里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ヌマトラノオ 直立する花穂

2017-03-04 | 日記
栗原市金成賢児地区、沢の上流にあるため池の土手上を歩いていると、オカトラノオ
を小振りにしたような白い花穂が何本も咲いています。
花穂がしな垂れずに直立したままですから、ヌマトラノオですね。
平野部で見たことはありませんが、山間の耕作放棄田や水路周辺、湿地などで
はよく見かける野草です。湿り気とともに、明るい開放的な環境を好むようです。




                             二枚とも2016.7.20撮影

名の由来は長く伸びた花穂を虎の尾に見立て、草地に生育するオカトラノオに対して、
湿地に生育するのでヌマと置き換えたもの。判りやすい名前ですね。

この野草は地下茎を伸ばして増えるため、自生地では群生していることが多いですね。
もっと群生地があって良いようなものですが、最大の敵は農家による草刈でしょうか。
勤勉な農家は毎月草刈しますから、茎が伸びる暇がありません。
そんな環境では絶えてしまいますよね。


                                 2016.7.20撮影

サクラソウ科オカトラノオ属の多年草で、本州~九州に分布する。
山間の耕作放棄田や水路周辺、湿地などに自生し、草丈は40~70cm。
根茎を横に伸ばして増殖し、しばしば群落を形成する。
茎は直立し、基部は赤みを帯びる。
葉は互生し、葉身は披針形~長楕円形で長さ4~7cm、先端は尖る。
花期は7~8月で、茎の先に総状花序を直立し、白い小さな花を多数付ける。
花冠は白色、5裂して直径は5~6mm。萼も5裂する。
雄しべは5個、基部に腺毛があり、花冠裂片と対生する。
果実は蒴果で、直径2~2.5mmの球形。種子は円錐状で幅0.7mmほど。


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