平成23年春のJR九州ダイヤ改定では、新幹線はもちろん、在来線でも大きく動きがあります。項目だけでもかなりの数に上りますが、個人的に気になる点をピックアップしてみました。
■九州新幹線、攻めの運転本数
新幹線の運転本数はほぼ予告どおりでしたが、時刻表を見ると、その本数と頻度に圧倒されます。近年開業した新幹線の中でも別格の規模で、「なぜ今まで新幹線がなかったのか」という思いにまで至りました。
事前の情報では、博多~熊本間に1時間2本の各駅停車型を運転と報道されていましたが、実際には1本が新鳥栖・久留米のみ停車の速達型、1本が各駅停車となりました。新大阪直通列車については全駅に停車させるという配慮がありましたが、データイムは1時間に1本停車という駅は多く、九州島内列車については、速度重視のダイヤだと感じました。
■博多~佐賀間、特急1時間3本運転へ
▲特急「みどり」の一部も787系へ
高速バスとの激しい競争が続く、福岡~佐賀間。4枚きっぷで半額以下の運賃を「実勢価格」として、わずか40分という所要時間を武器に、JRも善戦している区間です。
とはいえ、博多~鳥栖間の過密ダイヤゆえ、小倉~博多~熊本間のような1時間3本運転には踏み切れていませんでした。今回、鹿児島本線特急が減る余裕を利用して、併結運転の「かもめ」「みどり」を分離することで、事実上の増発。多くの時間帯で、1時間3本運転を実現することになりました。
「かもめ」が1時間間隔となる時間帯では、1時間2本運転に留まるのは残念な点。博多~佐賀間の区間列車で埋めてほしいところで、今後に期待したいと思います。
佐賀市の「ベッドタウン化」は、ますます進みそうです。
■きりしま、鹿児島から宮崎を10往復
▲残るか?787系のグリーン個室
国分までの区間運転「きりしま」が削減される一方、鹿児島中央と宮崎を結ぶ「きりしま」は2往復増発の10往復になります。「リレーつばめ」「有明」の787系電車もこちらへ転籍、立ち遅れていた車両の改善も達成されることになりました。客室乗務員の乗務も始まり、Aクラス特急の仲間入りです。
787系のグリーン個室やボックスシートが、「きりしま」にも引き継がれるのかは、まだ分かっていません。2時間というやや長めの所要時間になることもあり、ぜひ残ってほしいなと思います。
一方で、新八代駅から宮崎方面へ接続する高速バスの運行も決まっており、博多~宮崎間ではこちらの方が早く行けます。バス接続ルートと「きりしま」乗り継ぎルートを、どういう棲み分けで売り込んでいくのかも注目です。
■787系大移動、「にちりん」「ひゅうが」に加え、「かもめ」「みどり」にも
▲783系で運転継続?「にちりんシーガイア」
787系が「にちりん」「ひゅうが」「きりしま」に転籍することは既報通りですが、783系で運転している「かもめ」全列車と、「みどり」の一部にも投入されるとのこと。「かもめ」の783系がどの列車に移動するのかは、今のところ発表がありません。
また「にちりん」「にちりんシーガイア」には、客室乗務員も乗務するとのこと。長距離列車だけに、車内販売の復活も期待したいところです。
■さよなら「ドリームにちりん」
▲大分駅で長時間停車中の「ドリームにちりん」
急行「日南」の流れを汲む夜行特急「ドリームにちりん」。夜を越える大分~延岡間の利用は少なく、いつまで持つのか危ういと感じていた列車ではありましたが、今回、ついに命運尽きることに。「にちりん」系統へ787系投入と聞いて、「ドリームにちりん」にも787系復活かと淡い期待を抱いていましたが、あえなく崩れてしまいました。
これで、九州から夜行列車は姿を消すことになり、一つの時代の区切りとなります。なお廃止されるのは大分~延岡間で、残りの区間は「ソニック」「ひゅうが」として引き続き運転されます。
■豊肥本線観光特急は、4月29日デビューに
▲あそぼーい!の改造タネ車「ゆふDX」
ゆふDXを大改造、まずは「ファミリー車両」を除いた3両編成で、新幹線と同時デビューすることになっていた特急「あそぼーい!」。その後、再検討が行われたようで、4両フル編成を揃えて4月29日にデビューすると、改めて発表されました。
新幹線と同時デビューにした方がインパクトは強かったと思いますが、満を持してフル編成でのデビューを優先させたといったところでしょうか。なお4月29日までは、「阿蘇ゆるっと博」号を運転するとのこと。どの車両を使うのかが、気になります。
その他にも、「かいおう」の時刻変更や、「九州横断特急」「くまがわ」の減便、区間変更なども行われます。JR九州始まって以来の大規模ダイヤ改定で、3月12日前後の787系電車の動きも、ファンとしては気になるところです。
詳細な時刻は、2・3月号の時刻表で明らかになることでしょう。今から楽しみです。
■九州新幹線、攻めの運転本数
新幹線の運転本数はほぼ予告どおりでしたが、時刻表を見ると、その本数と頻度に圧倒されます。近年開業した新幹線の中でも別格の規模で、「なぜ今まで新幹線がなかったのか」という思いにまで至りました。
事前の情報では、博多~熊本間に1時間2本の各駅停車型を運転と報道されていましたが、実際には1本が新鳥栖・久留米のみ停車の速達型、1本が各駅停車となりました。新大阪直通列車については全駅に停車させるという配慮がありましたが、データイムは1時間に1本停車という駅は多く、九州島内列車については、速度重視のダイヤだと感じました。
■博多~佐賀間、特急1時間3本運転へ
▲特急「みどり」の一部も787系へ
高速バスとの激しい競争が続く、福岡~佐賀間。4枚きっぷで半額以下の運賃を「実勢価格」として、わずか40分という所要時間を武器に、JRも善戦している区間です。
とはいえ、博多~鳥栖間の過密ダイヤゆえ、小倉~博多~熊本間のような1時間3本運転には踏み切れていませんでした。今回、鹿児島本線特急が減る余裕を利用して、併結運転の「かもめ」「みどり」を分離することで、事実上の増発。多くの時間帯で、1時間3本運転を実現することになりました。
「かもめ」が1時間間隔となる時間帯では、1時間2本運転に留まるのは残念な点。博多~佐賀間の区間列車で埋めてほしいところで、今後に期待したいと思います。
佐賀市の「ベッドタウン化」は、ますます進みそうです。
■きりしま、鹿児島から宮崎を10往復
▲残るか?787系のグリーン個室
国分までの区間運転「きりしま」が削減される一方、鹿児島中央と宮崎を結ぶ「きりしま」は2往復増発の10往復になります。「リレーつばめ」「有明」の787系電車もこちらへ転籍、立ち遅れていた車両の改善も達成されることになりました。客室乗務員の乗務も始まり、Aクラス特急の仲間入りです。
787系のグリーン個室やボックスシートが、「きりしま」にも引き継がれるのかは、まだ分かっていません。2時間というやや長めの所要時間になることもあり、ぜひ残ってほしいなと思います。
一方で、新八代駅から宮崎方面へ接続する高速バスの運行も決まっており、博多~宮崎間ではこちらの方が早く行けます。バス接続ルートと「きりしま」乗り継ぎルートを、どういう棲み分けで売り込んでいくのかも注目です。
■787系大移動、「にちりん」「ひゅうが」に加え、「かもめ」「みどり」にも
▲783系で運転継続?「にちりんシーガイア」
787系が「にちりん」「ひゅうが」「きりしま」に転籍することは既報通りですが、783系で運転している「かもめ」全列車と、「みどり」の一部にも投入されるとのこと。「かもめ」の783系がどの列車に移動するのかは、今のところ発表がありません。
また「にちりん」「にちりんシーガイア」には、客室乗務員も乗務するとのこと。長距離列車だけに、車内販売の復活も期待したいところです。
■さよなら「ドリームにちりん」
▲大分駅で長時間停車中の「ドリームにちりん」
急行「日南」の流れを汲む夜行特急「ドリームにちりん」。夜を越える大分~延岡間の利用は少なく、いつまで持つのか危ういと感じていた列車ではありましたが、今回、ついに命運尽きることに。「にちりん」系統へ787系投入と聞いて、「ドリームにちりん」にも787系復活かと淡い期待を抱いていましたが、あえなく崩れてしまいました。
これで、九州から夜行列車は姿を消すことになり、一つの時代の区切りとなります。なお廃止されるのは大分~延岡間で、残りの区間は「ソニック」「ひゅうが」として引き続き運転されます。
■豊肥本線観光特急は、4月29日デビューに
▲あそぼーい!の改造タネ車「ゆふDX」
ゆふDXを大改造、まずは「ファミリー車両」を除いた3両編成で、新幹線と同時デビューすることになっていた特急「あそぼーい!」。その後、再検討が行われたようで、4両フル編成を揃えて4月29日にデビューすると、改めて発表されました。
新幹線と同時デビューにした方がインパクトは強かったと思いますが、満を持してフル編成でのデビューを優先させたといったところでしょうか。なお4月29日までは、「阿蘇ゆるっと博」号を運転するとのこと。どの車両を使うのかが、気になります。
その他にも、「かいおう」の時刻変更や、「九州横断特急」「くまがわ」の減便、区間変更なども行われます。JR九州始まって以来の大規模ダイヤ改定で、3月12日前後の787系電車の動きも、ファンとしては気になるところです。
詳細な時刻は、2・3月号の時刻表で明らかになることでしょう。今から楽しみです。