米陸軍史上最も叙勲された442連隊(日系二世部隊)

米陸軍で歴史上一番勲章を授与されている442歩兵連隊。第二次世界大戦中ヨーロッパ戦線で活躍した部隊である。
ご存知の方も多いと思うが、日系二世部隊である。

功績は最高、待遇は最低。彼らの家族の大半はカルフォルニアの収容所にいた。独系移民や伊系移民の米兵の家族は市井にあり、東洋系移民と言うか日系移民への差別以外の何物でもなかった。3・4年前正式にオバマ米国大統領より謝罪があった事が記憶に新しい。

1942年母親の畑作業を手伝おうとする442連隊の兵

収容所に移動中の日系人
http://www.youtube.com/watch?v=IpjaQ8lJqmY
数十年前に漫画「最前線物語」故望月三起也作で初めて知った。
彼らの悔しさや無念は如何程だったかと思うと胸が苦しい。
1992年まで彼らの活躍は公にされてこなかった。
しかし、現在は米国内とくにハワイ(ハワイ出身者が多かった)で442連隊の関係者と分かると尊敬されるそうだ。
例え、生まれた国と戦争中であってもその祖国の同盟国=「敵国」相手に命懸けで戦闘する日系二世部隊。
ローマ解放に最大の犠牲と功績があったにもかかわらず、ローマ入場の栄誉を取り上げられたりと人種差別の北風を真っ向から受けた部隊。
伊での事、ある将軍が訓示を述べようと部隊に召集をかけた時、集合したのは20人にも満たない兵。「全員と言ったバズだ」とご立腹の将軍、部隊長が応えて曰く「目の前にいる兵が全員であります」二千人以上の部隊で動ける兵は20人にも満たない。件の将軍が言葉を失う。後は戦死者か動けない負傷兵。
それほどの犠牲を出しても彼らの名誉はなかなか米国民(白人社会)内では受け入れてもらえなかった。
それでも彼らの国は最早日本ではなく米国なのだ、故に米国と言う国家に忠誠を尽くす。
例え属する国家が異なれど、日本人・大和民族としての習性と言うか特徴をみる事ができる。
同じ民族としての誇りと寂しさが込み上げてくる。
現在、米軍が自衛隊に敬意を表し頼りにしているのは、彼ら442連隊の功績も大きい。勿論日米合同訓練を通しての信頼の構築がその前提であるが。
米国が恐れる日本人・大和民族の特性、前オバマ政権下でバイデン米副大統領が、中国に言った「・・・日本を起こすな」。
米国の本音でもある。朝鮮戦争で敵前逃亡が常態化していた朝鮮民族とは大きな違いである。この朝鮮民族の敵前逃亡の件に関しては旧ソ連も同意見である。