NHKを中心とする報道のおかしさ。
NHKの報道番組を近頃殆ど見ない。見てるとムカムカして耐えられない。
それでも夜7時のニュースだけは我慢して見ている。
世の中のトレンドがどうなのかを知るぐらいの意味はあるように思うから。
今日10日のメインは大阪維新の会の衆議院選挙に向けての「維新八策」とやらの構想について長々と時間を取っていた。「そんなものに時間を割くな」と言いたいが。
明日で東北大震災と原発事故から一年が経つが、混乱ばかりが目立ち、良い方向に全然進んでいないという印象がある。
そのせいか、やたらに「復興美談」に仕立てようとする意図がありありで、特にNHKはその特命を帯びているようで、この手のドキュメンタリー仕立ての番組も見る気がしない。
「震災美談」によく使われるのが、南三陸町の防災職員遠藤末希さんの命の危険をおかしての「高台への避難の呼びかけ」だ。
しかしこれを美談にしてはいけない。私はこのエピソードを知った時「遠藤さんはもっと早く逃げるべきだった」とまず思った。
防災無線での呼びかけをしなかったわけではないのだから、もうその場を離れてもよかったのに。
そうできない圧力というか、雰囲気があったとしらその事こそ問題だ。
この南三陸町役場では津波の状況をやや軽く見ていて、庁舎の屋上に上がったものの町長以下10名ほどは助かったが、それ以外の職員、避難していた住民は波に呑まれた。
夜7時のニュースでスポーツの話題を長々と伝えるのも近頃のNHKの特徴だ。
その分、もっと伝えるべき事柄がボツにされる。
スポーツコーナーもあるし、もっと下がった時間帯にスポーツニュースを伝える場もあるのだから、そちらに譲るべきだ。
明るいニュース、感動の押し売りを誰も望んでいません。事実を、真実を伝えて欲しい。受信料だけふんだくるな!
限りなく民放のくだらないノリに近づくNHK。
スポーツ中継や歌番組で、アナウンサーが頼んでもいないのにやたらはしゃぐさまも実にみっともない。バカな連中だなとつくづく思う。アナウンサーが自分で考えてそうしているというより、そういう演出のもとにやっているのだろうけど。
私は受信料拒否まではしていないが、こんな状態では受信料拒否されても仕方ないのではないか。まったく「みなさまのためになっていないNHK」である。
アメリカの政治・社会状況後追いの日本。
国の歴史や文化がまるで違うのに、政府が「対米従属まっしぐら」の方針のせいか、この頃の日本の政治・社会状況は周回遅れで同じ状況をそのまま繰り返している。
まず無理矢理の2大政党制。そのために小選挙区制度を導入して、結果恐るべき政治家の劣化に陥った。
そして2大政党に期待できない不満をアメリカではティーパーティーがその受け皿となった。日本では橋下率いる「大阪維新の会」だ。
オバマ政権に託したアメリカ国民の希望はは日本の民主党に国民が寄せた期待とほぼ重なる。
それは大きく裏切られた。
そしてアメリカで起きた政治運動が「ウォール街占拠・社会の富を1パーセントの富裕層から99パーセントの市民へ」だった。
日本は周回遅れだから、今はティーパーティー=維新の会が人々といっても大阪府民を引きつけていて、国政に進出する勢いだ。それで上に書いたようなNHKニュースとなったわけだ。
「維新の会」が国政で100単位の議員を誕生させるためには全国で200人規模の候補者を立てなければならない。
そのためのハードルが「候補者選定」と「資金」だ。
大阪府議や市議と違って、国政、しかも全国で維新の候補者をとなると、その資質が問われる。やはり国会議員候補となると「腐っても鯛」だ。
「維新」の府議や市議は元々自民党から横滑りしてきた者とか、議員になれれば何でもいいという者とかの集まりという傾向があるから、時間が経てばボロが出てくる資質の者が多く、衆議院選挙まで持たない可能性がある。
橋下ほどのタレント性がある人物はそうそういないからこれは意外と「維新」を急速にしぼませる一番のカギかもしれない。
「資金」については今の所関西の財界は様子見ということらしいが、行けるとなれば「資金」を出すだろう。
「維新塾」とやらに、募集定員400名のところ、2000人だか3000人だかの応募が殺到したというが、いかにあわよくば政治屋になりたいという野心を持つ者が多いのかとびっくりした。
まだまだ政治家はおいしい職業と人々が考えているということなのか。