Chang! Blog

福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです

九州新幹線ダイヤ、また少し明らかに

2010年10月23日 |  □九州新幹線全線開業
 10月20日、九州新幹線全線開業時のダイヤの概要が、いよいよ公表されました。構想段階だった「みずほ」の登場が正式に決まる一方、「さくら」の停車駅や本数は未だはっきりせず、自治体関係者にとっては、引き続きやきもきする日々が続きそうです。

「みずほ」3時間45分のインパクト
 突如降って湧いてきた、「のぞみ」クラスの直通新幹線「みずほ」構想。今回、正式に導入が発表されました。新大阪~鹿児島中央の所要時間は3時間45分。「4時間の壁」を大きく食い込み、対航空機に対してはインパクトのある数字になりそうです。さらに新大阪~熊本間では2時間59分と、3時間を切ることに。

 停車する街は、大阪~鹿児島間の政令指定都市(昇格予定含む)である神戸、岡山、広島、北九州、福岡、熊本と、分かりやすく整理されました。ビジネス利用が見込める朝夕のみ、4往復運転されます。

▲「みずほ」としても走るN700系

本数は従来発表通り、停車駅は未だ明かされず
 1時間あたりの運転本数は、
・新大阪~鹿児島中央(みずほ・さくら):1本
・博多~鹿児島中央(さくら・つばめ):1本
・博多~熊本(つばめ):2本
 と、これも以前から公表されてきた数を正式に発表。合わせて、大阪直通だけではなく、九州内の速達列車も「さくら」とされることも分かりました。一方で「さくら」の停車駅や、「さくら」と各駅停車「つばめ」の運行本数の割合については明かされておらず、1本でも多くの列車の停車を!と陳情を続ける沿線自治体にとっては、すっきりしないことと思います。

 大阪直通の「さくら」は停車駅を絞り込むでしょうから、博多発の「さくら」は、熊本までは主要駅に停車し、熊本以南は各駅停車というスタイルになるものと思われます。「みずほ」の運行時間や通勤時間帯については、博多~鹿児島中央間を各駅停車で結ぶ「つばめ」も走るかもしれません。
 柔軟なダイヤになればなるほど、N700系が「つばめ」として走ったり、あるいは逆のことも多くなりそうです。

▲「さくら」としても走る!?800系

復活!?あそぼーい!キハ183系5度目の転進
 一方で新幹線効果を「面」に広げるべく、2本の観光列車が走り始めることになりました。2002年の新幹線部分開業時にも「はやとの風」など3本の列車が生まれましたが、九州の観光列車網はいっそう充実することになります。
 まず熊本~阿蘇・宮地間に登場するのは、その名も懐かしい「あそぼーい!」。SLの不調で惜しまれつつ引退した「あそBOY」を彷彿させる、九州弁の列車名になりました。現在の同区間の観光列車「あそ1962」は2両編成で、快速としてシーズンに1日1往復していますが、「あそぼーい!」は4両編成で2往復と、輸送力は大きくアップします。
 車両は、博多~大分間を走っている「ゆふDX」が転進。パノラマシートや充実したフリースペースなど、観光列車としてよくできた車両なのですが、1日1.5往復という変則的な運行のため、存在感はあまり示せていませんでした。

 キハ183系はもともと「オランダ村特急」として走り始めた車両でしたが、「ゆふいんの森」「シーボルト」を経て、「ゆふDX」へ。そして今回、5度目の転進を図ることになり、なかなか落ち着きません。今度こそ、長く愛される列車になってほしいと思います。
 一方で「ゆふDX」のダイヤは「ゆふ」が引き継ぐことになりますが、車両数はその分、不足するはず。同じくキハ185系を使う九州横断特急を含めて減車・減便になるのか、四国から追加でキハ185系を購入するのか、こちらの動向も注目されます。

▲12月の引退が決まった「あそ1962」

▲1月に引退、転用の準備に入る「ゆふDX」

指宿枕崎線には「いぶたま」デビュー
 指宿枕崎線の観光列車「なのはなDX」も、観光特急「いぶすきの玉手箱」としてバージョンアップ。近郊型気動車の改造ながら大改造を施し、左右で色が異なるユニークな外観になるようです。
 「なのはなDX」は後進に道を譲り「なのはな」になる予定ですが、指定席車両は1両で他の列車に増結できる使い勝手のよい車両だけに、転進もあり得るのでは? 以前に発表されていた三角線観光列車への転用も、充分に考えられそうです。

▲快速「なのはな」

 というわけで、次第に明らかになる「新幹線ダイヤ」の姿。あとは停車駅の数、そして運賃といったソフト面での発表が相次ぐことになるでしょう。12月には全貌が明らかになるはずで、固唾を呑んで待つ日々が続きそうです。