堂島リバービエンナーレ2011

2011年08月16日 | アート

土曜日から夏季休暇に入りました。今日、火曜日まで休みです。土曜日は墓参り、部屋の掃除。日曜日は部屋でかたづけをしました。断捨離ができなくて中途半端に終わりましたが、機会があればまた取り組みたいと思います。

断捨離の一環でタワーレコードのフリーマガジン「bounce」を捨てました。2006年から5年分くらいありました。タワーレコードのフリーマガジンといえば「intoxicate」というのがありますね。イントキシケイトと読むそうで、意味は「酔わせる」、「興奮させる」、「夢中にさせる」だそうです。たまに店頭でもらってきますが、6月号に坂本龍一の記事が掲載されてました。その中で2009年に第一回を開催した「堂島リバービエンナーレ」の第二回目に教授がオリジナル曲を書き下ろしたと書いてありました。

「堂島リバービエンナーレ2011」。21日(日)まで大阪・中之島の堂島リバーフォーラムにて行われてますが、今回は「Ecosophia - アートと建築」というタイトルが付いてます。"Ecosophia" (ecology + philosophy)、「エコの哲学を実践する惑星」という意味が込められているそうです。杉本博司の「海景」(U2の『No Line On The Horizon』のジャケ写に使用されてます。)の一連の作品を映像で公開するというので行ってきました。

杉本博司の「海景」が観られたらそれでいいかなという軽い感じだったんですが、今回のアーティスティック・ディレクターが飯田高誉(いいだたかよ)という青森県立美術館のチーフ・キュレーターの方で、「堂島リバービエンナーレ2011」に並々ならぬ情熱を傾けていました。東北出身ということで震災以降の美術のあり方に一石を投じておりました。

会場全体を満たす教授の音楽、杉本博司の「海景」はもちろん素晴らしかったのですが、僕の心を揺さぶったのは地震、津波、原発事故をテーマにした作品でした。会場には3.11以降に制作された作品がいくつか並んでいて衝撃を受けました。3.11以降、否応なく文化の変革が訪れると言われてますが、この先、新しい表現が出てきたとき、それまでの芸術というのは古臭く見えてしまうんでしょうか。いろいろと考えさせられました。
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MIHO MUSEUM

2011年06月01日 | アート

5月29日(日) 雨。
滋賀県のMIHO MUSEUMに行ってきました。

JR京都線に乗って石山駅へ。石山駅は4年半ぶりですね。
駅から出てるバスに乗りました。途中、瀬田の唐橋を渡り、黄金色の小麦畑の横を通って、ケータイの電波が届かない山奥へ。
石山駅から50分。バスの停留所から歩いてようやく到着。



と思ったらここはレセプション棟。
美術館棟にはレセプション棟から電気自動車が送迎してます。
雨でしたので送迎待ちの行列ができてました。
歩いて500メートルほどだというので徒歩で美術館棟へ。



春先だとトンネルの前は桜並木なんだとか。



トンネルの中は外の色を投影して幻想的な色合いに染まってます。



ゆるやかにカーブを描くトンネル。わざと先が見えないようにしてるそうです。
ひと山越えたところで吊り橋が登場。



美術館棟が見えてきましたよ。



ようやく到着です。



お寺みたい。設計はルーブル美術館のガラスのピラミッドで知られるI.M.ペイ。設計のテーマは「桃源郷」。
美術館棟の屋根は幾何学模様が織りなすガラス屋根。



エントランスから見えるのは松。絶景です。



巨大な欅のベンチ。ベンチのむこうに木が見えます。



地下一階に木が植えられてるんですね。しまった、ベンチに座るの忘れたなぁ。
北館で春季特別展「長沢芦雪 奇は新なり」が開催されています。

■2011年春季特別展「長沢芦雪 奇は新なり」

長沢芦雪(ながさわろせつ)は江戸時代の絵師で円山応挙の弟子。
師弟関係は意見の相違によりひびが入り、最終的に破門となったとか。
第一章「円山応挙に学ぶ」では師弟対決とも言うべき作品の展示がありました。
「猛虎図」と題された作品を二人とも描いており見比べるよう並べられていました。
応挙のほうは今にも襲ってきそうな獰猛な目をした虎。
対する芦雪の「猛虎図」はふわふわの毛がまるで猫のようで虎には見えなかった。

司馬遼太郎の短編「蘆雪を殺す」に出てくる屏風絵を「絵変わり図屏風」の中に見つけましたが、
さすがにこれは解説がなければ手前に描かれたべた塗りの黒が何かわからない。
鯨を描いたものだが構図の素晴らしさに感心しました。

夏目漱石が「草枕」で芦雪の「山姥図」に言及していてその文章が紹介されていたが、
漱石がいう山姥がそうなら山姥ってそうなんだという感じ(苦笑)。

「白梅図屏風」が圧倒的だった。

「唐獅子図屏風」の迫力も凄かった。

「朧月図」は美しかった。

展覧会場は二階で出てくると石庭がありました。



南館のコレクションも見ました。
地下一階にモザイク画が展示されてます。3、4世紀のものなんだとか。



帰りは地下から電気自動車に乗りました。



中央が明るいと思って見上げると、天井がぽっかり空いてるという。



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なにものかへのレクイエム - 戦場の頂上の芸術

2011年01月28日 | アート

1月23日(日) くもり。
兵庫県立美術館で18日から開催されてる森村泰昌展覧会「なにものかへのレクイエム」を見に行った。この日は森村泰昌のトーク・イベントが行われるということだったので、整理券が配布される時間に会場到着するつもりで出かけた。

■特別展「森村泰昌 なにものかへのレクイエム - 戦場の頂上の芸術
コレクション展III 小企画「その他」のチカラ。森村泰昌の小宇宙
トーク・イベント「自作を語る/レクイエム、それから
2011年1月18日(火) - 4月10日(日) 兵庫県立美術館
http://www.artm.pref.hyogo.jp/

ネタばれになるのでひかえめに。

1970年11月25日に三島由紀夫が盾の会を率い、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自衛隊のクーデター決起を訴えた演説をモチーフにした写真と映像による作品がメインの第一章「烈火の季節」。ほかには1960年10月12に日比谷公会堂で行われた三党党首立会演説会において、日本社会党委員長の浅沼稲次郎が17歳の右翼の学生に刺殺された一瞬をモチーフにした写真作品などがある。

トーク・イベントの中で森村は、自分の人生の中において歴史的な一日となった最初の日は三島由紀夫が割腹自殺した1970年11月25日だと話した。「二十世紀の男たち」がテーマの「なにものかへのレクイエム - 戦場の頂上の芸術」は、だからそこからはじめたのだと。三島に扮した森村の演説は日本の芸術を憂い決起を促す内容となっている。

作品はどれも森村の批評がある。個人的に胸を打ったのは第二章「荒ぶる神々の黄昏」の映像作品「独裁者を笑え/スキゾフレニック」。ヒットラーとチャップリンの『独裁者』をモチーフにしている。この中で「笑い」が重要なのだという森村の批評があった。

今回の個展 「なにものかへのレクイエム - 戦場の頂上の芸術」では新たに第三章「創造の劇場」と第四章「1945・戦場の頂上の旗」が公開された完全版。2010年度の毎日芸術賞を授賞したそうだ。

トーク・イベントの最後は最新作「海の幸・戦場の頂上の旗」の解説と上映。森村泰昌が掲げた旗の色の意味が興味深かった。「あなたなら何色の旗を掲げますか?」という問いに、僕の答えはまだない。

帰りは寄り道をして三宮へ。時間は午後5時を過ぎていた。
今年も震災のあった1月17日は(関西では)新聞もテレビもトップで震災関連のニュースだった。僕も毎年それであの日のことを思い出す。 もう十六年前の話だ。1995年1月15日は成人の日だった。もう記憶もあやふやだけれど僕はクルマに乗って三宮へ行ったはずだ。ケータイもないし、パソコンも持ってなかった。何の記録も残ってない。あの日の気持ちに戻って写真を撮った。

そごうの前から三宮センター街を臨む。



神戸国際会館。



たくさんの人でにぎわってた。人気の公演の開演前だった。僕には関係なさそうなので素通りだ。

神戸市役所の前を通って東遊園地へ。公園の向こうにはタワーマンションが完成してた。



時間が止まったままの時計。



男の子たちがその前でスケボーをしてた。なんと平和な光景だなと思った。

十六年前の僕は元町の高架下にも行ったはずだ。何か買ったのかもしれない。まだヴァージンメガストアがあって、よくCDを買っていた。確か三宮にはイエロー・ジャケットとかいう輸入盤を扱うレコード店があったはず。中古レコード店もいくつか知っていた。そうだ、ハーバーランドの西武百貨店は1994年の年末をもって閉店したんだ。1994年の春、西武に入ってたWAVEで、僕はカート・コバーンの訃報に触れた。

僕の記憶の中では三宮を訪れた四十八時間内にあの大きな揺れがあった。テレビで瓦礫になった三宮の街を見て愕然とした。震災から復興して何年か経って気がついたのだが、僕のよく知っていた店はほとんど姿を消していた。クルマを停めていた駐車場は家電店の客用パーキングだったが二度と復活することはなかった。そんな話は誰ともしない。

外国人旧居留地のあたりには古い建物が残ってる。



三井住友銀行。



旧居留地38番館。



神戸大丸のカフェラで人生を思った。



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個展 忌野清志郎の世界

2010年02月02日 | アート

1月31日(日) 曇りのち雨。

HEP HALLで開催されている「個展 忌野清志郎の世界」に行ってきました。
http://www.hephall.com/?p=3135

■個展 忌野清志郎の世界
2010年1月27日(木) - 2月14日(日)
HEP HALL
http://www.hephall.com/

会場にはSPACE SHOWER TVやFM802、サウンドクリエーターから花が届いていた。





花に添えられた言葉の中に「デビュー40周年」とある。
RCサクセションがシングル「宝くじは買わない」でデビューしたのは1970年3月。
今年デビュー40周年というわけだ。
でも、と僕は思う。
キヨシローはもう死んでしまったのだと。

パネルとなった在りし日の写真。
コンサート・ポスター、LPレコード、グッズ、
忌野清志郎記念館といった趣だ。
キヨシローはもういない。
その喪失感の中で日々過ごしてきたので、
あの花に添えられた言葉には何か違和感があった。

ステージ衣装が並べられてる一角があった。
ステージ衣装を見て、「細くて小さいな」と思った。
ステージ衣装は「忌野清志郎デビュー35周年記念展」でも見た。

・「忌野清志郎デビュー35周年記念展」より(2005年 ハービスENT JEUGIA梅田店)



・「忌野清志郎デビュー35周年記念展」より(2005年 ハービスENT JEUGIA梅田店)



サイクリング車オレンジ号も公開されていた。
サドルの下にたくさんのお守りがあった。

絵画作品から感じる印象は「愛」。
抽象的な作品はなく、毒気を感じるものもない。
オフ・ステージではひたすら愛を追及した人生だったのだろう。
最後の作品となったファンクラブ向けの「39! BABY」は
活動39周年と感謝の気持ちを込めたサンキューのダブル・ミーニング。
感謝します、キヨシロー。

曜日毎、別メニューだというスペシャル映像も見どころ。
RC活動中止前のツアー映像、
アメリカでのクラブでのライヴ前の舞台裏、
渋谷での路上PV撮影風景などがあった。

日曜のPVは「すべてはAlright」や「I Like You」、「世界中の人に自慢したいよ」。
「世界中の人に自慢したいよ」はぐっときた。


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絵画の庭 ゼロ年代日本の地平から

2010年01月26日 | アート

1月24日(日) 晴れ。

中之島の国立国際美術館で新築移転5周年記念展覧会「絵画の庭 ゼロ年代日本の地平から」を見ました。
http://www.nmao.go.jp/japanese/b3_exhi_works_garden.html



■絵画の庭 ゼロ年代日本の地平から
2010年1月16日(土)~4月4日(日)
国立国際美術館
http://www.nmao.go.jp/japanese/home.html

入口からエスカレーターで地下に降りるとB2フロアの奈良美智の作品がまず目に飛び込んできます。
気になるものの順路順にB3フロアから。
加藤泉の作品、後藤靖香の作品とイントロダクションはいい感じ。

次が奈良美智です。奈良美智の鋭い目の少女の作品。
2006年の作品と2008年の作品ではタッチが違うことに気がつきました。
これはたまたま見た作品がそうだっただけかもれませんが、
2006年は睨みつけるような目ではなかったです。
奈良美智は少年ナイフの1998年のアルバム『Happy Hour』のジャケットを手掛けてますが、
昔は普通の女の子を描いてました。

今回の注目は小林孝亘。
国際美術館には小林孝亘の作品がコレクションでありますが、
所蔵作品以外の絵が見られるのを楽しみにしてました。
2007年の「Pillow」が展示されてる中でいちばん新しいものでしたが、
しばらく絵の前で「枕か...」と呆然としてしまいました(笑)。

絵画作品は好き嫌いがはっきりと出ますね。
いいなと思ったのは小沢さかえ。
もっとたくさんの絵を見てみたいと思いました。
草間彌生さんの作品は未発表作品でした。
町田久美という人の作品も惹き付けられました。
思わず絵に触りそうになりました。質感がよかった。
ざっと振り返ってよかったと思ったのはO JUN、厚地朋子、加藤美佳、栗田咲子。
会田誠の作品はインパクトがありました。



「絵画の庭」の後は大阪市立科学館でプラネタリウムを見ました。
僕が見たのは午後二時からの回。
時計を少しだけ進めて日没からスタートして翌日の夜明けで終わる構成でした。
学芸員のライヴ・トークで一番星を探したり、
シリウスやベテルギウス、オリオン座、プレアデス星団(日本名すばる)などの紹介があり、
本題の火星へ話題は移りました。

十年ほど前、北極で見つかった火星の隕石の化石に
バクテリアの排泄物のようなものがあり、それまで火星には生物がいないとされていたのが、
あらためて火星探索が行われるようになったという話。
大昔火星に水があったことがわかり、近い将来、アメリカは火星に人を送り、
生物がいた証を探す計画を立てているというもの。
火星に行くには片道二年かかるそうです。

大阪市立科学館のプラネタリウムホールの入り口に展示保存されている
ツァイスII型プラネタリウム投影機。



帰りはMデリ&バーガーで中之島バーガーを食べました。
http://www.matsusaka-projects.com/main.php?kind=eat&mode=deli_shop



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睡蓮池のほとりにて

2009年12月01日 | アート

11月29日(日) 曇り。
大山崎山荘美術館に行ってきました。

■ 睡蓮池のほとりにて モネと須田悦弘、伊藤存
http://www.asahibeer-oyamazaki.com/tokubetu/syosai26/index.html

大山崎山荘美術館
2009年10月28日(水)~2010年1月31日(日)
http://www.asahibeer-oyamazaki.com/

新館中央に展示された須田悦弘の「睡蓮」には息を飲みました。
半地中の新館は中央のみ丸天井から自然光が差し込みます。
あの場所にぽつんと「睡蓮」があるだけなんです。
庭園の紅葉も美しかった。



中庭の池。
アーチ越しに紅葉を楽しむ。



庭園から山荘テラスを撮影。
新幹線の車窓から大山崎山荘が見えるのですがちょうどこの向きです。

ちなみに11月29日(日) のつぶやきの写真はテラスから庭園を見たところです。
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オーロラの向かう所

2009年11月17日 | アート

11月15日(日) 晴れのち曇り。

中之島の国立国際美術館で開催されている「長澤英俊展 オーロラの向かう所」を見に行きました。
http://www.nmao.go.jp/japanese/home.html
http://www.nmao.go.jp/japanese/b3_exhi_beginning_nagasawa.html

14,15日は「関西文化の日」ということでコレクション展が無料。
その煽りを受けたのか「長澤英俊展 オーロラの向かう所」はがらがらでした。

全長18メートルにおよぶ近年の大作「オーロラの向かう所-柱の森」は真っ暗闇の部屋に展示されていました。
部屋の一部が縦に切り取られていて光が差し込むようになっていました。
その僅かな灯りの中で大理石の柱でできた作品を見るのです。

僕は全くひとりで部屋に入りました。
目が闇に慣れるまでしばらくじっとした後、大胆にも大理石の柱の森の中に入って行きました。
村上春樹の小説の中の主人公のように。
長澤英俊展は作品数が19点と少なめだったのでじっくりと見ることができました。

続いて地下二階へと移動しコレクション展へ。

美術館からの紹介文
---------------------------------------------
国立国際美術館が所蔵するコレクションの中から、ピカソ、カンディンスキー、藤田嗣治をはじめリヒター、デュマス、ティルマンスにいたる作品群により、ヨーロッパを中心とした20世紀の美術の流れを、近年の新所蔵作品を含めて概観します。
また「反芸術」世代の一人として、パリを拠点に国際的に活躍した工藤哲巳(1935-1990)の、異色の作品の数々を特集展示します。
---------------------------------------------

ロレッタ・ラックスの「ドロテア」(2006年)がコレクション展のポスターに使われてますが、
これが新所蔵作品なのでしょうか。初めて観ました。
この作品は「現代写真 ベッヒャー以降」に展示されていました。
カンディーダ・ヘーヒャーの作品群、トーマス・シュトゥルートの「渋谷交差点、東京」も好きな所蔵品です。
特集展示「工藤哲巳」はインパクトがあったけれど、ちょっと気持ち悪いものが多かったですね。

さて、帰りはダイビルを見ました。



入口は封鎖されています。



今月末から解体工事がはじまるようです。
http://www.daibiru.co.jp/

新しく「中之島ダイビル・ウエスト(仮称)」として高層ビルになります。
今年3月に竣工した中之島ダイビルと並んでツイン・タワーに。
計画案では低層部にダイビルの外観を復元する予定とのこと。
煉瓦や装飾部の石材を保存するらしいです。

・煉瓦



・装飾





内部のエントランスホールもデザインを取り込むそうです。

・エントランスホール(2007年8月撮影)







フェスティバルホールの解体現場も見てきました。





渡辺橋の向こう側から見ると...



ここもツインタワーにするとか。
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蜷川実花展と「辺境・近境」香櫨園の続き

2009年11月14日 | アート
11月8日(日) 晴れ。

西宮市大谷記念美術館で開催されている
「蜷川実花展 - 地上の花、天上の色 - 」を見に行きました。
http://www9.ocn.ne.jp/~otanimus/
http://www.asahi.com/ninagawamika/

行き帰りはMDで9月に放送された忌野清志郎特集を聴きながらでした。
何か予感みたいなものがあったのかもしれないですね。
2005年に撮影された清志郎のポートレイトがありました。
原色の派手なチェックのジャケットにメイクアップした清志郎。
「あぁ今日は呼ばれたのかなぁ」と思い、来てよかったと思いました。

美術館の庭園を散策。
岡本太郎の「午後の日」。



西宮市大谷記念美術館の最寄の駅は阪神香櫨園。
せっかく香櫨園まで来たのだから西宮砲台を見に行きました。



夙川オアシスロード。
2年前の夏にもここに来ました。
http://blog.goo.ne.jp/sitedoi/e/295625057cc38f18cebac08998e319a0

あのときは、

村上春樹・文、安西水丸・絵の『ランゲルハンス島の午後』に収録された
「ランゲルハンス島の午後」の舞台となった古い橋は見つけられなかった。

と書きましたが、見当をつけた古い橋で正解だったようです。
『辺境・近境 写真篇』の写真を検証した結果同じものだと判明しました。

村上春樹は『辺境・近境 写真篇』の中で、
「近々とり壊されるという話を聞いた」
と書いていましたので僕はもうないのだと思っていたんですね。



村上春樹の短編「ランゲルハンス島の午後」に出てくる橋。
『辺境・近境』から10年ほど経ちますが残ってました。
おもしろいものですね。『辺境・近境』では
「甲子園球場は僕が子供だった頃とほとんど同じだ」と書いてありましたが、
ここ数年のリニューアル工事で見違えるように変わってますものね。

御前浜公園より芦屋市浜風町方面を臨む。



西宮砲台。



ここは2年前には来てません。
村上春樹は『辺境・近境 写真篇』の中で、

御前浜公園(旧香櫨園)の旧西宮砲台跡。
昔は「公園」ではなくて「海水浴場」だった。
小学校の頃はよくここに泳ぎに行った。

と書いてます。
コメント (2)
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草間彌生 増殖する部屋

2009年10月24日 | アート

10月18日(日)、南船場にオープンしたコム デ ギャルソンのスペース「Six」に行ってきました。
「Six」は[six sence](第六感)から取られているとのこと。
かつて発行していたイメージ・ブックと同じ名称ということで話題になっているとか。
空間のデザインは川久保玲さんが自ら手掛けたそうです。

そのスペース「Six」の最初の展覧会として
「草間彌生 増殖する部屋」が開催されておりました。

■草間彌生 増殖する部屋
http://www.yayoi-kusama.jp/j/information/index.html
http://openers.jp/interior_exterior/news/six0808.html

2009年8月8日(土) - 11月8日(日)
Six
大阪市中央区南船場3-12-22 心斎橋フジビル2F 
TEL:06-6258-3315
12:00~19:00 月曜休

エレベータ・ホールは真っ白な空間でいかにもコムデギャルソンという感じ。
中に入ると暗闇でブラックライトに照らされた部屋がありました。
インスタレーションの「I'm Here, but Nothing」です。
暗闇に浮かび上がる無数の水玉。ピンクや緑や黄色のドットが貼り絵のようでした。
オーディオからはエディット・ピアフの音楽がながれていました。
ダイニングテーブルやテレビや草間彌生さんの写真がありました。

僕は白いシャツを着ていたのですが、
ブラックライトの中で白が反射して青く発光してました。
なんか変な感じでしたけれど決して不快ではありませんでした。

部屋の反対側に新作ペインティングが展示されてる箱のような部屋がありました。
一転して真っ白な空間。
鏡体の「THE PASSING WINTER」は丸い穴から中を見ることができました。
部屋の壁に展示されたドットの作品が鏡に反射して万華鏡のようでした。

今回の展覧会は無料です。

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ウィリアム・ケントリッジとモンブラン

2009年10月15日 | アート

10月12日(祝・月) 晴れ。

京都国際マンガミュージアムで手塚治虫の「火の鳥」のオブジェを見た話は先日書きましたが、
実はその前に京都国立近代美術館へ行きました。
http://www.momak.go.jp/

岡崎疎水に面して建つ美術館。設計は槇文彦。
風致地区に指定されてるため屋上には切妻屋根があります。

今回は9月4日から10月18日まで開催されてる展覧会の
「ウィリアム・ケントリッジ - 歩きながら歴史を考える そしてドローイングは動き始めた...... 」を観に行きました。
http://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionArchive/2009/376.html

昨年、ここの美術館に新所蔵されたウィリアム・ケントリッジの「やがて来るもの(それはすでに来た)」を観に行きました。
http://blog.goo.ne.jp/sitedoi/e/07b6f017f0546276d8c43f87095c4471

今年の秋にウィリアム・ケントリッジの展覧会が開催されるとのことでしたので観に行ったのです。
「プロジェクションのための9つのドローイング」には
ウィリアム・ケントリッジの代表作「ソーホー・エクスタインの連作」が公開されてました。
YouTubeに一部がありましたので貼っておきます。

●William Kentridge - Sobriety, Obesity & Growing Old (1991)



木炭とパステルで描かれたドローイングによるアニメーション・フィルム。
音楽とのマッチングが素晴らしかったです。
「やがて来るもの(それはすでに来た)」 も公開されてました。

最上階のパノラマ風景。



平安神宮の大鳥居、昭和天皇即位の大典をきっかけに建設された京都市美術館。

観終わった後はぐったりと疲れてしまいましたので
1階の岡崎疎水に面したカフェ「cafe de 505」でモンブランを食べました。



テラスからは有隣館が見えました。
中国王朝時代の絢爛豪華なコレクションが収蔵された美術館だそうです。
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ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画

2009年07月25日 | アート

7月19日(日) 曇りのち雨。

京都市美術館で開催されてる「ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画」を観に行きました。
午前11時40分くらいに到着したのだと思うんですが長蛇の列で30,40分並んで入場しました。



実は今年の3月にNHKホールで行われた達郎さんのライヴも聴きに行く予定でした。
残念ながら仕事の関係で止むに止まれず断念したのですが、
もしも東京に行ってたら上野にある国立西洋美術館で開催されていた
「ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画」を観に行こうと思っていました。
http://www.ntv.co.jp/louvre/

ですからリベンジみたいなものですね。

■ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画
2009年6月30日(火) - 9月27日(日)
京都市美術館
http://www.city.kyoto.jp/bunshi/kmma/

「ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画」の目玉というと
日本初公開になるフェルメールの「レースを編む女」。
黒山の人だかりで遠巻きにしか観られなかったんですが、
この絵の鑑定額がなんと100億円以上なんだそうです。
まぁルーヴル美術館が所有しているということで
プレミアムが付いてるそうなんですけれども驚きますよね。

他の作品ではラ・トゥールの「大工ヨセフ」がおよそ30億円、
レンブラントの「縁なし帽を被った金の鎖を付けた自画像」がおよそ20億円、
今回の展覧会約70点の鑑定額合計は1,000億円だといわれています。
普段なかなか観ることのできない作品ばかりで貴重な体験でした。

京都市美術館のコレクション展第二期
「作家の一言/見者の一見、美術館での一絵」も開催されてましたので観てきました。
http://www.city.kyoto.jp/bunshi/kmma/exhibition/collect_2-2009.html

やなぎみわの「案内嬢の部屋1F」が観られてよかったです。
先日、中之島の国立国際美術館で「やなぎみわ 婆々娘々!(ポーポーニャンニャン)」を観たばかりでしたので。
刺激だった「ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画」のあと、まったりとした気持ちになりました。

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ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち

2009年07月14日 | アート

2009年7月12日(日) 晴れ。

中之島の国立国際美術館で「ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち」を観た。



■ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち
2009年6月23日(火) - 9月23日(水・祝)
中之島・国立国際美術館
http://www.nmao.go.jp/japanese/home.html

B2フロアで開催されている「やなぎみわ 婆々娘々!(ポーポーニャンニャン)」と「慶應義塾をめぐる芸術家たち」を観た後、B3フロアの「ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち」へ。

圧倒的なコレクションを誇るルーヴル美術館から、歴史や地域を超えて「子ども」をテーマにした作品を集めた展覧会。古代エジプトの少女のミイラなんていう貴重な収蔵品が展示されていて思わず息をのんだ。あまりに遠い過去。歴史の遺産ともいうべきミイラ。発掘してルーヴルに展示しているフランス国家。それを大阪で観ている自分。刺激的というかなんというか。でも滅多に観られるものではないのは確か。これは本当に観る価値があった。京都で開催されているルーヴル美術館展にも行く予定だ。

「やなぎみわ 婆々娘々!(ポーポーニャンニャン)」もおもしろかった。「マイ・グランドマザーズ」シリーズが一堂に展示されていた。「50年後のお婆さんになった自分の姿」を公募し、モデルへのインタビューを通して作品へと昇華している。ギラギラとした欲望が渦巻いている人物から、孤独の中でさすらっている哀しい姿まで、誰もが「死」を意識して自分の未来に思いを馳せていたのが印象的だった。



こんなところにチューリップがあったなんて今まで知らなかった。



須田悦弘の「チューリップ」。常設展示作品なんですって。



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対決。水の都 大阪VSベニス

2009年06月16日 | アート

6月14日(日) 晴れ。

サントリー・ミュージアム[天保山]で開催されている「対決。水の都 大阪VSベニス 安藤忠雄建築展2009 水がつなぐ建築と街・全プロジェクト」を観に行きました。
http://www.suntory.co.jp/culture/smt/gallery/index.html

安藤忠雄建築展は今年の2月に本町のTOTOテクニカルセンター大阪で開催された「安藤忠雄建築展[挑戦-原点から-]」を観ています。
http://blog.goo.ne.jp/sitedoi/e/fc10a244e9a4fe4ed41db48b2b468043

そんなわけで新鮮味はなかったんですが、今回は安藤忠雄によるギャラリー・トークが行われるというので参加して来ました。安藤忠雄は1941年生まれなんですね。今年68歳ということでした。ギャラリー・トークの冒頭では、日本人の平均寿命について触れ、100年前よりも長寿になったことを話しました。そんな中で今の大阪に元気がないのは20代から30代にかけての若者層に元気がないからだと指摘してました。それは親が甘やかして育てたからだということでした。これから若者を鍛え直さないと、大阪は本当にダメになるのだと、そう話してました。

ギャラリー・トークは全長20メートルという中之島の模型の前で行われました。制作に4ヶ月かかったという模型。「桜の会・平成の通り抜け」プロジェクトが模型で一望できるようになっていたんですが、フェスティバルホールはツインタワーになってました。。模型は展覧会の後、大阪市役所で展示され、八軒浜でも展示予定だとか。

「桜の会・平成の通り抜け」計画は来年3月で桜の植樹が終わるそうです。寄付は5億2千万円集まり、今後30年間の桜のメンテナンスもそれでまかなえると話してました。中之島壁面緑化プロジェクトも進行していて会場で100円募金をやってました。一応100円寄付しておきましたわ。8月には中之島公園の先端に噴水が完成するとか。25メートルの大噴水。噴水の水あまりきれいとは言えないので水にはかからないようにと話してましたが。。

「対決。水の都 大阪VSベニス」に言及して、ベニスでは15世紀の古い建築を壊さず、現代美術館に再生するプロジェクトを行ったそうなんですが、日本では古い建築を大事にしない風潮があると話してました。その流れで「住吉の長屋」に話が及びましたけれど、あの長屋は冬は寒いし住むには不向きなんだそうなんですが、「施主には建築は実験だと思ってもらってるから」みたいな発言がありました。そうしたことから、この人は人よりも先に建築があるのだなぁみたいなことを思わずにはいられなかったですね。まぁ、山下達郎がフェスティバルホール取り壊しで毒づいたわけも理解できるというもの。とはいいつつ、しっかり『建築家 安藤忠雄』のサイン本に名前を入れてもらいましたけどね(苦笑)。これを読んでまた勉強しますわ。
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杉本博司 歴史の歴史

2009年06月05日 | アート

5月17日(日) 曇り時々雨。

中之島の国立国際美術館が国際博物館の日ということで観覧無料だった。
http://www.nmao.go.jp/japanese/home.html

「杉本博司 歴史の歴史」展を観る。
http://www.nmao.go.jp/japanese/b3_exhi_beginning.html

■杉本博司 歴史の歴史
国立国際美術館
2009年4月14日(火) - 6月7日(日)

水平線を白黒の写真で撮影することにより、
空と海を抽象的に捉えた「海景」。
ゆるやかに湾曲した壁40メートルに作品が並べられていた。

フィルムが静電気で使い物にならなくなったことから生まれた「放電場」。
薄暗い900㎡の展示場いっぱいを使ったスケールの大きい作品。

全くのノーマークだったがおもしろかった。
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20世紀のはじまり○ピカソとクレーの生きた時代

2009年05月09日 | アート

5月3日(日) 晴れときどき曇り。

キヨシローの悲報にショックを受けていたが、3日は前から観に行こうと計画していた「20世紀のはじまり○ピカソとクレーの生きた時代」展へ行って来た。実は國學院大学文学部、宮下誠教授の記念講演会「クレーを見舞うピカソ」があったので聴講するという目的があったのだ。

時間までピカソとクレーの作品を見て、90分の講演を聴講するというスケジュール。講演のあとに再入場できたのでもう一度展覧会を観た。宮下誠教授は癖のある人だった。まぁ、でもキヨシローの悲報で沈んでた気持ちを癒すにはよかった。講演で自身のブログに触れていたのでリンクしておこう。
http://ameblo.jp/kegel/

そう、「20世紀のはじまり○ピカソとクレーの生きた時代」展は、タツローさんのライヴで遠征したときに渋谷で観る予定だった。3ヶ月後に兵庫県立美術館で巡回展があって観ることができた。もともとこの展覧会の作品はドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館の所蔵品だそうだ。現在改修工事のため閉館しているので日本にコレクションを貸し出すことにしたという。美術館の館長が、ピカソの「鏡の前の女」だけは勿体ないので貸し出すのを渋ったとか。日本で見られるのは今回が最後になるかもしれない。心ゆくまで鑑賞した。

観賞後は三宮に出てカフェラでまったり。大型連休中の神戸で人生を思う。



帰りの電車の中でiPodに入ってたキヨシローの曲を聴いた。『夢助』と『入門編』の中からたったの5曲。まだ死んだなんて信じられない。車窓から見えるたそがれが感傷的な気持ちにした。太陽を浴びて、その温もりは夜になってもまだ消えてない、ブライアン・ウィルソンはジョン・F・ケネディが亡くなった夜、そんな曲を書いた。僕もまたそんな心境だった。
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