そろそろ

路上音楽情報紙『ダダ』編集発行人・青柳文信のブログ

生楽器にとって最悪の環境で、澄んだ音を出したヴィンセントのギター。

2023-07-01 23:50:04 | お茶の水博士と歩く楽器街
もう1台は、ヤイリにいた方が、
独立して立ち上げた
ヴィンセントというブランドのギター。

ギブソン、ギルド、エピフォンなどの
ブランドに弱い青柳さんは、
国産のギターは、
ほぼノーマーク。

たまたま実際にギターを製作しているという
小川さんという職人さんと話を
した後に弾かせてもらうとよい。
サペリ材、側板、裏板のこの子は、
エレキサウンドがあふれる会場に、
軽く弾いているにも
関わらず、澄んだグッドトーンを
響かせた。

青柳さんが弾いていると、
リードギターを乗せてくる他のブースの
ギター弾き、単純にボリュームを
上げるエレキのギター弾きがいた。

でも、こっちは軽いストロークの
生音のアコギ。どんだけ、この子が
現場で働くギターであるかがわかった。

よくよく聞いてみると、製作者は、
ヤイリで、仲井戸麗市さん、藤井一彦さん、
シオンさんのギターを
担当した方であると。
諸先輩方がヤイリのギターをこぞって
使う理由もわかった。

都心の店では、下倉楽器の御茶ノ水の店と
クロサワの大久保本店にあるという。
今度、じっくり弾かせてもらう機会を
得たい。

「○◯な材を使っています」
「こんな作り方です」という内容も
大事であるが、
「生楽器を弾くのに最悪」といってよい
エレキの音が充満するホールで、
通るよい音を出すアコギは、
それだけで魅力的なのだ。

路上音楽情報紙『ダダ』編集発行人・青柳文信


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