知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

夏祭りが終わりました。

2009年08月31日 | Weblog
昨日、夏の大きな行事である「夏祭り」が、無事終わりました。


8月も終わり頃は、秋の雰囲気も出るくらいの涼しさも見られるくらいでしたが、当日も風が少々吹いて、じっとしていると寒く感じるくらいでもありました。

出店の生ビールも売れ行きが若干少なかったとか・・・



例年、この時季に施設の広場を使い、地元地域と一緒に「夏祭り」を催しています。地元も、子ども会や婦人会、消防団等を中心に、ほとんどの方が参加されています。

また、ステージでは「よさこい」踊りや「吹奏楽」や「太鼓」の演奏等、楽しい発表も見られました。


利用者の方は、ステージでカラオケを歌ったり、もらったチケットを使い、出店で食べ物や飲み物を買ったりと、楽しんでいたようです。

最近は、保護者の方にも連絡して、一緒に楽しんでもらうようにしたため、夕方から施設に来ていただいて、過ごしていただきました。人によっては、これも楽しみだったかもしれません。
(中には、浴衣を着せてもらい、普段とは違う雰囲気を味わっていました。)



地元との夏祭りが始まって、もうすぐ25年になります。

当初は、地元の祭りを復活しようという気持ちで始めましたが、地元の方と話し合い、徐々に大きな祭りへと移行してきました。

地域団体だけでなく、施設のある市全域から参加していただけるようになり、より大きな(大規模な?)祭りとなってきました。関係のある業者さんも参加していただき、盛り上がりも大きくなっています。


地元もこの時季は好例の「夏祭り」があるということを意識されており、連絡すれば、必ず向こう側からも「今年も出させてもらいます」とか、「楽しみにしています」等の言葉が聞かれます。

地元に大きな祭り的な催しが少なく、特に地元地域の子供たちは、出店を中心に夏休み最後の楽しみになっているようです。


もちろん、利用者も同様です。

職員が準備にあくせく動いているのを見て、「ご苦労様!」と言葉をかけてくれ、特に不安定にもならずに、見ていてくれるので、安心です。



これから「夏祭り」の反省をしますが、より楽しい祭りになるよう、今後も職員は努力していきたいと思います。
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事件の結末は・・・

2009年08月22日 | Weblog
前回の記事の中で、帰宅期間中に衣類が全部紛失した事件の話がありましたね。


その結末について・・・



職員で寮内の様々な場所を探しましたが、結局見つからず・・・。そのまま、数日が経過しました。こういう事件を起こす可能性のある方(まあ、疑うことはよくないのですが・・・)の行動も考え、ひょっとしたら・・?なんて考えながら探しましたが、やはり見つからず。

ところが、先日(一昨日)偶然ある方のロッカーの開き戸(いわゆる布団を入れていた場所です)の中から、大量の衣類が・・・。

この方は、言葉もあり、ある程度自分で行動出来る方ですが、そのロッカーから、紛失した衣類が全部出てきました。解決?と思いきや、それ以外の方の衣類等(男子のものや、作業関係のものまで・・)が出てきました。


実は、この方(女性です)は、比較的おとなしい感じで、どちらかというと、以前は同室者の方に逆に衣類(靴下等)をトイレに流されたりしていた人です。だから、職員もまさか!?と疑いもかけていなかったのです。



ただ、全部持ってきた理由は全然分かりません。

本人もそれは言ってくれません。


持ってきた方との関係は、特になく、日常もけんかや関わりのみられない方なので、余計に分かりません。なぜ・・・???


短期間ですが、帰宅期間にも帰っています。(帰れなかった腹いせでもありません) 普段から、職員に注意ばかり受けているわけでもなく、本当に不思議な事件でした。

今後は、要注意人物のひとりになるのでしょうが、やはり理由が知りたいと思う今日この頃ですね。
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帰宅期間が終わりました。

2009年08月20日 | Weblog
1週間の帰宅期間も終わり、ようやく元の状態に戻りつつあります。


たった1週間でしたが、いろいろなことがありました。また帰宅された利用者の方も、変化のあった方もいました。


たった、1週間で7kgも体重が増加した方(この方はいつも帰宅後に同じ状態になります)。また、帰宅時に保護者に我がままを押し通していた方(戻ってくると、それが出来ずに施設との差に少々とまどいを見せます)。帰宅中に、本人の定期薬が十分に飲めずに、やたらとハイテンションで戻ってこられる方(保護者の放任や、薬に対する理解がない場合や、否定的な場合・・・等)。

帰宅中の事件も・・・。居室のロッカーの引き出しから、衣類がすべて紛失したこと(帰宅中の方のものです・・・未だに見つかっていません)。他人の居室に入り、様々な物品を隠した方(わずかなすき間に入れてしまいます)。帰宅中に転倒し、骨折し入院した方。

逆に、保護者の協力があり、今までよりも良い状態で帰宅された方もいました。


帰宅期間は、利用者にとっては大きな楽しみのひとつなのでしょうが、保護者の方の本音は・・・?

素直に子供の帰りを楽しみにされている方もいますが、最近は保護者も高齢化し、1週間の間、一緒にいることが少々大変だ・・と言われる方が増えてきました。10年前では考えられなかったことです。


帰宅時に保護者の方にお話を聞き、本音を聞かされて、少し残念に思うこともあれば、納得出来る部分もありで、いろんな想いがあります。



そういったことが増えることで、徐々に帰宅期間も短くなり、帰宅出来ない利用者の方も増えています。それは重度の方なら、なおさらですね。

悲しいことでしょうが、ある意味、しかたないことでもありますね。施設側もそういった体制で取り組むようになってきました。



「居心地」という意味では、どちらの方がいいんでしょうね?

たった1泊でもいい、帰りたい・・・と思われる方や、1週間も長いから、早く施設に戻りたいと思う方(少ないかな?)、それぞれに気持ちはあるでしょう。


私たち施設職員としては、「居心地」のいいところだ・・と言われれば、確かにそれがベストなんですが、複雑な心境でもあります。




さて、まだまだ暑さの残る毎日ですが、みんなそろってまた楽しく過ごしたいですね。
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夏の帰宅期間の始まりです。

2009年08月09日 | Weblog
今日から、夏の帰宅期間に入りました。今回は1週間ということで、16日までです。


制度移行に伴い、施設もいよいよ障害者支援施設と名称も変わり、利用者さんとの契約を行っていくことになり、今回は保護者の方が(いつもより)たくさんみえられて、契約をかわして頂きました。

「契約書」というと、非常に仰々しい感じで、保護者の方々も出来るだけ簡略に・・・と思われているようです。詳しい説明を施設長のほうから行い、後は個々の保護者にて契約書に記名捺印ということで、正式に出来上がります。



入所者の保護者の方々は、旧制度での入所期間が長くて、なんで今更・・・なんて感じる方も多いようです。その説明もいり、また昨年から始めた「個別支援計画」の説明もありーで、今日来られた保護者の方は、結構大変だったようです。



我々職員も十分な理解が出来ているのか?どうか分からないままで、中途半端さを感じながらの一日でした。

なんとか一日が終わり、ほっとしています。



利用者の方の、一番の関心事は、今日からは家で過ごせるんだ・・・という開放感??と期待感が感じられます。

朝早くから、少々小雨模様の中でも、玄関前に立って、自分の保護者を待っている方もいました。


しかし、最近は保護者の方も高齢化が進み、身体の調子が悪いから・・とか、帰っても世話が出来ない・・とか、様々な理由で帰宅を遠慮される方も増えてきました。ここ10年で1.5倍くらいは増えています。

それも仕方のないこと。

利用者本人が年齢が進む・・ということは、同時に保護者の方も高齢になられます。特に、重度の方になると、家庭での対応が難しくなってきます。


帰宅期間中の、残留者も増え、最近は職員体制も以前に比べて、増やしていっています。今後は、こういう形がさらに顕著になり、帰宅期間のあり方が問われる時期も、やってくるかもしれません。



まあ、それでも帰れた方は、十分に家での生活を満喫して、また16日以降頑張ってもらいたいと思います。


今月は月末30日に、好例の「夏祭り」もあります。楽しみですね。



ちなみに・・・

以前は、帰宅期間も長くて、その間に一度も帰宅出来ない利用者の方は、担当職員と一緒に、大きな街へ買い物や映画や温泉等に行けたこともありました。しかし、最近は帰宅期間も短く(制度上の問題)、職員体制がとれずに、そういった機会も少なくなりました(ほとんどないと言ってもいいかも?)。

残留者の方は、本当に残念ですが、この期間中はのんびりと施設内で過ごしていただけたら・・・と思います。
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畳上げ

2009年08月06日 | Weblog
例年恒例の「畳上げ」がありました。

いわゆる、年に一度 いい天気の日に各居室の畳を虫干しするのですが、施設の畳も古いものならば、畳自体が重くて、一旦外へ出すのに、一苦労です。


午前中の3時間ほど虫干し状態にしておくのですが、その間は利用者の方は主に外へ作業に出ています。ところが、昼休みは各居室や娯楽室に畳がなく、(一応座れるようにシートは敷いていますが)1時間の間過ごす空間が少なくなります。ちょっと我慢ですね。


さて、昼からは利用者の方や職員総出で、畳を入れます。


やっぱり重い・・・・

利用者の方に畳をパンパンとはたいてもらい、埃を取り、居室に入れた後は、今度は畳を雑巾がけします。また居室の荷物も入れなおします。(これは利用者の方が、自分で行われます)

畳のない居室は、バルサンをたいて密封しておきます。


結構、ムシが死んでいました。(バルサンってすごい!)


さあー掃除もして綺麗になった居室ですが、埃の匂いやバルサンの匂いやもろもろ・・・  終わった後は、しばらくは居室へ入らずに、みんなで入浴しました。



職員からは、「全部フロアにしたら、畳上げも必要なくなるよ」とか言う人もいましたが、ここは日本人・・・やはり畳部屋っていいですよね。

それにフロアにしたら、直接下に寝られないので、みなさんベッドが必要になります。中には、ベッドは無理な方もいて、フロアの部屋にわざわざ畳を入れた部屋もありました。


最近の家も、結構フロアの部屋が増えているようですね。


それでも、やっぱり畳は残したいですね。

(まあ、年に1度くらいは、畳上げもしかたないね)





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利用者の部屋の相性・・・

2009年08月01日 | Weblog
年度初めに、例年 部屋替えを実施しています。問題がなければ、同じ顔ぶれで2~3年間は一緒に過ごしています(中には、もっと長い人もいます)。


出来るだけ、いろいろな人と生活を経験していこうと考え、組み合わせていますが、これがなかなか難しく、年度途中で問題が起きて、数ヵ月後に再度部屋替えということにもなります。


まさしく、今回そういう事件が起きて、8月より一部の方の部屋異動が行われます。

基本的に、人間は相性があると思います。


以前に、職員と利用者の相性があるということも書いたことがありますが、もちろん利用者どうしの相性の方が大きいと思います。

それは、やはり同じ部屋で過ごす時間が長いこともあるでしょう。


機嫌のいいときもあれば、調子の悪いときもあり、それぞれがお互いを気遣いあっているわけでもありません。

また、中には問題行動を起こす方もいます。それをある程度(この人はこんなことをする人だという)理解出来る人ならば、我慢もし、また温かい気持ちで接することも出来るでしょうが、逆に嫌だと思ってしまえば、一緒に生活するのは苦痛です。また、それで終わればいいのですが、その方に対し暴力的な行動に出る方もいるようです。


例えば、自分の物を触られるとか、壊される等、また睡眠を邪魔されたり、必要以上の接し方をしてくる場合などなど・・・。


今回も、職員の目の届かない場面での、暴力的な事件がありました。

最初は、重度の言葉のない方の顔が腫れていたり、今度は頭にコブが出来ていたり・・・。もちろん、職員は予想でしか、状況がつかめません。


いろんな場面を想定して、一人に絞り込まれ、その方に尋ねてみると、自分から素直に認めてくれました。

今後も同様のことが起きる可能性が大きいため、今回は今年度3回目の部屋異動を行うことになりました。
(3度目ということで、この方の問題度の大きさ、相性度の難しさが分かると思います。)



施設には、様々なレベルの方が一緒に生活されています。


すべてが個室であれば、大きな問題も起きにくいでしょうが、現在は2人部屋と3人部屋があり、どうしても相性を考えながら、同室者の組み合わせを検討しなければなりません。

今回の部屋異動で、うまくいって欲しいと願うばかりです。
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