暑い。もう格好なんて気にしていられない。部屋着のタイパンツにアロハをひっかけて御茶の水に向かう。せめてものおしゃれは、青柳さんにはとても不似合いな大金を出して手に入れた「ウッドマンの坂尻さんも嫉妬しそうなウクレレが一杯、描かれた生地のアロハ」を着ていることくらい。そうだ。今日は、ウッドマンにも寄ってみようか。路上音楽情報紙ダダ・青柳文信
「どうすっかな」と思いつつ、2回目の床屋さん。違和感を感じつつ、店内へ。入るなり、全員の「はい。いらっしゃい!!」の声。「ここは、居酒屋か?」と思ったが、店内へ。入口には、「黙って、名前を書けよ」と言わんばかりに、受付表が置かれる。筆記具は、おしゃれのかけらもない鉛筆だった。時間にして、20分。荒っぽく、しかしながら、小気味よく、洗髪、髭反りを含む作業は終了したのだ。店を出て思ったには、「男の徘徊、女の配慮」ということ。美容院は、女の配慮が徹せられたサービス。床屋は、男。学生時代、どろどろの体育会系の運動部にいた男が、文化系バリバリの出版社の編集部に入った所で居場所がないのと一緒で交わる所はないのだ。青柳さんは、筋金入りの文化系。しかしながら、身体はやはり男。繊細さがない、作業が荒っぽい、心からの優しがない、なんてイライラ視ながらも、「わずか20分の我慢」と思いながら、また、床屋さんの入口を入るのだろうか。路上音楽情報紙ダダ・青柳文信
抜歯しなければならない状態だったために、控えていたカツ。正確には、食べたくて、食べたくてしようがなかったけれど、我慢していたカツ。高田馬場の栄通りで、久しぶりに食った。やっぱ、最高なのだ。路上音楽情報紙ダダ・青柳文信