富山駅でそばをすすり、普通電車で今夜の宿泊地・魚津へと向かう。本当は明日のトロッコ電車への出発地・宇奈月温泉泊まりにしたかったのだが、3連休とあって安い宿の予約ができなかったのである。温泉に泊まれないのは残念だが、魚がうまい町というイメージが湧く地名で、楽しみだ。
魚津まで乗った普通電車は、急行型電車として名を馳せた475系の6両編成だった。急行型電車の普通列車は、九州でも各地に走っていたが、熊本・大分圏に続き鹿児島・宮崎圏でも数年前に姿を消している。両端に寄った乗降口、ゆったりとしたクロスシートが懐かしく、くつろぎのひと時を過ごせた。
もちろんラッシュ輸送には向かない電車で、朝の混雑時間帯は大変な模様。JR西日本は関西圏への新車導入に忙しく、広島・岡山都市圏ですら改造でまかなっており、北陸圏の通勤電車にまで手をまわす余裕はないようだ。新幹線開業の暁には経営分離を行う方針でもあり、新車を入れても(JRにとっては)無駄な投資になるという判断もあるのだろう。
ただ新型になれば、基本3両の編成が2両に縮まってしまうのは各地の例から明らかで、今の方がゆったりと乗れる電車であることは間違いない。九州の普通電車で旅をすると、「延々と続く通勤」のようになってしまうのだが、こちらではまだまだ旅らしい旅ができそうである。
昔ながらの電車に満足し25分、魚津着。駅前に「たてもん祭り」の飾りを掲げているのが目を引くものの、駅前通りは真っ暗で、思っていたよりも寂しい町だった…と感じたのは早合点。ホテルのある駅右手の釈迦堂界隈は、多くの飲食店「など」が並ぶ歓楽街だった。人通りは少ないものの、事前に調べていた店の扉を開けてみれば満席で、中は賑わっているようだ。少々いかがわしげな店と普通の居酒屋が混在していて、スナックなどは商店の2階の喫茶店のようなノリの場所にある。
一軒目はメニューを見ると普通の居酒屋だったのに、ほろ酔いセットを頼むと、お造りと焼き魚が出てきて魚尽くし。なかなかおいしくて、やっぱり魚の文化なのかなと思う。
二軒目ではあれやこれやと富山・魚津の話を聞けて、特にイメージのなかった「富山弁」を耳にできたのは嬉しかった。再現しろといわれても、難しいけど…
K君は「焼酎水割り」を頼んでいたが、芋じゃなかったのには衝撃を受けた模様。おいおい、芋焼酎が基本なのは九州くらいだぜ、なんて思っていたのだが、その焼酎が韓国焼酎の「鏡月」だったのには僕も驚いた。キープはほとんど「JINRO」と「鏡月」で占められており、じゃあ芋は誰が飲むのかといえば女の子が中心だとか。たまたまこの店がそうだっただけなのかもしれないけど、うーん、まだまだ知らないニッポンがあるものだ。
3、4軒ハシゴして飲み明かしたい気もしたが、明日も早いので、ほどほどに切り上げた。
つづく
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魚津まで乗った普通電車は、急行型電車として名を馳せた475系の6両編成だった。急行型電車の普通列車は、九州でも各地に走っていたが、熊本・大分圏に続き鹿児島・宮崎圏でも数年前に姿を消している。両端に寄った乗降口、ゆったりとしたクロスシートが懐かしく、くつろぎのひと時を過ごせた。
もちろんラッシュ輸送には向かない電車で、朝の混雑時間帯は大変な模様。JR西日本は関西圏への新車導入に忙しく、広島・岡山都市圏ですら改造でまかなっており、北陸圏の通勤電車にまで手をまわす余裕はないようだ。新幹線開業の暁には経営分離を行う方針でもあり、新車を入れても(JRにとっては)無駄な投資になるという判断もあるのだろう。
ただ新型になれば、基本3両の編成が2両に縮まってしまうのは各地の例から明らかで、今の方がゆったりと乗れる電車であることは間違いない。九州の普通電車で旅をすると、「延々と続く通勤」のようになってしまうのだが、こちらではまだまだ旅らしい旅ができそうである。
昔ながらの電車に満足し25分、魚津着。駅前に「たてもん祭り」の飾りを掲げているのが目を引くものの、駅前通りは真っ暗で、思っていたよりも寂しい町だった…と感じたのは早合点。ホテルのある駅右手の釈迦堂界隈は、多くの飲食店「など」が並ぶ歓楽街だった。人通りは少ないものの、事前に調べていた店の扉を開けてみれば満席で、中は賑わっているようだ。少々いかがわしげな店と普通の居酒屋が混在していて、スナックなどは商店の2階の喫茶店のようなノリの場所にある。
一軒目はメニューを見ると普通の居酒屋だったのに、ほろ酔いセットを頼むと、お造りと焼き魚が出てきて魚尽くし。なかなかおいしくて、やっぱり魚の文化なのかなと思う。
二軒目ではあれやこれやと富山・魚津の話を聞けて、特にイメージのなかった「富山弁」を耳にできたのは嬉しかった。再現しろといわれても、難しいけど…
K君は「焼酎水割り」を頼んでいたが、芋じゃなかったのには衝撃を受けた模様。おいおい、芋焼酎が基本なのは九州くらいだぜ、なんて思っていたのだが、その焼酎が韓国焼酎の「鏡月」だったのには僕も驚いた。キープはほとんど「JINRO」と「鏡月」で占められており、じゃあ芋は誰が飲むのかといえば女の子が中心だとか。たまたまこの店がそうだっただけなのかもしれないけど、うーん、まだまだ知らないニッポンがあるものだ。
3、4軒ハシゴして飲み明かしたい気もしたが、明日も早いので、ほどほどに切り上げた。
つづく
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