知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

秋の帰宅期間

2010年09月23日 | Weblog
9月の下旬は、祝日が多いため、職員体制がうまくとれないことや、作業時間も限られてくるため、昨年から秋の帰宅期間という体制を設けています。


実際、臨時の期間のため、保護者には少し無理なお願いになっていると思います。帰宅される方は少ないですが、それでも1週間の間、何もせず過ごすよりは、帰れる方については、保護者と過ごす時間を持ってもらったら・・という気持ちです。(通常の帰宅期間の、半分程度の方が帰宅されました)



この期間は、休み期間と同じ取り組みを・・・ということで、入浴は行います。また、余暇的な取り組みも職員に余裕がある日には行います。


今年の秋は、なかなか涼しくなりませんね。


まだまだ残暑の感覚が残っています(気温が30度ある日もあります)。



この時期には、帰宅期間が始まる前に、まず地域の運動会がありました。

地元小学校が、小規模校になってしまい(田舎なので、子供の数が少ないです)、午前中は小学校の、そして同日の昼からは地元地域の運動会が行われます。うちの施設も20年ほど前より、地元地域の一員として参加させていただいています。(計画・準備段階から係り職員が打ち合わせに参加しています)



もちろん、高齢者の方や重度の方も参加しています。


元気に身体を十分に動かせる利用者の方は、午前中の小学校の運動会にも参加させてもらっています。ボール送り競争等、小学生と一緒に競技します。普段から、小学校とは交流を重ねているため、特に小学生も違和感なく接してくれますね。(地元の大人の方以上に・・・)



職員も地元の方が数名いるため、この日は自分の子供のために走ったり、役員として参加したりもします(今年の小学校のPTA会長も、うちの職員でした・・(笑))。


この日は天候もよく、無事全部の競技が行われました。



さて、その翌日からは、前述した秋の帰宅期間が始まりました。






帰宅期間の終る来週あたりには、おそらく秋の気配も出てくるでしょう。早く涼しくなってほしいですね。


また、すぐに秋の旅行が始まります。来週には、まず第1班が近くの温泉へ行く予定です。


そんな秋の季節・・・


今週はちょっとお休みして、身体を休めましょう。
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避難訓練

2010年09月15日 | Weblog
2ヶ月に1度程度で、避難訓練を実施しています。


棟が2つあるため、交代で行いますが、今回は若い利用者の方が中心の棟です。



今朝から行われましたが、今回の当事者(避難訓練の訓練職員)は、なんと久々に私でした・・・。


年間数回行われるため、利用者の方も結構避難の方法や、順路、避難場所等、心得えられていて、緊急放送等もしっかり聞けています。

ところが、今回は両方の棟の真ん中にある厨房(本当は、一番出火しやすい場所ですが・・・)から出火ということで、いつもと違ったパターンになり、訓練職員共々慌ててしまいました。



いつもは、厨房の近くの食堂横の広場に避難するため、利用者の方もそれが習慣化してしまって、今回も数名の方がすでに緊急サイレンを聞いて、その場所へ避難していました。


しかし、今回この場所は出火場所に近くて危険!という設定のために、改めて違った場所へ避難しなおすということになりました。



そう、私たち訓練職員も、いつも避難場所が定番になってしまい、思わず出火場所を無視して、そこへ誘導しかけてしまうことも・・・  他の見ていた職員からアドバイスを受け、慌てて危険な場所へ通じる廊下や、扉を施錠しました。いつもと逆方向への避難になります。


それでも、思ったほど利用者の方は慌てることなく、集合してくれ、むしろ訓練職員の方がバタバタしていた感じですね。



まあ、なんとか避難が終わり、点呼し、訓練の終了の報告をしましたが、思い込みは怖いなあ・・・と感じました。



出火の可能性が大きいのは、むしろ火を頻繁に使用する厨房や、ガスを使う乾燥機のある洗濯室、または調理実習室等ですね。利用者の方は、基本的に喫煙は食後に決まった場所で(職員管理の元)行うため、かえって職員の喫煙のほうが怖いかもしれません・・・。(職員の喫煙者は比較的多いですね・・・主に男子ですが、男子の半数程度は喫煙しています)


ちなみに私は数年前に禁煙しましたよ(笑)




出火場所へ近づいては危険・・という意識より、いつもの場所へ避難する・・・という意識のほうが、利用者に限らず職員の中にもあるようです。(私も含め・・・)



避難訓練も、様々なパターンや出火場所・避難場所で取り組む必要があるんでしょうね。



いい経験にもなり、また改めて考える機会にもなったようです。
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心肺蘇生法講習

2010年09月14日 | Weblog
各施設では、年に1回程度は必ず「心肺蘇生法」の講習会をもたれていると思います。


消防署等から研修に来られる場合が多いと思いますが、今年は、内部研修として施設の看護師が講師として行いました。



先週、「畳上げ」として職員が全員出勤していましたが、今日はその予備日として職員の全員出勤をしていましたので、そのまま午前中に行いました。利用者の方は、自由時間です。(皆さん、まだまだ暑いせいか、屋内で過ごせることは歓迎だったようです。)



以前は、常に地元消防署に依頼しておこなっていましたが、なかなか施設の予定や日時との兼ね合いもあり、心肺蘇生用の人形や、また新たに導入したAEDも含め、施設で購入し常に内部研修が出来る準備をしておきました。


今回はそれを使った内部研修です。


実際、施設側で日時を自由に設定できるので、便利ですね。



AEDは数台すでに導入しており、最初は消防署の指導がありましたが、それ以降は自主研修も出来るようになりました。


また、心肺蘇生用の人形(上半身だけの)を2体購入し、すぐに実践出来る状態にあります。



今日は約1時間半ほど、職員が全員集合し、各自説明を受けた後、実際に心臓マッサージやAEDの使い方を試みました。特に、意外に心臓マッサージは反応がしっかり現れるので、分かりやすかったです。



この施設のある場所が、救急車が到着するまで、約15分程度かかります。(実際に数回呼んだこともあります)


近くにそういった場所があれば問題はないのですが、そういう意味では時間との勝負になり、心肺蘇生は非常に重要な行動になってきます。



また、職員の中には、地元消防団の方もおり(やっぱ田舎だなあ・・・(笑))、実際に消防署で研修してきた方も数名います。


まったくの素人では、実際の場面では困ることが多いため、やはりたとえ人形であれ、実践研修は必要ですね。




職員にとっては、よい研修になりました。



実際に行動しなければならない状況がこないことを願うばかりですが、こればっかりは分かりませんね。




特に施設の利用者の方の高齢化が顕著になってきている状況では、本当に必要になってくる可能性は高いといえるでしょう。



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畳上げ

2010年09月07日 | Weblog
年に1回、各居室の畳を外に干します。


まだまだ、うちの施設は25年を経過して、畳の部屋がたくさんあります。また、昔?の畳なので、運ぶのも重く感じます。(おまけに持ちにくい・・・)  新しく出来た棟は、畳の部屋とフロアの部屋があり、畳の部屋でも、畳自身が軽く作られているため、運ぶのにもそれほど体力は使いません。


最近の施設は、フロアも増えてきたのでしょうね。


朝から、職員全員がかりで、各居室や宿直室、静養室棟全ての畳部屋の畳を外へ運び出しました。


残念ながら、今日は台風の影響か?やや曇り空です。途中、ちょっと雨らしいものも・・・でも、なんとか昼までもったようです。


からっと晴れていないので、干している意味があまりありませんが、それでも畳を除いた部屋は、非常に汚れていて、掃き掃除が必要です。部屋の隅のほうには、何か見慣れないムシの死骸もありました・・・。


昼から、再度干した畳を入れていきます。






居室のどこに、どの畳が入っていたのか?一応、畳の裏に印はしてありますが、毎年印を付けるため、どれがほんもの?って感じになってしまいます。まあ、試行錯誤しながらなんとか入りました。利用者の方も、後始末や畳を入れた後の掃除を手伝ってくれます。


また、綺麗になった居室で、気持ちよく生活出来ますね。




職員は、ちょっと疲れました(笑)
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最近の事件から思うこと・・・

2010年09月03日 | Weblog
最近の事件ですが・・・
「大阪市の障害者施設で殴りかかってきた知的障害者を押さえつけるなど、職員が虐待行為…大阪市が障害者支援施設に改善指導」
・・・ということがあったそうです。(ソースは下にあるので、関心のある方は見て下さい)


ソース 産経新聞 障害者施設で虐待や隔離 大阪市が改善指導
2010.8.31 17:37
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100831/crm1008311739021-n1.htm


詳しい状況や場面が記載されていないので、なんとも言えませんが、2chの掲示板などでは、結構行政側に対する批判がされていますね。


近年、暴力的な行為は絶対に止めなくては・・・という意識で、それぞれの施設は取り組まれていると思います。うちの施設でも、ちょっとした冗談でも、利用者の方の頭を叩いたり・・・なんてことは止めようと注意しています。


もちろん、職員(支援員)側から、何も問題ないのに、暴力的な行為があってはいけません。また、パニック等で暴れる場合でも、出来る限り本人や周りの方に影響がないようにしています。

ただ、記事の表面だけを見る限りでは、「殴りかかってきた」利用者の方を、「押さえつける」行為は、本人を落ち着かせるために行われたのか?はたまた、危険な場面だったのか?分かりませんが、決して意味もなく押さえつけたのではないのかもしれません。



事実確認だけは確実にする必要があると思います。行政側も、簡単に暴力的な事件として発表すれば、世間は事実として捉えてしまうと思います。

わたしたちのように、施設で勤務している人間ならば、その状況も想像も出来ますが、まったく施設を知らない方や、知的障害者の特性を知らない方が、記事を読めば、なんということを・・!!と怒りの言葉も出てくるかもしれません。


それが一番怖いですね。



マスコミは、事件を大きく報道し、あたかも施設全体が、そういったことを行っているかのごとく言います。それを、素直に受け入れる世間の人は、「施設職員って怖いのねーー」とか、「知的障害者って・・・」なんて思われてしまう傾向があります。


私がこうして、このブログを始めたのも、世間からの見方を少しでも変えていければ・・・という思いがありました。



本当の施設の状況や、施設に生活されている利用者の方も、別に特に変わったことをしているわけではない・・ということですね。



ちょっと集団生活ということで、様々なことが起きたり、多少珍しい事件も起こります。私自身も、こうした施設に勤務しなかったら、おそらく出会えなかったであろう事象も多く見られます。逆に驚きもあれば、感心することもあります。



今回、こういう事件の報道で、行政側がどういった見方をされているのか?また施設は決してそういった場所ではないことを、少しでも理解していただければ嬉しいですね。


ちなみに、施設のある地元の行政側は、まだまだ理解があります。付け加えになりますが・・・



その点、誤解のないように・・・
コメント (2)
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