こんなこと考えました

ニュース・映画・本・電車の中の風景などなどで、感じたり思いついた事を不定期に書き込んでいきます。

風船と箒とカーペットの子供たち

2016-01-31 18:08:55 | Weblog

1

年少とはいえ,空飛ぶ箒に載れる年齢にはなっていた。

でも,最近は,空飛ぶ機械が多くなったので,時間帯に気をつけねばならなくなっていた。

天気は安定して風も強くはない。

天気図でも等圧線は広い。風は強くない筈だ。

練習コースなら、さして危険はないと教師たちも思っていた。

何事も予想外はあるものの、年少クラスのスピードは教師が2人いれば怪我をさせる事は無い筈だった。

しかし,何事にも例外はつきものだ。

10人の生徒に教師が2人。大抵の緊急事態にも対応できる準備はできていた筈だった。

 

それがおこったのは,快晴とは言わないまでも,空を飛ぶには絶交とも言える日だった。

弱い向かい風で視界も良好。教師は順番に生徒たちに箒での飛行を促した。

生徒たちは、上手な順に順調に飛び立つ。

最後の生徒を飛び立った後に,地上に残った教師が上空で待つ教師と生徒たちに向かっていた。

下は大陸棚が広がっている透明度の高い綺麗な海だ。

生徒たちは,キラキラと光る海を見下ろしながら、教師のくるのを円運動をしながら待っていた。

そこに,教師でさえ予想しなかった。アホウドリが生徒たちの中に飛び込んできた。

いつもなら,生徒たちも余裕で躱せるのだが,風が変わって注意が疎かになっていた時だったので,何認可の生徒がバランスを崩した。

急いで教師が手助けに急いだが,生徒の一人がバランスを崩したまま,コースを外れてしまった。

生徒は、高度を下げながらなんとかバランスをとるようにしていた。

そこに,下から風船が上がってきた。

突然現れた風船に驚いた生徒は,箒から滑り落ちてしまった。

手足をバタバタすると,偶然に風船の糸をつかんでいた。

それを見た生徒は,浮揚の魔法を唱え直した。

箒にまたがっている時とは違い,箒自体に魔法がかけられているのとは違い,どんどんと地上に落ちていく。

生徒は教師が助けにきてくれると,周りを見回していたら,次々と風船が上がってきた。

手に届く範囲で風船の糸をつかむと,落ちるスピードは格段に遅くなった。

漸くして落ち着きを取り戻し始めた生徒は,下の状況を調べる余裕が出てきた。

下には,数人の子供たちが上(自分の方)を見ていた。

 

2

降りてきた子供を見つめていた子供たちは,降りてきた子供が魔法学校の生徒だと気がついていた。

空から子供が降りてくる。そのこと自体が魔法で空を飛ぶ事が出来る。と隣の島の事なので,誰もが知っている事だし,独特のワンピース状の服を着ている事から,間違いないと子供でも確信できた。

地上に降り立った生徒は、手に持った風船を放してから、回りに集ってきた同年代の子供達に話しかけた。

「風船は君たちが上げた物なの? だとしたら,私の命の恩人と言う事になる。ありがとう」

深々と頭を下げて礼を言った。

周りに集った子供達は,口々に,偶然だからそこまでのお礼の言葉は必要ない。でも,風船で怪我をしなかったのなら僕たちも嬉しい。と同様な事を口々に喋った。

皆が打ち解け始めて笑顔が広がり始めた頃に,急降下で教師が降りてきた。

自分の生徒が無事である事や,周りの子供達の様子を見て,生徒から話を聞いて,教師は子供達に,

「君たちのおかげで,私の大事な生徒が怪我もなく、無事に君たちと知り合う事が出来た。これは二重にすばらしい事だ。私からもお礼を言おう。ありがとう」

「いずれまた,正式にお礼に伺うよ」

そういうと,教師は落ちた生徒の箒を生徒に渡して,空に浮かび上がり飛び去った。

 

3

岡に集った子供達は,2人が去った後も,しばらくは留まっていた。

「やっぱり,魔法使い達は,ちがうよね」

「そうだね、風船くらいで体を支えられるんだものね」

「俺たちだったら,風船の10個程度じゃなんの意味も無く,落ちて大けがだろう」

「お父さんや先生達にも知らせないとまずいかな?」

「そうだね、後でお礼に来るって言ってたから,先生や親にも挨拶しにくるんだから,俺たちから先に話しておかないと,まずいよね」

子供達は,一目散に家に帰っていった。

 

4

職員室では,全職員が集っていた。

教頭が口火を切り

「結果的に,人助けをした訳ですから,問題は無いんですけど,どんな答えを用意したらいいんでしょうか?」

社会科の教師は

「言葉だけでのお礼なら,何の問題も無く,受け入れればいいだけですけど,具体的な物が扱われるようだと問題ですよね」

「そうですね、担当庁が違っているので自由な交流は,目の敵にされますからね」

「ここは,彼に向こうに仲介してもらうしか有りませんよね?」

「大丈夫ですか? 彼は嫌がるんじゃ有りませんか?」

「そうですよねぇ、実状は違うけど,名目上は派遣職員ですから,中央には,言い訳は立つんじゃないですか」

「そんな事をするより,私たちの誰が向こうへ話し合いにいけばいいんじゃ有りませんか?」

「そうなんですけどね」

「そこまでかしこまった事態にするのもねぇ」

教師達が困っている間に電報が,「明日,挨拶に上がる」と魔法学院から届いたのだった。

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冒頭のシーン

2016-01-25 14:00:20 | Weblog

子供たちが坂を走りながら上っている。

色とりどりの風船を手に持って。

一番遅れていた子が,転んで風船を放してしまう。

風船はどんどん高く登っていく。

それを見つめながら,涙をにじませる子供。

しばらく転んだままで,風船を見つめていたが,あきらめがついたのか,立ち上がって

坂を上る。

坂の上で待っていた子供たちが,遅れてきた子供が到着すると,顔を見合わせて,「せーの」で風船を放した。

幾つもの風船が空に吸い込まれていく。

しばらく見つめていた子供たちが、他の場所に移動しようとすると、一人の子供が,空を指差して

「何か落ちてくる」と叫んだ。

皆が空を見上げると,人形のような本当の人のような物語、さっき放した風船を持っていて,ゆっくりと降りてきた。

子供たちの前に降り立ったのは,歳格好は子供たちとたいして変わらない,女の子だった。

「ありがとう」

「見たちが風船を放してくれなかったら,私は地面に激突して,死んでしまうところだったわ」

「本当にありがとう」

子供たちは、なんにも言えずにうなずくだけだった。

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放送前だけど,

2016-01-04 17:23:01 | Weblog

Dimension W ストーリー
>>西暦2072年、人類はX・Y・Zに続く第四の次元軸『W』に存在する無尽蔵のエネルギーを取り 出すことに成功し、それを個人携帯用の次元間電磁誘導装置「コイル」に供給する「世界システム」を完成させたことでエネルギー問題を解決し、一見夢の未来 世界を築いていた。しかし<<

なんてのが有ったので,前に書いていたダークマターをエネルギーに変換できる装置をネタ(誰でも思いつくのでパクったとは思っていない)にしたのかな? と思ってPVを見たんだけれど,全く違った(- -)

機器のイメージは「電脳コイル」ストーリーは50年前の作品「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」を映画化した「ブレードランナー」主人公は「必殺仕事人」ヒロインたちは「チョビッツ」を想像してしまう。

一話だけ見るかな・・・

 

 

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