知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

残り10日程になりました。

2020年01月21日 | Weblog
今の事業所の業務も、残り10日程になりました。


残念がってくれる利用者の方もいて、少し心苦しい状況ですが、業務は最後までしっかりやっていきたいと思います。

A型ともなると、結構世間と同じ反応で、辞めると伝えた際は、非常に残念がられたり、なんで?という質問もあったり、そのままスルーされたり・・・と、ひとそれぞれでした。

ただ、元々(以前の事業所等から)私との顔見知りの利用者の方もいて、「辞めようかな?」なんて言う方もいて、「それはダメだよ。続けてね」と伝えてあります。


一番の心配は、前回の投稿でも書いたように、次のサビ管の方が、どこまで利用者のことを考えて、行動してくれるか・・・ということです。


比較的、いろいろ話し合ってきた、管理者(社長)については、心配していません。忙しい中、結構利用者と関りをもって接してくれているからです。(むしろ、次のサビ管の方よりも、利用者を理解してくれています)

一番、信頼しているのは、利用者の将来を考えてくれていることです。

今の「飲食業」だけでなく、利用者自身が得意とする分野を見出し、伸ばそうとしてくれていることです。

実は、私がある利用者の方について、「A型レベルじゃあない・・・」「賃金を下げないと、他の利用者との兼ね合いが出来ない」「他の利用者の足を引っ張っている」等々と言ったことで、「そうかもしれないけど、もう少し様子を見ていこう」「賃金を下げるのは、自分の考えにない」とはっきり言われ、私もそれに沿って対応してきました。

※ただ、この利用者のかたは、その自覚(自分が他の利用者と同等に出来ていない、とか、他の利用者に迷惑をかけている・・等の意識)がないことです。
多くの(今利用されている方々の半数以上から)、その方に対する「不満」「苦情」を聞かされたので、管理者にも告げたのですが・・・。
一番、ひどかったのは、仕事中に他の方がやっている仕事を奪ったり、質問もなく、勝手にいろいろなことをされることです。(これには、さすがに普段温厚な、年齢の高い利用者の方も、キレました。そこも私は、驚きましたが・・・)
支援センターの担当の方には、その件は伝えてありますが、「お願いします」の一点張りで、その方に対する対応が一方通行化しているので、困ります。

私のいるうちに解決しない問題ですね、おそらく。

(この方は、すでに3か月目なので、ある程度出来るかと思ったら、今日も「これ教えて下さい・・・」「これは何度も・・・もう5,6回伝えていることですが?」という会話が、何度か繰り返されています。お弁当の総菜を置く場所も、未だに間違われ、他の利用者に迷惑をかけています。問題は、それを自覚していないことです。B型ならば、それもありでしょうが、一応最低賃金をもらって、契約されて仕事をされている状況ならば、これは大きな問題と考えます)
すでに、最近利用された方に、追い越されています。



まあ、その問題は、次期サビ管に任すとして、今月になり、新たに2名の方が利用者契約をしてくれました。ありがたいです。
私の仕事は、どんどん増えますが、それも嬉しいことです。(後10日というのに、まだまだ業務引継ぎは出来ていません。それは、本来のサビ管業務を、相変わらず軽くみているせいでしょうね。)


利用者の方は、いろいろな人生場面があり、苦労されてきた過去を聞きました。特に精神疾患を持っておられる利用者の方々は、人間関係で苦労されてきたので、そこが心配になります。
この小さなA型という事業所でも、同じく人間関係で苦労されている状況(いろいろ話は聞いています)なので、出来るだけその部分は、負担を軽くして、年齢の高い方には、残りの人生をよりよく過ごし、また若い方は、ここでいろいろ実践して、新たな場所で活躍していただけるよう、期待しています。



支援センターの方から「今後どうするのですか?」と聞かれ、「いましばらく、疲れたので、休みます」と伝えました。ホントにそんな感じですね。



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サビ管の仕事は簡単??

2020年01月08日 | Weblog
今年度(2019年度)から、福祉施設や事業所のサビ管の資格要件が、変更になり、一応開設する側からは、緩和された感じにもなりました。


以前(2018年度まで)までで、一番の変更点は、「研修分野統合」だと思います(これは以前に受講された方は、皆さん感じておられるでしょう)。

いわゆる、以前は、介護・地域生活(身体)・地域生活(知的・精神)・就労・児童発達支援等、各分野で、その施設、事業所の内容によって違う分野では、勤務登録出来なかったのですが、
今年度より、どの分野でも、可能になりました。

詳しくは、このサイトが分かりやすいですね。

「障害福祉サービスで活躍!サービス管理責任者(サビ管)とは?なり方・給料・サ責との違いを徹底解説」
https://kaigo-shigoto.com/lab/archives/10228



研修受講された方なら分かると思いますが、実際の研修では、分野関係なく、内容も大きく違うことなく、一緒に研修していました。

だからこそ、なぜ分野別でないと、いけないのか・・・?と感じていました。


実は、昨年初め(1月)に勤務した事業所では、開設時に未だ前年度だったため、私は登録が認められずに、一支援員としての登録でした。その夏に改めて(その分野の)研修をして、登録・・・という流れになるはずでした。(実際は開所すぐに退職しましたが)


その数か月後(わずか2か月後)、こういう緩和した流れになり、驚いた覚えがあります。



現在の事業所では、昨年7月開所時点では、この新たな制度が出来ていたため、そのまま登録出来ました。




一応、私も今月いっぱいで退職する予定(決定)ですが、昨年研修を終えられた職員(支援員)がおり、最初に勤務した段階で、その方に移行する条件を、私から提示していました。

あまり長く勤務する気持ちはなかったんです。


利用者の方は、現時点で11名の方と契約し、そのうち2名は解除され、現在は9名が勤務されています。


まあ、半年で定員の半分の方と契約出来たので、まずまずの出足かな?と思いますが、開所当初は、利用者の方を探すのは、非常に苦労しました。

いろいろな支援機関や施設、事業所を回り、訪問挨拶をして、知ってもらうことから始めたので、(自分自身は、結構面白かった時期ですが)大変でしたが、その効果もあったようです。



今回、次の方に「サビ管」の引継ぎを行うのですが(今月いっぱいで)、その方は30歳代後半で、以前は老人福祉関係に勤務されています。その意味では、全くの素人ではないのですが、なにぶん、経験された方は分かると思いますが、この業界、障害者関係と老人福祉関係は、ほとんど内容が違うんですね。

そこが一番心配する部分ですが、本人はあまり気にしていないようです。


事業所の総本部からも、「十分な引継ぎを、出来るだけいろいろな場面で同席して、覚えて貰ってください・・・」と指示を受けています。


しかし、本人さんは、今の業務(支援員ではなく、本来の会社・・・飲食関係の仕事)を続けながら、片手間に出来ると思っているようです。


まあ、確かに現利用者については、流れも出来、資料も十分にあるので、そんなに問題はないと思いますが、今後定員までの増加により、様々な課題も出来、新たな業務も増えると思いますが、後からどうしたらいいんですか?と言われても知りません。

半年仕事をしていて、私が「サビ管」の仕事を適当にやっているように感じられているようで(それは私の態度や、仕事感にも問題があるのでしょうが)、今のまま出来るんじゃあ?と非常に安易に思われているようなので、そこが一番の心配でもあり、気分的に悪い部分です。


元々、私に対する言葉遣いや態度も、軽い感じで、元から嫌な気持ちは持っていました。(それは、もうひとりの支援員さんにも言えます)

ただ、事業所の管理者である社長さん(この事業所を開設努力された方)は、私に対しては、非常に感謝されており、業務に対しても、評価してくれます。


利用者に対して、新たな業務内容を作ったり、十分な対応もしてくれます。私もそこは認めています。



だからこそ、余計に心配なのは、後の支援員や時期サビ管の方なのです。


先日、昨年年末に、利用者全員を面談し、現状の気持ちや様子を、将来的な方向性や現状の意見等を聞きました。

理解が深い方には、私が退職することも、話しました(非常に残念がられたので、ある意味ちょっと嬉しかったです)。その後個人LINEでも、辞めないで下さい・・・と言われたこともありました。


精神疾患の方も多く、その部分の理解がどこまであるのか?も大きな不安になっています。


実際に利用者の方からも、その部分を指摘されました。(支援員の「言葉遣いがおかしい」とかの、利用者個々に対応が違う・・・悪い意味・・でとか、気分屋なので、気を遣う・・・とか)様々です。


確かに、事業所開設の話は、その支援員さんたちにとって、寝耳に水状態だったのかもしれませんが、その頃ならともかく、すでに開設して半年以上が経過し、またその間も実際に利用者の方と接しているのですから・・・。一応、支援員として登録されているので、自覚も必要ですね。


退職まで後半月・・・いろいろ悩みがつきません。









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世間のほとんどは、相模原事件は他人事?

2020年01月08日 | Weblog
相模原事件の裁判が始まりましたね。


どんな展開になるのか、この業界で長く業務しているものとしては、非常に興味のある裁判です。


最初から予想出来たのは、弁護士がやはり「心身喪失状態」を前面に出してきましたね。


以前から、思うのは、この刑法39条の問題は、未だにあると思います。弁護士にとって、また犯罪者にとって、こんな都合のいい刑法は考えられない。

被害者になった方々(や、その身内の方々)は、こんな刑法で裁かれ、無罪や軽い罪で終わったときは、唇を噛みしめる思いでしょう。



今回は、思いもよらず、被告本人が自分の指を噛み切る等の行為で、暴れたということで、裁判が中断しましたが・・・。


世間は、この殺された方々が、施設の障害者ではなく、一般の方々だったら、また評価も感じ方も違ったんでしょうか?

それならば、被告と基本的には、同じ感覚でもあると思います。


また、前回からも書いている通り、実名報道がなされていないこと(これは裁判所の判断といいます)。



私は、以前、友人の裁判で、ホントに裁判官って世間知らずで、施設のことや障害者のことを理解していないなあ・・・とつくづく感じました。

そのときの裁判の判決が、「障害者の子供は嘘をつかないから・・・」だそうで、笑いました。何年もかかって、いろいろな証言や証拠等が提示されて、結論がそれ・・・。


今回も、結局、被告本人の「精神的な部分」を考慮して、無罪にはならずも、軽い罪で終わるような、悪い予感がします。



いつも思うのですが、裁判官や弁護士が、自身の身内(愛する子供や妻、親等)が、そういった心身喪失と言われる方に殺害されたときに、冷静に対処出来るのでしょうか?

あくまでも、刑法が・・・と言うんでしょうか?(これは、よく言われる話ですね)


現在の刑法や、裁判は、過去の(江戸時代以前の)犯罪に対する、個人の”仇討ち”を禁止する意味もあり、現在はそれが認められないからこそ、しっかりと勉強された裁判官や弁護士の方が、正しい見方をして、判断する・・・ということならば、もっと勉強しなければ、ダメだと思います。

法律や刑法だけを知っていても、世間知らずでは、正しい判断はできませんね。



まだまだ、この裁判は続くと思いますが、どのような結末になるのか、関心がありますね。



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相模原事件の裁判が始まります。

2020年01月06日 | Weblog
明けましておめでとうございます。(と言っても、私自身は昨年に、親族が亡くなったため、こういう挨拶はダメなんですが・・・)

今年も、いろいろなこの業界の問題について、記述していきたいと思います。引き続き、お付き合いをお願いします。



さて、約4年前に起きた事件「相模原事件」の裁判が、いよいよ始まります。

詳しくは・・・

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200104/k10012230291000.html

「奪われた19のいのち、障害者施設殺傷事件、初公判を前に」

(NHK NEWS WEB より)


今朝、ニュースを見ていると、ある大学名誉教授の方(この方の子供さんも障害を持っているようです)が、この裁判では「被害者は1名を除き、匿名で」となっており、これは裁判所が遺族や被害者に配慮した対応ということだが、それが正しい対応なのだろうか?という疑問。

なんと、裁判では実名は出ずに、「甲A」「乙A」「丙A」・・・となるようです。


これについては、こういう意見もあります。

「殺害された19人は記号」元職員が感じた相模原事件の生きた証   

https://ironna.jp/article/8150



私も、以前この事件が起きた際に投稿しましたが、その際に、実名でないと、その方の生きてきた人生を否定することになる・・・と書きました。その通りだと思います。

これは、むしろ、残った遺族や関係者が、自身の身内に障害者がいることを否定したいがため、という方もおれば、大げさにしてほしくない・・・という方もいるかもしれません。


しかし、実際に一般の方で、こういった複数の殺傷事件が起きた際は、確実に実名で報道等が行われます。それが普通だからです。


今、この事件で亡くなられた障害者の方々が、匿名になることは、すべてを否定することに他ならない・・・と思います。


中には、そんなこと言うが、身内にとっては知られたくないこともある・・・と反論されるかもしれません。


そこが障害者が、未だに社会に認められていないこと、認識されていないこと、ある意味の差別・区別でもあると思います。



この事件自体が、まだまだ原因等も含め、解決出来ていない部分が多く、この裁判もどういった方向になるのか?は注目したいと思います。


裁判官という方々は、障害者どれだけ理解されているのか?も興味があります。

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