ALL FLOWERS IN TIME 'OSAKA

2011年03月31日 | 佐野元春

個人サイトに「ALL FLOWERS IN TIME 'OSAKA」のライヴ・レポートをアップしました。ネタばれしてますので、今回の佐野元春30周年アニバーサリー・ツアー・パート3「ALL FLOWERS IN TIME」を、まだどの会場でも観てないという方は、ライヴの楽しみを損なってしまうかもしれないので、目を通さないでおくことをお勧めします。

ライヴ・レポートの前半は3月10日までに書き上げていたんですが、後半は地震のあと気が重くて、10日以上手付かずのまま放置してました。先週末くらいから続きを書きはじめたんですが、自分の中では地震によって意識が分断されたということもあり、前半と後半とでは文章に温度差があるような、なんかちぐはぐなテキストになったんじゃないかと思ってます。ひじょうに読みにくいと思われるかもしれませんが、どうぞご理解のうえ、よろしくお願いします。

本当ならば3月13日の東京ファイナル公演にも行ってたはずでした。日帰り遠征という強行軍で。しかし今回ばかりは中止、延期というのは当然の処置だと思います。たまたま先週末、関東在住の友人と公演延期について話す機会があったんですが、一年後に開催するということでも納得すると話してました。関西にいると震災後の関東の空気というものが読めないので、ちょっとした衝撃を受けました。時間がかかることなんですね、ライヴを聴く側も。日常が早く戻ってくることをお祈りしています。
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Sunday Song Book #963

2011年03月27日 | Sunday Song Book

<03月27日プレイリスト>
[「静かな棚からひとつかみ」]
希望という名の光/山下達郎 '10
NEVER MY LOVE/THE ASSOCIATION
OUR WINTER LOVE/THE LETTERMEN "WARM" '67
JOANNA/SCOTT WALKER '68
WAY OVER YONDER/CAROLE KING "TAPESTRY" '71
DON'T TALK(PUT YOUR HEAD ON MY SHOULDER)/THE BEACH BOYS "PET SOUNDS" '66
SIMON/LIZA MINNELLI "COME SATURDAY MORNING" '69
NEVER CRY BUTTERFLY/竹内まりや "デニム" '07 "エクスプレッションズ" '08
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
山下達郎: (前略)さて(先週の放送から)一週間経ちましたが予断を許さない状況は全く変わらないのでですね、先週の延長戦で今日はやろうかなということも考えたんですが、実は私ですね、この4月からのテレビの朝のニュース番組のテーマ・ソングというのを作っておりまして、それが3月上旬にですね、完パケてミックスダウンして先方に渡すというお話だった矢先にあの震災が発生してしまいまして、当初予定していた曲調ですとですね、4月からその番組始めて、その曲調だとちょっとこの状勢だとですね、そぐわないなという、不適切だなという感じがすごく強くしまして、全面的に曲を書き換えまして、震災後に突貫工事で、この二週間でレコーディングを続けてまいりまして、ちょっとくたびれてしまいまして(笑)。その突貫工事のレコーディングのあいだ、私、スタジオが六本木ですので、電力事情がちょっとよくなくて、電圧が一定しないんですよ。夕方になりますと100ボルト出なくなって、ひどいときは93ボルトとか、そういうところになりまして、シンセサイザーがうまく駆動しないとかですね、そういうことが、すごくトラブルが多くてですね、レコーディンクを大変な状況でやらざるを得なくて、騙し騙しやったというようなものですけれども。それでも避難所で不自由な生活をなさってるみなさんから比べればですね、五体満足で三食ちゃんと食事ができておりますのでですね、ぜいたくなんか言ってられないんですけれども、それでもようやく一両日中にミックスダウンして、先方に渡すというようなところに辿り着きまして。そういうこともありましてですね、先週の番組、かなり時間かけて考えてやりましたので、その延長で今日も同じような内容で行くという時間的な余裕が今週はありませんでしたので、また状況に応じてそういう番組が必要であればまた作るつもりでおりますけれども、今日はレギュラー・プログラムに戻りまして、いわゆる「棚からひとつかみ」、私のレコード棚からいろいろと持ってまいりまして、こういう空気の中ですので今日は静かめの曲で「静かな棚からひとつかみ」いう感じでやりました。私、18年半この番組やっておりましてですね、なるべく一回かけた曲はあまり二度、三度とかけないように心掛けてやってまいりましたが、そうなりますと、こうした特殊な状況の中で、そうしたクワイエットな、癒しのような効果を与える曲というのはそんなにたくさんあるわけじゃございませんので、この18年間かけ続けてきた中からですね、そういうような私にとってこれだったらいいかなというレパートリーを何曲か引っぱり出してきて、再放送といいましょうか、そういう再オンエアという形で今日はやってみたいと思っております。この先、状況がどうなるかわかりませんが、当分こういう感じでやっていければなと思っております。今日からCMも復帰でございますので、基本的には普通のフォーマットでお届けしますが、「静かな棚からひとつかみ」。今日は'60年代中心でございますね。割と癒し効果を期待できる曲を集めてみたつもりでございます。

*番組中、レコーディング・スタジオの電圧低下について
「93ボルト(100v→93v)」と発言していますが、
「113ボルト(117v→113v)」の誤りです。
ただし、100ボルト電源でも若干の低下があるとのこと。

・希望という名の光
先週かけたところ大きな反響があったので今日もオンエア。リクエストも多く集まってるそうだ。

・NEVER MY LOVE
アソシエイションの「NEVER MY LOVE」1967年、全米2位。
「いつか僕が君のこと嫌いになるんじゃないかなんて君は疑ってるけどそんなこと絶対ないよ、という愛の確信についての歌でございます」と達郎さん。

・OUR WINTER LOVE
ビル・パーセルというピアニストの1963年のインストゥルメンタルのヒットをレターメンがカヴァー、1967年、全米72位。アルバム『WARM』に収められている。まだCD化されてないそうだ。

・JOANNA
スコット・ウォーカーの1968年の曲だがアルバムには収められてない。けれどCDにはたくさん収められてる彼の代表作。トニー・ハッチのペンになる名曲。1968年、全米7位。

・WAY OVER YONDER
キャロル・キングの1971年のアルバム『TAPESTRY』から達郎さんがいちばん好きな曲。
「当時のヴェトナム戦争の悪化の中での内省感といいましょうか。そういうものが色濃く出てるアルバムだと思います。それがこのアルバムのメガ・ヒットに繋がってますが」と達郎さん。
曲をかけ終えて。
「"道の彼方に私の知ってる場所がある そこには餓えと寒さが凌げる小屋がある そこでは甘い幸福な人生がすぐ手に入る 道の彼方それが私の行き先" ゴスペルチックな一曲でございます」と達郎さん。

・ハガキ
「SUNDAY SONG BOOK」では達郎さんがひとりでお便りに対処しているためハガキのみの受付となっている。本当にメールが必要な状勢となったらメール解禁する可能性もあるそうだが、今のところはハガキで凌いでいるとか。先週の放送を聴いてたくさんお便りが届いてるという。

・DON'T TALK(PUT YOUR HEAD ON MY SHOULDER)
山下達郎 : ビーチボーイズかけましょうかね。こういうときは『PET SOUNDS』です。1966年。これでしょうかね。ブライアンのひとりヴォーカルが際立ちます。「DON'T TALK(PUT YOUR HEAD ON MY SHOULDER)」ステレオ・ヴァージョン。

・SIMON
リスナーからのリクエスト。ライザ・ミネリがA&Mに在籍していた1969年の作品『COME SATURDAY MORNING』に収められている。彼女のパートナー、ピーター・アレンの作品。

・NEVER CRY BUTTERFLY
まりやさんの曲にリクエストが多数届いてるがバラけているそうだ。今日はピカデリー・サーカスのカヴァーで「NEVER CRY BUTTERFLY」。2007年のアルバム『DENIM』収録。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
■今後の予定
04月03日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.smile-co.co.jp/tats/


[サンデー・ソングブックをお聴きの皆さまへ]

3月20日に放送いたしました「東日本大震災鎮魂プログラム」が、Date fm及びふくしまFMでは緊急特番放送の為、同放送局をお聞きの皆さまにはお聴きいただくことができませんでした。
山下達郎本人と、この放送を聞くことが出来なかった地域の方々からの声に、関係各位のご理解とご協力を頂き、Date fm及びふくしまFMに限り、3月27日の放送にて、「東日本大震災鎮魂プログラム」をお届けいたしました。
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ON・アソシエイツ CM WORKS 夢一夜

2011年03月26日 | 佐野元春

個人サイトで『ON・アソシエイツ CM WORKS 夢一夜』収録の「ワンダーランド」を取り上げています。
よろしくお願いします。

被災地のことを思うと気が重く、個人サイトの更新も停滞してましたが、
また少しずつですが再開していこうと思います。

『ON・アソシエイツ CM WORKS 夢一夜』は先日タワレコで購入しました。
ちょうど大滝詠一の『ロンバケ』30周年記念盤と『NIAGARA CD BOOK I』が出た頃で、
店頭にナイアガラ関連の作品が並べられてました。その中の一枚がこのアルバムでした。
リリースは3月16日ということで先週出てたんですね。

収録曲は70年代はじめから90年代後半と幅広く、
佐野元春のほかには大滝詠一、伊藤銀次、杉真理といったナイアガラ・ファミリー、
矢野顕子、大貫妙子、やまがたすみこといった錚々たる女性アーティストの曲も入ってます。

実はまだ一回通して聴いただけなんで、今回はレビューといったものではありません。
あくまでも佐野元春の「ワンダーランド」に焦点をあわせたものとなっております。
印象に残ったというか、入っててうれしかった曲は、
大貫妙子が2008年に作詞した「私を連れて帰ろう」ですね。
ウェブで音源がダウンロードできたのですが、iTunesでは聴けなかったもので。
そういえばこの曲だけ00年代の作品でした。

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Motoharu Radio Show #072

2011年03月23日 | Motoharu Radio Show

2011/03/22 OnAir - 3rd. Week
Judy Garland:Somewhere Over The Rainbow
Sister Sledge:We Are Family
The Dirty Dozen Brass Band:What's Going On (Featuring Chuck D)
Stevie Wonder:Shelter In the Rain
Bonnie Raitt:I Will Not Be Broken
Marvin Gaye:Mercy Mercy Me (The Ecology)
Irma Thomas & Marcia Ball:Look Up
Dr. John:Clean Water
Allen Toussaint:Yes We Can Can
Randy Newman:Louisiana 1927
The Neville Brothers:Amazing Grace, One Love, People Get Ready (Live Medley)
佐野元春:太陽
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■内容の一部を抜粋
佐野元春: 火曜の夜11時、こんばんは佐野元春です。みなさんくつろいでますか? Motoharu Radio Show、この番組は東京渋谷NHKのスタジオから届けています。この度の東北関東大震災で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。一刻も早い復興がなされること、この番組のリスナーのみなさんが無事であることを祈ってます。今夜のMotoharu Radio Showは特集『それを「希望」と名づけよう』と題して、特別番組をお届けします。DJ 佐野元春。これからの一時間、みなさんと一緒にゆっくりと楽しんでいきたいと思います。

・Somewhere Over The Rainbow
佐野元春: ジュリー・ガーランド「Somewhere Over The Rainbow 虹の彼方に」。今夜のMotoharu Radio Showは特集『それを「希望」と名づけよう』をお届けしています。

・We Are Family
・What's Going On
・Shelter In the Rain
佐野元春: Motoharu Radio Show、特集『それを「希望」と名づけよう』。3曲聴いてもらいました。シスター・スレッジ「We Are Family」、ダーティ・ダズン・ブラス・バンド「What's Going On」、そして今聴いてもらったのはスティービー・ワンダー「Shelter In the Rain」。この度の東北地方の震災を受けて、たくさんの方から声が寄せられています。

東京のWebネーム、タッコから。
「元春さん、こんにちは。Motoharu Radio Showには全国のリスナーの方々から、いつも素敵なメッセージが届きます。そのメッセージに同意したり、感動したり、と楽しんでます。全国のリスナーの方々の無事を願わずにはいられません」とのこと。その通りですね。

続いてアイコ。
「東日本大震災。亡くなられた方々にはご冥福をお祈り申し上げます。そして被災された方には一刻も早く復興の手が差し伸べられますようにお祈り申し上げます」

続いてタニグチヤヨイさんから。
「私の実家は壊滅した陸前高田です。私の心の中には、いつかきっとまた、あの美しい海がよみがえる、いつかきっと、ということばかりが響きます。家族、親類の無事を確認できてませんが、無事だと信じて自分が力になれる日を静かに待とうと思います」

続いて、これはリペア。沖縄県の方ですね。
「被災地の映像を見ると心が痛みます。一日も早い救出と復興を遠い地から祈ってます」

さて、Motoharu Radio Showは今番組を聴いてくれている全国リスナーのみなさんがインターネット上で楽しくコミュニケーションできるツイッターという仕組みを採用しています。ここに参加したいという方は今からURLをお知らせするので是非書き取ってください。番組からツイッターのお知らせでした。
http://www.moto.co.jp/MRS/

番組を聴きながらツイッターに参加している人も多いと思います。ツイッターをやってる人はインターネット、ウェブの中で、今番組でかけている曲のリリックが書かれてるページなどを見つけたら、是非アップしてください。Motoharu Radio Show、特集『それを「希望」と名づけよう』。音楽に戻ってボニー・レイット「Will Not Be Broken」、そしてマーヴィン・ゲイ「Mercy Mercy Me」2曲続きます。

・Will Not Be Broken
・Mercy Mercy Me
佐野元春: ボニー・レイット、曲は「Will Not Be Broken」、そして今聴いてもらったのはマーヴィン・ゲイ「Mercy Mercy Me」。東北地方の震災を受けて寄せられたみなさんからの声です。

これは福岡県、AT23から。
「被災された全ての人たちに希望の明かりが灯りますように」

続いて神奈川県、シゲから。
「被災地の方々は想像以上に恐怖と心細さを感じてると思います。いろいろな情報がきっと伝わってないと思います。どうすればいいんだろう? 私たちにできることは? ただただ無事を祈るばかりです」

続いて京都のヒミから。
「今回の地震で被災された方を思うと胸が痛みます。阪神淡路大震災では多くの友人が被災しました。手を差し伸べてあげることはできたけれど、かけてあげる言葉が見つからなかったことを思い出します。佐野さん、素敵な音楽で悲しみに暮れてる人が少しでも癒されますように」

続いてデイジー350から。
「気仙沼市は記憶がないのですが、生まれた土地であり、一度訪れてみたいと思っていたのですが心配です。そこにいた人々。そこが故郷である人々。ひとりでも多く生きていてほしいです」

続いてWebネーム、ヒメヒマワリから。
「私の弟は火力発電チームで働いていて、いま使っていなかった火力発電所を動かす段取りをしています。はなたれ小僧だった弟が立派なオッサンになってることがうれしいです。日本のみんなで乗り越えるのです」ということ。

みなさん、コメントどうもありがとう。この度の東北地方の震災を受けて、今夜のMotoharu Radio Show、特集『それを「希望」と名づけよう』続いてます。曲に戻ってアーマ・トーマス&マルシア・ボール、曲は「Look Up」、そしてドクター・ジョン、曲は「Clean Water」2曲続きます。

・Look Up
・Clean Water
佐野元春: ニューオリンズの音楽、2曲続きました。アーマ・トーマス&マルシア・ボール「Look Up」、そして今聴いてもらったのはドクター・ジョン、「Clean Water」聴いてもらいました。今回の震災を受けて寄せられたみなさんからの声です。

これは愛知県のフカカイフミオさんから。
「地震に原発事故。地元の方々の二重の苦しみには言葉がありません。福島から直線で450キロ離れたこの名古屋でさえ、先を争うように日々帰国していく外国人学生たちに、国の家族が心配するのでごめんなさい、四月に無事にあえますように、と言われると、何だか戦争中の国に取り残されたような、そんな気分になります」ということ。

続いてWebネーム、イーグルサムから
「被災に見舞われた方にできることは、被災していない地域で経済活動を続けること。税金を積み上げていくこと。目の前の人に親切にすること。そのことで奮い立たされるエネルギーを信じること」そんなふうに言ってくれました。

続いてWebネーム、アノニマスから。
「遠い街での悲惨な出来事。私にできることは大学で電気を勉強している長男に、そして畑の土壌を勉強したいと言っていた次男に、こんなときにこそ役に立てる人間に成長させるため、日々精進させること」

続いてこれは沖縄県のガリキチから。
「国のための、この星のための、本当の準備がいよいよはじまった。待ったなしだね」

続いて福島県、ミツから。
「地震と津波でめちゃくちゃになった街。立て続けに壊れた原発。ニュースやネットが伝える良くない知らせと良い知らせに困惑しながら朝を迎えた。ネットもニュースも遮断して、カーテンを開けると、一面真っ白な春の雪。東北は本当に美しい。でも、もう取り戻すことができない景色が幾つもある。こんな悲しい雪景色を見たことがなかった。けれど東北の人々はみんなよく知っている。この時期の雪は春の訪れを伝える雪だということを。がんばろう東北」

・Yes We Can Can
・Louisiana 1927
佐野元春: 2曲聴いてもらいました。アラン・トゥーサン、曲は「Yes We Can Can」、そして今聴いてもらったのはランディ・ニューマン「Louisiana 1927」。今夜のMotoharu Radio Show、東北地方の震災を受けて寄せられたみなさんからの声を紹介しています。

いろいろなコメントが届いています。これはHJY0090。
「下らない音楽ながしてる暇があったら、貴様ら金余ってんだから寄付しろ」

続いてタペストリー。
「地震災害のニュースを見ながら、明日必要な自分の仕事の書類を整えています。東京の姉は停電を控え物資の調達。山梨の兄は電気、水道、ガスがままならぬ状況です。地震直後から義援のもと、いろんな情報が交錯しています。メール、ツイートが氾濫しています。本来必要な連絡、情報共有ができてないのか、懸念されます」

続いてジュジュ。
「両親があの地でがんばってます。ライフラインをすべて断たれているけれど、朝の光を待って、離れた孫たちの気遣いを、言葉少なくメールで連絡をくれます。これほど感謝したことはありません。誇りを持って生きるということを称えていこうと、そう思います」

・Amazing Grace, One Love, People Get Ready
佐野元春: 今夜のMotoharu Radio Showは特集『それを「希望」と名づけよう』と題して特別番組を届けています。聴いていただいた曲はネヴィル・ブラザーズ「Amazing Grace」そして「 One Love」のメドレー。途中、カーティス・メイフィールドの「 People Get Ready」も聴こえてきました。東北地方の震災を受けて寄せられたみなさんからの声です。

これは福島県、ワタベアキヒロさんから。
「僕は今40歳。福島県二本松市の病院でリハビリテーションの仕事をしています。震災と原発の影響は予想以上に厳しく、後数日で医療機関としての機能を失い、職員も混乱と動揺、不安がピークに達しています。自らが過酷な状況下で集まった職場の仲間にも、これも偶然の巡り合わせと言い聞かせ、なんとか今まで踏ん張ってきました。そして今、放射能汚染の情報に誰もがパニック状態になり、まともな精神状態でなくなっています。そんな中、平穏を取り戻す唯一の救いは、自分の細胞と自分の筋肉と対話してみること。テレビを消して静寂の中に何かを見出してみること。そうすると自然に家族にも笑顔が戻り今の感覚に喜びを感じる。佐野さん、それが希望なんですね。そう信じています。僕は自ら光を放ちます」

この番組が放送されてる今も、ボランティアの方、医療や技術者の方など、ギリギリの葛藤の中で、現場で必死の対応をされてるみなさんがいます。深い敬意と感謝を込めたいと思います。今夜のMotoharu Radio Show。特集『それを「希望」と名づけよう』。改めて、この度の東北関東大震災で被災された皆様に心からお見舞いと、一刻も早い復興がなされること、この番組のリスナーのみなさんが無事であることを祈ってます。では、僕のレコードの中からこの曲を送りたいと思います。「太陽」佐野元春。

・太陽

佐野元春: 今夜のMotoharu Radio Showは特集『それを「希望」と名づけよう』と題して、特別番組をお届けしました。番組を聴いた感想などがあったら、是非教えてください。番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます。DJ 佐野元春。おやすみなさい。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・次回放送
次回は4月5日(火)の放送です。次回は特別ゲストとして、3月に「A LONG VACATION 30th Anniversary Edition」と、「NIAGARA CD BOOK」を発表した大瀧詠一さんをお迎えします。※この番組は3月に放送を予定していたものですが、予定を変更してお届けします。
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Sunday Song Book #962

2011年03月20日 | Sunday Song Book

<03月20日プレイリスト>
[「東日本大震災鎮魂プログラム」]
希望という名の光/山下達郎 '10
CLOSE TO YOU/FRANK SINATRA "CLOSE TO YOU" '57
ずっと一緒さ/山下達郎 '08
CARAVAN OF LOVE/THE HOUSEMARTINS '86
MARVELOUS/WALTER HAWKINS "LOVE ALIVE V" '98
LET ME BE THE ONE/PAUL WILLIAMS "JUST AN OLD FASHONED LOVE SONG" '71
THOUGH YOU ARE FAR AWAY/COLIN BLUNSTONE "ONE YEAR" '71
人生の扉/竹内まりや "デニム" '07 "エクスプレッションズ" '08
CLOSE YOUR EYES/山下達郎 "ON THE STREET CORNER 1" '80
蒼氓/山下達郎 "僕の中の少年" '88 "トレジャーズ" '94
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・東日本大震災鎮魂プログラム
山下達郎: みなさん、こんにちは。山下達郎です。毎週日曜日午後2時からの55分間は、わたくし山下達郎がお送りいたします「JACCS CARD SUNDAY SONG BOOK」の時間であります。TOKYO FMをキーステーションといたしましてJFN全国38局ネットでお届けいたしております。まずもって今回の東日本大震災で被災された皆さま方に、心よりお見舞い申し上げます。地震や津波によりまして、ご家族やご友人、ご家庭、財産を奪われた方のご悲嘆は、察するに余りありまして、申すべき言葉をもてません。行方不明の方々のご無事と、一刻も早い救援、ならびに被災地、避難所でご不自由な環境においでの皆様方々に対する速やかな援助の手を、重ねて心よりお祈り申し上げております。こんなことしか申し上げられなくて、誠に申し訳ありません。私の母の生まれが仙台でありますんで、東北には親類が数多く居住しております。昨日、最後まで連絡が取れなかった松島の親類が人、家とも無事なことが確認できまして、お蔭様で私の親類縁者、友人は全員無事が確認されております。この番組にはリスナーの皆様方々からいろいろと安否のお便りをたくさんいただきました。この場を借りて厚く厚く御礼を申し上げます。東京にも重苦しい空気が立ち込めておりますけれど、被災地の方々があれほど大変な思いをされてるときにですね、五体満足な我々がへこんでいたら、どうしようもありませんので、努めて冷静にと心掛けております。とはいえ、例えば私のような立場の人間はですね、今すぐできることといって、募金と節電ぐらいという、もどかしさであります。ただ、わたくしはJFNネットワークのこの番組「SUNDAY SONG BOOK」を18年半続けてまいりました。私にとってはこの番組が自分の言葉や考えの発信基地と考えております。それに基づいて今日の番組もお届けしたいと思います。私がこの番組を担当して18年半、先週は番組がはじめて休止となりました。外的な要因により番組が放送されなかったことはこれまで一度もありませんでした。お蔭様でようやく今週はオンエアされる運びとなりましたけれど、放送千回が一回遠のいてしまいました。ラジオは今回のような災害状況の中では、特に被災地においては、以前と変わらず有効なメディアのひとつであるということが今回も確認されました。私も家にあるサバイバル・グッズの中から手回し充電式ラジオを出してきまして不足の停電に備えております。というわけで今日は震災後初のオンエアになります。被災地にもこの番組「SUNDAY SONG BOOK」のリスナー皆様が大勢おります。避難所で今お聞きいただいてる方も、ひょっとしておいでかもしれません。こういう状況下、ラジオ、テレビといったメディアの音楽番組では、なるべく最大公約数的な、例えば「WE ARE THE WORLD」とか「上を向いて歩こう」といったような選曲、あるいは歌詞がよりダイレクトに伝わる邦楽中心の選曲を発信されておりますけれど、私は私になりにこの「SUNDAY SONG BOOK」という番組を毎週楽しみにしてくださるリスナーの皆様が、どういうプログラムだったら、このほんのひととき息抜きをしていただけるかと、いろいろと考えた結果、本日の番組構成をしてみました。また私もミュージシャンでありますので、こうした空気の中でも聴いていただける作品というのも何曲か持ってるつもりです。本日の「SUNDAY SONG BOOK」はこの重い切迫した空気を、例えほんの少しでも和らげることができたらという祈りを込めて選曲をしました。本日はスポンサーのJACCS CARDのご理解とご厚意によりCMなし、全編音楽でお送りいたします。この番組の18年半のパートナー、JACCS CARDと共に、とってもちっぽけで取るに足りないものでありますけれど、本日の番組は私のささやかな祈りとして、被災地の皆様と全国のリスナーの皆様に捧げたいと思います。なお、今日は小さなラジオでも、なるべくいい音で聴いていただけるように、音源にいつもと違うデジタル処理を施しておりますけれど、現在の東京の電源は定格電圧100ボルトがちゃんと機能してなくて、そういう時間が多いので思い通りの効果が得られないのかもしれません。この気持ちだけ汲んでやってください。それでは。

「希望という名の光」~「MARVELOUS」

山下達郎: 山下達郎がお送りいたしております「JACCS CARD SUNDAY SONG BOOK」。本日は震災特別鎮魂プログラムと自分では名づけましたが、果たして鎮魂に適うような内容かというのは、わかりません。でも精一杯。こんな状況下ですのに、仙台から超常連、矢部智剛さんがお便りをくださいました。

「このはがきが届く頃にはライフラインが復旧していることを願いながら書いてます。地震発生から5日目、3月15日です。14日のお昼ごろ、やっと電気が復旧しました。水とガスはまだです。水は東京都の給水車が2日目には仙台に入って水を配給してくださっていました。3時間ほど並びましたが。食料はスーパー、コンビニ、長蛇の列です。並んでも買えればいいほうです。小生はお蔭様で両親と3人、避難所に行くことなく、自分の家でなんとか三食食べられて寝られています。小生は恵まれています。もっともっと大変な状況の方々がたくさんいらっしゃいます。小生の生まれ育った石巻は津波で壊滅的な状況です。未だに親戚と連絡が取れないのです。心配です。そんな中、たくさんの達郎さん、まりやさんの音楽を通して知り合った友人から安否を確認、心配するメールをいただいておりました。やっと電気が通じて大丈夫とメールを送ったときに、友人のひとりは運転中で、ラジオから『希望という名の光』がながれていて、思わず涙が流れてきたそうです。きっと達郎さんのがんばれという思いが届いたのだと思います。みなさんのエールが力を与えてくださって、たくさんの勇気を分けてもらっています。ありがとうございます。希望を持って上を向いて立ち上がれば、必ず大好きな仙台は復活すると信じています。まずは生きています、勇気をありがとうと伝えたかったので」

現場の声が聞こえます。しかし、はがきを書いて送る矢部さんも凄いですけれど、このはがきがちゃんと番組の前までに届くという郵便局の機動力も凄いですね。こういうのホントにグッときてしまいます。山下達郎「SUNDAY SONG BOOK」。それでは引き続き、どうぞ。

「LET ME BE THE ONE」~「蒼氓」

・希望という名の光
達郎さんの2010年のシングル。たくさんのリクエストがあったそうだ。

・CLOSE TO YOU
フランク・シナトラの1957年のアルバムのタイトル・ソング。

・ずっと一緒さ
達郎さんの2008年のシングル。

・CARAVAN OF LOVE
もともとはアイズリー・ジャスパー・アイズリーの1985年のヒット・ソング。イギリスの4人組の白人グループ、ハウスマーティンズがカヴァー。1986年、全英NO.1。

・MARVELOUS
「こういうときにはやっぱりゴスペルという音楽の力がものすごく強いので」と達郎さん。最近亡くなったウォルター・ホーキンスの1998年のライヴ・アルバム『LOVE ALIVE V』から。

・LET ME BE THE ONE
ポール・ウィリアムスの1971年のアルバム『JUST AN OLD FASHONED LOVE SONG』から。
寂しいときは僕を呼んでくれという歌なのだとか。

・THOUGH YOU ARE FAR AWAY
ゾンビーズのリード・ヴォーカル、コリン・ブランストンの1971年のソロ・アルバム『ONE YEAR』から。

・人生の扉
まりやさんの2007年のアルバム『DENIM』から。

・CLOSE YOUR EYES
達郎さんの1981年のアカペラ『ON THE STREET CORNER』から。

・蒼氓
達郎さんの1988年のアルバムから『僕の中の少年』から。

山下達郎: こうした事態になりますと、いろいろなところで、いろいろなご意見が噴出してまいります。神戸女学院の大学教授の内田樹さんのブログを拝見しますとですね、こういう場合の重要要素は「寛容」と「臨機応変」と、それから「専門家への委託」だとおっしゃっております。正確な情報といったところで千年に一度の大災害といったこういう状況ではですね、自ずから限度があることも事実でしょうけれど、それでも私たちがいちばん知りたいのは、メディアの評論化ごっこではなくて、隠蔽されていない正確な情報であります。専門家に下駄を預ける以外ない事柄は、彼らを信頼するしかないと、思わざるを得ませんが、従いまして私はこれまで通り、私のプロフェッションであるこの音楽芸能と、それからこのラジオ・プログラムで少しでも世の中のお役に立てればという具合に考えております。生の音楽が必要とされてるときが来たら、それが許される時期が来たら、私も私なりの活動をはじめようと思っております。幸いなことに電気などなくても、ノーマイク、ノーP.A.でも、私の音楽はある程度の表現が可能ですので。今は何よりも被災地で懸命に救援、復旧活動をされている消防、警察、救急、自衛隊、そして世界各国の救援活動隊の皆様に心からの感謝とエールを送りつつ、併せて業務の安全を心よりお祈り申し上げております。本当にありがとうございます。とりわけこの瞬間に死を賭して原発事故と闘っておられる皆様に心から感謝し、成功を心よりお祈りしております。真の英雄は彼らであります。来週は情勢次第です。今日の延長戦となるかもしれません。来週はまた、普通のプログラムに戻れるかもしれませんが、一刻も早く普通のプログラムが、復帰できることを願って、全国のみなさん、ここががんばりどころでありますので、この先みんなでこの国、立て直すために力を合わせてまいりましょう。それでは来週もセイムタイム、セイムチャンネルでお目にかかれることを祈りつつ。山下達郎でした。

・内田樹さんのブログ
http://blog.tatsuru.com/

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
03月28日の「サンデー・ソングブック」は、内容未定ですが、本日の延長戦、もしくはレギュラープログラムになると思います。
http://www.smile-co.co.jp/tats/
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希望という名の光

2011年03月17日 | 山下達郎
達郎さんの最新シングル「愛してるって言えなくたって」は21日付のシングル・チャートで初登場15位でした。
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/more/2/

3月15日に達郎さん、まりやさんが公式サイトでメッセージを公開しました。
http://www.smile-co.jp/tats/index.html
http://www.mariyat.co.jp//index.html

メッセージを引用します。


 3月11日に発生した日本観測史上未曾有の東北太平洋沖地震により、
 幅広い地域で甚大な被害がもたらされました。
 被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
 犠牲者の皆さま、ご家族ご友人の方々のご無念を思うと、言葉を失います。
 このきわめて困難な状況の中で、復興・救助のために、
 懸命のご努力を続けておられる方々に、深く深く敬意をささげつつ、
 一人でも多くの方々が救出されますことを、
 心よりお祈り申し上げております。

                            山下達郎

 このたびの大地震によって被害を受けられました皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
 多くの尊い命が奪われ、大切に築いてこられた家庭をたくさんの方々が失われたことに、
 言葉にできない深い悲しみを感じています。
 犠牲になられた方々のご冥福をお祈りすると共に、
 いまだ行方のわからないご家族やご友人が一刻も早く見つかることを願っています。
 そして今現場で救助・援助活動にあたっていらっしゃるあらゆる人達と、
 外国からの救助隊員の方々に心からの敬意と感謝の意を捧げます。
 どうか一人でも多くの人が救われますように。

                                竹内まりや

公式サイトには「Sunday Song Book」についても言及されておりました。
http://www.smile-co.jp/tats/index.html

メッセージを引用します。

03月13日の「サンデー・ソングブック」は、地震情報のため、お休みとなりました。
このような事態ですので、来週03月20日は「鎮魂プログラム」をお届けする予定です。
(山下達郎)

「希望という名の光」がかかるのでしょうか。

●希望という名の光



確か、20日はまりやさんの誕生日のはず。「いのちのうた」がもう一度聴きたいですね。

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それを「希望」と名づけよう

2011年03月15日 | Motoharu Radio Show
NHK-FMは通常の編成をお休みして「東北関東大震災」関連の情報を放送するため、今夜の「Motoharu Radio Show」は延期されることになったそうです。
http://www.nhk.or.jp/fm/
http://www.moto.co.jp/MRS/

ところで検索していてはじめて知ったのですが、NHKラジオ第1がネットで聴けるようになってますね。
http://www.nhk.or.jp/r1/?from=tp_ah04

さて、佐野元春ですが、3月13日、自身の55回目の誕生日に寄せて、詩を公開しました。 オフィシャルサイトMWSに掲載されています。
http://www.moto.co.jp/

引用します。

それを「希望」と名づけよう
佐野元春


街が揺れた夜、君はひとり無断で、
市営プールに潜りこみ、身体を水に浸した

そして暗がりの中、瞑想した

人は時に、光に水に、雨に風に、感謝し、
人は時に、光に水に、雨に風に、屈服する

この闇の向こうに震えるのは
誰か、嘆きの声

同胞の不在は確かに不可解だ

それはそうだ
しかしどうだろう

君は偽善の涙など流さないと誓ってくれ
決まりきったお悔やみなど無用だと言ってくれ

夜が明けて、そこにいつもどおりの太陽が照り、
草木は首をもたげ、
鳥たちは空を往く

あぁ、美しくも残酷なクリシェ!

一方で、
君の身体の細胞ひとつひとつに染みいる光はどうだ
傷だらけではあるが依然雄々しいその筋肉はどうだ

そうさ、君は同胞の不在を気にかけているんだろうが、

たとえば、
偶然にも生き残った君の生を讃えてみてはどうだ?
たとえば、
生き残ったことへの幸運を噛みしめてみてはどうだ?

不謹慎だとわめく偽善者を後に残し
君が光を放つことで、友を弔うんだ

それを「希望」と名づけていいんだよ

余震は続く

-----
2011年 誕生日に寄せて

Name it “Hope”
Motoharu Sano


On the night when the town jolted,
You sneaked in the municipal swimming pool and submerged yourself in the water,
and meditated in the dark.

At times, people are grateful for lights, water, rain, and winds.
At times people yield and bend their knees to lights, water, rain, and winds.

You hear someone’s mourning, trembling in the darkness.

I know, for you it is incomprehensible that your fellows and friends are missing
and not with you any longer:

I understand what you feel.
But just try to think;

Do promise me that you won’t waste your tears just to be hypocritic.
Do say that you don’t need or want someone to offer his/her routine condolences.

When it dawns, there shines the sun just like before.
There you find the thick growth of plants and trees.
Birds fly over the sky.

Behold, this beautiful yet cruel cliché.

On the other hand,
How do you feel the lights penetrating every single cell of your body?
How do you feel your vigorous muscles even though they are all covered with scars?

I know, you are much concerned and crushed with the absence of your friends,
But let us try to celebrate your life who luckily survived.
How about to relish pleasures that you are lucky enough to live on?

Don’t give a damn to the hypocrites yelling that you’re being unscrupulous.
By giving rays of hope to the worlds, you console the spirit of your friends.

You can name it “hope.”

Aftershocks still keep coming.


-----
On my birthday, 2011

翻訳:山内あゆ子
English translation by Ayuko Yamauchi



今回、記事を書くにあたって、どういうふうな内容にすればいいのか、迷いました。それで過去の記事を振り返り、「Motoharu Radio Show」の第一回放送の中から、佐野元春のコメントを引用することにしました。そして最後に最新の佐野元春の動画を貼付けておきます。

・メディアは「愛」であるということ
ラジオ番組をやるときに佐野元春はいつもあるエビソードを思い出すという。佐野元春がまだレコーディング・アーティストになる前、まだ二十歳ぐらいのときにあるラジオ番組の制作会社で働いていたそうだ。そのときに出張で米国の西海岸に行ってロサンゼルス、サンフランシスコのFM局を取材したとか。あるR&Bの専門局で会ったDJに「ラジオ・メディア、あなたにとってラジオというものはどんなものなんですか?」と質問したそうだ。すると彼はしばらく考えて一言「LOVE」と答えたのだという。その答えに佐野元春はなにか感じるものがあり「あぁ、そのとおりかもしれないな」と思ったそうだ。
「メディアは『愛』であるということ。こうして番組をやっていて、ただ情報を発信するだけではなく、番組を聴いてくれているみなさんとなにか思いを共にするということ、そんなことができたらいいなと思います。メディアは「愛」であるということ。これは僕自身も大事にしていきたいフィロソフィーです」と佐野元春。

●SOMEDAY



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報道特別番組

2011年03月13日 | Sunday Song Book

東北地方太平洋沖地震の報道特別番組のため番組は休止。

被害に遭われた地域の方々にお見舞いを申し上げます。
仙台は達郎さんファンの巣窟だと聞いております。
みなさんのご無事と一日も早い復興をお祈りします。

■内容の一部を抜粋
・希望という名の光
午後2時からオンエアされたFM OSAKA報道特別番組の中で最後にかけられた曲。
2010年4月24日公開の映画『てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~』(李闘士男監督)の主題歌として山下達郎が書き下ろした。2010年4月14日リリースのシングル。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
http://www.smile-co.co.jp/tats/

■radiko.jp
「radiko.jp」が東北地方太平洋沖地震への緊急対応としてエリア制限解除へ。
3月13日(日)17時頃より東北地方太平洋沖地震への対応として、株式会社radikoは「radiko.jp」のエリア制限を当面の間、解除するそうです。エリア制限の解除により、日本全国どこにいても、パソコン、iPhone、スマートフォン等で「radiko.jp」が聴取可能となります。
http://radiko.jp/
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Motoharu Radio Show #071

2011年03月09日 | Motoharu Radio Show

2011/03/08 OnAir - 2nd. Week
01.Brian Wilson:'S Wonderful
02.Paul Simon:Take Me to the Mardi Gras
03.Chris Rea:Fool (If You Think It's Over)
04.Akron/Family:Silly Bears
05.Akron/Family:Light Emerges
06.King Curtis:Them Changes (Live At Fillmore West)
07.Bobby Womack:That's the Way I Feel About 'Cha
08.Joe Henry:This Afternoon
09.Elizabeth & The Catapult:You and Me
10.Eagles:Ol' '55
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・リクエスト特集
「今夜はリスナーのみなさんからのリクエスト特集。どんな曲にリクエストが届いてるのか僕も楽しみです」と元春。

・'S Wonderful
ブライアン・ウィルソンがガーシュインの作品をカヴァーしたアルバム『Reimagines Gershwin』から「'S Wonderful」。

・Take Me to the Mardi Gras
リスナーから「ニューオリンズで行われるカトリックのお祭りマルディ・グラ。今年は3月8日だそうです」というコメント。
「毎年米国ニューオリンズで開かれる大きなお祭りですね。素晴らしい音楽祭も開かれます。僕もいつか行ってみたいです」と元春。

・Fool (If You Think It's Over)
リスナーから「ラジオ番組を聴いていて大好きになった曲がたくさんあります。当時は忘れないように急いで曲名とアーティスト名をメモしました。今は慌てずウェブサイトで確認すればいいなんて、いい時代になりました」というコメント。
「そうですよね。音楽の聴き方も変わってきました。でも変わらないのはいい曲との出会いを求める心ですよね。是非この番組で気に入りの曲を見つけてください。リクエストを頂いたこの曲、僕も好きです。イギリスのソングライター、クリス・レア。1978年のヒット・レコード、Fool (If You Think It's Over)」と元春。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月3月の「3PICKS!」はアーケイド・ファイア『The Suburbs』、アクロン/ファミリー『S/T II: the Cosmic Birth and Journey of Shinju TNT』、そしてブライト・アイズ『People's Key』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はアクロン/ファミリー『S/T II: the Cosmic Birth and Journey of Shinju TNT』。

・アクロン/ファミリー
ニューヨーク、ブルックリン出身のロック・バンド。もともと4人組だったが、メンバーの一人のギタリストが仏教の道に入るということで脱退。現在は3人組になっている。デビューは2005年。彼らの5枚目にあたる新しいスタジオ録音盤が届いた。アクロン/ファミリーのサウンドはとてもおもしろい。ちょっと変わったリズムを使ったり、いろいろな楽器でサウンドに変化をつけている。言ってみればグレイトフル・デッドやフィッシュといったジャムバンドに近いかもしれない。そしてアクロン/ファミリーはライヴ・パフォーマンスに定評がある。ライヴが盛り上がれば盛り上がるほど、どんどん力を発揮する、そんなバンドなのかもしれない。また魅力的なのは3人のハーモニーが素晴らしいところ。即興的なところと構築的なところがとてもうまく溶け合ってる。そこが素晴らしい。最新作『S/T II: the Cosmic Birth and Journey of Shinju TNT』は資料によると、このアルバムの曲は北海道の阿寒岳のふもとの山小屋で作ったということ。
「そういえばアルバムのアートワークを見てみると今にも爆発しそうな山が描かれています。このバンドにとってきっと刺激的な体験がそこにあったんじゃないかと思います。アクロン/ファミリー、是非ライヴを観てみたいバンドのひとつです」と元春。
最新作『S/T II: the Cosmic Birth and Journey of Shinju TNT』から「Silly Bears」と「Light Emerges」の2曲。

・ツイッター
「さて、Motoharu Radio Showでは今番組を聴いてくれている全国リスナーのみなさんがインターネット上で楽しくコミュニケーションできるツイッターという仕組みを採用しています。ここに参加したいという方は今からURLをお知らせするので是非書き取ってください。番組からツイッターのお知らせでした」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。このコーナーの協力はNHKの環境特集番組「SAVE THE FUTURE」。
http://www.nhk.or.jp/savethefuture/mamoribito/index.html

今週はNPO法人「地球こどもクラブ」。次の世代を担う子どもたちに環境保全の大切さを自覚してもらい、自ら進んで行動できるようになってもらう活動を行っている。
http://www.nhk.or.jp/savethefuture/mamoribito/movie/motoharu1.html

・Them Changes (Live At Fillmore West)
「音楽に戻ってこの後はサキソフォン・プレーヤー、キング・カーティスのごきげんなライヴ・プレーに続きます。この曲は僕のバンド、ホーボーキングバンドが十八番にしている曲でもあります」と元春。

・That's the Way I Feel About 'Cha
ボービー・ウーマックが「君のこと、そんなふうに感じてるんだよ」と歌っている。
「これは個人的な感想になりますけれども、'70年代初期のポップ音楽はR&Bに限らずポップもロックもいい曲が多いと思います。これは自分が多感な頃に聴いた音楽という贔屓目もあるかもしれないんですが、'70年代前半この時代の曲、まだまだ他にも掘り出し物があるような気がします」と元春。

・This Afternoon
ジョー・ヘンリーの2004年のアルバムから。

・You and Me
エリザベス&カタパルトの新曲。

・All Flowers In Time ファイナル公演
「30周年アニバーサリー・ツアーもいよいよ後東京を残すだけとなりました。大阪のコンサートではいろいろな友人がゲストとして駆けつけてくれました。なにかアニバーサリーらしいとても楽しいイベントでした。そしてこの後の東京2デイズ。ここではイベントというよりも僕の30周年ライヴの歴史をファンと分かち合うコンサートにしてみたいと思ってます。東京だけの特別の演出も考えてるので是非楽しみにしていてください」と元春。

・Ol' '55
トム・ウェイツの曲をイーグルスが歌っている。曲の中でこんなふうに歌っている。
太陽が昇ってきて僕は幸運の女神を乗せて走っていた/フリーウェイを走るクルマもトラックも流れ星に導かれて/僕はパレードの先頭を走っていた

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/
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Sunday Song Book #961

2011年03月07日 | Sunday Song Book

<03月06日プレイリスト>
[「ひなまつり GIRL SOUND 特集」]
愛してるって言えなくたって/山下達郎 3月9日発売ニュー・シングル
YOU BABY/THE RONETTES "PRESENTING FABULOUS RONETTES" '64
I DON'T WANT TO BE THE ONE/THE ROYALETTES "THE ELEGANT SOUND OF~" '66
GETTING THROUGH TO ME/ANNABELLE FOX '65
TRY TO SEE IT MY WAY/SUE RANEY '67
WHAT SHALL I DO/FRANKIE & THE CLASSICALS '67
GEE WHAT A GUY/YVONNE CARROLL & THE ROULETTES '64
高気圧ガール('09 LIVE VERSION)/山下達郎 3月9日発売ニュー・シングル
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
新曲のレコーディングに入ったそうだ。

・ひなまつり GIRL SOUND 特集
昔はひなまつりの時期になると二年に一度の割合で「ひなまつり GIRL SOUND 特集」を組んでいたが、ここ数年はライヴ・ツアーなどで仕事が詰まっていたためできなかった。今年は久し振りに特集しようと、ずいぶん前から用意していたとか。ここ数年のあいだに集めた作品から厳選して(ただしレコーディング中なので資料までは作れなかったとか)、今週、来週の二週間、「ガール・シンガー、ガール・グループで棚からひとつかみ」という感じで特集する。

・愛してるって言えなくたって
ニュー・シングル「愛してるって言えなくたって」はいよいよ今週3月9日発売。今回は達郎さん一人でレコーディング。ストリングスは服部克久先生にお願いしたそうだ。

・YOU BABY
まずは順当にフィル・スペクターものでロネッツ。1966年のアルバム『PRESENTING FABULOUS RONETTES』に入ってる「YOU BABY」。バリー・マン/シンシア・ワイルの名作。
「つい最近、フィル・スペクターのカタログ、また今度はですね、EMIブラックウッドがソニーのレガシー・シリーズの、これたぶんライセンス契約でしょうね。それでソニー・ミュージックからCDとして発売されました。ロネッツ、クリスタルズ、それからダーレン・ラブ、それからフィル・スペクターの作品集と。ですが、さすがに2011年になりますとオリジナル・マスターの劣化がですね、隠せなくなってきているという。EQとコンプレッサーでえらい持ち上げているんですけれど、やはり'70年代のアナログの艶やとかですね、'90年代の初めの初めてCD化された頃の、私たちのイーストウエストでCD化した頃の艶やかさには比べべくもない、さすがにアナログの劣化はどうしようもなくなってきたんだなっていうのが正直なところであります。ですので、お買い求めになるんでしたら(笑)、営業妨害になるかもしれませんけれども、昔のカタログのほうがよろしいです。だから'90年代の頭のときに、イーストウエストのボックスを出しとけばよかったのに。ホントにね、アラン・クラインさんしょうがないですよね。そんなことぶつぶつ言ってないで。なので今日は'70年代に出たアナログから板起こしで、リアル・ステレオ・ヴァージョンのロネッツのYOU BABY。家でデジタル・プロセッシングでお届けしました。このあいだ出たCDより、こっちのほうが遥かにいい音しているはずです」と達郎さん。

・I DON'T WANT TO BE THE ONE
ロイヤレッツはフィラデルフィアの黒人女性4人組。「IT'S GONNA TAKE A MIRACLE」のヒットで有名。ロイヤレッツといえばテディ・ランダッツオ、テディ・ランダッツオといえばロイヤレッツ。1966年のセカンド・アルバム『THE ELEGANT SOUND OF THE ROYALETTES』に収められている「I DON'T WANT TO BE THE ONE」はメロディアスな作品でテディ・ランダッツオらしい一作。

・GETTING THROUGH TO ME
テディ・ランダッツオの作品からもう一曲。ロイヤレッツの1966年のアルバムには「GETTING THROUGH TO ME」が入ってるが、その1年前に、黒人女性シンガー、アンナベル・フォックスが先にレコーディングしている。作曲、アレンジ、プロデュースはテディ・ランダッツオ。

・レコード棚
リスナーから「達郎さんのレコード棚は壁四面がレコード棚ですか? 引き出し式ですか? どうやって整理しているんでしょう?」という質問。
横に何列もあるブック・シェルフを使ってるという。CD、アナログとも全部A TO Z、コンピレーションも全部A TO Z。コンピレーションCDは全部データベース化して、今はアナログのほうをデータベース化してるという。例えばアーティスト名で検索して探し出すのだとか。CDをA TO Zに並べ替えるのに三年かかったそうだ。こうした特集でシングル盤やCDを棚から出してしまうと、帰ってからすぐに戻さないと、一週間くらい経ってしまうとものぐさになり、山積みになってどこにいったかわからないようになるとか。

・TRY TO SEE IT MY WAY
テディ・ランダッツオはバート・バカラックを意識したところがある。そんなわけでバカラック作品から。
「TRY TO SEE IT MY WAY」はバカラックが音楽を担当したテレビドラマ「ON THE FLIP SIDE」(リック・ネルソン、ジョニー・ソマーズ主演)でジョニー・ソマーズが歌っていた曲。今回はジャズ畑出身のスー・レイニーが歌うヴァージョン。
曲をかけ終えて。
「スー・レイニー。でもガール・シンガーじゃないです、全然(笑)。昔はガール・シンガーだった。固いことはいわない」と達郎さん。

・新曲インフォメーション
1月16日からスタートしたTBS系日曜劇場「冬のサクラ」の主題歌。主演は草なぎ剛さん、今井美樹さん。ニュー・シングル「愛してるって言えなくたって」は3月9日発売。
初回盤には山下達郎オリジナル特典が当たる応募ハガキが封入されている。A賞は「愛してるって言えなくたって」特製アナログ盤で50名。B賞は山下達郎特製音波振動式の携帯歯ブラシを30名(別に達郎さんが作ったわけじゃなくて、なんだかよくわからないが、今、音波振動式の携帯歯ブラシが流行ってるからだとか)。
詳しくはワーナーミュージック・ジャパンのホームページで。
http://wmg.jp/artist/tatsuro/index.html

・プレゼント
番組から「愛してるって言えなくたって」山下達郎特製音波振動式の携帯歯ブラシと「愛してるって言えなくたって」店頭用のサイン入りポスターをそれぞれ10名にプレゼント。

・WHAT SHALL I DO
最近、クラブ関係で多用されている「ノーザン・ソウル」はアップテンポでダンサブルな曲の総称のことだそうだ。いろいろなコンピレーションが出ていて、その中に拾い物がたくさん入ってるという。フランキー&ザ・クラシカルズは女性が歌っている。1967年の「WHAT SHALL I DO」の作曲とプロデュースはテディ・ヴァン。彼の作品でいちばん有名なのは1991年のルーサー・ヴァンドロスの「LOVE POWER」。その共作者。

・GEE WHAT A GUY
ドゥーワップでかけそこなった曲。イヴォンヌ・キャロルは全く素性のわからないシンガー。たぶん黒人じゃないかと思う、と達郎さん。1964年のシングル。

・高気圧ガール('09 LIVE VERSION)
2009年4月25日に札幌のニトリ文化ホール(旧札幌厚生年金会館)で行われた「PERFORMANCE 2008 - 2009 なんちゃって千秋楽」のライヴ・ヴァージョン。ドラムの小笠原くんの生まれ故郷なのではりきってやっている、と達郎さん。

■リクエスト・お便り・プレゼントの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
■今後の予定
03月13日は、引き続き「ひなまつり GIRL SOUND 特集」
http://www.smile-co.co.jp/tats/
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Motoharu Radio Show #070

2011年03月03日 | Motoharu Radio Show

2011/03/01 OnAir - 1st. Week
01.Paul McCartney:Fine Line
02.Donavon Frankenreiter:Free
03.My Morning Jacket:Thank You Too!
04.Arcade Fire:Wasted Hours
05.Arcade Fire:Ready to Start
06.The White Stripes:Seven Nation Army
07.Coldplay:Talk
08.The Autumn Defense:Every Day
09.Trashcan Sinatras:Weightlifting
10.佐野元春:彼女が自由に踊るとき
11.Eric Clapton:Tears In Heaven
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・Fine Line
2005年のアルバム『Chaos & Creation in the Backyard』から。
「ポール・マッカートニー、この先いつまでも歌っていてほしいアーティストの一人です」と元春。

・Free
ドノヴァン・フランケンレイターの曲は「Free」。

・Thank You Too!
「あぁ、このバンド、僕は好きですね。新作が出たら3PICKS!で取り上げてみたいと思います。マイ・モーニング・ジャケット」と元春。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月3月の「3PICKS!」はアーケイド・ファイア『The Suburbs』、アクロン/ファミリー『S/T II: the Cosmic Birth and Journey of Shinju TNT』、そしてブライト・アイズ『People's Key』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はアーケイド・ファイア『The Suburbs』。

・アーケイド・ファイア
カナダ、モントリオール出身のバンド。2005年にデビュー。バンドの構成は現在7人編成。サウンドはポップ、フォーク、ニューウェイブ、クラシックの要素が入ったオルタナティヴなサウンドということになる。その音楽的なおもしろさもそうだが、このバンドの素晴らしさはアルバムで表現しているテーマ、そしてそのリリックにある。2008年のアルバム『Neon Bible』、このアルバムのテーマはカナダ人の視点から見た現在のアメリカだった。今回のアルバム『The Suburbs』では現在のアメリカの郊外の街に暮らしている普通の人々の生活を描いている。カナダ出身のソングライターというと、ニール・ヤングもそう。アメリカ人ではない分、アメリカという国をより冷静に見て描くことができる。アーケイド・ファイアも同じようなアウトサイダーの視点で現代のアメリカを鋭く描いてるバンドのひとつといえる。先日開かれた今年のグラミー賞でアルバム『The Suburbs』が最優秀アルバム賞を受賞した。
「どちらかというと保守的といわれるグラミー賞ですが、商業主義的ではない音楽の代表的な存在といってもいい、こうしたオルタナティヴなバンドが賞を取ったということ。素晴らしいですね。やはりアメリカの音楽界は懐が深いな、そんなふうに思いました」と元春。
最新アルバム『The Suburbs』から「Wasted Hours」と「Ready to Start」の2曲。
「彼らのライヴ・パフォーマンスも素晴らしいと聞いてます。是非、見てみたいですね」と元春。

・ツイッター
「さて、Motoharu Radio Showでは今番組を聴いてくれている全国リスナーのみなさんがインターネット上で楽しくコミュニケーションできるツイッターという仕組みを採用しています。ここに参加したいという方は今からURLをお知らせするので是非書き取ってください。番組からツイッターのお知らせでした」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。このコーナーの協力はNHKの環境特集番組「SAVE THE FUTURE」。
http://www.nhk.or.jp/savethefuture/mamoribito/index.html

今週は「オタカラ・ネット」。平成15年より都内各所でフリーマーケットを出店する団体。活動を通して環境保護の大切さを訴えて来た。
http://www.nhk.or.jp/savethefuture/mamoribito/movie/motoharu1.html

・Seven Nation Army
ホワイト・ストライプスは残念ながらこの2月でグループを解散するというニュースが届いている。

・Talk
コールドプレイの「Talk」。

・Every Day
ウィルコのメンバー二人によるユニット、ジ・オータム・ディフェンス。

・Weightlifting
トラッシュキャン・シナトラズの「Weightlifting」。

・リスナーからのコメント
atom_kid: ニール・ヤングが「Angry World」でグラミー賞の最優秀ベスト・ロック・ソングス賞を獲得しました。ニール・ヤングの新しいアルバム、いいですよね?

元春: あぁ、僕はまだ聴いていませんけれども、興味がありますね。そのうちニール・ヤングの新作も番組で取り上げてみたいと思います。

# 最近、MRSのプロフィールを編集してWebネームを「atom_kid」にしました。

・彼女が自由に踊るとき
元春の新作『月と専制君主』から「彼女が自由に踊るとき」。LOVE PSYCHEDELICOのKUMIさんと、曲の後半でギターのNAOKIさんが参加している。

・フィードバック
「Motoharu Radio Show。番組ではみなさんからの楽しいフィードバックを待ってます。番組専用のウェブサイトを用意しているので、是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのコメントを送ってください。みなさんからの楽しいフィードバックを待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・Tears In Heaven
リスナーからのコメント: 中学生の頃、窓辺にもたれて、星空を見上げて、佐野さんの音楽を聴くと、なぜだか涙がこぼれました。いま、生まれたての息子を抱いて『月と専制君主』を聴いてます。なぜだか、また涙がこぼれそうになります。楽しいけれど、大変な作業だったはずです。

元春: そうですね。コメント、どうもありがとう。今夜も聴いてもらってますか? さて、残念ですが、時間も残り少なくなってきました。今夜最後はこの曲。エリック・クラプトン「Tears In Heaven」。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・特集
来週はリクエスト特集。
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SOUND MUSEUM - 音楽の美術館(スガシカオ)

2011年03月01日 | 佐野元春 Radio Days

■SOUND MUSEUM - 音楽の美術館(スガシカオ)
2011年2月27日(日)
NHK-FM PM7:20 - PM9:30
http://www.nhk.or.jp/sound-m/

PLAY LIST
01 約束 / スガシカオ
02 午後のパレード / スガシカオ
03 あまい果実 / スガシカオ
04 宇宙 / スガシカオ
05 コノユビトマレ / スガシカオ
06 はじまりの日 feat.Mummy-D / スガシカオ
07 Hands / Rhymster
08 月と専制君主 / 佐野元春
09 Rainbow Sleeves / Rickie Lee Jones
10 Heartland / Keith Jarrett
11 真夏の夜の事 / 初恋の嵐
12 Tom's Diner / Suzanne Vega
13 サヨナラホームラン / スガシカオ
14 Progress / Kokua
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
ひと組のアーティストの魅力を2時間10分かけてたっぷりとお届けする「FMサウンドミュージアム」。
今回は2月にニューシングル「約束」を発表したスガ シカオさんを特集します。
番組では昨年、11月にロンドンで行ったライブの秘蔵音源やスガさんと交流のあるアーティストからのスペシャルメッセージをご紹介します。
更に、今回はスガさんがブログで行っている詩/詞の投稿コーナー「輝け!Myリリック!」の番外編をお送りします。

・佐野元春のコメント
90年代でしたね。あるロック・フェスで自分はパフォーマンスをするところだったんですけれども、別のステージで、まだデビューしたてのスガさんがパフォーマンスをしていたんですね。その前から僕はスガさんの曲をなぜか知っていて、あれがスガさんだなって思って、そのステージを見たのを覚えています。スガさんがレコーディング・アーティストとしてスタートなさって、最初の頃の作品を聴く機会があって、とても気に入ったんですね。素晴らしいシンガー・ソングライターだなっていう印象がありました。特に僕もソングライティングをしているので、気になるのは彼がどういうことを歌っているのか、リリックの世界観ですよね。初期の彼の曲で僕が関心を持ったのは、彼の曲の中に頻繁に「月」という言葉が出てくるんですよね。曲によって「月」というものに、抱いてるイメージが違っていたと思うんですけれども、彼が「月」というものに詩人として関心を持ち、そしてそれを多用している、そのこと自体に僕はなんか関心を持ちましたね。そうですね、まもなく開かれる僕のライヴなんですけれども、大阪城ホール、自分の30周年アニバーサリー・ライヴの一環なんですけれどもね、ここでスガさんがゲストとして出演してくれるということで、とてもとてもうれしく思います。この放送がされる頃にはどんな曲をやるのか、多分わかってると思いますけれども、今はまだどの曲を歌ってもらえるのか決まってない段階なんで、なんかすごく楽しみにしています。NHK、ETVで、僕、「ザ・ソングライターズ」という番組をやっていて、スガさんも出演してくれましたよね。ゲストとして来てくれました。ホントにあの時楽しかったですね。スガさんと僕と、それからクリエイティブ・ライティングを目指す学生たちがいて、スガさんというソングライターはこうなんじゃないかな、ああなんじゃないかなと思っていたことを率直に質問して、やっぱズバズバ答えが返ってくると、あぁ、やっぱりねって、確認することができたのがすごく楽しかったですね。また集まってくれたクリエイティブ・ライティング志望の学生たちもね、フランクにスガさんにいろいろな質問をしていたんだけれども、そうした学生たちからの質問に、ホントに真摯に、丁寧に答えてるスガさんというのは、なんとも傍で見ていて清々しい。あっ、洒落言っちゃったかな(笑)。

今度ライヴにゲスト出演するし、「ザ・ソングライターズ」にも出演したし、その前も何度も対談とかインタビューをしているが、未だにあの空気感には慣れなくて、元春さんの人間性がわかってるので、緊張はしないけれど、元春さんの周りにある世界観に飲み込まれるような、元春さん本人に会った人にしかわからないと思うけれど、その空気感に捕らわれるというのか、そういうのがあるので、いつも話をしているときは頭がボッーとしているというか、冷静に考えられてないというか、そんな感じなんだ、とスガシカオ。
青春時代によく聴いたアーティストのひとりなので、詩の影響も曲の影響も受けているという。元春の書く、いわゆる大ヒットした曲じゃない曲の凄さというのは当時誰も真似できなかったし、あまりに凄かったので歌詞の面でも影響されている。今度の3月6日に大阪城ホールで行われる元春の30周年アニバーサリー・ツアーのファイナルでは自分の青春を背負って歌いたいと思ってるそうだ。


元春のセルフ・カヴァーアルバム『月と専制君主』からタイトル・ナンバーの「月と専制君主」。
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