係づくり―全国教育者大集会の開催へ

第6章:学制調査部の「国民学校」案 ―輿論形成・政策参加への教員動員―

 1.結成期帝国教育会の研究調査組織
  (1)学制調査部・国字改良部の成立
  (2)学制調査部・国字改良部の構成員
  (3)社会運動のための学制調査部・国字改良部
  (4)外部団体との連携による輿論形成
 2.学制調査部における「国民学校」案の成立
  (1)湯本武比古起草の「国民学校」案
  (2)学制調査部による「国民学校」案の検討
 3.初等教育改革案としての「国民学校」案

第7章:全国小学校教員会議の開催 ―指導的教員による専門的輿論形成・政策参加―

 1.全国小学校教員会議の開催
  (1)明治末期の小学校教員と日露戦後経営への関心
  (2)全国小学校教員会議の開催
 2.小学教育調査部と全国小学校教員会議
  (1)義務教育年限延長に伴う初等教育講究の気運
  (2)小学教育調査部の設置と活動
  (3)小学教育調査部の第2回全国小学校教員会議提出問題案
  (4)小学教育調査部の第3回全国小学校教員会議提出問題案
 3.第1回全国小学校教員会議の実態とその意義
  (1)教授・訓練・管理に関する考察・意見交換機会の提供
  (2)指導的教員による議論―文部省諮問第一の修身書をめぐる議論から
  (3)小学校教員の地位の象徴

      第Ⅳ部の小括

結 章:明治期大日本教育会・帝国教育会の教員改良とは何か

 1.本研究の結論
  (1)教員改良の原点
  (2)国家隆盛を目指した教員資質の組織的向上構想
  (3)教員講習による学力向上・教職理解の機会提供
  (4)輿論形成・政策参加による自己改良への教員動員
  (5)指導的小学校教員の専門性の涵養
 2.残された課題

 【主要史料・主要参考文献】
 【写真史料出典】
 【論文初出】

   あとがき


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学位論文の目次(第4部前半:輿論形成と教育研究)

2014年09月10日 22時14分51秒 | 教育会史研究

白石崇人「明治期大日本教育会・帝国教育会の教員改良―資質向上への指導的教員の動員―」(学位論文)


 第Ⅳ部:輿論形成・政策参加による自己改良への教員動員

      はじめに

第1章:討議会における教員の動員 ―「討議」の限界性―

 1.大日本教育会における討議会開催の準備
 2.討議会「児童ニ銭ヲ持タシムル利害如何」
  (1)第1回討議会における議論
  (2)第2回討議会における議論
  (3)第3回討議会における議論
  (4)経済的精神の養成方法についての模索
 3.討議会「小学ニ於テ男女共学ノ可否」
  (1)第1回討議会における議論
  (2)第2回討議会における討議
  (3)将来の男女の社会的役割を果たすための方策

第2章:「研究」の事業化過程 ―輿論形成体制の模索―

 1.「研究」の規定背景
  (1)明治20年代初頭における教育研究の組織化状態
  (2)文部省・帝大・教育ジャーナリズム主導の改革
  (3)伊沢修二の大日本教育会改革構想
 2.明治21年5月改正規則の「研究」規程
  (1)教育問題の専門的「研究」
  (2)部門新設の意義に関する論争
  (3)部門の範囲と結論処理に関する論争
 3.部門会議における「研究」の方法
  (1)部門会議の開催状況
  (2)小学校尋常・高等・簡易科用教科書の「研究」
  (3)初等教育部門会議における「研究」の方法
  (4)明治21年7・8月の初等教育部門会議の成果

第3章:「研究」の事業化における西村貞の理学観 ―教育の理学的研究組織の構想―

 1.西村貞の大日本学術奨励会構想
  (1)学会・技芸会・教育会の連合
  (2)理学と教育の関係への注目
 2.西村貞の理学観
  (1)西村貞の教育理論
  (2)教授術への理学の応用
  (3)西村の教育理論における理学観
 3.西村貞と大日本教育会改革
  (1)日本全国ノ輿論形成ノ本家株
  (2)明治21年5月の改革における西村貞の役割
  (3)明治26年12月の改革における西村貞の役割

第4章:研究組合の成立 ―教育方法改良への高等師範学校教員の動員―

 1.教育学術研究と高等師範学校
 2.明治26年12月における大日本教育会改革
  (1)研究活動の位置づけをめぐる動き―能勢栄の提案
  (2)教育談話会の結成と動向―大日本教育会の教育学会化に並行して
  (3)組織改革への教育談話会員・高師教員の関与
 3.大日本教育会研究組合の成立過程
  (1)嘉納治五郎の大日本教育会改革構想―現職教員への研究奨励
  (2)大日本教育会組合規程の制定―個人研究の組織的補助
  (3)教育学術研究組織としての研究組合の設立
 4.研究組合における構想の実現
  (1)東京有数の指導的教員・教育研究者による組織構成
  (2)研究成果の歴史的位置
  (3)単級教授法研究組合の役割
     ① 教育会雑誌・師範学校を通した研究成果の普及
     ② 批評・意見交換の喚起
  (4)その他の研究組合の活動

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実習訪問指導

2014年09月09日 23時55分55秒 | Weblog

 保育者養成校の教員は、学生が実習に出ると、分担して実習園に出向いて学生を指導しなければなりません。
 訪問分担先を決めるコツを知らなかったため、一気に巡回することができない引き受け方をしてしまい、8・9月に何度も実習訪問指導に出かけるはめに。訪問件数はそれほどでもないのですが、通常業務と訪問指導とでは考えなくてはならないことが違うので、一気に巡回できないといちいち頭の切り替えしなくてはなりません。これがなかなか大変です。
 大変ですが、次回に向けての勉強料を払っていると思ってがんばっています(次こそうまい引き受け方をしようと笑)。明日は日帰りで浜田・益田へ、そして広島市佐伯区に。

 学生の動きが後期に向けた動きになってきました。ひっきりなしに相談にやってきます。まだ夏休み、と思っていたらそうでもありませんでした。

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学位論文の目次(第3部:教員講習)

2014年09月08日 23時55分55秒 | 教育会史研究

 さあ、学生がだんだん大学に戻ってきたため、ジワジワ忙しくなってきました。入試など学生募集も活発化してきました。間に合わなくならないように、はやく今年の研究をおしまいにしなければ…

 さて、今日もこりずに学位論文目次の続き。第3部も第2部と同様、もう1章追加する予定です。


白石崇人「明治期大日本教育会・帝国教育会の教員改良―資質向上への指導的教員の動員―」(学位論文)

 第Ⅲ部:教員講習による学力向上・教職理解の機会提供

      はじめに

第1章:夏季講習会による教員講習の開始

 1.明治24~26年における夏季講習会の開催
  (1)夏季講習会の開始―中等教員養成と学科研究
  (2)多様な受講者と受講意欲
  (3)現職小学校教員への学習機会の提供
 2.高等教育機関の学者による最先端の講習内容
  (1)明治24年の夏季講習会の様子と講師
  (2)明治25年の夏季講習会の様子と講師
  (3)明治26年の夏季講習会の様子と講師
 3.夏季講習会の本当のねらい
  (1)学力形成・教職意義の理解による教員の品位向上
  (2)「研究」する教員を求めて

第2章:大日本教育会による教員講習の拡充 ―年間を通した学力向上の機会提供―

 1.「講義」から「学術講習会」へ
 2.明治27~29年の夏期講習会の実態
  (1)夏期講習会の定着
  (2)夏期講習会後の自主学習の手引き
 3.学校教員対象の各種講義の開講

第3章:帝国教育会結成直後の教員講習 ―教員の学習意欲・自律性への働きかけ―

 1.「学術講習会」から「学術講義会」へ

  (1)教員講習事業の継承と発展
  (2)講義会の変容―教員講習から大学公開講座へ
 2.夏期講習会の展開
  (1)夏期講習会の継続
  (2)夏期講習会に対する教員の要求
  (3)教員の団結と自律性への言及

第4章:帝国教育会による教員講習の拡充 ―中等教員講習所に焦点をあてて―

 1.会員の期待に支えられた教員講習の拡充

 2.中等教員講習所の設置と運営
  (1)中等教員講習所の設置過程
  (2)中等教員・文検受験者養成を目指す講習
  (3)修了生の輩出と中等教員養成講義録への発展
  (4)中等教員講習所の廃止
 3.中等教員講習所における講習内容とその結果
  (1)現職小学校教員が通える夜間課程
  (2)地方小学校教員への学習機会の提供
  (3)数学科の教育課程とその結果
  (4)地理歴史科の教育課程とその結果
  (5)国語漢文科の教育課程とその結果
  (6)英語科の教育課程とその結果

      第Ⅲ部の小括

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学位論文の目次(第2部:教員改良構想)

2014年09月05日 23時55分55秒 | 教育会史研究

 あさって日曜日はAO入試。その準備のため、学内の復旧作業の総仕上げが行われました。疲れましたが、これでほぼ原状復帰です。

 さて、先日から学位論文の目次を披露しております。ふと必要なときがあるので、とりあえず自分用のメモです。
 あ、学位論文は、全4部・22章構成です。


白石崇人「明治期大日本教育会・帝国教育会の教員改良―資質向上への指導的教員の動員―」(学位論文)



 第Ⅱ部:国家隆盛を目指した教員資質の組織的向上構想

   はじめに

第1章:大日本教育会結成期における教員改良構想 ―教職の専門性への言及―

 1.結成期の『大日本教育会雑誌』における教員関係記事
 2.理学・教育学の知識習得と教授法の熟達
 3.教員像の転換の兆し
  (1)村民との誠実な交流
  (2)専門職的意識の勃興
 4.教員資質と人件費削減との関係
  (1)教員の収入増額のねらい―熟練の教師を求めて
  (2)教育費節減に伴う教員の専門性軽視
 5.教員の専門性への言及
  (1)教員の自覚と「教育家」「当局者」の支援
  (2)教員集団における専門性向上
  (3)養成段階における専門性形成
  (4)中等教育の独自性に基づく教員の専門性

第2章:明治23年前後における教員改良構想 ―教職意義の拡大と深化―

 1.明治21~24年の『大日本教育会雑誌』における教員関係記事
 2.教員の人格的資格および協同
 3.「教育者」の一員としての教員
  (1)教育を防衛・改良する「教育家」「教育者」
  (2)「教育者」としての共同意識の形成
 4.教職意義の拡大・深化の試み
  (1)国民育成に関する責任内容の拡大―海軍の期待
  (2)教職への帰属意識形成―自重心と「愉快」への注目

第3章:大日本教育会末期の教員改良構想 ―単級教授法研究組合報告と高等師範学校附属学校編『単級学校ノ理論及実験』との比較から―

 1.単級教授法研究組合報告の基本的特徴
  (1)高師編『単級学校ノ理論及実験』の基本的性格
  (2)単級教授法研究組合報告と高師編との比較―内容構成と単級学校論
 2.単級教授法論の特徴 ―高師経由ヘルバルト派教授法の応用
  (1)研究組合報告の修身科教授法
  (2)研究組合報告の読書科・習字科教授法
 3.単級教授法の担い手としての教員 ―高度な専門性の要求

第4章:明治期帝国教育会の教員改良構想 ―日清・日露戦間期の公徳養成問題に注目して―

 1.公徳とは何か
  (1)共同体のルール遵守と公共事業の推進
  (2)社会構成員の生存幸福を保護増進する行為
  (3)憲法政治・産業経済を発展させる原動力
 2.公徳養成教材の開発
  (1)文部省諮問に対する帝国教育会の指導例検討
  (2)公徳養成方法に関する全国連合教育会の合意
  (3)帝国教育会における公徳養成唱歌の開発
 3.公徳養成指導の資質
  (1)教育者の参考書『公徳養成』の編纂
  (2)『公徳養成』の求める教員資質―倫理学知と公徳

      第Ⅱ部の小括

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学位論文の目次(第1部:教員改良の原点)

2014年09月04日 23時55分55秒 | 教育会史研究

 鳥取県史ブックレット執筆のめどが立ってきました。原稿は9月末締め切り。

 以下、学位論文目次の続きです。


白石崇人「明治期大日本教育会・帝国教育会の教員改良―資質向上への指導的教員の動員―」(学位論文)

 

 第Ⅰ部:教員改良の原点

   はじめに

第1章:「師匠から教員へ」の過程における教員改良問題の発生

 1.「教員」の誕生
  (1)教員誕生過程における師匠の克服対象化
  (2)師匠から教員へ
 2.地域教育改革の主体としての教員―自由民権運動のなかで
  (1)学習活動としての自由民権運動
  (2)地域教育の模索への教員の参加
  (3)教員の民権運動離れ
 3.明治10年代前半の教員改良政策の展開―「政治」から「学理」へ
  (1)品行による自己制御的教員像
  (2)小学校教員心得における学習する教員像
  (3)文部省示諭における教員改良構想の提示
  (4)国家隆替に関与する普通教育の実践者への改良
  (5)「政治」から「学理」へ

第2章:東京教育会における官立師範学校卒業生の動員 ―東京府教育の改良―

 1.東京教育会の組織構造
  (1)本社員と通常社員
  (2)東京教育会の運営者たち
  (3)『東京教育会雑誌』の担い手
 2.東京教育会の活動実態
  (1)東京教育会の結成
  (2)活動の活発化
  (3)東京府学事を担う当事者としての活動
 3.「自由」教育令期における小学試験法改正への関与
  (1)「保護教育」論
  (2)東京教育会の小学試験法への姿勢
  (3)小学試験法と公立小学試験規則
 4.教育令期における小学教則編成への関与
  (1)小学教則改正への東京府の動き
  (2)東京教育会原案起草委員と小学教則草案取調委員

第3章:明治13年東京教育会における教師論 ―普通教育の擁護・推進への視点―

 1.東京教育会における教師論の出発点
  (1)何のための論か―思慮的・自立的思考とその共有
  (2)教育方法の担い手としての教師論
  (3)教員軽視への問題意識
 2.普通教育の擁護者を求めて―明治13年夏
  (1)反普通教育説への直面
  (2)明治13年夏の東京府会における普通教育費削除問題
  (3)中学費の審議過程
  (4)削除された教育費と予算通過した教育費
  (5)三次会における中学費・師範学校費の再議
  (6)東京府会の教育費削除決議への批判―普通教育の擁護
 3.普通教育の推進者を求めて
  (1)普通教育推進のための教員と教育行政官との協同
  (2)教師・教育行政・学者の役割分担論
  (3)「普通教育」概念の考究―大日本教育会への道

第4章:東京教育学会から大日本教育会へ ―全国教育の進歩を目指して―

 1.東京教育学会の活動実態
  (1)東京教育協会の全国志向
  (2)東京教育学会の全国志向の発展
  (3)なぜ「学会」であったか
 2.大日本教育会結成の背景
  (1)東京教育学会会員と文部省高官の交流
  (2)「教育」を中心概念とする同業者意識
  (3)大日本教育会結成への胎動―地方教育会的機能の分離
  (4)対決すべき「教育ノ退歩」と目指すべき「教育全体ノ進歩」
 3.大日本教育会結成に対する期待
  (1)全国職能団体的教育会による自主的施政翼賛―辻新次の期待
  (2)教員改良施策の補完―西村貞の期待
  (3)衆議による合理的判断・合意形成―外山正一の期待

第5章:明治期大日本教育会・帝国教育会と指導的教員

 1.明治期大日本教育会・帝国教育会の組織
  (1)組織的活動による教育の普及・改良・上進を目指して
  (2)常に検討され続けた事業規程
  (3)1,600名以上の教育普及・改良従事者の入会
 2.明治期大日本教育会・帝国教育会の幹部組織
  (1)代表―皇室・外国・政界・学界との結節点
  (2)役員―文部官僚・高師教員・小学校教員ほか
 3.明治期大日本教育会・帝国教育会の組織における指導的教員
  (1)幹部組織における指導的教員
  (2)地域の指導的教員の入会―広島県会員を事例に

   第Ⅰ部の小括

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学位論文の目次(序章)

2014年09月03日 23時55分55秒 | 教育会史研究

白石崇人「明治期大日本教育会・帝国教育会の教員改良―資質向上への指導的教員の動員―」(学位論文)


序 章


 1.本研究の目的
 2.先行研究の整理
  (1)明治期小学校教員史に関する先行研究
  (2)明治期教育会史に関する先行研究
  (3)1950年代における明治期大日本教育会・帝国教育会に関する先行研究
  (4)1960~70年代における明治期大日本教育会・帝国教育会に関する先行研究
  (5)1980年代における明治期大日本教育会・帝国教育会に関する先行研究
  (6)1990年代以降における明治期大日本教育会・帝国教育会に関する先行研究
 3.本研究の課題と方法
  (1)本研究の課題
  (2)本研究の対象・史料・構成

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学位論文の構成(章)

2014年09月01日 23時29分51秒 | 教育会史研究

 先回、覚悟を決めて半日もたたないうちに予想外のお仕事が飛び込んできました(笑)。覚悟を決めていたので、なかなかじっくり冷静に考えて動けています。この感じを維持したいです。

 さて、紹介できてなかった昨年度の研究業績を紹介します。学位論文の構成です。今はこれに少し章を加筆中です。


学位論文

明治期大日本教育会・帝国教育会の教員改良
―資質向上への指導的教員の動員―

序 章

第1部: 教員改良の原点

第1章: 「師匠から教員へ」の過程における教員改良問題の発生
第2章: 東京教育会における官立師範学校卒業生の動員 ―東京府教育の改良―
第3章: 明治13年東京教育会における教師論 ―普通教育の擁護・推進への視点―
第4章: 東京教育学会から大日本教育会へ ―全国教育の進歩を目指して―
第5章: 明治期大日本教育会・帝国教育会と指導的教員

第2部: 国家隆盛を目指した教員資質の組織的向上構想

第1章: 大日本教育会結成期における教員改良構想 ―教職の専門性への言及―
第2章: 明治23年前後における教員改良構想 ―教職意義の拡大と深化―
第3章: 大日本教育会末期の教員改良構想 ―単級教授法研究組合報告と高等師範学校附属学校編『単級学校ノ理論及実験』との比較から―
第4章: 明治期帝国教育会の教員改良構想 ―日清・日露戦間期の公徳養成問題に注目して―

第3部: 教員講習による学力向上・教職理解の機会提供

第1章: 夏季講習会による教員講習の開始
第2章: 大日本教育会による教員講習の拡充 ―年間を通した学力向上の機会提供―
第3章: 帝国教育会結成直後の教員講習 ―教員の学習意欲・自律性への働きかけ―
第4章: 帝国教育会による教員講習の拡充 ―中等教員講習所に焦点をあてて―

第4部: 輿論形成・政策参加による自己改良への教員動員

第1章: 討議会における教員の動員 ―「討議」の限界性―
第2章: 「研究」の事業化過程 
―輿論形成体制の模索―
第3章: 「研究」の事業化における西村貞の理学観 ―教育の理学的研究組織の構想―
第4章: 研究組合の成立 ―教育方法改良への高等師範学校教員の動員―
第5章: 全国教育者大集会の開催背景 ―輿論形成体制への地方教育会の動員―
第6章: 学制調査部の「国民学校」案 ―輿論形成・政策参加への教員動員―
第7章: 全国小学校教員会議の開催 ―指導的教員による専門的輿論形成・政策参加―

結 章: 明治期大日本教育会・帝国教育会の教員改良とは何か


コメント
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