Sunday Song Book #1120

2014年03月30日 | Sunday Song Book

2014年03月30日プレイリスト
「年度末リクエスト特集」
1. 色・ホワイトブレンド / 竹内まりや "リクエスト" "エクスプレッションズ" '87
2. SPRING IS NEARLY HERE / 大村憲司 "春がいっぱい" '81
3. LET'S LIVE FOR TODAY / THE GRASS ROOTS '67
4. SOME ENCHANTED EVENING / JAY & THE AMERICANS '65
5. I DON'T WANNA LEAVE YOU / DEBBIE TAYLOR '75
6. GALLOPIN' ON THE GUITAR / CHET ATKINS '52('49)
7. HAVE YOU EVER / ENCHANTED FIVE '70?
8. YOU'D BETTER RUN / LISTEN '65
9. 明日の私 / 竹内まりや "インプレッショズ" '94
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■内容の一部を抜粋
・近況
直近で番組を収録しているという。天気予報によれば全国的に雨。寒暖の差が激しいけれどようやく春めいてきた。桜の開花も例年より一日二日早い。青山墓地の中に桜のトンネルがあり、墓地の中でお花見をしている人がいる。「何を考えてるのかとアレするんですけれど。墓地の中に屋台が出てましてですね。恐ろしい世界でございます。それでも憂さ晴らしになればいいかなという感じでございますが」と達郎さん。
まりやさんの新曲のレコーディングは明日からミックスダウン。それが終わるとまたこの次の新曲の準備に入るそうだ。ずぅーとスタジオ籠もりで、飲んで喰ってるので、体重が増えてしまい、ウォーキングをしているという。ちょっと寒かったのが、ここ一週間くらい歩いてると汗をかいてくると達郎さん。いよいよ本格的な春の到来。

・年度末リクエスト特集
先週に引き続いて「年度末リクエスト特集」。

・色・ホワイトブレンド
季節柄この曲にリクエストが集まった。まりやさんの「色・ホワイトブレンド」。

・SPRING IS NEARLY HERE
この時期は例年、シャドウズの1962年のヒット・ソング「SPRING IS NEARLY HERE」邦題は「春がいっぱい」にリクエストが集まる。何年に一回かけてるので、今年は茨木市の46歳になるリスナーのリクエストに応えて、大村憲司さんがYMOのバックアップを得て出した1981年のソロ・アルバム『春がいっぱい』からシャドウズのカヴァーで「春がいっぱい」。YMOの全盛期なのでテクノな「春がいっぱい」だけれどギターのタッチは完璧で素晴らしいトーン。

・LET'S LIVE FOR TODAY
兵庫県の超常連のリスナーからグラス・ルーツの1967年の「LET'S LIVE FOR TODAY」。1967年、全米8位。もともとはイギリスのロークスというグループがイタリアに渡りイタリアでヒットさせた。そこから世界中で競作盤が出て、どれもヒットしたが、日本ではグラス・ルーツが全米ベスト10・ヒットになったのでよくかかっていた。当時のダンヒル・サウンドの音が十二分している、P.F.スローンのプロデュース作品。日本ではテンプターズのヒットが有名で「シャ~ラ~ララララ おまえが」というやつ。

・SOME ENCHANTED EVENING
いつもリクエストを下さる江戸川区のリスナーから「SOME ENCHANTED EVENING」にリクエスト。このリスナーは曲のタイトルしか書いてないそうだ。誰の曲か達郎さんが考えるようにしむけているとか。「SOME ENCHANTED EVENING」は映画『南太平洋』のテーマで邦題は「魅惑の宵」。このリスナーはいつもロックンロールのリクエストばかりなのでペリー・コモの全米NO.1ヒット「SOME ENCHANTED EVENING」ではないと達郎さん。きっとジェイとアメリカンズだと推測。ただ、最近リクエスト・カードが増えてきたので自分で調べるのは疲れてきたという。誰がやってるか書いてきてねということ。ジェイ & ジ・アメリカンズの「SOME ENCHANTED EVENING」は1965年、全米15位まで上がった。ロックンロール盤の「魅惑の宵」。イタロ・アメリカ然とした演奏。ジェイ・ブラックというリード・シンガーの朗々とした泣き節で、一歩間違えればパパロッティという感じ、と達郎さん。

・I DON'T WANNA LEAVE YOU
達郎さんが聴いていた「ニツカ・ブラック・ファイブ・オー」という番組でかかった曲へのリクエスト。デヴィ・テイラーはバージニア出身の黒人女性シンガー。ゴスペル育ちの確かな歌唱力。「I DON'T WANNA LEAVE YOU」は1975年アリスタから出したシングルで全米ソウル・チャート32位。

・ジャンボ機
リスナーからジャンボ機が今年の3月31日で日本の空から姿を消すことになったというお便りを読んで。
達郎さんがはじめてジャンボ機に乗ったのは1975年にシュガー・ベイブで、生まれて初めて札幌に行ったときに(ポプコンのゲストで札幌厚生年金会館)、ジャンボに乗ったという。達郎さんは飛行機が大好きで、特にプロペラ機が大好きなんだという。ツアーをやってると広島から鹿児島はプロペラ機になるのでとても楽しいとか。

・GALLOPIN' ON THE GUITAR
チェット・アトキンスが1952年に10インチのソロ・アルバムを出した。達郎さんは長い間「GALLOPIN' ON THE GUITAR」はこのアルバムに入ってる曲だと思っていたが、その後の資料で1949年に、まだSP時代に録音してることがわかったそうだ。そして発売が1952年。いずれにしてもチェット・アトキンスの最初期の作品、「うまい」と達郎さん。

・HAVE YOU EVER
エンチャンテッド・ファイブは黒人スウィート・ヴォーカル・グループでシングルが2枚しか確認されてない。そのうちの1枚「HAVE YOU EVER」にリクエスト。トピックスというヴォーカル・グループが存在するが、彼らじゃないかという説や、1961年リリースという説があるが、どう考えても'60年代の曲ではない。1970年という説が最も有力であるが、はっきりしたことはわからない。CD化されてないので達郎さんの持ってるシングルから。

・YOU'D BETTER RUN
北九州市の超常連のリスナーからのリクエスト。達郎さんは毎年、レコードコレクターズ誌の「私の収穫この一枚」に寄稿しているが、今年はロバート・プラントが在籍したリッスンというバーミンガムの4人組のロック・グループが、1965年にヤング・ラスカルズのカヴァー曲で「YOU'D BETTER RUN」を出したのを取り上げた。その曲にリクエストだが、ちょっとオーバー・プロデュース気味のオケで、ロバート・プラントはやる気なさそうなんだとか。そういうわけであまりおもしろくないそうだが、他にもリクエストが来てるので採用。CDが出ているので今日はCDから。

・明日の私
新年度なのでこの曲にリクエストが集まった。まりやさんの「明日の私」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

04月06日は、「新年度リクエスト特集」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1119

2014年03月23日 | Sunday Song Book

2014年03月23日プレイリスト
「年度末リクエスト特集」
1. 風の回廊(コリドー) / 山下達郎 "ポケット・ミュージック" "オーパス" '85
2. GRADUATION DAY / THE FOUR FRESHMEN "FRESHMEN FAVORITES" '56
3. ROLL OVER BEETHOVEN / MOUNTAIN "FLOWERS OF EVIL" '71
4. GROOVIN' / WILLIE & ANTHONY '74('75)
5. IT'S SO HARD TO SAY GOODBYE TO YESTERDAY / G.C.CAMERON "COOLEY HIGH" "G.C.CAMERON" '75
6. BLUE MOON / SAM COOKE '58
7. WAIT A MINUTE / THE NEWDAY '70
8. 人生の扉 / 竹内まりや "デニム" "エクスプレッションズ" '07
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■内容の一部を抜粋
・近況
まりやさんの新曲のレコーディングのためスタジオ暮らし。締め切り間近なのでちょっとだけ番組を前倒しで収録しているそうだ。

・年度末リクエスト特集
いよいよ年度末。リクエスト・カードが溜まってるので今週、来週は「年度末リクエスト特集」。来週は直近で収録する予定なので今からでもリクエストは間に合うとか。

・風の回廊(コリドー)
超常連のリスナーからリクエストが殺到したという。1985年のシングルで「風の回廊(コリドー) 」。

・GRADUATION DAY
フォー・フレッシュメンの1956年の「GRADUATION DAY」。達郎さんの世代にはビーチボーイズのライヴ・ヴァージョンで知られている。卒業ソングの特集を考えたことがあるそうだが、アメリカでも'60年代の中期あたりでパタっと止まって、'70年代は1曲もないそうだ。アメリカも傷ついて、昔のような無限の夢がある時代は過ぎてしまったのかもしれない。それに比べて日本はずいぶん卒業の歌がある。ユーミンの「卒業写真」からはじまってネガティブな歌もあるし、ポジティブな歌もある。

・ROLL OVER BEETHOVEN
捻ったリクエスト。チャック・ベリー、ビートルズ、ELO以外で達郎さんが名演と思う「ROLL OVER BEETHOVEN」を、というリクエスト。ビートルズがあまりにも有名なため「ROLL OVER BEETHOVEN」のカヴァーはそんなに多くない。その中からマウンテンの1971年のアルバム『FLOWERS OF EVIL』邦題は『悪の華』から「ROLL OVER BEETHOVEN」。

・GROOVIN'
「GROOVIN'」のカヴァー・ヴァージョンにリクエスト。フロリダのソウル・デュオ、ウィリー & アンソニーの1974年のシングルで「GROOVIN'」。未だにCD化されてない。ウィリー・ヒルは'90年代の終わりまで活動していたが最近名前を聞かなくなったとか。

・万年筆
リスナーからのお便りで「達郎さんはボールペン派ですか? 万年筆派ですか? 手紙やハガキを書くのはどちらですか?」という質問。
達郎さんは普段は水性ボールペンを使ってるそうだ。ボール Pentelで譜面を書いてるという。手紙は万年筆でずっとウォーターマンの万年筆を使っていたが、こわれたのでモンブランに変えたとか。

・IT'S SO HARD TO SAY GOODBYE TO YESTERDAY
ボーイズ II メンのヒット曲で有名な「IT'S SO HARD TO SAY GOODBYE TO YESTERDAY」のオリジナルのG.C.キャメロンにリクエスト。1975年にモータウンが出資した映画『クーリー・ハイ』に使われたのがG.C.キャメロンが歌ってる「IT'S SO HARD TO SAY GOODBYE TO YESTERDAY」。1975年に全米ソウル・チャート24位まで上がるヒットになった。1991年にボーイズ II メンがカヴァーして全米ソウル・チャートNO.1のミリオンセラーになった。G.C.キャメロンはジャクソン、ミシシッピー出身の南部人。スピナーズのいちばん最初のリード・シンガーとして有名。

・映画『わたしのハワイの歩きかた』
6月14日公開の映画『わたしのハワイの歩きかた』の主題歌「アロハ式恋愛指南」をまりやさんが担当している。宣伝が先行してるため音源の発表はまだ先になるとか。
http://www.watashinohawaii.com/

・まりやさんの新曲
「アロハ式恋愛指南」よりも前に4月中旬からテレビ絡みの新曲が決まってるという。報道規制のためまだ発表できないとか。

・「SHE'S JUST MY STYLE」のドラム
3月9日放送でゲイリー・ルイス & ザ・プレイボーイズの1965年、全米3位「SHE'S JUST MY STYLE」をかけたときに「ドラム誰がやってるのか、知ってる人教えてください」と達郎さんが言ったところ、港区と千葉のリスナーの方から即フィードバックがあったそうだ。ジム・ケルトナーがドラムを叩いてるとのこと。ゲイリー・ルイス & ザ・プレイボーイズのレジェンダリー・マスターズ・シリーズのライナーにそういうようなことが書いてあるとか。達郎さんもレコード棚を調べて確認したという。ちなみに間奏のギター・ソロはレオン・ラッセルと書いてあったという。

・カーペンターズの「SWEET SWEET SMILE」
カーペンターズの「SWEET SWEET SMILE」についても横浜市のリスナーからお便りがあって、ジュース・ニュートンのマネージャーがリチャードとカレン・カーペンターの友人で、ある夜カレンがマネージャーの家を訪ねて、この歌を耳にしてこの曲を録音したいと頼み込んで、カーペンターズが録音したという。

・BLUE MOON
サム・クックの「BLUE MOON」は1958年のシングル「LOVE YOU MOST OF ALL」のカップリング。シングル・オンリーだったためアルバムには収録されず。1959年にそうしたノン・アルバム・テイクをまとめたアルバム『HIT-KIT』に収録。長らくCD化さてなかったが21世紀になってようやくCDになった。

・ジェット・ストリーム
リスナーから「2月23日放送のアカデミー特集で達郎さんは、まるでジェット・ストリームみたい、と言っておられましたが、ジェット・ストリームのヘビー・リスナーだったんですか? それとも何か比喩的な意味があるのですか?」という質問。
「ジェット・ストリーム」は'60年代に、まだFMがFM東海しかなかった時代に、夜中の12時から聴く番組は「ジェット・ストリーム」しかなかったので、毎日聴いてるとイージー・リスニングに詳しくなっていくという啓蒙的な番組だったとか。比喩的な意味などない、そのまま、私はそんなシニカルな人間ではありません、と達郎さん。

・WAIT A MINUTE
ザ・ニューデイはたぶんシカゴのグループ(B面がカーティス・メイフィールドの曲でアレンジがトムトムなので)。元パッションズというグループで1968年にシングルを3枚ほど出している。「WAIT A MINUTE」は1970年に出ている。ちょうど達郎さんはこのシングルを手に入れたばかりでタイミングがいいのでリクエストが採用された。

・人生の扉
滋賀県守山市のリスナーからのお便り。3年前に病院で子宮体がんの手術したとき、手術室でかかっていたのがまりやさんの曲で、子宮と卵巣を取り除く手術のものすごい恐怖をまりやさんの歌が吹き飛ばしてくれました。3時間20分におよぶ手術が終わった後、自分の病室でテレビを見ていたら、偶然にもNHKの「SONGS」でまりやさんの「人生の扉」がながれました。まりやさんの歌う姿を見ていたら「生きていたよかった」と涙がこぼれました。あと2回、満開の桜や色付く山の紅葉が見られたら、私のガンは完治したことになります、というリクエスト。
「くれぐれもお大事に。あまり無理をされないように。またお便りください」と達郎さん。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

03月30日は、引き続き「年度末リクエスト特集」
http://www.tatsuro.co.jp
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Motoharu Radio Show #180

2014年03月19日 | Motoharu Radio Show

2014/03/18 OnAir - Finale - ラジオ・デイズ
01.The Fifth Avenue Band:One Way or the Other
02.Maria Muldaur:Sweetheart
03.佐野元春 & 雪村いづみ:もう憎しみはない
04.The Band:Time To Kill
05.Carole King:Goin' Back
06.佐野元春:ラジオ・デイズ (Single Version)
07.佐野元春:君の魂 大事な魂
08.佐野元春:希望
09.佐野元春:荒地の何処かで
10.佐野元春 & The Coyote Band:La Vita e Bella
11.佐野元春:ポーラスタア
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : さて、Motoharu Radio Show。2009年の春からはじまって、5年間続けてきましたが、今夜が最後の放送となります。最終回にふさわしい番組にしたいと思います。いつも通り、ごきげんなレコードをたくさん用意してきました。最後まで聴いてくださいね。

・One Way or the Other
フィフス・アベニュー・バンドの「One Way or the Other」。

佐野元春 : 先日、あるテレビ番組の収録があって、漫画家の浦沢直樹さんとニューヨークに行ってきました。2月の下旬のことだったんですけれども、とにかく寒かったですね。浦沢さんとは今回初めてお会いしたんですけれども、ロック音楽が大好きだということで、二人でずいぶん話が盛り上がりました。テレビの収録ではウッドストックのほうにも足を伸ばして、ザ・バンドのファースト・アルバムで有名なビッグピンクなど、ロック音楽に縁のある場所にも行ってきました。番組はNHKのドキュメンタリーなので、そのうちお知らせがあると思います。是非、ご覧になってください。ウッドストックといえば思い出す女性シンガーといえばマリア・マルダー。'70年代のレコードから一曲聴いてみたいと思います。曲は「Sweetheart」。

・Sweetheart

佐野元春 : いいですね。ブルース、ジャズ、フォーク。そうしたルーツ音楽を歌いこなしてきたシンガーです。現在70歳。最近の写真を見るとずいぶんとビッグ・ファット・ママという感じですけれども、歌声の魅力には変わりはありません。このあとは3PICKS!。年を経ても歌声の魅力に変わりのないシンガー。日本にもいます。この後、聴いてみたいと思います。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月3月の「3PICKS!」はBeck『Morning Phase』、ベンモント・テンチ『You Should Be So Lucky』、そして雪村いづみ & 佐野元春『トーキョー・シック』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週は雪村いづみ( & 佐野元春)『トーキョー・シック』。

佐野元春 : 雪村いづみ。昨年でデビュー60周年を迎えました。それを記念してふたつの記念盤が出ました。ひとつはビクター・レコードからのベスト・アルバム。そしてもうひとつは僕のレーベルから『トーキョー・シック』という新しいレコードです。ちょっとしたご縁があって雪村いづみさんとはレコーディングに、ライヴに、活動を一緒にしてきました。中でも僕がプロデュースしたセッション『トーキョー・シック』ですね。2012年のレコーディングです。編曲と指揮は僕からの指名で前田憲男さんに担当してもらいました。すでに「トーキョー・シック」という曲をシングルとして出していましたが、もう1曲、僕が書き下ろして雪村さんとデュエットした曲があります。曲のタイトルは「もう憎しみはない」。この曲、雪村さんもとても気に入ってくださって、とても素晴らしい歌声で歌ってくれました。歌のテーマは愛と憎しみ、そして寛容です。愛も憎しみもとても激しい感情。それは表裏一体です。その激しい感情を沈めるには寛容というとてもよく効く薬があります。では、早速その曲。「もう憎しみはない」聴いてください。

・もう憎しみはない

佐野元春 : 今夜の3PICKS!はデビュー60周年を記念したアルバム『トーキョー・シック』から雪村いづみ & 佐野元春「もう憎しみはない」を聴いていただきました。

・トゥイッター
「さて、Motoharu Radio Showでは今番組を聴いてくれている全国リスナーのみなさんがインターネット上で楽しくコミュニケーションできるトゥイッターを公開しています。ここに参加したいという方は今からURLをお知らせするので是非書き取ってください。www.moto.co.jp/MRS/ 番組からトゥイッターのお知らせでした」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・Time To Kill
・Goin' Back
ザ・バンド「Time To Kill」とキャロル・キング「Goin' Back」。

佐野元春 : さて、Motoharu Radio Show。2009年の春からはじまって、5年間続けてきましたが、今夜が最後の放送となります。'80年代「サウンドストリート」の時代からはじまって、北は北海道、南は沖縄まで多くのリスナーのみなさんとごきげんな音楽を分かち合うことができました。四半世紀のときを経てこのNHKのスタジオに戻ってきたときには本当にうれしかったですね。そのとき番組の再開を喜んでくれたリスナー・ファンのみなさんからのメッセージ。今でも大事に仕舞ってあります。これは岡山県NARUから。「こんばんは。数えてみました。圧倒的な数字です。'80年代、Motoharu Radio Showは6年で全248回の放送。オンエア曲はのべ2405曲。そして'00年代、MRSは5年で179回の放送。オンエア曲はのべ1886曲となります。多感な頃に聴いていた'80年代。まだまだ知らない音楽があることを知った'00年代。たくさんの素敵な音楽を届けてくれてありがとう」ということ。そうですか。番組でかけた曲の数、数えてくれてどうもありがとう。これは大変な数字ですね。世の中には「音楽なんてどうでもいいよ」なんて言う人もいます。しかし、僕たちは音楽がなかったとしたら、どうやって生きていけるだろう。それがMotoharu Radio Show、この番組のモットーでした。これまで音楽を通じてみなさんと一緒にいろいろな景色を見てこれたこと。それが僕にとってはとてもうれしいことでした。よくメディアでも僕は言ってるんですけれども、とにかくラジオが僕は大好きで、ラジオについての曲を何曲か書いています。つい最近も、「ラジオ・デイズ」という曲を作りました。このMotoharu Radio Showのテーマとしても使ってるので、みなさんにもお馴染みだと思います。そこで番組のお別れにあたって、この「ラジオ・デイズ」という曲のシングル・ヴァージョンを作ってきました。すでに出てるアルバム・ヴァージョンをもとにシングル用に作り直したヴァージョンです。番組を応援してくれたリスナーのみなさんにこの曲を差し上げたいと思います。気に入っていただけるとうれしいです。では、早速聴いてください。「ラジオ・デイズ」。

・ラジオ・デイズ

佐野元春 : さて、今日は番組最後ということなので、少し僕自身のことをお話します。今から10年前、2004年。僕は自分のレコード・レーベルを作りました。DaisyMusicというレーベルです。今年はそのレーベルをはじめて10年目ということになりました。自分で言うのもなんなんですけれども、この音楽ビジネス不況の中でよくここまでやってきたなと思います。それも聴いてくれるリスナーのみなさんのおかげだと思ってます。この場を借りて感謝の気持ちを伝えたいです。どうもありがとう。レーベル10年間でスタジオ盤を4枚、そのほか以前のレーベルからのリイシューを含めるとだいぶ数が多くなると思います。今やメジャー・レーベルはすっかりかたちを変えてしまいましたけれども、これも時の流れといえると思います。今はインディペンデントが圧倒的におもしろい時代となりました。Motoharu Radio Show、今夜はDaisyMusic10周年ということで、この10年間の自分のレコードを振り返ってみたいと思います。まずはレーベル第一作目のレコード、2004年に出した『THE SUN』というアルバムから聴いてください。「君の魂 大事な魂」そして「希望」。2曲続きます。

・君の魂 大事な魂
・希望

佐野元春 : アルバム『THE SUN』から2曲聴いていただきました。演奏はホーボーキングバンドです。とても演奏の力がしっかりとしたミュージシャンたちです。この『THE SUN』というアルバム。ロック、ジャズ、R&B、そしてフォーク、いろいろな要素が交じった音楽的にとても深みのあるアルバムになっています。是非、他の曲も聴いてみてください。今年10年目を迎えた自分のレーベル、DaisyMusicからのレコード。続いては『COYOTE』そして『ZOOEY』という2枚のアルバム。はっきり言ってこの2枚のアルバムはポップですね。それまでのホーボーキングバンドのジャム・セッション的な演奏から、もっと自分のソングライティングを生かした演奏にしてみました。バンドは新しくはじめたコヨーテバンド。自分より若い世代のバンドですけれども、とても僕の音楽を理解してくれている素晴らしいミュージシャンたちです。ではアルバム『COYOTE』そして『ZOOEY』から「荒地の何処かで」、「La Vita e Bella」2曲続きます。

・荒地の何処かで
・La Vita e Bella

佐野元春 : さて、Motoharu Radio Show。2009年の春からはじまって、5年間続けてきましたが、今夜が最後の放送となります。ラジオ番組ということで思うのは、番組そのものは普遍的だけれども、それを届けたり、新しい価値を加えるのは、その時代毎に最新の手法を選ぶということですね。今ではインターネットとの連動ですよね。海外と比べても先端的な方法を、Motoharu Radio Showは実践してきたと思いますし、NHKのみなさんとそれを一緒にできたというのがとても意味があるのではないかと思っています。この番組はよきスタッフにも支えられてきました。NHK制作ディレクター、プロデューサー、スタッフのみなさん、番組アシスタントの後藤くん、そして番組ウェブサイトやアプリケーションの開発に携わってくれた僕のインターネット・チームのスタッフ。そして何よりGreenPeopleの取材スタッフのみなさんですね。現在全国でがんばってるいいアイディアを持ったNPOの活動を知らせてゆこうということで、これまで多くのNPOの方から声を寄せてもらいました。番組にご協力いただいたみなさんに改めて感謝したいです。どうもありがとう。

・リスナーからのフィードバックを読んで

佐野元春 : みなさん、本当にいろいろな場所で、いろいろな状況で、ラジオに耳を傾けてくれたんだなぁと思いますね。温かいメッセージをどうもありがとう。Motoharu Radio Show 終わっても、分かち合ったたくさんの音楽は、僕たちの心の中でしっかりと鳴り響くと思います。またいつかお会いしましょう。では最後にこの曲を聴いてお別れです。僕のレコードから「ポーラスタア」。

・ポーラスタア

佐野元春 : さて、Motoharu Radio Show。この番組は今夜の放送を持って終了することになりました。長い間番組を愛聴してくださったみなさんに心から感謝したいと思います。どうもありがとう。DJ 佐野元春。ではまたいつか。ごきげんよう。
コメント (2)
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Sunday Song Book #1118

2014年03月16日 | Sunday Song Book

2014年03月16日プレイリスト
「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. 愛してるって言えなくたって / 山下達郎 "レイ・オブ・ホープ" "オーパス" '11
2. TOUCH ME / THE DOORS '69
3. MY LITTLE RED BOOK / MANFRED MANN '65
4. I BETCHA DON'T KNOW THAT / FREDERICK KNIGHT "KNIGHT KAP" '77('75)
5. LOOK OVER YOUR SHOULDER / THE ESCORTS "ALL WE NEED IS ANOTHER CHANCE" '73
6. TONIGHT'S THE NIGHT FOR LOVE / AL JOHNSON "BACK FOR MORE" '76
7. マーマレイド・グッドバイ / 山下達郎 "僕の中の少年" '88
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■内容の一部を抜粋
・近況
まりやさんのレコーディングがいよいよ本腰を入れてはじまったとか。来週から新しいタイアップ曲のレコーディングに入る。リズム隊のレコーディングで、今はその曲のアレンジ等をやっているそうだ。スタジオに籠ってるので季節感がなく、帰宅後にウォーキングしてると「寒いな」という感じだが、昼間はポカポカして、もうちょっとで春という今日この頃、と達郎さん。

・棚からひとつかみ+リクエスト
今週もレギュラー・プログラムの「棚からひとつかみ」。お便りがたくさん届いてるので少しだけリクエストをまぶしてという内容。来週から年度末リクエスト大会の予定。番組改編の時期だが、なんたって無敵のサンデー・ソングブックは21年半を突破して4月からも同じ時間、同じスポンサーで放送することが決まった。この秋10月には22年目を迎える。

・愛してるって言えなくたって
2011年3月9日発売のシングル。2日後に震災が起こりほとんど何もできずに終わってしまったが、曲に罪はないのでベスト・アルバム『OPUS』に収録した。自分では割合気に入ってる曲でストリングスをアレンジした服部克久さんから「今度の曲なかなかいいね」と言われていて調子に乗っていたら震災に遭ってしまったとか。ちょうど3年経ったということでたくさんリクエストカードが届いてるそうだ。

・TOUCH ME
新車を買ってオーディオのサウンド・ライブラリーの編集に夢中だというリスナーからのリクエスト。達郎さんは20数年同じクルマに乗ってるとか。今乗ってるクルマ以上のがないのでひたすら乗り続けているそうだ。
ドアーズの1969年春のヒット曲、全米3位の「TOUCH ME」。サンデー・ソングブックでは初オンエアだという。エンディングのサックスはカリフォルニア・ジャズのカーティス・エミー。資料を調べると2002年に亡くなってたことがわかったそうだ。

・MY LITTLE RED BOOK
EMIがユニバーサルに買われたとき、独占禁止法の疑いがあるということで、EMI所属のレーベルを少し他に回すように言われて、ビートルズ以外のEMIのカタログを一気にワーナーが獲得して、ビンク・フロイドがワーナーから出る時代が訪れることになったとか。パーロフォン系のUKロックがワーナーに来たのは幸運で、ストラテジックを一手に引き受けてる宮治淳一さんはこういうところの知り合いがたくさんいるので、充実のライナー、充実の編集になっている。先週のハーマンズ・ハーミッツに続いて今週はマンフレッド・マン。1965年のアメリカ編成のサード・アルバム『MY LITTLE RED BOOK OF WINNERS!』から映画『何かいいことないか子猫チャン』の中で演奏される曲でハル・デイヴィッド作詞、バート・バカラック作曲の「MY LITTLE RED BOOK」のリアル・ステレオ・ヴァージョン。

・AORとは?
リスナーからの質問で「AORとはどのような音楽ジャンルなのでしょうか?」という質問。
「AOR。もう死語ですよ」と達郎さん。'80年代ぐらいの日本でアダルト・オリエンテッド・ロックと訳されたがあまり使われなかった。アメリカではアダルト・コンテンポラリーと言っていて、今はもうアダルト・コンテンポラリーしかない。達郎さんの時代でアダルト・コンテンポラリーというとボズ・スキャッグス、ボビー・コードウェル、クリストファー・クロスといった軟弱なやつで、日本ではもちろん山下達郎もAORに入ってる。勝手に入れるな、と達郎さん。

・I BETCHA DON'T KNOW THAT
イギリスのエースがこのところソングライターのコンピレーションを精力的に出している。今度は黒人のソングライター、サム・ディーズのコンピレーションが出た。1970年代から1980年代にかけて、正にAOR系の黒人シンガーやグループのアルバムを買うと、必ず1曲や2曲サム・ディーズの作品が入ってたという。卓越した作家で星の数ほど名曲があるそうだ。そのコンピレーションの中からアラバマ出身のソロ・シンガー、フレデリック・ナイトの1975年に全米ソウル・チャート27位のスマッシュ・ヒットになった「I BETCHA DON'T KNOW THAT」。

・LOOK OVER YOUR SHOULDER
リスナーからのリクエスト。ニュージャージーの黒人ヴォーカル・グループ、エスコーツは全員囚人。刑務所内でヴォーカル・グループを結成した。それを見たニュージャージーのプロデューサーのジョージ・カーが刑務所内まで機材を持って行って録音した1973年のアルバム『ALL WE NEED IS ANOTHER CHANCE』からシングル・カットされて1973年、全米ソウル・チャート45位まで上がった「LOOK OVER YOUR SHOULDER」。もともとはオージェイズの1968年のヒット。

・ノーザン・ソウル
リスナーからノーザン・ソウルの達郎さん解説付きのリクエスト。ノーザン・ソウルは最初イギリスだけで言われてきたが、最近世界的に言われるようになったとか。でも何の意味もなくて、いわゆるサザン・ソウルに対してシカゴとかデトロイトの、北部のR&Bことを言うが、イギリスでは少し違っていてクラブで使われるアップテンポのシングルでかける音楽を総称して「ノーザン・ソウル」というらしい。アップテンポで景気がよければ何でも「ノーザン・ソウル」で白人、黒人を問わない。だからジャンルと呼べず、言葉が一人歩きしてるので、あまり意味のある言葉ではないそうだ。そういう意味ではロックンロールとは何か、ヒップホップとは、例えばニュー・ジャック・スウィング、ドラムンベース、どれもカテゴリーというには抽象的すぎる言葉というのがたくさんある。先ほどのアダルト・オリエンテッド・ロックもそうだと達郎さん。

・TONIGHT'S THE NIGHT FOR LOVE
アル・ジョンソンはソングライター、プロデューサーとして実績のあるワシントンD.C.の人だが昨年末に亡くなった。彼のソロ・アルバムから1976年の『SECOND WIND』が追悼盤として紙ジャケで再発された。アル・ジョンソンは元ユニフィックスというヴォーカル・グループのシンガー。その後、ソングライター、プロデューサーに転身したが、唄歌いとして実力のある人。『SECOND WIND』から達郎さんがいちばん好きな「TONIGHT'S THE NIGHT FOR LOVE」。プロデュースはノーマン・コナーズ。

・マーマレイド・グッドバイ
リスナーからのリクエストで1988年のアルバム『僕の中の少年』から「マーマレイド・グッドバイ」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

03月23日・30日は、「年度末リクエスト特集」
http://www.tatsuro.co.jp
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Motoharu Radio Show #179

2014年03月12日 | Motoharu Radio Show

2014/03/11 OnAir - 2nd. Week - リスナーファンに感謝を込めて
01.The Black Keys:Lonely Boy
02.The Black Crowes:Hard to Handle
03.Al Kooper:Jolie
04.Benmont Tench:Blonde Girl, Blue Dress
05.Tom Petty & The Heartbreakers:Jammin' Me
06.Wilco:The Thanks I Get
07.佐野元春:ラジオ・デイズ (Single Version)
08.Rickie Lee Jones:Under the Boardwalk
09.Phoebe Snow:Don't Let Me Down
10.Los Lobos:La Bamba / Good Lovin' (Medley)
11.佐野元春:シュガータイム(名盤ライブ『SOMEDAY』2013.11.16 at Zepp DiverCity TOKYO)
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・リスナーファンに感謝を込めて
番組後半には元春からリスナーファンに感謝を込めてプレゼントを用意している。

・Lonely Boy
ブラック・キーズの「Lonely Boy」。

・Hard to Handle
・Jolie
ブラック・クロウズの「Hard to Handle」、続いてアル・クーパーの「Jolie」。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月3月の「3PICKS!」はBeck『Morning Phase』、ベンモント・テンチ『You Should Be So Lucky』、そして佐野元春 & 雪村いづみ『トーキョー・シック』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はベンモント・テンチ『You Should Be So Lucky』。

・ベンモント・テンチ
ベンモント・テンチは米国のミュージシャン、現在61歳。トム・ペティ & ハートブレイカーズのキーボード奏者として活動している。十代の頃にポップ音楽に興味を持ってバンドに入る。そのときに知り合ったのがトム・ペティだった。トム・ペティは米国ではとても評価の高いミュージシャン。ソングライターとしても素晴らしい曲をたくさん書いている。当時、ベンモント・テンチは大学生。プロのミュージシャンになるのに親から反対されていたが、トム・ペティが彼の父親を説得したそうだ。そのトム・ペティと現在でも一緒に活動しているベンモント・テンチ。バンドではピアノとオルガンを弾いている。そしてトム・ペティのバンドだけではなく、これまでいろいろなミュージシャンのレコーディングやライヴに参加している。ジャクソン・ブラウン、ボブ・ディラン、U2、ロイ・オービソン、そしてローリング・ストーンズ。セッション・ミュージシャンとしてもとても素晴らしい仕事をしてきた。そのベンモント・テンチが今回はソングライターとしてレコードを出した。ボブ・ディランやトム・ペティと同じ質を持ったいい曲を書いている。アルバム『You Should Be So Lucky』から「Blonde Girl, Blue Dress」。

佐野元春 : ベンモント・テンチ。トム・ペティ & ハートブレイカーズのキーボード・プレーヤーですけれども。日本では'80年代にこのトム・ペティとハートブレイカーズがボブ・ディランのバック・バンドとして来日しています。1986年だったと思います。日本武道館でのライヴ。このコンサート、僕は観に行きましたけれども、素晴らしかったですね。トム・ペティ。1977年にデビューですから、もう40年近く一線で活躍しています。バンドのハートブレイカーズも腕利きのミュージシャンたちが揃っていて、それぞれプレーヤーとして、またプロデューサーとして活躍しています。ではここでトム・ペティ & ハートブレイカーズのごきげんなレコードを聴いてみたいと思います。「Jammin' Me」、トム・ペティ & ハートブレイカーズ。

・Jammin' Me

・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。

今週は帝京科学大学の学生サークル環境教育研究部「風の子フ~スケ」。大学のある山梨県上野原市で小学生や親子を対象にした自然観察会など生き物の魅力を伝える活動をしている。

・The Thanks I Get
ウィルコの「The Thanks I Get」。

佐野元春 : さて、Motoharu Radio Show。放送は残すところあと一回となりました。この5年間、いろいろな場所で、またいろいろな状況でラジオに耳を傾けてくださったリスナーのみなさん、本当にどうもありがとう。

栃木県のリスナーからのフィードバックで「ラジオがうまく受信できなくてクルマのカーラジオで聴いていました」というコメントを読んで。

佐野元春 : ラジオがうまく受診できない地域にいらしたということ。しかしドッグ・イヤーなんて言葉もあります。犬にとっての1年は人間の7年だなんて言いますよね。それと同じようにブロードキャスティングも日々革新しています。実際、このMotoharu Radio Showをやっている5年のあいだにもラジオ放送がインターネットで聴けるということになりました。おかげでこれまでラジオがうまく受診できないという地域の人にも、クリアな音で番組を届けることができるようになりました。民放ではまだ地域限定のサービスとなっていますけれども、この分で行くと、ラジオ局に関係なく、いい番組はインターネットを通じて全国で聴けるという、そんなことも実現が近いような気がします。そうなってくるとラジオの魅力というのがまた再認識されてきますよね。そう考えてみるとラジオの未来は明るいですね。僕も個人的にラジオは子どもの頃からよく聴いていました。ごきげんな音楽との出会い。それは正にラジオからはじまりました。特に僕が求めたものはいい音楽ですね。その点でいうと、いい音楽を紹介してくれるDJ。このDJという存在が僕にとってはとても大事なものでした。僕にとってのDJヒーロー。名前を挙げれば糸井吾郎、鈴木道子、そしてジム・ピューター。そしてもちろんDJ、大滝詠一も素敵でした。今、僕の胸の中にあるのはそうしたDJたちへのありがとうという気持ちですね。よい音楽を教えてくれたことへの感謝。おかげで僕の音楽人生はとても楽しくなりました。そんな思いを込めてラジオについての曲、僕も何曲か書きました。1曲が'80年代に書いた「悲しきレイディオ」という曲。そしてもう1曲が「ラジオ・デイズ」という曲です。この「ラジオ・デイズ」という曲はこのMotoharu Radio Showのテーマとしても使っているので、みなさんにもお馴染みだと思います。そこでMotoharu Radio Show。お別れにあたってリスナーファンのみなさんには僕からプレゼントしたいと思って、この「ラジオ・デイズ」という曲のシングル・ヴァージョンを作ってきました。『COYOTE』というアルバムに入ってる曲ですけれども、そちらのアルバム・ヴァージョンをもとにシングル用に作り直したヴァージョンです。この曲、今聴いてくださってる全国のMotoharu Radio Show、リスナーファンのみなさんに届けたいと思います。では、早速聴いてください。「ラジオ・デイズ」。

・ラジオ・デイズ

佐野元春 : これまでを振り返ってみると、番組では女性ソングライターのいい曲を取り上げてきたように思います。ざっと思い出すとキャロル・キング、ボニー・レイット、k.d.ラング、エミルー・ハリス、ルシンダ・ウィリアムス、シェリル・クロウ、ダイアン・バーチ、そしてアデル。ほかにも素晴らしい女性ソングライターの曲、たくさん聴いてきました。次に聴いてみたいこの二人もMotoharu Radio Showでは欠かすことのできないシンガーでした。リッキー・リー・ジョーンズ「Under the Boardwalk」、そしてフィービー・スノウ「Don't Let Me Down」。2曲続きます。

・Under the Boardwalk
・Don't Let Me Down
リッキー・リー・ジョーンズは'60年代のドリフターズのカヴァー。
フィービー・スノウはビートルズのカヴァー。

・La Bamba / Good Lovin' (Medley)
リスナーからのリクエストで、ロス・ロボス結成40周年を記念してニューヨークのシティ・ワイナリーというライヴハウスで行われたライヴ盤から「La Bamba / Good Lovin'」。
「そうですね。ニューヨーク市内にあるシティ・ワイナリーというライヴハウス。僕も行ったことがあります。音楽が好きな大人が集まるシックなライヴハウスという感じですね。僕が行ったときにはブッカーT.ジョーンズのライヴをやってました。素晴らしかったです。ではロス・ロボス。結成40周年を記念したニューヨーク、シティ・ワイナリーでのライヴから、もう踊り出したくなるような楽しい演奏。今クルマを運転している方はアクセルを踏みすぎないようにお願いします。曲はラ・バンバ! ロス・ロボス!」と元春。

北海道のリスナーからのフィードバックで「5年間ほぼ毎回聴いてました。中でも東日本大震災直後の放送が印象に残ってます」というコメントを読んで。

佐野元春 : あぁ、そうですね。僕も覚えてます。この5年間、社会が激しく動きました。そんな中で音楽ができることってなんだろう。そんなことを自問自答する日々でした。番組をほぼ毎回聴いていただいたということ。どうもありがとう。

・シュガータイム
2013年11月16日にZepp DiverCity TOKYOで行われた名盤ライブ『SOMEDAY』から「シュガータイム」。
「会場が爆発しちゃうんじゃないかと思ったくらい熱いライヴでした」と元春。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・番組終了のお知らせ
佐野元春 : さて、Motoharu Radio Show、この番組は今年の3月をもって終了することになりました。まずは長い間、番組を愛聴してくださったみなさんに、心から感謝したいと思います。どうもありがとう。来週は最終回となります。最後まで楽しんでくださいね。そして番組では専用のアプリケーションを用意しています。このたび、新しい機能として'80年代、Motoharu Radio Showのプレイリストからも検索できるようになりました。ぜひご覧になって役立ててください」と元春。
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Sunday Song Book #1117

2014年03月09日 | Sunday Song Book

2014年03月09日プレイリスト
「棚からひとつかみ」
1. 希望という名の光 / 山下達郎 "レイ・オブ・ホープ" "オーパス" '11
2. THERE'S A KIND OF HUSH / HERMAN'S HERMITS '67
3. SHE'S JUST MY STYLE / GARY LEWIS & THE PLAYBOYS '65
4. DOWN DON'T BOTHER ME / PAUL RODGERS "THE ROYAL SESSIONS" '13
5. DON'T GIVE UP ON ME / DAN PENN "I NEED A HOLIDAY" '13
6. FRUITY WOMAN BLUES / DOC POMUS '47
7. MAGIC TOUCH / 山下達郎 "コージー" '98('93)
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■内容の一部を抜粋
・近況
東京は身を切るような寒さ。そんな中、ウォーキングを再開したという達郎さん。「とにかく大変でございますが(笑)。小一時間歩いてるとだんだん身体が温まってきます。それがウォーキングのいいところでございますけれども」と達郎さん。いつも使ってるノートパソコンの調子が悪くなり、Windowsの再インストールをして、ようやく直ったとか。番組用に使っていて家のネットワークにアクセスしてデータなどを取得しているそうだ。
まりやさんのレコーディングは1曲一段落して、新曲の準備に入ってるという。来週から新曲の編曲とレコーディングの予定。

・棚からひとつかみ
レコーディングで慌ただしくなってきたので今週はレギュラー・プログラムの「棚からひとつかみ」。今日は新着のオールディーズもののCDと新譜を挟んでの本当の「棚つか」。

山下達郎 : さて、本日は3月の9日。明後日3月11日はあの東日本大震災からちょうど3年経ったことになります。私の番組、震災のちょうど一年後にですね、同日同時間となりましたので、その際に追悼番組をお送り致しました。未だに死者・行方不明者二万人近く、建物の全壊・半壊合わせて四十万近くという大災害でございました。今年の2月の復興庁の発表によりますと、未だに故郷から避難されてる方々二十六万七千人という発表でございます。長期化の様相を呈してまいりました。それだけの大災害ということになりますが、未だにいろいろなところご不自由な生活を送られてる方々、それからご家族がですね、離ればなれで暮らさなければならない、そうした方々たくさんいらっしゃいます。心よりお見舞い申し上げます。政治や行政の問題いろいろとあります。そういうことに対して批判するのは簡単ですけれども、それでも復興に向けて今でも努力されてる方々、同じようにたくさんいらっしゃいます。私たちもひとり一人にできることしつつ、引き続きこの国が少しでも明るくなるように努力して進んでいかなければならないと思う今日この頃でございます。今後の力強い復興を心よりお祈りしつつ、「希望という名の光」。

・希望という名の光

・THERE'S A KIND OF HUSH
突然、ワーナー・ミュージックに'60年代、ブリティッシュ・ビートのカタログが入ってきて、一気にドッと紙ジャケで再発している。世界初CD化、日本初CD化といい纏め方をしていて充実のラインナップ。編纂している人がひじょうに造詣の深い人なんだとか。
ハーマンズ・ハーミッツの「THERE'S A KIND OF HUSH」。いわゆるアイドル・グループで、日本でも人気があったが、とにかくアメリカで人気があったグループ。リード・ヴォーカルのピーター・ヌーンがアイドルでたいへん人気があった。たくさんヒット曲があるが「THERE'S A KIND OF HUSH」は1967年、全米4位、全英7位のヒット・ソング。邦題は「見つめあう恋」。ハーマンズ・ハーミッツは初期は自分たちでレコーディングしていたが、この頃になるととてもレコーディングしている暇がない。大体スタジオ・ミュージシャンの演奏で、初期に比べると演奏がよくなっている。アレンジはジョン・ポール・ジョーンズ。ギターはジミー・ペイジ。ドラマーはたぶんボビー・グラハム。曲はジェフ・スティーヴンスとレス・リード。イギリスのポップ・シーンでは大御所。
サード・アルバム『THERE'S A KIND OF HUSH』のライナーを書いてる小松崎健郎さんに素敵な文章があると達郎さんは紹介。
「声を大にして言いたいのですが、例えレコードでスタジオ・ミュージシャンに演奏の大半を任せていたからといって、それがハーマンこと、ピーター・ヌーンたちの功績を貶めることなんかには決してならないと僕は思います。なんたってまだアーティストの自我なんてあってなきに等しかった1960年代のお話です。ことハーマンズ・ハーミッツは英本国以上にアメリカで売れに売れていたわけですから、稼げるときに稼いでおけとばかりにアメリカの発売元であるMGMからは、きっと次の新曲は、次のアルバムはといった具合に矢のような催促がきたことでしょう。ツアー、テレビ出演、インタビュー、フォト・セッションに、映画の撮影。ただでさえ多忙を極めていた彼らに実際にスタジオで時間を取ってレコーディングするようなこと、それこそ時間が許さなかったのではないでしょうか。とはいえ、だからこそビッグ・ジム・サリヴァン、ジミー・ペイジ、ジョン・ポール・ジョーンズたちはハーマンたち、さらにはプロデューサーのミッキー・モストの意を汲んでプロフェッショナルに徹したのではないでしょうか。僕はそれによってハーマンたちの音楽は見事にオリジナルなものに昇華したことを信じて疑いません」

・SHE'S JUST MY STYLE
春の気配が少しだけしてきたのでゲイリー・ルイスを何かかけようと思ったと達郎さん。2007年にイギリスのBGOレコードから2in1で出たCDから選曲したらミックスが違っていたという。ゲイリー・ルイス & ザ・プレイボーイズの1965年、全米3位「SHE'S JUST MY STYLE」がリミックスで入ってたのでびっくりしたとか。うれしかったのでオンエア。この曲も演奏はスタジオ・ミュージシャン。作曲にも名を連ねているレオン・ラッセルが参加している。

・DOWN DON'T BOTHER ME
達郎さんの大好きなイギリスのシンカー、ポール・ロジャース。フリー、バッド・カンパニー、最近はクィーンのヴォーカルまでやっている。ポール・ロジャースがメンフィスのウィリー・ミッチェルのロイヤル・スタジオに行って、ハイのリズム・セクション、アル・グリーンのバックで有名なチャールズ・ホッジス、リロイ・ホッジス、レスター・スミスをバックにR&Bのアルバム『THE ROYAL SESSIONS』を作った。出たばかりのアルバムからベスト・トラックはアルバート・キングのカヴァー曲「DOWN DON'T BOTHER ME」。

・DON'T GIVE UP ON ME
ダン・ペンはサザン・ソウルを代表する作曲家、シンガー。彼の新譜が昨年出た。デモテープ集だということ。アルバム『I NEED A HOLIDAY』ではソロモン・バークの「DON'T GIVE UP ON ME」をやっている。ダン・ペンのオリジナルでソロモン・バークに勝るとも劣らない渋い感じで展開されている。

・FRUITY WOMAN BLUES
一昨年出たものを最近買ったと達郎さん。イギリスのジャスミンというオールディーズ再発の優れたレーベルから作曲家ドク・ポーマスの2枚組。その中からブルース・シンガー時代の1947年の「FRUITY WOMAN BLUES」。

・MAGIC TOUCH
リスナーからのリクエスト。1993年のシングルで1998年のアルバム『COZY』に収録された「MAGIC TOUCH」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

03月16日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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Motoharu Radio Show #178

2014年03月05日 | Motoharu Radio Show

2014/03/04 OnAir - 1st. Week - 特集:ロックンロール・サークル
The Everly Brothers:Bird Dog
Simon & Garfunkel:Mrs. Robinson
The Everly Brothers:Devoted to You
The Beatles:If I Fell
Beck:Blue Moon
Electric Light Orchestra:Rock and Roll Is King
Ben Harper:Rock N' Roll Is Free
Oasis:Rock 'N' Roll Star
Rick Derringer:Rock and Roll, Hoochie Koo
Traffic:Rock 'N Roll Stew
Eric Clapton:I've Got a Rock 'N' Roll Heart
佐野元春:ロックンロール・ハート
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・ロックンロール・サークル
番組後半は特集「ロックンロール・サークル」と題してロックンロールのマジックに溢れた曲を集める。

・Bird Dog
エヴァリー・ブラザーズの1958年のヒット・レコード「Bird Dog」。ドン・エヴァリーとフィル・エヴァリーの兄弟のデュオ・グループ。エヴァリー・ブラザーズはロックの歴史の中でとても重要なグループ。特に彼らのハーモニーはビートルズをはじめとして多くのグループに影響を与えた。

・Mrs. Robinson
エヴァリー・ブラザーズと同じ男性デュオのサイモン & ガーファンクル。エヴァリー・ブラザーズのヒット・レコード「Bye Bye Love」をカヴァーしている。彼らもハーモニー・ワークはエヴァリー・ブラザーズから学んだと言ってる。'60年代のヒット・レコードから「Mrs. Robinson」。

佐野元春 : エヴァリー・ブラザーズ。ハーモニーがとてもきれいです。米国のカントリー音楽にあるクロス・ハーモニーというスタイルですね。ちょっと音楽的な話になりますが、メインのメロディに対してもうひとりが、曲の中でずっとハーモニーをつけてゆくスタイル。それがクロス・ハーモニーです。よく聴いてみるとどちらがメインのメロディかわからなくなるような上手くハモった曲もあります。特にエヴァリー・ブラザーズはそのクロス・ハーモニーのよいお手本だったと言えます。ではエヴァリー・ブラザーズの曲をもう1曲、続いて彼らから影響を受けたビートルズの曲を聴いてみたいと思います。「Devoted to You」エヴァリー・ブラザーズ、そして「If I Fell」ザ・ビートルズ。2曲続きます。

・Devoted to You
・If I Fell

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月3月の「3PICKS!」はBeck『Morning Phase』、ベンモント・テンチ『You Should Be So Lucky』、そして佐野元春 & 雪村いづみ『トーキョー・シック』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はBeck『Morning Phase』。

・Beck
米国のソングライター、現在43歳。1994年にデビュー・アルバムを出して現在も活躍している。Beckの音楽はひとことでいうと「前衛的なポップ音楽」といえる。ブルース、フォーク、カントリーといった米国のルーツ音楽を下敷きにして、そこにデジタルな要素を加えた現代的な表現をしている。生まれ育ったのは米国のロサンジェルス。いろいろな文化が混ざり合って、そこには様々なアートがある。そうした中で育ってきたと思われるが、そもそもBeckのお母さんが現代アートのアーティストだということ。Beckは小さい頃から音楽だけではなく、アーティストであるお母さんのもとで総合的なアートの感覚を養ってきたんじゃないかと思われる。そのBeckが6年ぶりに新しいレコード『Morning Phase』を出した。
「僕も早速聴いてみました。アルバムでは気心の知れたミュージシャンたちとセッションしているということで、かなりリラックスした演奏をしています。そのせいかBeckの音楽にある前衛的な表現が薄くなって、代わりにソングライターとしての素晴らしさが前に出てきているような気がします」と元春。
新しいアルバム『Morning Phase』から「Blue Moon」。

佐野元春 : さて、待ち遠しい春ですね。気持ちもウキウキ、ロックンロールしてくるような季節がもうすぐそこにきています。「ロックンロール」。この言葉には何か不思議なマジックがあります。信じるのも信じないのも僕ら次第ということで今夜はごきげんなロックンロール・レコードを集めます。まずはこの曲から。エレクトリック・ライト・オーケストラ。曲は「Rock and Roll Is King」。

・Rock and Roll Is King

・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。

今週は「xChange(エクスチェンジ)」。ファッション・アイテムに特化した誰でも参加・開催できる物々交換会を提案している団体。循環型社会へのシフトを目指して活動している。

・Rock N' Roll Is Free
ベン・ハーパーの「Rock N' Roll Is Free」。ベン・ハーパーがニール・ヤングのコンサートに行って、ニール・ヤングの「Rock'In In The Free World」を聴いたとき、この曲のアイディアが浮かんだという逸話がある。「ソングライターとしてこの気持ちは僕もよくわかりますね。優れた曲は次の優れた曲を生み出す。これ音楽の世界ではよくあることです。見ている先が同じアーティスト同士が互いに刺激し合って、さらによい曲が生まれてくる。これは素晴らしいことだと思います」と元春。

・Rock 'N' Roll Star
・Rock and Roll, Hoochie Koo

・トゥイッター
「さて、Motoharu Radio Showでは今番組を聴いてくれている全国リスナーのみなさんがインターネット上で楽しくコミュニケーションできるトゥイッターを公開しています。ここに参加したいという方は今からURLをお知らせするので是非書き取ってください。www.moto.co.jp/MRS/ 番組からトゥイッターのお知らせでした」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・Rock 'N Roll Stew
・I've Got a Rock 'N' Roll Heart

・「Motoharu Radio Show」終了に対してのリスナーからのフィードバック
番組は今月一杯で終わるということで全国リスナーから暖かいメッセージがたくさん届いてるという。

佐野元春 : うれしいですよね。同じNHK-FMでやっていた'80年代のMotoharu Radio Showも聴いていてくれたということ。そのような方、たくさんいらっしゃると思います。まずは5年間という長きに渡って、番組を愛聴してくださった全国リスナーのみなさんに感謝したいです。
そうですね。よい音楽を聴くのに年齢はあまり関係ないですよね。Motoharu Radio Show、この番組にも十代、二十代のリスナー・ファンたくさんいます。言ってみれば年齢に関係なく我々はよい音楽で繋がったひとつのサークルですよね。その辺りの連帯感を大事にしつつ、若いリスナーの方には是非、次の時代に何かおもしろいことをやってください。待ってます。

・ロックンロール・ハート
アルバム『The Barn』から「ロックンロール・ハート」。この曲をレコーディングしたのは1996年。ウッドストックでホーボーキングバンドと一緒に録音した。「久しぶりに聴いてみたんですが、なかなかいい仕事をしてるんじゃないかと思いました(笑)」と元春。プロデュースにジョン・サイモン、ブルース・ハープにジョン・セバスチャンが参加してくれた。曲の後半にジョン・セバスチャンは気分が乗ってきたのか、コーラスのところ一緒に歌ってくれたという。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・番組終了のお知らせ
佐野元春 : さて、Motoharu Radio Show、この番組は今年の3月をもって終了することになりました。まずは長い間、番組を愛聴してくださったみなさんに、心から感謝したいと思います。どうもありがとう。最終回までまだ後2回あります。最後まで楽しんでください。そして今、番組専用のアプリケーションがインターネットからダウンロードできます。MRSで検索してみてください。過去、番組でどんな曲をエアプレイしたか、すぐに検索できます。ほかにも楽しい機能がたくさんあるので、ぜひチェックしてみてください。
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Sunday Song Book #1116

2014年03月02日 | Sunday Song Book

2014年03月02日プレイリスト
「ひなまつり・ガールシンガー・ガールグループ特集
(EIICHI'S FAVORITES SPECIAL)」
1. SOMETHING STUPID / 大滝詠一 & 竹内まりや "ロングタイム・フェイヴァリッツ" '03
2. ONE FINE DAY / THE CHIFFONS '63
3. HE'S A REBEL / THE CRYSTALS '62
4. FOOLISH LITTLE GIRL / THE SHIRELLES '63
5. CHA CHA CHARMING / ELLIE GAYE '58
6. TRIANGLE / JANIE GRANT '61
7. OH WHY / THE TEDDY BEARS '59
8. BABY I LOVE YOU / THE RONETTES '63
9. TONIGHT YOU BELONG TO ME / NANCY SINATRA '62
10. TONIGHT YOU BELONG TO ME / シリア・ポール "夢で逢えたら" '77
11. 夢で逢えたら / 吉田美奈子 "フラッパー" '76
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■内容の一部を抜粋
・近況
4月から消費税が増税になりハガキが2円上がる。
「私のこの番組ハガキ・オンリーでやっておりますので、50円が52円になりますと、なんとなく心苦しいと言いましょうか、そろそろ年貢の納め時かな、なんてそう言うとハガキがどんどん来なくなりますね。メール、少しやっぱり導入しないと、なんたって52円ですからね! 1曲リクエストして、それでかかんないと、なんかすごく悪いような気がしまして。てな具合にブツブツ言っておりますと3月に入りました」と達郎さん。
相変わらずまりやさんのレコーディングを延々とやってるそうだ。3月に入ると次の新曲のレコーディングに入る。その新曲の合間を縫ってレコーディング、いろいろとやってるとか。ずっーとスタジオに籠っているので少しずつ体重が増えてるが、寒いので少し太めのほうが割と健康でいられると達郎さん。春先になるとまたウォーキングなんかをして落としていきたいという。

・ひなまつり・ガールシンガー・ガールグループ特集
この時期になると「ひなまつり・ガールシンガー・ガールグループ特集」をやっている。この数年間毎年やってるのでネタがなくなってきてるが、ずいぶん昔からやってるので昔かけた曲でもデジタル・プロセッシングの技術が進んでるので、特に古いオールディーズはさらにいい音でオンエアできるようにシステムがなってるので、いい曲は何回聴いてもいいという感じで特集する。'50年代、'60年代前半のいわゆるガールポップ、ガールシンガー、ガールグループがいちばん華やかだった、ビートルズをはじめとするブリティッシュ・インヴェイジョンがはじまる前夜のアイドル歌謡全盛期の名曲の数々。今週はけっこうベタなプログラムだがいい音でオンエア。

・SOMETHING STUPID
まずは竹内まりやさんと大滝詠一さんのデュエット。2003年のアルバム『LONGTIME FAVORITE』から「恋のひとこと(SOMETHING STUPID)」。もともとはフランク・シナトラとナンシー・シナトラの1967年のNO.1ヒット。
「竹内まりやさんのお好きなオールディーズをカヴァーしたアルバムに大滝さんがゲストで歌っていただきました。大滝詠一さんはこれが最後のですね、公式レコーディングでございます。このレコーディングが今のところ公にされてる最後のものでございます」と達郎さん。

・ONE FINE DAY
今のアイドル歌謡は歌が下手なのがお約束だが、'60年代初期のアメリカのアイドル・グループ、アイドル・シンガーは下手な人もいたが上手な人もいた。代表格がこのシフォンズ。ニューヨークはブロンクス出身の黒人4人組の女性コーラス・グループ。人のコーラスがやれるくらい上手な人たちだった。キャロル・キング、ジェリー・ゴフィンの作品で1963年、全米5位まで上がる大ヒット・シングル「ONE FINE DAY」でも見事なハーモニーを聴くことができる。

・HE'S A REBEL
フィレスのウォール・オブ・サウンド。最近番組でかけないのはフィル・スペクターのウォール・オブ・サウンドはエコーがドーンとが深いので、今のデジタル時代の音圧で聴くと、ちょっと遠い感じがして、今の最新ヒット曲と比べると、すごくしょぼく聴こえる。それをなんとかデジタル・プロセッシングで挽回しようと一生懸命持ってきたそうだ。1962年の全米NO.1のクリスタルズの代表作「HE'S A REBEL」。CDよりもオリジナルのシングルのほうが抜けがいいのでオリジナル・シングル・モノラル・ヴァージョンの「HE'S A REBEL」。ニューヨークはブロンクス出身の黒人女性ヴォーカル・グループのクリスタルズ。実際に歌ってるのはダーレン・ラヴ率いるザ・ブロッサムズで当時のバック・コーラスのいちばん最高峰のグループ。先日、日本でも上映された『バック・コーラスの歌姫(ディーバ)たち』はダーレン・ラヴをフィーチャーしたドキュメンタリーでここでも出てくる。実際に歌っているのは別の人なんだがクレジットはクリスタルズというやらせ。芸能界ではよくある話で、先日はクラシックの世界でもそういうふうな話があった。

『バック・コーラスの歌姫(ディーバ)たち』
http://center20.com

・FOOLISH LITTLE GIRL
シュレルズはいわゆる黒人ガールグループで最も有名な人たちでたくさんヒット曲がある。その中でも彼女たちの代表作で、以前、ヘレン・ミラーの特集をしたときにもかけた、達郎さんの最も好きなシュレルズの曲で1963年、全米4位まで上がった「FOOLISH LITTLE GIRL」。

・CHA CHA CHARMING
今日かけてる曲は割と作曲家特集のときにかけた曲が多い。シフォンズはキャロル・キング特集、シュレルズはヘレン・ミラー特集のときにかけている。次はエリー・グリーンウィッチ。この人の特集もやった。フィル・スペクターのプロダクションではいちばん重要な作曲家だった。エリー・グリーンウィッチがヒット・メーカーになる前に出した1958年のエリー・ゲイという名前でRCAレーベルから出したとってもメガ・レアなシングル「CHA CHA CHARMING」。

・ターナー展
神戸で開催されてるターナー展では「雨・蒸気・速力」が展示されてなかったというリスナーからのお便り。
ターナーの作品はほとんどがテート美術館に所蔵されてるが、「雨・蒸気・速力」だけはロンドンのナショナル・ギャラリーの所蔵で今回のターナーの回顧展では来てないそうだ。

・TRIANGLE
ニュージャージ出身の女性シンガー、ジェイニー・グラント。本名ローズマリー・コシリー(イタリア系?)。1961年の全米29位まで上がったスマッシュ・ヒット「TRIANGLE」。本人の作詞作曲になる作品でガールポップでは人気の高い曲。

・メール導入について
4月から消費税が増税になりハガキが2円上がる。最近お便りが増えて、せっかく50円といういい値段のするハガキを番組でろくすっぽ紹介できない、リクエストにも応えられない状況が続いているので、心苦しい思いをしているとか。消費税増税でハガキ代が2円上がり52円になるので、経済的な問題を考えてそろそろメールを導入したほうがいいのかと思ってるそうだ。このことについてリスナーからの意見が聞きたいという。メールは基本タダなのでもっと増える状況が考えられる。番組エンディングの代読メッセージは完全にパンク状態で1/3も紹介できないことになってる、と達郎さん。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

・FM群馬
Jリーグの中継がありFM群馬だけ午後6時から放送になる。

・老眼
兵庫県の超常連リスナーから「老眼になってしまいました。達郎さんは何か目のケアなどをされてるのですか?」というお便り。
達郎さんも老眼なのだが、それはもうしようがいないと思ってるそうだ。
「僕ちょっと乱視が強いので、自動車はまだ眼鏡等じゃなく乗れるんですけど、でもまだ粘ってですね、まだプラ1で(笑)、がんばっております。そっちのほうよりもちょっと乱視が強くなってきたというか。それはまあ、寄る年波と言いましょうか。でも周りの人も近視多いですから、もう。それに比べりゃ、まだ眼鏡かけないでクルマ運転できるだけいいやなという、そういうようなことです。お互いに気をつけましょう。だんだんジジくさい話題になってくるの嫌ですね」と達郎さん。

・EIICHI'S FAVORITES SPECIAL
今回の「ひなまつり・ガールシンガー・ガールグループ」特集は選曲してる段階で、だんだん大滝さんと話している記憶がよみがえって来て、大滝さんの好きな「ガールシンガー・ガールグループ」で纏めてみようかなと考えて、特集することにしたそうだ。大滝さんの好きな「ガールシンガー・ガールグループ」、大滝さんがフレーズのひとつとか、メロディのひとつとかを引用した曲を集めたとか。前半にかかった「ONE FINE DAY」や「CHA CHA CHARMING」はシリア・ポールさんのアルバムで大滝さんが、シリア・ポールさんが歌って作品にした。

・OH WHY
テディ・ベアーズの1959年、全米91位「OH WHY」。この曲もシリア・ポールさんのアルバムに収録されている。

・BABY I LOVE YOU
1963年のロネッツの「BABY I LOVE YOU」はジェフ・バリー、エリー・グリーンウィッチの作品。
達郎さんは前半にかけた「HE'S A REBEL」を、大滝さんのところで1973年に、その頃はまだすごいステレオ・セットではなく、ビクターのスピーカーで「HE'S A REBEL」のオリジナル・シングルを聴いた衝撃を、未だにすごく鮮明に覚えているそうだ。ロネッツのこのシングルも大滝さんのところで聴いたとか。

・TONIGHT YOU BELONG TO ME
大滝さんはペイシェンス&プルーデンスの1956年のヒット・ソング「TONIGHT YOU BELONG TO ME」がいたくお気に入りだったとか。とりわけナンシー・シナトラの1962年の「TONIGHT YOU BELONG TO ME」邦題は「イチゴの片想い」、その前のシングルが「レモンのキッス」だったのでそんなタイトルが付いた。アメリカでは全然ヒットしなくてCD化もされてないが、大滝さんはこの曲もいたくお気に入りだった。

山下達郎 : というわけで「サンデー・ソングブック」毎年恒例ひなまつり・ガールシンガー・ガールグループ特集でございますが。然してその実態は大滝詠一さんのフェバリッツを中心におかけをいたしました。イーチズ・フェバリッツ。ガールシンガー・ガールグループ特集でございます。今日おかけしました曲、「ONE FINE DAY」それから「CHA CHA CHARMING」、「OH WHY」そして「TONIGHT YOU BELONG TO ME」、これらは1977年にナイアガラ・レーベルから発売されましたシリア・ポールさんのアルバム『夢で逢えたら』。大滝さんがプロデュースしてアレンジしたアルバムですけれども。シリア・ポールさんのアルバムに入っております。ナンシー・シナトラの「TONIGHT YOU BELONG TO ME」に続きまして、シリア・ポールさんの「TONIGHT YOU BELONG TO ME」、いかにも大滝さんらしい解釈でありますが、これをお聴きいただきまして。今日はしたがいましてですね、シャレです、シャレ。はじめからですね、今日は大滝さんの好きなガールシンガー、ガールポップ、そういうのを大滝さん好みませんのでですね。こういう展開がいちばん大滝さんが好きな展開でございます(笑)。よくやったと褒めてくれております。確信しております。そんなわけでこういうふうなガールシンガー、ガールポップ、たくさん教えていただきまして。その片鱗を今日はかけて。今日かけた曲はどれも本当に大滝さんが愛して止まない作品ばかりであります。で、こういうものをベースメントにですね、自分の作品に繋げていったわけでありまして。今日の最後はそうした大滝さんの作品をお聴きいただきたいと思います。1976年、吉田美奈子さんのアルバム『フラッパー』に提供致しました。このヴァージョンが初出であります。その後、シリア・ポールさんはじめ、ラッツ&スター、いろんな人がカヴァーをしております、日本の昭和史に残る名曲でございますが。私このファースト・ヴァージョンのストリングス、ブラス・アレンジ、その他やらしていただいております。久しぶりに聴きますが素晴らしい演奏と素晴らしい歌でございます。吉田美奈子さんの「夢で逢えたら」。

・夢で逢えたら

03月09日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp

#先週は録音に失敗してしまいました。
#まだ手元に音源がない状態です。
#しばらくお待ちください
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