知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

現状は厳しい、その2

2021年05月20日 | Weblog
昨日は、途中で終わってしまって、申し訳ありません。で、さて続きです。


施設に職員として入職される方、また希望される方は、求人の有無に関わらず、一定数おられます。(私の経験からすると、不況の時期はやや増える傾向にあります)

以前の会社が倒産した、リストラにあったので、再就職先として選んだ・・・
この業界の経験はないが、身内に障害者や高齢者がいるので、興味はあった・・・
一度、この業界を経験してみたかった・・・
福祉系の新卒者
どこも行くところがなかったので・・・

等々・・・

いずれも、一旦入職されると、(余程自分に合わないと感じるまで)ある期間は継続されます。意外に対人援助・介護の仕事というのは、他人を(ある意味)世話する立場にあることを感じることで、責任感や面白さ以前に、今までとは違う感覚があるようですね。うまく言葉には出来ませんが・・・。
私も、以前管理職をしていて、特に現場の責任者だったので、年齢問わず、新人職員さんに1週間後あたりに感想を尋ねると、「割と面白いですね」という意見が聞かれたので、驚いたことがあります。

もちろん新人さんに、厳しい業務は要求しませんし、当初は先輩を指導員として一緒に行動するようにしているので、そう大変だ・・・と思われる場面は少ないのかもしれません。

それも新人職員さんに、徐々にいろいろな業務を覚えて、経験してもらう手順でもありますね。


前回の記事の当初にあげさせてもらった事例も、最初から(新人に)無理な業務をさせて、それを愚痴ったり、厳しい言葉で対応する先輩・・・という構図があり、それは決して褒められる方法ではないと思います。

もちろん、先輩職員さんも(特に介護現場では)人の命を預かっている・・・という感覚で、気持ちを引き締めて・・・と思い、厳しい言葉や態度に出た可能性もあります。


でも、新人職員にとっては、最初の経験する業務は、未知の世界であり、まして対人対応という意味では、正解はありません(高齢者であろうと、障害者であろうと)十人十色な訳です。

私のときはこうだった・・・だから、あなたもこうしなさいね・・・というのが半分も通用しない世界です。

また、対応される方(高齢者・障害者)にとっても、新人が対応してくることは、ある意味「不安」であり「未知数」でもあり、「怖い」可能性もある訳です。時間をかけて経験し、ベストな方法を模索する、それが最初の難関でもありますね。


先輩職員は、自分のそういう時期を忘れがちで、今がしっかり出来ているから、新人も出来るだろう・・・と思うのが誤りです。



仕事は出来るが、そういう新人職員対応が下手な先輩、そういう方に新人対応は極力避けて、対応のうまい職員に任せるのも、一つの手だと思います。


いますね、どこにも仕事は出来るけど、対人が下手で、言葉が悪い、愚痴を言う、軽いいじめ行為も見られる(おそらく本人は意識していないでしょうが)そういう先輩職員。

意外にそういう方は、仕事が出来るので、現場を外せない、教えてもらえることも多々ある、しかし・・・というパターン。


私の数々の施設・事業所経験から見ても、どこにもいました。



今、この業界は、非常に厳しい状況に置かれています。
おそらく、今この業界に入ってこられた新人職員さんは、余裕のない現場に判断をしかねつつ、簡単に辞められない・・・という現実に悩まされているのでは?

いろいろ感じさせられる事象ですね。



現場を離れても、まだまだこの業界に関心を示している自分がいます(笑)


次回は、海外(東南アジア)での障害者施設での実態の感想を。



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現状は厳しい。

2021年05月19日 | Weblog
ネット記事を見ていて、気になったものがありました。

「大卒の新人をたった1週間で退職に追い込んだお局職員の"ある口癖"」(PRESIDENT Online より)
https://president.jp/articles/-/46002


内容は、ある介護施設に入職した大卒の新人職員が、その施設の体質や内部の習慣、特に先輩職員(古手の方)の執拗ないじめもあり、1週間で辞めてしまった・・・というものです。
詳しくは記事を読んでもらえれば分かると思いますが、この記事の元は、現役の介護職員である「真山剛」氏の著書「非正規介護職員ヨボヨボ日記」(三五館シンシャ)の一部を再編集したものだそうです。

この真山剛氏の経歴(非常にユニークです)も気になりますが、実際に介護現場での実態、ほとんど一般の方は目にしない状況を現役の介護職員さんの目で見た様子が分かります。


これは、介護施設に限らず、様々な介護・障害者入所施設でも、同様の現実・実態があると思います。
以前から投稿しているように、現場の様子などは、事件にならない限り、一般の方の目に触れることはありません。また事件と言っても、職員が入所者を虐待し死者を出した・・・とか、経営者が横領した・・・とか、本当に普通の会社でも問題になるような事件でないと、明るみにならない・・・というのが真実です。(それは世間の関心と、マスコミの記事へ掲示の方法にも問題があると感じます)


特に、現在のコロナ禍の元では、現場は大変な状況です。

介護・支援される側も人間なら、介護・支援する側も人間であり、お互いに大きなストレスを感じながら生きている・・・これが現実です。


ならば、どう解決していけばいいのか・・・?という課題に行きあたりますが、解決方法はなかなか見つかりません。
単純に職員の給与を上げればいいとか、人員を増やせばいい・・・とか、おそらく少しの解決にはなるかもしれませんが、根本的な解決方法ではありません。ただ、実際はそういう解決方法は無理な場合がほとんどです。
まず、賃金問題や人員問題は、経営と大きく繋がっています。
どちらも、経営本体がしっかりしていれば、ある程度対応出来るとは思いますが、国にあるほとんどの施設は、難しいでしょう。(これは病院経営でも言えると思います)


また、職員の育て方、管理職や先輩職員の資質にも問題がある場合も多いです。

職員の入れ替わりが激しい施設は、おそらくそういう部分が出来ていないと考えられます。


この件について思うこと、考えることは、翌日投稿したいと思います。(投稿中に急用が出来ました、ごめんなさい)


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