Sunday Song Book #1520

2021年11月28日 | Sunday Song Book

2021年11月28日プレイリスト「スイート・ソウルで棚からひとつかみ」
1. パレード / SOTARO "12/15日発売"
2. DIDN'T I (BLOW YOUR MIND THIS TIME) / THE DELFONICS '70
3. TONIGHT IS THE NIGHT / THE ISLEY BROTHERS "GRAND SLAM" '81
4. YOU'RE AS RIGHT AS RAIN / THE STYLISTICS "ROUND 2" '72
5. I STILL LOVE YOU / WINDY CITY '80
6. LEAVE IT UP TO ME / OMNI "ALL FOR THE ONE" '82
7. コンポジション / 山下達郎 '13
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■内容の一部を抜粋
・近況
今週12月3日(金)に半蔵門のTOKYO FMホールで「山下達郎 サンデー・ソングブック 1500回記念トーク&ライヴ supported by Rakuten Card」を行う。そのリハーサルでレコーディングを中断しているという。レコーディングもだんだんテンパってきているし、挟み撃ちになってるとか。

・スイート・ソウルで棚からひとつかみ
先週に引き続いて「スイート・ソウルで棚からひとつかみ」。先週の放送では久しぶりにと言っていたが昨年もやっていたそうだ。大体11月に合うプログラムで、先週は10年前から15年前くらいの久しぶりに聴くレパートリー、それから今まで一度もかけたことがないものを交互に、今週もそんな感じだが、前半は有名どころの曲をオンエア。スイート・ソウルは日本では一般化した音楽ではなく、80年代はラジオでオンエアされることも少なかった。近年はサブスクリプションやノーザンソウルの大ブームで、高額物件といえばスイート・ソウルとか、そうしたものになってきた。その関係でベタだとか言う人もいるが、それとは全く関係なしのプログラム。日曜日の昼だとトゥーマッチな感じもするが、今はradikoのタイムフリーがあるので、夜に繰り返し聴くと、一段と趣がますプログラムになっている。

・パレード
ヴォーカル・グループのSMOOTH ACE(スムース・エース)の重住ひろこさんと岡村玄(まこと)さんのお子さんが10歳で小学校4年生。歌うことが大好きで、たくさんCMを手がけているが、ついにソロ・シングルを出すことになった。12月15日発売の7インチ・アナログ盤、それが達郎さんの「パレード」のカヴァー。

・DIDN'T I (BLOW YOUR MIND THIS TIME)
スイート・ソウルといえばデルフォニックス。フィラデルフィアの初期を代表するヴォーカル・グループ。デルフォニックスでいちばん有名なのは「LA-LA(MEANS I LOVE YOU)」だが、ミリオンセラーになったのは「DIDN'T I (BLOW YOUR MIND THIS TIME)」この曲だけ。1973年、全米ソウル・チャート3位、全米でも10位のヒット。

1970年にデルフォニックスのレコードを買ってる人なんてそんなにいなかった。大体、日本盤がろくすっぽ出なかった。先週も話したがテディ・ペンダーグラスの1981年の『IT'S TIME FOR LOVE』、その前の『TEDDY』は正真正銘、日本盤は700枚しか売れなかった。そういう時代だった。

・TONIGHT IS THE NIGHT
アイズリー・ブラザーズも日本盤は何百枚しか売れなかった。1981年のアルバム『GRAND SLAM』はジャケットを変えられてしまい、ジャケットを変えないと売れない、黒人音楽はホットすぎて嫌だとかで、ワイングラスのジャケットに変えられた。それがまた悪循環を生んだ。達郎さんは今でも1981年のアルバム『GRAND SLAM』がアイズリー・ブラザーズの最高傑作だと信じて疑わない。その1曲めに入ってる「TONIGHT IS THE NIGHT」。今調べたらこの曲、実は番組でオンエアするのはこれが初めてだったとか。

・YOU'RE AS RIGHT AS RAIN
スイート・ソウルといえば日本で代表的なグループはなんといってもスタイリスティックス。ラッセル・トンプキンスは素晴らしい歌唱力を持っている。1972年のアルバム『ROUND 2』から、達郎さんの大好きにトム・ベルの作品「YOU'RE AS RIGHT AS RAIN」。

・I STILL LOVE YOU
ウインディ・シティはシカゴのヴォーカル・グループ。アルバムが一枚だけ出ているが、シングルだけの曲が結構ある。ジェームス・マックはシカゴを代表するアレンジャーの一人で、いちばん日本で有名なのはマンハッタンズの「SHINING STAR」。タイロン・ジェームス、ジェリー・バトラー、ラムゼイ・ルイスなどのアレンジを担当している。ウインディ・シティの1980年、全米ソウル・チャート72位の「I STILL LOVE YOU」。カール・デイヴィスとオーティス・リーヴィルのプロデュース。

・クリスマス・イブ 2021 version
今年も「クリスマス・イブ」の2021年ヴァージョンが12月15日に期間限定で発売される。毎年いろいろな仕様で発売しているが今年は、昨年ウイルス騒ぎでスタジオ収録できなかったときに、既存のカラオケとアカペラのカラオケを使って、「おうちカラオケ」と「おうちアカペラ」というかたちでたくさんオンエアした。もったいないのでそれをカップリングにして収録。「おうちカラオケ」は「Blow」と「Misty Mauve」と「Mighty Smile(魔法の微笑み)」の3曲。「おうちアカペラ」は「おやすみロージー」と「Love Can Go The Distance」の2曲。この5曲を加えた、計8トラックの大盤振る舞いのマキシシングルとして発売。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・LEAVE IT UP TO ME
オムニはシカゴのグループ。ほとんど無名のグループだが、達郎さんは80年代に入れ込んで毎日のように聴いていた時期があるという。この曲は80年代に一度ラジオでかけたが、この番組では初オンエア。1982年のセカンド・アルバム『ALL FOR THE ONE』に入ってる「LEAVE IT UP TO ME」。

・コンポジション
達郎さんがスイート・ソウルに影響を受けて書いた曲。2013年のシングルのカップリングに入ってる「コンポジション」を、次のアルバムに収録するために今年リミックスしたという。この10年近くの間にオーティオのスペックがものすごく変わって、それに合わせてリミックスを施したとか。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2021年12月05日は、恒例「年忘れリクエスト大会」
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Sunday Song Book #1519

2021年11月21日 | Sunday Song Book

2021年11月21日プレイリスト「スイート・ソウルで棚からひとつかみ」
1. 世界の果てまで (LIVE) / 山下達郎 "14/10/10 名古屋ボトムライン"
2. DAY BY DAY (EVERYTIME OF THE HOUR) / THE CONTINENTAL IV '71
3. I WASN'T THERE / WHATNAUTS '73
4. WHEN THE HURT IS PUT BACK ON YOU / THE DIFFERENT SHADES OF BROWN '73
5. YOU'RE MY LATEST, MY GREATEST INSPIRATION / TEDDY PENDERGRASS "IT'S TIME FOR LOVE" '81
6. I CAN MAKE YOUR DREAMS COME TRUE / CHOSEN FEW '76
7. I'M GONNA GET YOU / THE GASLIGHT '73
8. 群青の炎 / 山下達郎 "コージー" '98
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■内容の一部を抜粋
・近況
11月も下旬になり、だいぶ冷え込んできて、空気も乾燥している。達郎さんは来週、インフルエンザの予防接種に、遅ればせながら行く予定だという。相変わらずレコーディング中で、締め切りが刻一刻と近づいていて、ウンウン唸りながら歌詞を書いてるそうだが、もう一曲録りたいかなぁという感じなのだとか。

・スイート・ソウルで棚からひとつかみ
今週は「スイート・ソウルで棚からひとつかみ」。70年代初頭から80年代のいわゆるR&Bグループの裏声で歌われるバラードものをスイート・ソウルという呼び方をする。向こうではクワイエット・ストームなんて呼ばれ方もする、そうした甘いやつ。日曜日の午後だとちょっいと甘すぎる感じもするが、今はradikoのタイムフリーがあるので、夜中に聴くと、一段と楽しめるプログラムになっている。久しぶりなのでサンデー・ソングブックらしく、むちゃくちゃレアなやつをと目論んだそうだが、そうするとあまり粒が揃わないので、10年前から15年前くらいの久しぶりに聴くレパートリー、今まで一度もかけたことがないものを、たがい違いに聴いていく。

・世界の果てまで (LIVE)
その前にこの季節になるとリクエストが集まる「世界の果てまで」。1995年のシングル。今日は2014年10月10日、名古屋のボトムラインでのライヴ・レコーディング。このときのマニアック・ツアーでしか演奏してないので、また機会があればやってみたいとのこと。

・DAY BY DAY (EVERYTIME OF THE HOUR)
コンチネンタル・フォーはニュージャージーの出身だが、フィラデルフィアのローカル・レーベルのジェイウォーキングから作品を出していて、アルバムが一枚残っている。レコーディングはシグマ・サウンドでボビー・マーティンのプロデュース。MFSBのメンバーなので、フィラデルフィア・インターナショナルとほとんど変わらない。1971年にシングル・カットされて全米19位の「DAY BY DAY (EVERYTIME OF THE HOUR)」。10年ぶりくらいのオンエア。

・I WASN'T THERE
フィラデルフィアといえば隣のニュージャージー。ニュージャージーといえば達郎さんが死ぬほど好きなジョージ・カー。ジョージ・カーの作曲、プロデュースによるホワットノーツの「I WASN'T THERE」。1973年の作品。この番組ではホワットノーツをかけまくったていたはずだか、この曲は今まで一度もかけたことがないそうだ。

・WHEN THE HURT IS PUT BACK ON YOU
この曲も1973年の作品。歌っているのはザ・ディファレント・シェーズ・オブ・ブラウン。タムラ・レーベルとモータウン・レーベルで1枚ずつシングルを出している。以前にも13年前にも一度かけているが、ザ・ディファレント・シェーズ・オブ・ブラウンはアルバム一枚分のレコーディングがあり、2006年にインディーからCD-Rが出た。モータウンは会社が大きいのでなかなか出してもらえず、悲運のグループだが歌唱力はある。1973年にシングル・カットされた「WHEN THE HURT IS PUT BACK ON YOU」。

・YOU'RE MY LATEST, MY GREATEST INSPIRATION
先週の「棚つか」出かけたテディ・ペンダーグラスに反響があったので今週もオンエア。先週と同じ1981年の『IT'S TIME FOR LOVE』から全米ソウル・チャート4位の「YOU'RE MY LATEST, MY GREATEST INSPIRATION」。ちなみに日本ではこの1981年の『IT'S TIME FOR LOVE』は数百枚しか売れなかったという。

・ハルナライヴ Hometown in November 2021
達郎さんのライヴでコーラスを担当しているソプラノ・トップのハルナさん。来年オリジナル・アルバムをリリースすることになり、それに先立ちワンマン・ライヴを行うことになった。先月に引き続いて今月もアコースティック・ライヴで、バックを務めるのが達郎さんのツアーのメンバーでギターの佐橋佳幸さんとキーボードの柴田俊文さん。「ハルナライヴHometown in November 2021」と題して明日11月22日(月)、目黒ブルースアレイジャパンで開催。チケットは絶賛発売中。配信も行う。詳しくはハルナさんのオフィシャルサイトにて。
http://haruna.cc

・I CAN MAKE YOUR DREAMS COME TRUE
スイート・ソウル、続いてUKソウル。チョーズン・フュウ。同名グループがたくさんあるが、ジャマイカ出身の黒人ヴォーカル・グループだと思われる。1976年にUKポリドールからのシングル「I CAN MAKE YOUR DREAMS COME TRUE」。アレンジはキース・ロバーツ。スコット・ウォーカーでかけているが何でもやっていて、チョーズン・フュウもやっている。

・I'M GONNA GET YOU
ガスライトはデトロイトのヴォーカル・グループ。オリバー・チータムが在籍していたことで知られている。1973年のシングルで「I'M GONNA GET YOU」。

・長編小説
和歌山県新宮市の還暦のリスナーから「達郎さんが読んだ長編小説のお勧めを教えてください」というお便り。
お勧めではないが、いちばん長かったのは山川荘八の『徳川家康』。あとはクールスのレコーディングでニューヨークに行ったときは吉川英治の『宮本武蔵』を全部文庫で持っていて読んだそうだ。

・群青の炎
今日の最後はリクエスト。1998年のアルバム『COZY』から「群青の炎」。割とスイート・ソウル・テイストな曲。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2021年11月28日は、引き続き「スイート・ソウルで棚からひとつかみ」
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Sunday Song Book #1518

2021年11月14日 | Sunday Song Book

2021年11月14日プレイリスト「棚からひとつかみ」
1. WATCHING OVER YOU / PEACH & APRICOT (竹内まりや & 杏里) 配信限定シングル 11月4日(木)配信開始
2. APRICOT BRANDY / RHINOCEROS '69
3. I CAN DIG IT BABY / LITTLE BEAVER "PARTY DOWN" '75
4. OH YEAH MAYBE BABY (LIVE) / LAURA NYRO "TREES OF THE AGES" '21
5. WEDDING BELL BLUES (LIVE) / LAURA NYRO "TREES OF THE AGES" '21
6. IT'S TIME FOR LOVE / TEDDY PENDERGRASS "IT'S TIME FOR LOVE" '81
7. HARVEST MOON / NEIL YOUNG "HARVEST MOON" '92
8. 蒼氓 / 山下達郎 "僕の中の少年" '88
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■内容の一部を抜粋
・近況
今週は「Concert for Katsuhisa Hattori サウンドメーカー服部克久の世界」にゲスト出演する達郎さん。リハーサルとか、久しぶりに人前に出るので声の調子とか、いろいろやってるそうだ。レコーディングは小休止して、その間に歌詞を考えてるという。

・棚からひとつかみ
先週の土岐英史さんの追悼特集はお昼にジャズなのでどうかなと思っていたそうだが、予想を上回る好評で、お便りやメールがたくさん届いて、やってよかったと達郎さん。ジャズ特集は昔、一回か二回やったことがあるけれど、今はradikoがあるので、タイムフリーで夜に聴いてもらえるため、全天候型ラジオ番組になったという。そんなわけで今週はライヴの準備とかレコーディングの雑用があるので、完全レギュラー・プログラムの「棚からひとつかみ」。季節に合わせた選曲と最近買ったCDから。

・WATCHING OVER YOU
11月4日に配信オンリーで出た「WATCHING OVER YOU」。PEACH & APRICOTは竹内まりやさんと杏里さんのユニット。相葉雅紀さん主演の金曜ナイトドラマ『和田家の男たち』の主題歌。作曲が林哲司さんで作詞がまりやさん。

・APRICOT BRANDY
1960年代末期に日本でもラジオでよくかかっていたライノセロス。ただ一曲のヒット曲で全米46位の「APRICOT BRANDY」。すごくいいグルーヴしていると達郎さん。エレクトラ・レコードのオーディションで集められてすぐに解散してしまった。

・I CAN DIG IT BABY
フロリダのスタジオ・ミュージシャンのギタリスト、リトル・ビーバー。本名はウィリー・ヘイル。アーカンソー生まれでマイアミにやってきて、スタジオ・ミュージシャンとして数多くのセッションに参加した。いわゆるT.K.プロダクションのギタリストの重鎮。1975年のソロ・アルバム『PARTY DOWN』から「I CAN DIG IT BABY」。

・OH YEAH MAYBE BABY (LIVE)
ローラ・ニーロの1994年の来日公演。2003年に『LIVE IN JAPAN』として発表されたが、この間リマスター再発が出た。タイトルが変わって『TREE OF THE AGES』になった。日本盤だけボーナス・トラックが入っていたが、その仕様でリマスターされているそうだ。達郎さんはこのときの来日公演を追っかけて、名古屋のボトムラインが終わった後で、ローラ・ニーロと中華料理屋でお酒を飲む機会があったとか。二人ともヘベレケで写ってる写真があって、とても気さくでいい人だった、と達郎さん。素晴らしいライヴで、ローラ・ニーロは弾き語りがいいそうで、レコードは常にちょっとオーバー・プロデュースなので、弾き語りだと曲の繊細さが伝わってくる。クリスタルズの1961年のデビュー・ヒットのシングルのB面に入ってる「OH YEAH MAYBE BABY」。これがライヴの1曲目だった。1994年2月18日、渋谷オンエアウエストでのライヴ・レコーディング。

・WEDDING BELL BLUES (LIVE)
ローラ・ニーロの『TREE OF THE AGES』から「WEDDING BELL BLUES」。1994年2月22日、大阪の近鉄ホールでのライヴ・レコーディング。大阪なのでお客さんがとても沸いている。この数年後に突然亡くなった。49歳だった。

・IT'S TIME FOR LOVE
テディ・ペンダーグラスが聴きたい気分。達郎さんがいちばん好きなアルバムは1981年の『IT'S TIME FOR LOVE』。タイトル・ソングの「IT'S TIME FOR LOVE」は5分と長いので、いつもフル・ヴァージョンをかけたことがなかったそうだ。

・TBCのCM
先週からTBCのCMに達郎さんの新曲が流れている。「SHINING FROM THE INSIDE」というアカペラの英語の歌詞。アカペラ仕立ての英語詞でというオファーだったが、アラン・オディが亡くなって、しばらく英語詞を作ってなかった。どうせなら若い才能にと思ってnana hatoriに依頼したそうだ。内側からきれいになるという素晴らしいリリックス。英語詞は2008年のニコンのCMに使われた「ANGEL OF THE LIGHT」以来13年ぶり。さらにアカペラということになると1999年の「LOVE CAN GO THE DISTANCE」以来22年ぶり。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・竹内まりやアナログ盤3枚発売
11月3日にまりやさんのアナログ盤が3枚リリースされたが「プラスティック・ラブ」はなんとオリコンのシングル・ランキングの5位。同時発売の『VARIETY』と『REQUEST』のリマスター盤もベスト10入り。3枚とも完全生産限定のためご希望の方はお早めにとのこと。詳しくは竹内まりやさんのオフィシャル・サイトにて。
https://www.mariyat.co.jp

・エリアンナ・ワンマン・ライヴ
達郎さんのオフィスのスマイル・カンパニーに所属しているエリアンナさん。ミュージカル俳優として有名で、アニメの『進撃の巨人』の挿入歌の歌唱などいろいろな活動を行っている。今週11月19日(金)には丸の内のコットンクラブでワンマン・ライヴを行う。詳しくはエリアンナさんのオフィシャル・サイトにて。
https://www.eliana0514.com

・HARVEST MOON
季節柄この曲がいいなと選曲したという。あまり番組ではかけないニール・ヤングの1992年のアルバム『HARVEST MOON』からタイトル・ソング「HARVEST MOON」。

・蒼氓
愛知県豊田市のリスナーから子どもが生まれて「蒼氓」から一字を取って「蒼」と名付けたというお便りとリクエスト。

■リクエスト・お便りの宛て先:
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2021年11月21日は、「スイート・ソウルで棚からひとつかみ(予定)」
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Sunday Song Book #1517

2021年11月07日 | Sunday Song Book

2021年11月07日プレイリスト「土岐英史 追悼」
1. WATCHING OVER YOU / PEACH & APRICOT (竹内まりや & 杏里) 配信限定シングル 11月4日(木)配信開始
2. あまく危険な香り (TV INST. VER.2) / 山下達郎 '82
3. WHEN SUNNY GETS BLUE / HIDEFUMI TOKI QUARTET "TOKI" '75
4. TOYLAND / NAOYA MATSUOKA & HIDEFUMI TOKI "PACIFIC JAM" '80
5. MINHA SAUDADE / TOKI & SAMBA FRIENDS "BRASIL" '81
6. IN THE WEE SMALL HOURS OF THE MORNING / HIDEFUMI TOKI "THE GOOD LIFE" '93
7. MY IDEAL / HIDEFUMI TOKI "THE ONE" '08
8. THE WAR SONG CODA (LIVE) / 山下達郎 "JOY" '89
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前倒しで収録しているそうだ。レコーディングがちょっと詰まってきて、ちょっとエンジンかけてるかなという感じだという。

・土岐英史 追悼特集
サックスの土岐英史さんが亡くなって、ずっと気になっていたと達郎さん。40年以上、土岐さんと一緒にやってきたが、意外なことにレコーディングよりもライヴの方が圧倒的に多い。そうした思い出とともに今日は「土岐英史さんの追悼特集」。この番組のリスナーにとっては達郎さんのアルバムやライヴでの演奏でお馴染みの方が多いけれども、土岐英史さんは本来、純粋なジャズのサックス・プレイヤー。ソロ・アルバムはたくさんあるし、参加したセッションもたくさんある。その間に歌伴と言われる歌ものの間奏の演奏だとか、いろいろな人のライヴの手伝いというようなものをやっていた。こうした追悼特集だと達郎さんの曲の、土岐英史さんのプレイを想定していると思うが、今日はそうしたことはしない。間奏まで待ってサックスのソロを聴くというのは土岐さんの本意ではないから。なので土岐さんのデビューした頃からソロ作品を中心に、今日は純粋にジャズのプログラム。土岐英史さんのジャズのサックス・プレイをレコードの中から、長いものがあるので、なるべくコンパクトにまとまった演奏の中から、それでも素晴らしいプレイがたくさんあるので、今日は選曲して届ける。もうちょっと夜の時間の方がいいが、今日は本物のジャズの時間になる。

・WATCHING OVER YOU
その前に、竹内まりやさんと杏里さんがユニットを結成した。PEACH & APRICOT。相葉雅紀さん主演の金曜ナイトドラマ『和田家の男たち』の主題歌で「WATCHING OVER YOU」。配信限定シングルで11月4日から配信がスタートしている。作曲が林哲司さんで作詞がまりやさん。70年代、80年代のテイストいっぱいの作品。達郎さんもギターで参加している。

・あまく危険な香り (TV INST. VER.2)
先日、6月26日にお亡くなりなった、サックスの土岐英史さん。達郎さんの古い友人。1950年、昭和25年生まれ。大阪音楽大学の後に、フル・バンドの宮間利之とニューハード、それからいろいろとセッションを重ねて、1975年に実質的なリーダー・アルバムを発表する。『TOKI』。パーソナルは土岐英史さんのアルト、ソプラノ・サックス、ギターが渡辺香津美さん、ベースが井野信義さん、そしてドラスがスティーヴ・ジャクソンというクァルテット。達郎さんの好きな編成。

・WHEN SUNNY GETS BLUE
アルバム『TOKI』から「WHEN SUNNY GETS BLUE」。1956年に作られたスタンダード・ナンバー。ナット・キング・コールで有名な一曲。もうこの頃からスタイルが完成している。



時あたかも、1970年代中期はそれまでのストレート・ジャズから、いわゆるフュージョンと呼ばれる、いろいろとクロス・オーバーしていくシーンになっていく。そんな中でスタジオ・セッションや人とのセッションをこなして、だんだん知名度が上がっていく。

・TOYLAND
土岐英史さんは昔からブラジル音楽にものすごく傾倒していて、そんな中でピアニストの松岡直也さんとのセッションがたくさんある。1980年の名盤といわれる松岡直也&土岐英史というクレジットによる『PACIFIC JAM』というアルバムから「TOYLAND」。フュージョン色がだんだん強くなっている。ドラマーのレオン・チャンクラー、バイロン・ミラーのベース、デヴィッド・T・ウォーカーの珍しく速弾きのソロ。1980年8月のレコーディングなので、「RIDE ON TIME」の後なので、同じアルトの音がしている。



・MINHA SAUDADE
ブラジル音楽のアプローチをもう一曲。翌1981年に来日しているブラジルのミュージシャンとセッションして、土岐英史& SAMBA FRIENDSというユニット名をつけて、出したアルバム『BRASIL』。この中に入ってる、ジョアン・ドナートとジョアン・ジルベルトによる一曲「MINHA SAUDADE」。



この時代はずっと達郎さんと土岐さんは一緒にツアーをやっていたので、音がこの時代の音で懐かしいそうだ。ツアーして、酒飲んで、喋って、あるときは喧嘩して、そういう時代だったとか。このサンバ・フレンズのメンバーをライヴに連れてきたことがあり、ポルトガル語で喋っていると思ったら、全然ポルトガル語が通じないと話していたそうだ。

土岐英史さんは歌手のライヴのバックだとか、スタジオ・ミュージシャンで間奏を吹くといったミュージシャンではなくて、純粋なジャズのソロ・プレイヤー。
「ですから土岐英史さんの追悼特集は歌ものかけても、あまり土岐さん喜ばないと思うので、土岐さんのソロ作品、リーダー・アルバム、それから参加したセッションの、そういう作品で、きちっとしたですね、演奏形態をお聴きいただいております。いつもと全く違うプログラムでございますが、今、radikoがありますので夜にお聴きいただくと、もうちょっとまたしんみりしていただると思います」と達郎さん。

・FM FESTIVAL 2021「竹内まりや RADIO Turntable presented by 楽天カード」
先日11月3日(水)、文化の日に放送された、「レコードの日」の特別番組、FM FESTIVAL 2021「竹内まりや RADIO Turntable presented by 楽天カード」。11月10日までradikoで聴ける。また音声アプリ「AuDee(オーディー)」でAFTER FM FESTIVAL 2021 というスペシャル・コンテンツを配信している。ひと月限定で12月3日(金)まで。詳しくは番組特設サイトにて。
https://www.tfm.co.jp/fmfes2021/

達郎さんと土岐英史さんとの出会いは1976年ごろまで遡る。村上"PONTA"秀一さんと高水健司さん、大村健司さん、益田幹夫さんのユニットで土岐さんがサックスを吹いていたところで知り合ったという。いろいろな紆余曲折を経て、達郎さんが本格的な全国ツアーをやるときに土岐さんに声をかけ、一緒にやってもらうことになったそうだ。いわゆるスタジオ・ミュージシャンのホームのプレイヤーを、達郎さんはライヴで使ったことがない。ジャズ・クラブで毎日吹いているような人たちに、自分のライヴをお願いしてきたという。その理由はシュガーベイブ時代に所属していた事務所が、マネージャー同士で作った事務所で、山下洋輔さんのマネージャーと、向井滋春クインテットのマネージャー、古澤良治郎クァルテットのマネージャーと、シュガーベイブのマネージャーが一緒に組んで事務所を作った。なので毎日、毎日、ジャズ・クラブで演奏を見ていて、現場で演奏しているのが、達郎さんにとってのジャズだった。スタジオで8小節吹いて帰ってもらうスタジオ・ミュージシャンのジャズはしっくりこなかったとか。現在、一緒にやっている宮里陽太くん。実は土岐英史さんの教え子で、宮里くんも現場で吹いている人。

・IN THE WEE SMALL HOURS OF THE MORNING
土岐さんのジャズもストレートなジャズのプレイで溢れている。今日はスタンダード中心でオリジナルはあまりかけてない。土岐さんのスタンダードの選曲も不思議な曲ばかりで、これからかける曲は1993年の『THE GOOD LIFE』というリーダー・アルバムの中に入ってる曲。「IN THE WEE SMALL HOURS OF THE MORNING」という長ったらしい曲名で、1955年ごろに作られた曲。フランク・シナトラがレコーディングしたのが最初だと言われている。土岐英史さんのアルト、大石学さんのピアノ、坂井紅介さんのベース、そして日野元彦さんのドラムによるクァルテットの演奏。



曲をかけ終えて。『THE GOOD LIFE』のアルバムにはSpecial Thanksに「山下達郎」と名前がクレジットされていたそうだ。「なんで入ってんのかなぁ(笑)、という感じですが。ふふ。あの、なんかでしょう」と達郎さん。

土岐さんのサックスと長くやっていたのは、達郎さんにとってサックスは音色だから。
「フレーズとかいろいろありますけれど、音色がプ〜と出たときの音色の美しさがないと管楽器は嫌だなという感じがしますが、土岐さんは本当に音がきれいな人でありますので、それでライヴだけではなくて、レコーディングでもたくさんお世話になりました」と達郎さん。

・MY IDEAL
2008年のアルバム『THE ONE』に入ってる「MY IDEAL」。古い曲で1930年の作品で、シュヴァリエ主演のミュージカル映画の『The Playboy of Paris』の主題歌。土岐さんのいちばん上のお兄さんがシャンソンのピアニストで、そのお兄さんの影響がひじょうに大きい。小さい頃にそのお兄さんがレコードをかけていて、それでフランク・シナトラとかを覚えたという話をしていたそうだ。長い曲なので土岐さんのソロまで。土岐英史さんのアルト、椎名豊さんのピアノ、坂井紅介さんのベース、江藤良人さんのドラム。



「先日、6月26日にお亡くなりなった、サックスの土岐英史さんの追悼特集をお届けしました。こういうジャズ・ミュージック。本来は毎日演奏が繰り広げられておりますので、生で聴くともっと楽しいんですけれども。そうした一瞬を切り取ったレコードというのは歴史に残っていきますので、本人が亡くなった後でもこうやって聴くことができるわけであります。心よりご冥福をお祈りしつつ、土岐英史さんの追悼特集でございました」と達郎さん。

・THE WAR SONG CODA (LIVE)
最後は達郎さんのライヴ・ソースの中から。1989年のライヴ・アルバム『JOY』に収められている「THE WAR SONG」のコーダの部分。「三分数十秒のフレーズというのは白眉であります」と達郎さん。今日はそこを切り取って。

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2021年11月14日は、レギュラー・プログラム「棚からひとつかみ」
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