Chang! Blog

福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです

平成筑豊鉄道のりあるき④糸田線…小さな町の小さな玄関

2006年07月02日 |  □福岡発おでかけ日記
 最後は、糸田線へ。金田~田川後藤寺を結ぶ路線で、他2線より家々の軒先までの距離が近い気がします。
 この路線では、中心駅の糸田で途中下車。川沿いの小さな駅ですが、新しい駅舎が経ち、中では食堂が営業中。小さいながらも、町の玄関としての意気込みを感じました。
 駅近くの菓子屋には「ダイヤの山羊羹」なる品書きを発見。ダイヤって、黒ダイヤ=石炭のことかな?

 田川線に戻り、直方駅へ。行きは福北ゆたか線だったので、帰路は西鉄高速バスを利用してみました。天神までダイレクトに乗り入れ、運賃は1,000円。本数ではJRが勝りますが、天神に出るならこのバスが便利そうです。ただ日曜夕方ということで、利用者はわずか4人。ちょっと寂しかった…
 一旦飯塚に出て、八木山バイパスを通るのかな、と思っていた僕は完全に鉄道的発想で、直方からは九州道の八幡ICが最寄り。ニュータウンを経由し、高速道路に入って一気に福岡を目指したのでした。途中駅での乗降の喧騒もなく、リクライニングシートに身を委ねれば目的地のバスもなかなか快適。朝~昼間の利用は多いのかな?
 都市高速を降り、蔵本までほぼ1時間。市内バスに乗り継ぎ博多へと舞い戻りました。

平成筑豊鉄道のりあるき③ほうじょう温泉

2006年07月02日 | ■ちゃんの温泉めぐり
 近年の立ち寄り湯ブームで、平成筑豊鉄道沿線の温泉も増加中。以前からあったラドン温泉の柿下温泉に加え、源じいの森温泉は駅前に位置。金田駅から車で10分の場所にも2軒あり、いずれも駅からの無料送迎があります。今回は評判の高い、ほうじょう温泉「ふじ湯の里」へ行ってみました。

 送迎のワゴン車は僕だけで、列車で行く人は少ないのかな?送迎料は無料で、入浴料は列車利用者50円引きになり、お得感はあるんだけど…
 施設は立派な公共温泉。RC造に木造トラスの大空間が広がり、広々とした露天風呂に泡湯、サウナと充実してます。しかし新しい施設なのに、床や手すりは温泉成分に侵されはやくも風格を醸し出してるのが面白い。鉄っ気のある、茶褐色のお湯は濃い感じ。仮設施設の頃はさらに濃い感じだったそうですが、今でも充分効き目がありそうです。

 面白いのは、一番混雑しているのが、源泉そのままの浴槽であること。お湯さえ良ければ、余分な設備などいらないのかもしれませんね。
 帰りの駅までの車は僕も合わせて4人で、鉄道周辺のお年寄りに親しまれている様子が伺えました。

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営業時間:10~22時
入浴料:500円
休館:第3月曜日

平成筑豊鉄道のりあるき②田川線…赤村を歩く

2006年07月02日 |  □福岡発おでかけ日記
 ふたたび列車に乗り、複線区間を坦々と走ります。もうちょっとスピード出せるんじゃないの?と思える速度。朝限定の快速は、どんな感じで走っているのか気になるところです。
 田川伊田を超え、列車は田川線へ。1時間に1本が基本で、他2線と比べてローカル色が際立つ路線です。
 まずは赤村役場最寄りの「赤」駅で下車。建設途中で一度も列車が走ることなく廃止となった「未成線」の、油須原線跡を使ったトロッコ列車の発着駅です。今日は残念ながら運行日ではありませんが、ぽつんと置かれたトロッコは見ることができました。小さい…まるで遊園地の豆汽車みたい。線路は路面に敷かれていて、この点は路面電車のようです。

 次の列車は1時間後。暇を持て余しそうなので、隣の油須原駅、さらに隣の源じいの森まで、テクテク線路沿いを散歩。油須原は古い駅舎で、そういえば実家近くの駅も、昔はこんなだったなと懐かしくなりました。駅近くの線路沿いには、黒塗りのいい雰囲気の屋敷があり、このあたりも栄えた時期があったのかな…。
 暑い中たどりついた源じいの森は、オールシーズンのキャンプ場や温泉もある、自然の中のレジャーランド。鉄道ファン的にも、現存する唯一の時速100km対応貨物車や、文化財の石坂トンネルなど見るべき場所は多いです。駐車場の車は多いものの、列車を利用して訪れる人だって少なくないようなのは、心強いこと。

 一旦、行橋まで出て昼食。地方都市の例に漏れず、中心市街地の衰退ぶりは目を覆うばかりで、駅の高架化も市街地へは恩恵にならなかったのでしょうか。
 帰路は犀川駅で途中下車。旧犀川町の中心部ということで「サイ」の形に作ったという、「まんまやないか」の駅舎です。迫力だけはすごく、一見の価値はあるかも。
 後続列車に乗り継ぎ、再び田川伊田を超え、3方面の路線が集う平成筑豊鉄道の核・金田駅で降り立ちます。

平成筑豊鉄道のりあるき①伊田線…直方歳時館を訪ねる

2006年07月02日 |  □福岡発おでかけ日記
 8年前、高校3年生の時に初乗りしたきりご無沙汰だった、平成筑豊鉄道。この間、赤字転落、新駅開設、そしてフリーきっぷの発売などちょこちょこ変化があっているようなので、雨の予報が外れた梅雨の晴れ間、再訪を果たしました。

 竹下駅を、いつもの通勤と同じ電車で出発。博多からは、福北ゆたか線で直方へ。朝のゆたか線なんて初めて乗ったけど、博多~篠栗間ですれちがう列車の多さにはびっくり。これだけ頻繁に、しかも長編成の列車を単線の貧弱な設備でさばくのだから、たいしたものです。平日だったら、もっとすごいのだろうな。
 篠栗~桂川間は、いつ以来か分からぬほど久しぶり。この辺りからの通勤も、大変だろうけど不可能じゃないな。この緑の多さは魅力だよな… と、以前とは変わった視点で高架からの眺めを楽しみました。

 直方で、平成筑豊鉄道へ乗り換え。車内で、1000円也の1日フリー切符をゲット。オールロングシートの車内はほどよく埋まるものの、当地でも「鉄道離れ」は深刻と伝え聞きます。
 直方を出発し、しばらくはJRと併走。いずれも複線で、一見すると複々線のようです。JRはともかく、今の伊田線には複線を必要とするほどの列車本数はなく、貨物列車で賑わったかつての栄華を伝えます。

 一駅目の、南直方御殿口で下車。歩いて5分ほどの場所にある「直方歳時館」を訪ねます。炭鉱主の邸宅だったというこの家、立派な中庭や豊かな縁側の空間が、当時の栄華を伝えます。ただし建物自体は平成10年の復元で、極力以前の部材を使うようにこしたのだとか。
 新しいのか古いのか分からない雰囲気ですが、なんとか建物を継承していこうという姿勢はすばらしい。この日もお茶か芸能の団体が朝早くから使用していて、地域に愛される建物のようです。