鉄道会社は、まったく訳がわからない。告知して芸をやるのであれば、それは「屋外芸」ではあっても大道芸とは言わないのだ。許可をもらってやる音楽演奏を「屋外演奏」と呼んでもストリートミュージシャンと呼ばないのと一緒だ。思い出すのは、池袋駅のコンコースで行われていたフラメンコギターとダンサーによるパフォーマンス。彼らは、本番の相当なレベルのアクター。地下のコンクリートの通路に彼らの靴音と楽器の音色が響いて最高のパフォーマンスが展開されていた。それを鉄道会社は、したれ顔でやってきてつまみ出した。それを、今さらながら「大道芸のイベント」でございなどと、訳のわからない事を抜かすのだ。よく聞くがいい。本当の大道芸には、そこがよい環境であれば大金を積む事なくやってくる。そんな場が、もし駅構内にあったら、「ありがたい」と黙って受け入ればよいのだ。「大道芸」なんて嘘のアピールをして、売れない芸人を金を積んで集めても何にもならないのだから。路上音楽情報紙ダダ・青柳文信