よい音で、音楽を楽しむのならば、ライブハウスや設備の整った会場がよい。しかし、「音楽を勉強したい」という発想でいるのならば、インストアライブも悪くない。昨日は、新宿タワーレコードで開かれた「サンハウス」のインストアライブに足を運んだ。気持ちばかりのPAで出力される演奏は、彼らのスタジオ練習に潜り込んだかのよう。鮎川誠さんのマーシャルアンプからは素の音が聴こえてくるし、彼のピックが弦に当たる音まで聞こえてきた。メンバー間のアイコンタクトの意味もわかった。「基本、鮎川さんがギターのリフで豪快に演奏を引っ張っると想像していたのだけれど、実は演奏の骨格はベースとドラムがつくっていて、彼は、結構、小さい音でベースの上に乗っかっているだけ。それで、十分に迫力のある演奏になる」とか意外な事実もわかった。収穫多し。インストアライブは、 勉強になるのだ。路上音楽情報紙ダダ・青柳文信