知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

今年度の利用者さんの個人目標設定

2012年05月28日 | Weblog
毎年、この時期はその年度の利用者さんの個人の目標設定をします。


生活を中心にした部屋班での個人目標と、作業での場面を中心にした個人目標です。それぞれ、各部屋班の担当者や作業班の担当職員が設定します。


私も一応肩書で、「サービス管理責任者」というものをもらっていますので、職員の方がせっていされた目標を全部読んで、間違いはないか?とか前年度の総括(まとめ)を元に作られているか・・とか、言葉遣いの問題等を見直します。


個々に、様々な項目(例えば、食事とか排泄とか健康・医療・・とか、10項目以上ある方もいます)をひとつひとつ、普段の生活を観察して、本人に課題に合った目標を設定します。



基本的にはこの年度(1年間)で達成できそうな目標を設定するのですが、実際は数年かかる場合もあります。


もちろん、達成が無理な目標は設定せずに、見通しの持てる(本人も職員側も)目標にします。



これが出来ると、次回の帰宅の際(夏になりますね)に保護者が来寮されたときに、保護者と本人と職員がその設定した目標を見て、読みながら確認をします。そこで保護者の方と本人(自分で字が書ける利用者の方は自分で署名されます)に了承を得て、サインをもらい、今年の目標が設定完了します。(すでに目標については実践されていることも多いですが・・・)


ここで、保護者の方に説明する際に、難しい言葉(専門用語)や分かりにくい表現がないように十分に確認しておきます。ここも大きな仕事です。ほとんどの方は、納得されてサインしていただけます。(保護者が来寮されない方には送付したり、時期的に来寮出来ない方については後日、来寮された際に説明します。)



また、毎月ケース会議として、それぞれの目標が適切だったのか?を確認したり、現状の課題等やその対処方法を相談・検討する会議を行います。なかなか全員分は1年間で出来ませんが、出来るだけ多くの方の見直しを行うようにしています。



特に、問題行動が見られた際は、急遽 緊急ケース会議も行います。


また、毎月男女別に分かれてそれぞれの部屋班の活動・取り組みの報告や、男女それぞれの問題点等を検討します。



まあ、いろいろありますが、基本は毎日が楽しく過ごせるか・・・ということですね。あまり無理な目標を作って実践しても、本人には無理な注文になりかねません。せめてこれだけは・・・と職員が望む部分・・というのが本音ですね。



目標設定の締め切りは今月末・・・。



今年はどんな目標が出来るのでしょうね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

施設の改修工事もあと少し・・・

2012年05月16日 | Weblog
ゴールデンウィークの帰宅期間も無事終わり、またいつもの生活が始まっています。



施設の改修工事で、すでに終わった女子の浴室は、以前に比べ、随分広くなったので、利用者の方にも好評だそうです。特に脱衣場は、以前の倍くらいの感覚で、広々としており、ゆったりと着替えが出来ます。また、床もヒノキ作りで、ちょっとして温泉気分?が味わえる感じですね。(ただ、広くなった分、掃除が大変らしいですが・・・贅沢な悩み?)


男子の方は、現在工事中です。おそらく今月いっぱいで終わる予定で、来月からは新しいお風呂に入ることが出来るかも・・・?


ちょうど並行して、男子の居室の工事も一部あり(壁の改修工事です)、一昨日ようやくその工事も終わり、今日から元の生活に戻りました。
それまでは、3週間ほどの間、娯楽室に布団を敷いたり、普段使っていない部屋で就寝したり・・と、結構皆さんには迷惑をかけました。(特に重度の利用者の方には、落ち着きのない生活になったことと思います。)



改修工事も、始まってもう半年・・・。利用者の方もその雰囲気に慣れてきたのか、大きなドリルの音がしても、あまり感心がない様子で、特に変化は見られないですね。最近は、屋内工事もあまりないため、工事関係者の方を見ることも少ないのか?以前に工事で不安定になっておられた利用者の方も、反応がないですね。



利用者の方の現在の関心事は・・・?


先月、部屋替えを行い(男子は担当者が全部入れ替わりました)、今月から町へ外出・外食へ出られることですね。(4月は、準備期間ということで、計画していません。)



「どこで何を食べよう・・・」とか、「何を買おうかな」とか、引率の職員は誰?というのもあります。必ず担当者ともう一人の職員が付き添います。もう何度も行っているので、利用者の方も要領は覚えており、また自分の好きなものが食べられる店も分かっており、予想や計画が立てやすいようですね。


・・・と同時に、この時期は作業班ごとのレクリエーションがあります。


各作業班別で、公用車で片道2時間以内で行ける範囲内の場所を探し、その一日を楽しみます。



メンバーによって、お昼ご飯がメインのところもあれば、何か見学が目的のところもあれば、遊園地や動物園等を楽しむところもあります。



重度の方が多い班は、やはり食事がメインですね。最近は口コミやネットで探したり、以前他の作業班が行ってよかったところ・・など、いろいろですが、新たな場所を開拓するのも楽しみです。(たまに外れることもありますが・・・)


「料理がおいしい」とか、「対応がよかった」とか、「障害者に優しかった」とか、「トイレが使いやすかった」とか、さまざまですが、やはり全部そろっている方がいいですね。行って評判の良かった店は、他の作業班でも行くこともあります。



最近は、新しい店も増えて、選択肢が多くなってきたので、面白いですね。


皆さんもお勧めの店があれば教えて下さい。


・・って、この施設の場所がどこかも言ってないですよね(笑)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする