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歌舞伎公演を中心に劇場運営してきた御園座ですが、今年の3月公演を最後に休館しています。事実上の倒産です。
7年連続の赤字続きで、経営が行き詰ったのです。再建策は現劇場の土地を積水ハウスに60億円で売却して、これまでの借入金38億円を完済、2018年の7月、新しく建てられたマンションの劇場部分を買いもどし劇場を再開するという大枠は決定しています。
8月に第三者特別増資で34億円の新株を発行して、資金を調達します。この新株はメイン銀行や名古屋商工会議所、中日新聞などに購入してもらうことが決まっていましたが、名古屋市と愛知県にも新株購入支援を打診していました。
ところが河村名古屋市長も大村愛知県知事から、私的企業の新株購入はできないということで、断られてしまいました。御園座としては、より強固な支援を得たかったのでしょうが、もくろみは外れてしまいました。それでも再開発補助金という形で補助が得られそうです。
新劇場が完成するまでの5年間は市民会館などを間借りして、年間5ヶ月ほどの公演をつづけ、新劇場が完成する2018年には年間8ヶ月公演で1億円の利益の確保を目指すそうですが、前途は多難です。
もともと御園座が経営不振に陥ったのは不景気で団体客の減少、歌舞伎中心の興業(入場料が高い)、老人ホームや不動産事業などの多角化が失敗などが挙げられます。
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